植物由来のセルロースナノファイバーを使った振動板を採用

「パイオニア」ブランドの高級密閉型ヘッドホン「SE-MONITOR5」が5月下旬に発売!

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オンキヨー&パイオニア マーケティングジャパンは、「パイオニア」ブランドのヘッドホンの新モデルとして、密閉型のハイエンドモデル「SE-MONITOR 5」を5月下旬より発売する。振動板にセルロースナノファイバーを使用した新開発の大型ドライバーを搭載するほか、開放型のフラッグシップモデル「SE-MASTER1」で培った技術も投入している。価格はオープンで、想定売価は10万円前後。

パイオニアブランドの密閉型ヘッドホンのハイエンドモデル「SE-MONITOR5」。フラッグシップヘッドホン「SE-MASTER1」は国内製造だったが、本モデルは中国製造とのこと

「SE-MONITOR5」は、耳をおおうオーバーイヤータイプの密閉型ヘッドホンで、ハイレゾロゴを取得した広帯域再生が特徴のモデル。パイオニアブランドのヘッドホンとしては、開放型のフラッグシップモデル「SE-MASTER」(実勢価格25万円)に続くハイエンドモデルで、密閉型としては最上位となる。ちなみに、「SE-MONITOR5」のサウンドチューニングは、「SE-MASTER1」の開発にも携わった瑤寺晃(たまでらあきら)氏が担当している。

パイオニアのハイクラスのハイレゾ対応ヘッドホンは、「SE-MASTER1」の下は、2万円台の密閉型ヘッドホン「SE-HMR5」となっており、上下のモデルで大きくな価格差があった。また高音質デジタルオーディオプレーヤーのポテンシャルを引き出せるような高品質な密閉型ヘッドホンがほかになく、ユーザーから出して欲しいという要望も多かったとのこと。「SE-MONITOR5」はそうしたユーザーの声に応えつつ、ラインアップの空白部分を補った製品となっている。

ちなみに、パイオニアでは過去にハイクラスのヘッドホンとして、開放型のMASTERシリーズと密閉型のMONITORシリーズを展開していた。いったんラインアップから消えたものの、2015年に登場したフラッグシップモデルの「SE-MASTER1」は、そのMASTERシリーズの系譜を継ぐものとなっており、今回の「SE-MONITOR5」もMONITORシリーズの思想を受け継いでいる。今後は、ハイレゾに対応したハイクラスの開放型モデルにMASTERの名称を、密閉型モデルにMONITORの名称を付けて製品を展開していくとのことだ。

セルロースナノファイバーを使った振動板を採用する独自開発のドライバー

そんな「SE-MONITOR5」の大きな特徴は、独自開発のドライバーユニットだ。振動板には軽くて丈夫な植物由来のセルロースナノファイバーを採用するのが特徴。また、その振動板をフレームにつなげるエッジ部にはクッション性の高いエラストマー素材を採用し、振動板をスムーズに動かせることにより、クリアな音像と広い音場を実現している。再生周波数帯域は5〜85000Hz。ドライバー口径は50mm。インピーダンスは40Ω。出力音圧レベルは99dB。

格子の後ろに見える白いのがセルロースナノファイバーの振動板。振動板とフレームをつなげる黒っぽく見えるエッジ部にはクッション性の高いエラストマー素材を使い共振を防いでいる。なお、ベース部のホール数で2つ並んでいるところがあるが、最終仕様ではそこがひとつにまとめられている

ドライバーユニット全体が頑丈なのも特徴だ。剛性の高いマグネシウム合金をハウジング部だけでなく、ベース部にも採用しており、本体重量はずっしり重い480g。しかし、その分、ドライバーの振動によって起こる共振を抑制し、分解能の高い中高音に仕上げている。

マグネシウム合金やアルミリングを使い徹底した共振対策が施されている

マグネシウム合金やアルミリングを使い徹底した共振対策が施されている

また、ユニット内部に2つのチャンバーを設けたダブルチャンバー構造を採用。メインチャンバーとサブチャンバーをつなげる部分に通気孔を設け、低域の再現性と遮音性を向上させた。さらにメインチャンバーにはドライバー背面の音を拡散させるディフューザーを設置することで、自然な響きを再現している。

過去モデルでもダブルチャンバー構造を採用していたが、今回のモデルでは新たに各チャンバーをつなげる部分にポートを設けているのが特徴だ

このほか、ドライバーの背面からマグネシウム合金製の固定部品を使ってベース部にガッチリ固定するフルバスケット方式や、ベース部とハンガーとの連結にゴム部材を挟みつなげる構造など、「SE-MASTER1」で投入された技術も採用されている。

ドライバーユニット内部。金属パーツが多く使われているのが印象的で、樹脂パーツはすくない

ドライバーユニット内部。金属パーツが多く使われているのが印象的で、樹脂パーツはすくない

ケーブルは着脱式の両出しタイプで、3種類が付属。2種類はアンバランスタイプの3.5mmステレオミニケーブルで、長さ違いの1.6mと3mが用意されている。もう1種類は2.5mm4極タイプのバランスケーブル(長さ1.6m)だ。なお、ケーブルはノイズに強いツイストタイプ。また、イヤーパッドも布地の違いで、ソフトな着け心地のするベロアタイプと、遮音性の高いレザータイプの2種類が同梱されている。

ケーブルは着脱式の両出しタイプで、バランスとアンバランスの両方に対応している

ケーブルは着脱式の両出しタイプで、バランスとアンバランスの両方に対応している

ケーブルはノイズに強いツイスト構造。接続方法と長さによって3種類が付属する

ケーブルはノイズに強いツイスト構造。接続方法と長さによって3種類が付属する

2種類同梱されたイヤーパッド。左が起毛仕立てのベロアタイプで、右が遮音性の高いレザータイプ

2種類同梱されたイヤーパッド。左が起毛仕立てのベロアタイプで、右が遮音性の高いレザータイプ

音質ファーストインプレッション

「SE-MONITOR5」の音を聴いてみるが、密閉型でありながらも開放型のよさも兼ね備えたようなサウンドに感じた。まるで開放型で聴いているような広がりとヌケのよいサウンドでありながら、密閉型ならではの力強くタイトな低音も楽しめてしまう。さらにイヤーパッドを交換して聴き比べてみると、その音の傾向の違いに驚かされた。短い毛を毛羽立たせたべロアタイプでは音が吸収され自然な響きに変わる。開放型で聴いているような自然な音場感だ。ハイレゾ音源の持つ空気感がよく出ていた感じだ。いっぽう、レザータイプに切り替えてみたところ、ピッタリとフィットし遮音性が上がるため、中音域の厚みが増し、低音もグンと押し出される。さらに1音1音をクッキリと認識できるため、密閉型としての性格がより強く感じられた。イヤーパッドの素材を変えることで、1台で密閉型と開放型の特徴を感じられるのだ。

なお、4月29日から2日間にわたって中野サンプラザで開催される「春のヘッドフォン祭 2017」で、「SE-MONITOR5」の実機が展示予定。試聴もできるそうなので、興味のある方はぜひ立ち寄ってはいかがだろうか。残念ながら試聴機はそんなに多くないそうなので、絶対に聴きたいという方は早めに行くのがよさそうだ。

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

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2017.9.20 更新
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