選び方・特集

《2022年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

11. ソニー「WF-C500」
アンダー1万円。コスパ重視のソニー完全ワイヤレスイヤホン最新モデル

ソニーの新しいスタンダードクラスにして、同社が初めてリリースする1万円前後の価格帯となるコストパフォーマンスモデルがこの「WF-C500」だ。

とはいえ、その内容に手抜かりはない。ソニーが推進する立体音響「360 Reality Audio」認定モデルとなっているうえ、圧縮音源の高音域をクリアに再現する高音質技術「DSEE」も無印ながら搭載されている。また、ワイヤレストランスミッター「WLA-NS7」を組み合わせることで、BRAVIA XR対応テレビでDolby Atmosを楽しむこともできるようになっている。専用アプリ「Headphones Connect」を活用することで、イコライザー機能、通知音や音声ガイダンスの変更、ソフトウェアのアップデートなど、さまざまな便利機能を活用することも可能だ。

イヤホン本体がかなり小柄にまとめられているのも特徴だ。フラッグシップモデル「WF-1000XM4」のイメージを受け継ぐデザインのイヤホン本体は、耳からの出っ張りを抑え、耳との接触面を増やす「エルゴノミック・サーフェース・デザイン」を採用することで、装着感の高さが追求されている。実際に装着してみると、確かに、フィット感の高い装着をしてくれる。ただし1点、イヤーピースのノズル部が太いためか(イヤホン本体のノズル部はいたって普通の径)、耳穴を押し広げる力が強く、耳穴の小さい女性などは少々違和感をおぼえるかもしれない。このあたりは、可能であれば実機を試してみるなど、購入前にいちど確認してほしい。

連続再生時間は最長で10時間、専用ケースからの充電を含めると最長20時間使い続けることができる。また、10分の充電で1時間の再生が可能なクイック充電にも対応する。このほか、左右同時伝送による安定した接続性を確保していたり、左右どちらかの片側使用も可能、IPX4相当の防滴機能など、この価格帯の製品としては十分な機能性を持つ合わせている。

さて、肝心のサウンドはいかがなものだろう。Xiaomi「Mi 11 Lite 5G」とAACコーデックで接続して試聴した。きめ細やかなディテールをしっかりと再現してくれる、ていねいな表現の中高域が特徴。女性ボーカルはややクールだが、やさしく語りかけてくるかのような聴き心地のよい歌声を楽しませてくれる。いっぽう、低域はちょっと多め量感をもち、ロックやJポップなどは普段よりも少しばかりパワフルな演奏に感じられる。屋外でも演奏が迫力を失うことのない、絶妙なバランスだ。また、音色の変化が少ないストレートな表現のため、音楽ジャンルを選ばない点も好感が持てる。

装着感のよさや、この価格帯の製品としては良質なサウンド、質感のよいイヤホン本体外観の仕上げなど、多方面において満足度の高い製品だ。

イヤホン重量(片耳):5.4g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:アイスグリーン/コーラルオレンジ/ホワイト/ブラック

12. JVC「HA-A5T」
機能を絞り込み、圧倒的コスパを実現したJVCの完全ワイヤレスイヤホン入門機

手ごろな価格ながらも良質なサウンドを持ち合わせていることで好評を博していたハイコストパフォーマンス機「HA-A11T」の、さらに下位に位置するエントリークラスの新製品「HA-A5T」が登場した。

こちら、機能性を必要十分な内容に絞り込むことでさらなる低価格を実現したモデル。とはいえ、Bluetooth Ver.5.1およびPower Class1に対応するとともにアンテナ位置を最適化することで安定した接続性を実現。連続再生もイヤホン本体で最長5時間、専用ケースからの充電を合わせると最長15時間の利用が可能、IPX4相当の防滴性能を備え、ハンズフリー機能を持ち合わせているなど、機能性はしっかり確保されている。

また、イヤホン本体は約3.9gと超軽量で装着感も良好だ。専用ケースも小柄で、持ち運びしやすくなっている。コーデックはSBCのみ。カラーバリエーションは定番のホワイトとブラックに加えてグリーン、ブルー、レッドの全5色を用意する。

Xiaomi「Mi 11 Lite 5G」と接続してさっそく試聴してみる。ひと言で表すならば、ていねいな表現のサウンド。ダイナミックレンジの幅は狭くディテール表現もさほど細かくはないものの、嫌なピークが目立つことなく、どんな音楽ジャンルもそつなくこなす優秀さを持ち合わせている。ボーカルの距離感が近く、声が明瞭に感じられる点には好感が持てる。いっぽう、低音はやや強めとなっていて、屋外でも音が痩せることなく、十分な迫力を楽しませてくれる。価格と音質のバランスのよい手ごろな製品で、完全ワイヤレスイヤホン入門機としてもうってつけの1台だ。

イヤホン重量(片耳):3.9g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:グリーン/ブルー/レッド/ホワイト/ブラック

13. JVC「Victor WOOD HA-FW1000T」
WOODドーム振動板を採用した初の完全ワイヤレスイヤホン

イヤホンやヘッドホン、スピーカーなどで木の振動板を採用する「WOOD」シリーズを展開しているJVCケンウッドだが、今回新たにWOODドーム振動板を採用するハイクラスな完全ワイヤレスイヤホン「HA-FW1000T」が登場した。

こちらの製品、フルネームが「Victor WOOD HA-FW1000T」と、ビクターブランドを冠した製品となっている。具体的には、ビクタースタジオのエンジニアがサウンドチューニングに携わっていることに加えて、完全ワイヤレスイヤホンとして初めて「K2テクノロジー」(ビクタースタジオを由来とする高音質化技術)を採用するなど、ビクターブランドならではの音質にこだわった特徴が見られる。

また、フィードフォワードとフィードバックを組み合わせたハイブリッド方式のアクティブノイズキャンセリング機能を搭載。装着センサー、1dB単位で音量調整が可能な100段階のボリュームステップ、専用アプリはなくイヤホン本体からすべての機能が操作できるなど、ユーザビリティの面でもさまざまな工夫や配慮がなされている。

Bluetoothコーデックも、SBC、AAC、aptXに加え、96kHz/24bitまでの伝送可能なaptX Adaptiveにも対応している。今はまだaptX Adaptiveの96kHz/24bit版に対応しているスマートフォンは少ないが、今後の普及を考えると大きなアドバンテージになるだろう。ほかにも、IPX4相当の防滴機能や、Bluetooth Ver.5.2およびPower Class 1に対応するとともに高性能LDSアンテナを採用することで安定した接続性を確保。連続再生時間もイヤホン本体で最長9時間、専用ケースによる充電を合わせると最長27時間のロングバッテリーを実現。弱点らしい弱点のない。最新モデルの中でもかなりハイスペックな、充実した内容を持ち合わせていると言える。

音質の要となるドライバーは、11mmのウッドドームカーボン振動板に加えて、ステンレスドライバーケースなど有線モデルと同じグレードの素材と技術を投入することで、よりピュアな音を実現。ドライバーユニットの後方に音響空間を配置して、奥行き感のある空間表現を実現しているという。また、付属のイヤーピースは好評の「スパイラルドット」ではあるものの、音質や装着感をさらに進化させた専用タイプ「スパイラルドットPro」となっている。

さて、実際のサウンドはいかなるものだろうか。スマートフォンとaptX Adaptiveコーデック96kHz/24bitで接続して試聴を行ったが、完全ワイヤレスイヤホンであることを忘れてしまう音質のよさに驚いた。特にディテール表現のきめ細やかさ、音色の自然さが秀逸で、アコースティック楽器の演奏がとてもリアルに感じられる。チェロは力強いボーイングの豊かな響きを聴かせてくれるし、ピアノはアタックが強めながら、倍音の整いのよい伸びやかで聴き心地よい音色を楽しませてくれる。金管楽器も普段よりややきらびやかな、存在感のある演奏が気持ちよい。音色楽器それぞれの音色的な個性がしっかりと伝わってくる、表現豊かなサウンドだ。

いっぽうで、ハードロックやJポップなどの音楽ジャンルもそつなくこなす懐の深さも持ち合わせている。有線フラッグシップイヤホン「HA-FW10000」と同じ方向性のサウンドチューニングを施したというが、確かに、キャラクターは近いものを感じる。当然、音質では「HA-FW10000」に敵わないものの、完全ワイヤレスイヤホンならではの利便性を確保しつつ、ここまでの音質を実現したことについては大いに歓迎したい。音質と機能の両面で、なかなかに魅力的な製品だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX/aptX Adaptive
カラーバリエーション:ブラック

14. Anker「Soundcore Liberty Air 2 Pro」
大人気Liberty Airシリーズ初のノイキャンモデル

Ankerの完全ワイヤレスイヤホンの中でも好評を博しているLiberty Airシリーズの最新版にして、ANC(ノイズキャンセリング)機能を搭載したモデル。とはいえ、デザインは(同じバーアンテナを持つタイプではあるものの)既存モデルとディテールが異なっているし、ケースに関してはまったくの別物となっている。“Pro”の名前が与えられていることからも、ひとつ上級に位置するモデルと考えるのが妥当そうだ。

注目のANC機能に関しては、イヤホンの外側と内側に配置した2つのマイクにより周囲の音を検知して雑音を除去する「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載。「交通機関モード(乗り物のエンジン音や走行音など低周波ノイズを最小限に抑制)」「屋内モード(周囲の会話など中周波ノイズを低減)」「屋外モード(街中の環境音などを低減)」という、3つのノイズキャンセリングモードが切り替えられるほか、外音取り込み機能も用意されている。このあたりの機能性は、下位モデルの「Soundcore LIFE A2 NC」とほぼ変わらない。

もうひとつ、「Liberty Air 2 Pro」にはスマートフォン用アプリの機能として「イヤーチップ装着テスト」が用意され、ガイダンスにしたがってテストすると、最適な装着が行われているか確認することができる。ちなみに、イヤーピースは9種類ものサイズが同梱されているので、大半の人がベストな装着状態を実現できるはずだ。このほか、アプリからはイコライザー設定なども行えるようになっている。

連続再生時間はイヤホン本体のみで最大7時間 (ANCオン時は最大6時間)、専用ケースからの充電を含めると 最大26時間 (ANCオン時は最大21時間)と、十分なバッテリー性能を持ち合わせている。特に、ケースはかなり小柄な持ち運び重視タイプなので、それなりのバッテリー容量を搭載してくれているのはありがたい。また、15分間の充電で約3時間の音楽再生が可能な急速充電にも対応しているので、バッテリーまわりで不満に思うことはまずないだろう。なお、IPX4の防滴性能にも対応している。

ハイブリッド構成によって、ANCの効き具合はなかなかの効果を持ち合わせている。それほど“耳栓”感覚が強くない形状であるのにもかかわらず、効果のほどは結構ある。価格を考えると、十分以上の機能性と言える。

肝心のサウンドはというと、ジャズやクラシックなどアコースティック楽器との相性がよさそうな、ていねいな表現の中高域と量感たっぷりの低域との組み合わせが特徴。高域もそれなりの伸びやかさは持つものの、痛々しい鋭さがないので聴きやすい。ゆったりとした演奏のジャズや、ミドルテンポの名盤ポップスなどは、相当心地よいグルーヴ感を堪能させてくれる。音色も変な特徴がなく、自然な音色の歌声、アコースティックギター、ピアノが楽しめる。音場的な広がり感というか、情報量に欠ける嫌いはあるが、あまり気にならず、音色の気持ちよさが心に残る。このサウンドキャラクターが好きな人であれば、Jポップ、Jロックもイケる。装着感、ANCの効き、音質と、なかなかバランスのよい製品だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大7時間 (ANCオン時は最大6時間)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約3.5〜3.7回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト

15. Beats by Dr. Dre「Powerbeats Pro」
最新AirPodsと同じApple H1チップ搭載した完全ワイヤレスイヤホン

Beats初の完全ワイヤレスイヤホンがこの「Powerbeats Pro」だ。現行「AirPods」にも搭載されているアップル社製「H1」チップを採用することで、iPhoneやiPadなどとの接続性、利便性を追求したモデルに仕上がっているのが特徴となっている。

イヤホン本体は、一般的なカナル型というよりも、スポーツモデルのようなイヤーフックを採用したスタイルとなっている。しっかりした装着を実現する太めのイヤーフックなど、外観は「Powerbeats3 Wireless」に近いイメージとなっているが、ディテールはかなり異なっていて、完全ワイヤレスイヤホン専用にデザインされているのがわかる。

操作系は、上側に音量の+/−が可能なボタンと、再生/停止/受話などが行えるハウジング部のbマーク(ちなみに2回押しが曲送りで3回押しが曲戻し)、ふたつがレイアウトされている。こちらの操作感は良好で、とても扱いやすかった。また、本体にはセンサーが付属しており、装着すると再生が始まり、外すと再生が停止するようになっている。こちらもなかなかに便利だ。

専属再生時間は最大9時間ほど。専用ケースからの充電を含めると、24時間以上の使用が可能となっている。さらに、5分の充電で約90分の再生が行えるようになる急速充電機能(BeatsではFast Fuel機能と呼んでいる)も持っているので、外出時にバッテリー切れで困ることはまずないはずだ。

そのほか、専用ケースを開けてiPhoneを近づけるだけでペアリングしてくれたり、ケースの接続端子がLightningだったり(製品にはLightning to USB-Aケーブルが付属)、Siriに対応していたりと、iPhone/iPadユーザーにはとても扱いやすい仕様となっている。とはいえ、このあたりはAndroidユーザーにとってはデメリットになることが多いので、あくまでもiPhone/iPadユーザーをメインとした製品といえる。

さて、そのサウンドはというと、カリッとした、ハリのある中高音が特徴。ヌケのよい、広がり感のある清々しいサウンドが楽しめる。いっぽう低域は、十分な量感を持つが、全体の帯域バランスを崩すようなことはなく、どこまでもクリアな、上質な印象を感じさせるサウンドにまとめ上げられている。解像感がそれほど高くはないが、そういった不足を感じさせない。絶妙なチューニングといえるだろう。

サウンドも使い勝手も満足できる内容となっている「Powerbeats Pro」だか、唯一残念なのが音漏れに関して。「Powerbeats Pro」は、かなり盛大に音漏れするため、電車内などではボリュームを大きく絞る必要がある。決して大げさな話ではなく、開放型ハウジング採用のインナーイヤーに近いのでは、と思えるほどの音漏れだったりするのだ。というのも、先日たまたま電車内で「Powerbeats Pro」ユーザーを目の前にしたのだが、こちらは座っていて、その人は立っているのにもかかわらず、どんな楽曲を聴いているのか丸わかりだった。ラッシュ時の電車などでは、まず使えないといっていいだろう。「AirPods」も含め、アップル社製イヤホンは音漏れについてあまり配慮していない傾向があるので、そのあたりはあらかじめ注意が必要だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(イヤホン本体と合わせて24時間以上再生可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:アイボリー/ブラック/ネイビー/モス

16. BOSE「Bose QuietComfort Earbuds」
BOSE初となる大注目のノイキャン付き完全ワイヤレスイヤホン

BOSEから、第2世代と呼べる完全ワイヤレスイヤホンが2製品同時にリリースされた。そのひとつが「Bose QuietComfort Earbuds」だ。こちら、BOSE初の“アクティブノイズキャンセリング機能”搭載完全ワイヤレスイヤホンで、ノイズキャンセリングに定評のあるBOSEでありながら、意外にも完全ワイヤレスイヤホンとしてはこの製品が初となっている。

イヤホン本体は、装着時にやや横長となるデザインを採用している。これは、装着感と操作性に配慮した結果なのだろう。また、耳に装着する部分はBOSEユーザーにとってはおなじみの、ノズル部分のイヤーピースがカナル型に近いインナーイヤー型を採用。良好な装着感を持ち合わせている。なお、イヤーピースには同社がスタビライザーと呼ぶイヤーフィックが一体となったものが採用されていて、装着格の高さが求められている。

重さは8.4gと、イマドキの製品としてはやや軽快さにかけるものの、同社ファーストモデル(の完全ワイヤレスイヤホン)に比べると圧倒的に軽く、サイズも大幅にコンパクト化されている。このほか、コーデックはSBCとAACに対応。IPX4の防滴性能も持ち合わせている。

操作系は、音量調整がない点は残念だが、そのほかはアクティブノイズキャンセリング機能の調整(11段階で10−5−0の順)も含めてイヤホン本体から行える。とはいえ、おすすめは専用アプリ「BOSE MUSIC」からの操作。こちらを使用することで11段階のノイズキャンセリングのレベル調整が行え、しかもレベル10だと強めのノイズキャンセリング、レベル0にすると自然な外音取り込みといったように、実際の使い勝手がとてもよかったりする。いかにもBOSEらしい、ユーザーフレンドリーなユーザビリティだ。

さて、実際のサウンドを聴いてみる。いい意味でとても普通な音。解像感はそれほど高くないけれど、音色が据え置き型のスピーカーを聴いているかのような自然さを持ち合わせている。おかげで、女性ボーカルは実体感のあるニュートラルな歌声を聴かせてくれる。ハスキーな声の人はハスキーに、かわいらしい声の人はかわいらしく、本来の歌声の魅力を存分に楽しませてくれる。ただひとつ、100〜120Hzあたりの低域にピークを感じる部分があるため、楽曲によっては(特にJポップなどは)リズムパートのフォーカスがにじんでしまうこともある。このあたりは、好みが分かれそうだ。

専用ケースがやや大きいのが気になるところではあるが、ノイズキャンセリングを日常的に活用したい人にとってはかなり使い勝手のよい優秀な製品と言えるだろう。

イヤホン重量(片耳):8.5g
再生時間:最大6時間(ANC ON)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:トリプルブラック/ソープストーン

17. Jabra「Elite 75t」
ファームウェアアップデートでノイキャン機能が追加され、使い勝手がさらに向上!

ウェアラブルデバイスとしてだけでなく、オーディオ用イヤホンとしても評判の高いJabraから、「Elite」シリーズ第4世代となる完全ワイヤレスイヤホン「75t」が発売されたのは2019年のこと。前モデルに対してイヤホン本体と充電携帯ケースが一段とコンパクトになったほか、連続再生時間も約1.9倍に伸びたことで好評を博していたが、なんと先日、ファームウェアのアップデートによってノイズキャンセリング機能が追加されることとなったのだ。アップデートでノイキャンが追加されるのは、完全ワイヤレスイヤホンでは初めてのことかもしれない。ということで、あらためて「Elite 75t」の詳細を紹介していこう。

まずは外観から。イヤホン本体のハウジング部分、Jabraロゴの入った円形のボタン部分からマイクの備わった部分が横に(少し)伸びている独特のデザインは先代から受け継いでいるものの、全体的に小型化され軽快な装着感となった。その結果、左側のボタン左右で音量調整ができた(右端が音量アップ/左端が音量ダウン)が廃止され、音量アップは右側イヤホン本体のボタンを長押し、音量ダウンは左側イヤホン本体のボタンを長押し、というように変更された。とはいえ、ごく一般的な操作系に変更されただけなので、一度説明書を読めば迷わず操作できるはず。逆に、長押し操作でワンステップずつではなく連続して音量がアップダウンしてくれるので、なかなか便利だったりする。

ちなみに、ノイズキャンセリング機能の効き具合は、フィット感のよい本体とも相まって、暗騒音の解消をメインとしたしっかりとした効果が体験できる。追加機能とは思えない良質さだ。また、追加されたノイズキャンセリング機能には、「HearThrough」と呼ぶ外音取り込み調整機能も備わる。スライドボタンひとつで外音取り込みの状態が変更できるのは便利だ。

バッテリー持続時間は本体のみで最大5時間、専用ケースからの充電を含めると最大24時間となっている。ちなみに、ノイズキャンセリング機能をオフにすると、これまで同様に、最大7.5時間、専用ケースと合わせると最大28時間の再生が可能。また、15分の充電で最大1時間の音楽再生が可能な急速充電機能が備わっている。いっぽうで、IP55の防塵防滴性能や、4マイク搭載による方向性をしぼった外音取り込み、AlexaやSiri、Google Assistantなどの音声コントロール、アプリを使ったサウンド調整など、好評だった機能性、ウェアラブルデバイスとしての良質さはしっかりと受け継がれている。ちなみに、コーデックはSBCとAACの2つに対応している。

さて、肝心のサウンドはというと、先代から続く、明瞭快活ないい意味でのドンシャリという方向性は変わらず。シンバル、ハイハット系の音はクリアで鋭く、ピアノの音もタッチが軽やかな、ノリのよい演奏を聴かせてくれる。いっぽう、低域は十分な量感を備え、ドラムやベースの演奏はかなりの迫力を感じる。イマドキの最新モデルと比較すると楽曲によってはやや明瞭さに乏しい印象も持つが、それは静かな場所で視聴した際の印象で、屋外など騒音レベルの高い場所ではそれほど気にならなかった。総じてまとまりのよいサウンドチューニングといえる。アプリのイコライザーを使えばある程度は好みのサウンドバランスに調整できるので、機能性の多彩さと合わせて多くの人が満足できるはずだ。

イヤホン重量(片耳):6.75g
再生時間:最大5.5時間(ANC ON)/最大7.5(ANC OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3.4回のフル充電が可能※ANC ON時)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/ゴールドベージュ/チタニウム

18. Jabra「Elite 85t」
独自のハイブリッド方式による強力なアクティブノイズキャンセリングに注目!

Jabraの最新世代完全ワイヤレスイヤホン「Elite 85t」は、既存モデル「Elite 75t」の後継というよりも別バリエーションといえる製品だ。ボディも専用ケースもひとまわりコンパクトになった「Elite 75t」に対して、「Elite 85t」はやや大きいが、「Elite 65t」とは異なるサイズ感を持ち合わせているので、やはり「Elite 75t」系統と考えるのが妥当だろう。そのぶん、12mm口径の新開発ドライバーや半密閉型のイヤホン本体構造、楕円形のイヤーピースなど、かなり特徴的なディテールを持ち合わせている。

まず、ノイズキャンセリング機能については、同ブランドが「Jabraアドバンストアクティブノイズキャンセリング」と呼ぶ、オリジナルのシステムが採用されている。こちら、フィードバック+フィードフォワードのハイブリッド方式を採用しつつ、左右で合計4基のマイクを連携させることで、音楽鑑賞を妨げるノイズ成分だけを除去しているという。さらに、半開放型のイヤホン本体を採用していることにより(周囲の環境音を取り込むことで)自然なリスニング感も実現したとアピールする。

実際に「Elite 85t」をスマートフォン(OPPO Reno A)に接続し、ノイズキャンセリング等の効用を確認してみた。ちょうど「Elite 85t」の検証を行っている際に、仕事場の隣の家が外壁工事をしているため、モーター音やサンダーで削る音が鳴り響いていたのだが、その音がずいぶんと効果的に押さえ込まれている。モーター音などは多少残ってしまうが、低域側を中心に音量的にはかなりのレベルをしっかりとマスクしてくれるため、ストレスはかなり低減された。音を消しすぎない、それでいて、騒音はしっかり抑えてくれる、そんな絶妙さを持ち合わせている。また、ノイズキャンセリング機能がしっかりしている割に、装着感は比較的緩やかで、長時間の使用にも良好な点も好感が持てた。

半開放型の本体、というと防水性能が気になるところだが、「Elite 85t」はIPX4準拠の防滴性能を確保。「Elite 75t」のIP55には劣るが、ちょっとした水濡れにも対応しているので必要最低限の安心感は保たれている。

さて、肝心の音質に関しては、ニュートラルで聴き心地のよいサウンドキャラクターだった。新開発の12mm口径ドライバーによる恩恵か、抑揚表現にはかなりの余裕を持ち合わせているが、それを上下に目一杯使うことはせず、細かいニュアンスの再現に重きを置いた音色傾向となっている。おかげで、女性ボーカルはリアルかつ聴き心地がよい。男性ボーカルも普段よりちょっとやさしい歌声を楽しませてくれる。

ノイズキャンセリングをはじめとする機能面はもちろんのこと、音質面でも魅力ある製品だ。

イヤホン重量(片耳):7g
再生時間:最大5.5時間(ANC ON)/最大7時間(ANC OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3.4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:チタニウムブラック

19. Anker「Soundcore Liberty NEO 2」
5,000円以下で購入できるエントリーモデルとは思えない出来のよさに注目!

モバイルバッテリーやUSB電源アダプターだけでなく、プロジェクターやロボット掃除機など幅広いカテゴリーのアイテムを展開しているAnker。その中でもオーディオ製品の「Soundcore」シリーズは、完全ワイヤレスイヤホンをメインに充実したラインアップを取り揃えるようになってきた。そんなAnker「Soundcore」シリーズの中から、今回は完全ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty NEO 2」を紹介する。

こちらの製品、Ankerの完全ワイヤレスイヤホンとしてはエントリーくらいに位置するモデルで、価格と音質のバランスのよさで評判だった第2世代「Soundcore Liberty NEO」の後継に位置する。エントリークラスの、オーソドックスな作りの完全ワイヤレスイヤホンだ。ちなみに、Anker製品はよくマイナーアップグレードの後に“2”と名付けられた製品が登場することがあるためわかりにくいが、この「Soundcore Liberty NEO 2」は第3世代に当たる製品で、旧モデルに対しては音質の改善や、バッテリー性能のアップなどのユーザビリティ向上が押し進められている。

まず、外観から見ていこう。横長デザインの比較的コンパクトな専用ケースはあまり変わっていないが、イヤホン本体はデザインが刷新され、イヤーモニターライクな、フィット感のよいデザインとなった。付属のイヤーフィンとも相まって、良好な装着性を持ち合わせている。また、イヤホン本体は最大10時間の連続再生が可能となっていて、専用ケースからの充電を合わせると最大40時間分の再生が可能となっている。これは、前モデルに対して約2倍のロングライフとなっているそうで、使い勝手の面では大きな向上といえるだろう。また、片耳モードも備わっていて、片側のイヤホンを専用ケースに戻すと片側だけで使えるのも便利だ。

いっぽう、専用ケースは充電端子がUSB Type-Cとなり、加えてワイヤレス充電にも対応している。さらに、好評だったIPX7の防水性能なども継承されており、アプリでイコライザーやイヤホン本体のタッチ操作のカスタムが可能など、ことユーザビリティに関しては大幅なグレードアップが行われている。とてもエントリークラス、5,000円以下の製品とは思えない魅力的な内容を持ち合わせている。

前モデルからサイズアップした、3層構造の8mm口径ダイナミック型ドライバーの生み出すサウンドは、距離感の近い音場とメリハリのはっきりしたダイナミックな表現が特徴。ボーカルの立ち位置が近く、滑舌のよい歌声を聴かせてくれる。コーデックがSBCとAACのみの対応ということもあって、解像度はそれほど高くはないものの、歪み感が抑えられた恩恵なのだろう、楽器のセパレーションがよかったり、音色が比較的自然だったりと、良好なサウンドを楽しませてくれるようになった。メリハリが強い分、ちょっとした粗さのようなものは感じるが、正直いって前モデルとは格の違う音質になっている。機能性や装着感のよさも合わせて、エントリークラスとは思えない、出来のよい製品だ。

イヤホン重量(片耳):6g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック

20. オーディオテクニカ「SOLID BASS ATH-CKS50TW」
イヤホン単体で最長20時間。大容量バッテリーを搭載したノイキャンTWS

重低音モデル「SOLID BASS」シリーズのアクティブノイズキャンセリング機能搭載完全ワイヤレスイヤホン。アクティブノイズキャンセリング機能は、フィードフォワード式を採用し、周囲の音声をマイクで取り込みつつ音楽が聴ける「ヒアスルー」、再生中の音量を下げる「クイックヒアスルー」などの外音取り込み機能も備えている。

「SOLID BASS ATH-CKS50TW」で大きなアドバンテージといえるが、イヤホン本体で約20時間の連続再生、専用ケースからの充電をあわせると約50時間もの連続使用が可能となっていることだ。特に、イヤホン本体のみで約20時間というのは、TWSではほとんど見かけないほどのロングライフ。実際の使用時には大いに重宝しそうだ。また、急速充電にも対応しており、約10分の充電で約90分間(ANC機能オフ時)の連続再生が可能な点もありがたい。

BluetoothコーデックはSBC、AAC、aptXに加えて、aptX Adaptive(48kHz/24bit)にも対応する。さらに、360 Reality Audio 認定モデルであり、専用アプリ「Connect」を使って設定を行なえば、ソニーが推奨する立体音響を存分に楽しむこともできる。さらに、IPX4の防滴性能やAndroidデバイスと簡単接続できるFast Pair対応、2台の機器が同時接続できるマルチポイントに対応など、最新モデルならではの充実した機能性の魅力のひとつと言えそうだ。

装着感もなかなか良好だ。重低音モデルながら、比較的コンパクトな筐体サイズにまとめられているうえ、イヤーモニター然としたデザインを採用。傘部分と軸部分で硬さの異なるシリコンを採用した新開発のコンフォートフィットイヤピースなどにより、良好なフィット感をもたらしてくれる。

直径9mmという、完全ワイヤレスイヤホンとしてはやや大きいドライバーユニットを搭載したそのサウンドは、「SOLID BASS」シリーズならではの重低音が特徴。パワフルで勢いのある低域表現によって、迫力あるサウンドを楽しめる。とはいっても、低域のフォーカスは緩すぎず、ハードロックなども(アプリのイコライザー調整などで)十分対応可能だ。中高域は、エッジの効いた明瞭度の高い表現が特徴。BPMの速いEDMやJポップなどもノリのよいサウンドを聴かせてくれる。

重低音モデルなのでサウンドに関しては好みが分かれるかもしれないが、こと機能性においてとても魅力的な製品と言えるだろう。

イヤホン重量(片耳):8g
再生時間:最大20時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX/aptX Adaptive
カラーバリエーション:ベージュ/ブラック/ブルー

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