特集
高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も網羅!

《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

10. アップル「AirPods Pro」
カナル型デザインになり、待望のノイズキャンセル機能も搭載した最注目モデル

アップル「AirPods Pro」 カナル型デザインに刷新されたイヤホン本体。イヤーピースは楕円形だ クラムシェルタイプの専用ケース。「AirPods」に比べて横幅が広がり、多少大きくなった アップル「AirPods Pro」を装着したところ

数多ある完全ワイヤレスイヤホンの中でも、圧倒的な人気でナンバーワンのシェアを保ち続けているアップル「AirPods」に、新バリエーションが登場。それがこの「AirPods Pro」だ。

「AirPods Pro」は、従来の「AirPods」の上位に位置するモデルで、イヤホン本体のデザインやノイズキャンセリング機能など、デザインや機能性を大きく変更したのが特徴となっている。また、操作にコツがいるマルチタップシステムも感圧センサーに変更され、一段とわかりやすく扱いやすい操作方法となった。要するに、ユーザーから要望があがっていたさまざまなポイントに改良を施し、より高機能でより扱いやすい製品へと進化しているのが「AirPods Pro」の特徴といえる。加えて、カナル型イヤホンとなったことによりホールド感も格段に向上し、IPX4レベルの耐汗防滴性能と合わせて、フィットネスやランニング等のスポーツユースにも活用できるようになった。まさに、うれしい改良が施された使い勝手のよい製品といえる。

特に、カナル型イヤホンとなってくれたのは大いに歓迎したい。耳掛け型だったこれまでの「AirPods」は、筆者はもちろん、利用者の多くが“使用中に耳からポロリとこぼれ落ちてしまう”ことがあり、紛失が深刻なレベルでの問題となっていた。また、音漏れに関してもかなりの音量となっていて、正直、混雑時の電車内などでは周囲の迷惑を考えると使いづらかった。日本人および日本の都会の環境には適合しにくい部分があったのだが、カナル型イヤホンとなった「AirPods Pro」は、装着感や音漏れの面でもかなりの良好さを持ち合わせるようになっている。

とはいえ、「AirPods Pro」のノズル部分はそれほど長くなく、緩くはめ込むカタチとなっていて、サイズをしっかり合わせないと外れやすい。筆者は普段MかMSサイズのイヤーピースを使用しているのだが、「AirPods Pro」ではLサイズでピッタリだった。一般的なカナル型イヤホンとはホールドされる位置が異なっているので、同梱されているS/M/Lイヤーピースのうち、どのサイズがベストか、しっかりと試して欲しい。ちなみに、「AirPods Pro」にはうれしいことにイヤーピースの装着状態テストも用意されている(設定アプリの「Bluetooth」をタップして接続中の「○○ 's AirPods Pro」の横の「i」をタップするとAirPods Proの設定画面が表示されるのでその中の「イヤーチップ装着状態テスト」をタップ)ので、こちらを使ってフィット感を確認して欲しい。

「AirPods Pro」のイヤーピースは、楕円形の独自デザインが採用されていて、台座部分も一体化されており、イヤホン本体から簡単に外れないようになっている。イヤホンを外した際に耳からこぼれ落ちたり耳穴に残ったりしない点は大歓迎だが、その代わりにサイズ交換がかなりしづらい。実際、サイズ交換のため何回か試してみたが、シリコン部分を破ってしまわないか、かなりヒヤヒヤした。皆さんも、交換の際には十分注意して欲しい。

さて、音漏れに関してはもうひとつ、構造だけではなく新機能のノイズキャンセリングシステムもある程度の効果を発揮してくれている。「AirPods Pro」のノイズキャンセリング機能は、かなり強力なもので、環境騒音の中心である低域はもちろん、中域など人の声のあたりも含め、全体的に強く効かせている傾向にある。そのため、静粛性が高く、音楽の音量を自然と抑えるようになるため、音漏れが圧倒的に減ってくれるのだ。さすがに、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車では厳しいだろうが、多少混んでるくらいであれば大丈夫だろう。また、ノイズキャンセリング機能は外部音取り込みモードも用意されていて、こちらに変更すると外部の音がしっかりと届いてくれる。しかも、とても周囲の音がとても自然に感じられるので、徒歩などの移動中には積極的に活用したくなる。製品によっては、この外音取り込みモードがかなり不自然な音になるため、あまり活用したい気持ちにはならないのだが、「AirPods Pro」では普段から利用したくなる質の高さがある。このあたりも「AirPods Pro」ならではのアドバンテージといえるだろう。

もうひとつ、専用ケースは「AirPods」に比べて横幅が広がり、多少大きくなった印象があるが、持ち運びの点で特に不満はない。ただし、イヤホン本体の取り出しには多少コツが必要で、手前にくるりと回すようにして取り出すため、慣れるまではポロリと落としてしまう場合がある。取り出しの際には、十分注意して欲しい。

さて、肝心のサウンドはというと、基本的にはジェントルなサウンドキャラクターといえるもの。荒々しさをまったく感じさせない、ていねいな抑揚表現によって、落ち着きのある、聴き心地のよいサウンドを楽しませてくれる。男性ボーカルも女性ボーカルも、どちらかというとしっとりとした印象の朗々とした歌声て、聴き心地のよさはなかなかのもの。解像感はそれほど高くはないが、あまり気にならない良質な表現を持ち合わせている。その代わりに、ややパワー感に欠ける傾向はあるが、ハードロックばかり聴く人でもないかぎりは、それほど気にならないだろう。Jポップとの相性もまずまず良好なので、サウンドキャラクターを不満に思う人はそれほどいないだろう。

アップの初のノイズキャンセリング機能搭載カナル型イヤホン「AirPods Pro」は、なかなかに完成度の高い、充実した内容を持つ製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約5.4g(片耳)
再生時間:最大4.5時間(アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードをオフにした場合は最大5時間)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで24時間以上の再生が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト

11. ソニー「WF-1000XM3」
ノイキャン性能や接続安定性を高めたソニーの最新完全ワイヤレスイヤホン

ソニー「WF-1000XM3」 イヤホン外側とノズル内部にマイクを2つ搭載し、ノイズキャンセリング性能を高めた。操作部分はタッチセンサー式で、同社ノイキャンヘッドホンでおなじみの外音取り込み機能「アンビエントサウンドモード」も健在だ 専用ケースはやや大柄だが、NFCによるワンタッチペアリング機能など、便利な機能を備えている ソニー「WF-1000XM3」を装着したところ

ノイズキャンセリングをはじめ、多彩な機能が搭載されたソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」がモデルチェンジ。「WF-1000XM3」へと生まれ変わった。

新モデルの特徴をひとことで表すならば、それはズバリ、コンセプトの完璧な実現、といったイメージだろうか。先代「WF-1000X」は、完全ワイヤレスイヤホンとして世界初となったデジタル・ノイズキャンセリング機能の搭載や、フラッグシップモデルらしい上質なサウンドで大いに人気を得ることとなったが、ソニーとしては初めて手がける完全ワイヤレスイヤホンだということもあってか、接続安定性や装着感などで、ユーザーから不満の声が上がることもままあった。そういった部分をすべてしらみつぶしに解消していき、フラッグシップモデルに相応しい“理想の”完全ワイヤレスイヤホンを作り出そうとした様子が、新モデル「WF-1000XM3」の随所からうかがえるのだ。

たとえば、イヤホン本体のデザインは、ハウジング部のオーバル形状など基本的なスタイルこそキープコンセプトであるものの、まったくの新造形となっているし、さらに耳側、ノズルまわりの形状はまったく異なるデザインへと変わっている。これによって、先代に対して格別となる、高い装着感を実現していることを確認できた。また、内部に目を移しても、Bluetoothチップセットを新規に開発するなど、徹底した改良が行われている。名前は“M3”だが、完全新作といっていいほどのブラッシュアップが行われているのは確かだ。

ちなみに、2代目なのに何故“3”なのか疑問に思ったのだが、その旨をたずねてみると、ノイズキャンセリング機能搭載ヘッドホン「WH-1000XM3」のイヤホン版という位置付けとなっているため、この名前を採用したようだ。正直、M3をマーク3と捉えると多少の違和感をもつが、ソニーとしてはマーク3の略と明言している訳ではなく、世代で製品名末尾をそろえるのは製品特徴として分かりやすい面もあるので、これはこれで分かりやすいかも、とも思えた。

いっぽう、機能面でも先代モデルに対しての進化がいくつも見られる。デジタル・ノイズキャンセリング機能は、新たにヘッドホンの外側と内側に配置した2つのマイクを配置した「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を完全ワイヤレスイヤホンとして初めて採用。さらに、ヘッドホン「WH-1000XM3」用のノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」を省電力/小型化した「QN1e」を新たに搭載することで、ノイズキャンセリング機能の精度も高めている。さらに、ノイズキャンセリング機能のオンオフに加え、「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」も、イヤホン本体のタッチパッドから操作できるようになった。もちろん、スマートフォン用アプリからの操作も引き続き行えるようになっていて、こちらは外音取り込みレベルを22段階で調整可能なほか、ボイスフォーカスをONにすることで外のノイズを低減しつつ人やアナウンス音のみを聞きやすくすることもできる。また、ペアリングしているスマートフォンの加速度センサーを読んで、止まっている時/歩いている時/走っている時/乗り物に乗っている時の4パターンを検出して、あらかじめ設定したノイズキャンセリング&外音取り込みのモードを自動で切り替えてくる「アダプティブサウンドコントロール」も健在。使い勝手については、大いに満足のいくレベルだ。

なお、付属の専用ケースは先代に比べると多少コンパクトになった印象だが、他社製品の最新状況を踏まえると、大柄と感じてしまうサイズかもしれない。とはいえ、NFC機能が付属してくれているのはとても便利だし、約3回分のフル充電が行えることを考えると、許容できる範囲かもしれない。ちなみに、バッテリー持続時間は、イヤホン本体で約6時間、ケースからの充電もあわせると最大24時間使い続けることができるようになっている。充分な数値といえるだろう。

さて、実際の使い勝手はというと、装着感についてはなかなかのもの。ホールド感がしっかりしていて、耳からポロリとこぼれ落ちることはまずない。先代では、安定した装着が適わなかった筆者としてはありがたいかぎり。また、接続安定性に関しても、特に気になるほどではなかった。ヘッドホンイベント会場という、かなり劣悪な環境でも試してみたが、他社製品に比べると優秀といえる接続安定性を示してくれた。もちろん、相当な悪環境だったので接続が切れることは何回もあったが、クアルコム社製「QCC3026」搭載モデルなど接続安定性をアピールする製品と同等か、それ以上のクオリティは持ち合わせていたように思う。

肝心のサウンドはというと、SBC、AACコーデックのみの対応とは思えないほど、質感のよい表現を持ち合わせている。ピアノはタッチのニュアンスがしっかりと伝わってくることに加えて、倍音がしっかりと乗っているので、のびのびとした演奏に感じられる。ボーカルも迫力のある、メリハリのよい歌声を聴かせてくれる。アコースティック楽器が得意だった先代に比べると、オールラウンダータイプにシフトしたというべきか。ボーカルの押し出し感や、ドラムやベースのグルーヴ感の高さなど、メリハリのしっかりしたサウンドとなっている。幅広いジャンルの音楽が楽しめるようになったのは嬉しいかぎり。これでSBC/AACコーデックのみの対応というのはもったいない、もしLDAC対応であればさらに良質なサウンドが楽しめただろうと、少々残念な気持ちにはなっている。とはいえ、「WH-1000XM3」の音質、機能性は一級品といえるもの。上級クラス完全ワイヤレスイヤホンのリファレンスといえる、とても優秀な製品だ。

イヤホン重量(片耳):約8.5g
再生時間:最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/プラチナシルバー

12. JVC「HA-A10T」
エントリーモデルとは思えないサウンドクオリティに注目!

JVC「HA-A10T」 専用ケースはコンパクトさにやや欠けるが、バッテリー残量を確認できるLEDインジケーターや、クイックチャージ機能など、使い勝手に配慮した機能はありがたい JVC「HA-A10T」を装着したところ

最近は完全ワイヤレスのラインアップ拡充にも力を注いでいるJVCから、いくつかの新製品が登場した。そのひとつ「HA-A10T」は、エントリークラスに位置するハイ・コストパフォーマンスモデルだ。

完全ワイヤレスとしてはとてもオーソドックスなデザインのイヤホン本体は、比較的コンパクトなサイズにまとめ上げられていて装着感もよく、ハウジング側に配置されているプッシュボタンもシンプルで操作しやすい。楽曲操作に加え、2クリックで音量調整(左が小、右が大)ができるのも嬉しい。また、専用ケースは今となってはやや大柄な部類になってしまうのかもしれないが、決して邪魔にならないサイズをキープしているし、何よりもイヤホン本体が取り出しやすくてありがたい。そのほか、連続再生時間は約4時間と必要十分なレベルはキープされ、15分の充電で約1時間の連続再生が可能なクイック充電にも対応している。防水性能も、IPX5が確保されている。

そして、この製品の最大の特長といえば、そのサウンドクオリティだろう。ダイレクト感の高い、メリハリに富んだサウンドを聴かせてくれるのだが、その質感が、価格帯を大きく上まわる良質さを持ち合わせているのだ。実際に聴いてみると、ボーカルは声の特徴をしっかり届けてくれるし、ギターはエッジの効いた演奏を楽しませてくれる。とても距離感の近い音なので、普段よりも音楽にのめり込んで聴くことができる。エントリーユーザーだけのものにしておくにはもったいない、Jポップやロックを楽しむためのサブ機として手元に置いておきたくなる、聴き応えのあるサウンドだ。

イヤホン重量(片耳):約5.2g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:インディゴブルー、ブラック、ミスティグレイ、ダスティピンク

13. アップル「AirPods」(第2世代モデル)
「Siri」による音声操作に対応したAirPodsの第2世代モデル

アップル「AirPods」(第2世代/Wireless Charging Caseモデル) 最新の「H1」チップを搭載し、低消費電力化や接続機器の切り替え速度が向上 Wireless Charging CaseはLEDの位置がケースフロントに変更され、外から確認できるようになった アップル「AirPods」(第2世代モデル)を装着したところ

完全ワイヤレスイヤホンの牽引役にして、ジャンル最大の販売数を誇るアップル純正モデル「AirPods」が新モデルへと進化した。本体に関して外観の変更はほとんど見られず、ケースも同じデザインながら、Qiによるワイヤレス充電に対応したこと(非対応ケース付属の製品も用意される)、LEDが外部に移動されて充電状況が外からわかりやすくなったことなど、いくつかの利便性向上が図られている。

とはいえ、イヤホン本体も情報をよく見てみると、いくつかの性能アップが盛り込まれているのがわかる。「AirPods」はもともと、取り出すだけでiPhoneと簡単に接続でき、左右を意識せず(実際形状的にはLRはあるが)装着するだけで音楽再生を楽しむことができるうえ、同じApple IDを登録したiPadやMacなどとペアリング情報が共有されるため、機器ごとに設定する必要もない。これまでもアップル製品のユーザーには、とても使い勝手のよい製品となっていたのだが、新世代の製品では声で音声アシスタント「Siri」を呼び出せるなど、いくつかの機能性アップも行われている。

これは、ワイヤレスモジュールの変更によって実現した機能性だと思われる。初代「AirPods」では「W1」というチップを採用していたが、新モデルでは「H1」へと変更され、低消費電力化や接続機器の切り替え速度向上など、主に使い勝手の面でグレードアップが行われている。使いやすさを重視した製品作りは、アップルらしい方向性だといえる。

しかしながら、「AirPods」も純然たるオーディオ機器であるのも確か。一番重要なのは、その音質だろう。ということで、さっそくiPhoneに接続して、そのサウンドをチェックしたが、初代「AirPods」に対して、ややニュートラルなサウンドキャラクターにシフトしたイメージだ。初代「AirPods」は、昔のBoseのようなアメリカ東海岸サウンドとも呼ぶべき音色傾向を持ち合わせていたが、最新の「AirPods」は、逆に中域重視のキャラクターが強まり、奔放さよりもまとまりのよさを重視したような印象となった。

ややウォーミーな音色傾向を持ち、女性ボーカルはいつもよりハスキーだが、高域への伸びやかさはしっかりと保たれていて、印象的な歌声を聴かせてくれる。ピアノの響きも伸びやかだ。解像感も高まってくれているのだろう、楽器の音色もリアリティが高まっている。音質については、確実なグレードアップを果たしている印象を持った。機能性といい音質といい、グっと完成度の高まった製品に生まれ変わったと思う。

インナーイヤー型なので、当然音漏れはある。また、街中で耳からポロリとこぼれ落ちた人を何人も見ている(そのうち2人の女性は線路に吸い込まれていった)。電車内で使用する際は音量に気を使う必要があり、歩きながらの使用は(こぼれ落ちるのを回避するためにも)避けてもらいたい製品だが、いっぽうでこの扱いやすさは大きな魅力といえる。特にアップル製品ユーザーにとっては、最有力候補となる製品だ。

イヤホン重量(片耳):約4g(片耳)
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(15分の充電で最大3時間の再生、内蔵バッテリーで24時間以上の再生が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト

14. ag「TWS03R」
特徴的な外装&カラーリングで女性にもぴったりな1台

ag「TWS03R」 コンパクトなイヤホン本体。粉雪塗装を施したマット仕上げで、皮脂や指紋が付きにくくなっている。イヤーピースも汚れが目立ちにくい白色タイプだ ファンデーションケースのようなかわいらしいデザインの専用ケース。イヤホン本体と同じ粉雪塗装を施したマット仕上げを採用する ag「TWS03R」を装着したところ

finalがサウンド監修を行う新イヤホンブランド、agのエントリークラス完全ワイヤレスイヤホン。音質を最重要視した「TWS01K」に対して、「TWS03R」はデザインや使い勝手のよさに重点が置かれているのか、小型軽量なイヤホン本体やミニマムで扱いやすい専用充電ケース、落ち着いた印象のつや消し表面処理(粉雪塗装)、中間色調のポップさとシックさをあわせ持つカラーバリエーションなど、女性を意識した上品な印象の外観にまとめられているのが特徴となっている。その証拠に、イヤーピースは標準3サイズに加えてfinal製タイプEのSSサイズが付属している。

対応コーデックはSBCとAAC、続音楽再生時間は5時間程度(ケースからの充電込みで最大17時間)と、「TWS01K」に対しては音質もスペックも劣る部分はあるが、決して安かろう悪かろうというイメージはない。逆に、コンパクトなイヤホン本体&専用ケース、そして絶妙なカラーリングも含めて、積極的に使いたくなる&持ち運びたくなるのはこちらのほうが上かもしれない。

音質的にも悪くない。解像感は確かに「TWS01K」に劣るが、雑味のないクリアな印象のサウンドでまとめられている。加えて、ボーカルがグッと近い位置にいて、生き生きとした歌声を聴かせてくれる。特に女性ボーカルとの相性がよく、普段より幾分伸びやかな、張りのある歌声を聴かせてくれるので、聴いていてとても楽しい。Jポップなど最新曲との相性はとてもよい。手頃な価格も含めて、なかなか魅力的な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:BLACK/BLUE/GREEN/RED/CREAM/MOMO

15. Bose「SoundSport Free wireless headphones」
スポーツユースも想定したBose初の完全ワイヤレスイヤホン

Bose「SoundSport Free wireless headphones」 イヤホン上部にはオンオフ/音量調整ボタンを搭載 充電は専用ケースを使用。満充電で約5時間の音楽再生が可能だ Bose「SoundSport Free wireless headphones」を装着したところ

Bose初となる完全ワイヤレスイヤホン。ジョギングなどのスポーツユースにも配慮されており、本体は防滴仕様となっている。また、本体右側にはオンオフ/音量調整ボタンが配置されており、必要な操作はこちらから直接行えるようになっている。ワンボタンだけではなく、音量の+−まで用意されているのはありがたいきがりだ。また、連続再生時間も5時間と、ほかに類のないロングライフを確保している。2回分の満充電が行える専用ケーズとあわせて、大きなアドバンテージとなっているのは確かだ。

いっぽう、装着感に関しては、本体サイズがかなり大柄なものの、イヤーピースにウイングのついた「StayHear+ Sportチップ」を採用することで、安定した装着感を確保しているとアピールする。実際、試聴時に首を振るなどいろいろと試してみたが、よほど激しい動きをしないかぎり、外れてしまうことはなかった。

音質に関しては、Boseらしいサウンドというべきか、量感のある低域と張り出しのよい中域によって、実体感のあるリアルなサウンドを聴かせてくれた。特に男性ボーカルは、芯のしっかりした歌声に柔らかい低音がわずかに付帯して、なかなかセクシーな歌声に感じられる。チェロなどの弦楽器も、音に深みがあって印象的な演奏に感じられる。Bluetooth、しかも完全ワイヤレスになっても、Boseらしさあふれるサウンドが健在なのはありがたい限りだ。

ただし、注意点がふたつ。こちらの製品、かなり大柄な本体となっているため、女性の中には装着に違和感を覚える人がいるかも。また、「StayHear+ Sportチップ」は完全なカナル型ではないため、多少の音漏れが発生するので、混雑した電車内などでは音量に気をつけたいところだ。

イヤホン重量(片耳):約9g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分の充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:トリプルブラック、ミッドナイトブルー×イエローシトロン

16. JBL「REFLECT FLOW」
約10時間の連続再生が可能なスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン

JBL「REFLECT FLOW」 比較的大きめの円を基調としたイヤホン本体。イヤーフィンで安定した装着感が得られる 専用ケースのサイズはやや大きめ。イヤホン本体と合わせて約30時間のバッテリー駆動時間を確保している JBL「REFLECT FLOW」を装着したところ

ハーマンインターナショナルから発売されたJBL「REFLECT FLOW」は、スポーツユースをメインとした完全ワイヤレスイヤホン。スポーツ向けの完全ワイヤレスイヤホンは、これまでアンダーアーマーとのコラボモデルが存在したが、JBLブランドとしては初の製品となっているようだ。

外観は、まさにスポーツ向け然としたもの。比較的大きめの円を基調としたイヤホン本体にイヤーフィン(3サイズ)が付属され、激しいスポーツを行っている最中でもフィット感が保たれるよう、充分な配慮がなされている。実際に装着してみても、フィット感はかなり良好だった。耳との接触面までカバーされたシリコン製のイヤーフィンによって、ピッタリとフィットしてくれる。アンダーアーマーモデルでノウハウを蓄積できたのだろう、とても良好な装着感だった。

このほか、IPX7の防水性能を確保し、ボタンを押すと再生音楽の音量が下がるトークスルー機能や、周囲の環境音を聴きやすくするアンビエントアウェア機能など、スポーツユースはもとより、屋外での使用にも充分配慮された製品となっている。

また、バッテリーのロングライブにも注目したい。約10時間の連続再生が行えるうえ、ケースから約2回の充電が行えるので、トータルで約30時間使い続けることができる。急速充電にも対応し、約10分の充電で1時間ほどの再生が行える点もありがたい。

もうひとつ、カラーバリエーションが豊富に用意されているのも特徴だ。ブラックに加え、ブルー、グリーン、ティールとなかなかカラフルなラインアップとなっているのは、スポーツタイプならではといえる。ケースも本体に合わせたカラーとなっていて、こちらもカラフルだ。そのため(ブラック以外は)カバンの中でもすぐに探し出せることだろう。

JBLらしいユーザーフレンドリーさは、そのほかにもいくつかあった。電源オン時はギターの音が鳴るという、これはBluetoothスピーカーと同じサウンド。ちなみに、トークスルーやアンビエントアウェア機能の切り替えもギターの音だった。これらは、ちょっとしたJBLらしさのアピールといったところか。ペアリングは、イヤホンを取り出すことで自動的にペアリングモードになってくれるので、スマートフォンとの接続はとても楽だった。“ケースから取り出すだけ”とうたっていてもそれでスムーズに接続できる製品は意外と少ないので、この安定っぷりは嬉しいかぎりだ。

いっぽう、操作系にちょっとしたくせを感じた。音楽再生操作は右側1回押しで再生/停止、左側2回押しで曲送りとなるが、曲戻しや音量調整はできない模様。その代わりに、左側は1回押しでトークスルーとアンビエントアウェア機能をオンにできるようになっている。音量調整が本体でできないのは、少々残念だ。

さて、肝心のサウンドはというと、JBLらしいという言葉がピッタリの、ヌケのよい晴れやかな音色傾向が特徴。女性ボーカルがのびのびとした奔放な歌声を聴かせてくれ、アコースティックギターも普段より抑揚がダイナミックな演奏を聴かせてくれる。いっぽう、低域はたっぷりとした量感を持ち、迫力あるサウンドが楽しめる。

スポーツ向け完全ワイヤレスイヤホンというと、音質は二の次の製品が多かったが、いつの間にかそんな時代は終わっていたようだ。ノリのよい、垢抜けた「REFLECT FLOW」のサウンドによって、フィットネスも大いにはかどりそうだ。

イヤホン重量(片耳):約8g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック、ブルー、グリーン、ティール

17. オーディオテクニカ「SOLID BASS ATH-CKS5TW」
SOLID BASSシリーズ初の完全ワイヤレス!最大約15時間のロングバッテリーにも注目

オーディオテクニカ「SOLID BASS ATH-CKS5TW」 10mm径の大型ドライバーを搭載するため、イヤホンはやや大柄だが、イヤホン単体で最大15時間の超ロングバッテリーライフを実現しているのは魅力的だ 専用ケースはクラムシェル型の細長タイプ。ケース内蔵のバッテリーで約2回フル充電できる オーディオテクニカ「SOLID BASS ATH-CKS5TW」を装着したところ

オーディオテクニカから、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「ATH-CKS5TW」が登場した。こちら、CKRシリーズ「ATH-CKR7TW」、スポーツモデル「ATH-SPORT7TW」に続く同社にとって3モデル目の完全ワイヤレスイヤホン製品で、既存2モデルとは異なり重低音モデル、SOLID BASSシリーズに属するモデルとなっている。

「ATH-CKS5TW」最大の特徴といえば、SOLID BASSシリーズならではの、重低音に特化したサウンドチューニングだろう。完全ワイヤレスイヤホンで、ここまで重低音をアピールした製品はほとんど存在していないし、10mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載している製品は希少といえる。さらに、こちらの新設計ドライバーには硬度の異なる素材を組み合わせた2層構造の振動板を採用するなど、音質に対しても手抜かりがないところは、オーディオテクニカらしいこだわりといえるだろう。ちなみに、コーデックはSBC、AACに加えて、aptXにも対応している。

「ATH-CKS5TW」のイヤホン本体は大口径ドライバーを搭載しているため、最新完全ワイヤレスイヤホンのなかではやや大柄な本体サイズとなっているが、3Dループサポートを装備するほか、専用設計されたイヤピースを付属することで、安定した装着感を確保しているという。実際の製品を装着してみたところ、ピッタリとフィットし、首を振っても落ちることのない、アピール通りの安定した装着感を実現していた。

重低音サウンドにも並ぶ「ATH-CKS5TW」ならではの大きな魅力といえるのが、なんと、最新モデルのなかでも群を抜く、最大15時間というバッテリーライフだ。専用ケースからの充電も含めると最大45時間もの使用が可能となっている。これだけのロングライフっぷりは、嬉しいかぎりだ。

機能面では「オートパワーON/OFF」も便利だ。こちら、専用ケースからイヤホン本体を取り出すとパワーオン、収納するとパワーオフになるもので、他社製品でも多く採用されているが、「ATH-CKS5TW」は動作がとても安定している印象があった。特に初回時(接続したことのあるスマートフォンが範囲内にない場合も同じ動作となる)には、確実に自動的にペアリングモードに移行してくれるのでありがたい。また、本体上部に配置された小柄なマルチファンクションボタンは、音楽再生/一時停止(右側1回)、曲送り(右側2回)/曲戻し(右側3回)、音量調整(+は左側1回/−は左側2回)といった基本操作が行えるうえ、ブラインドでも押しやすく実際に試したところスムーズな操作が行えた。加えて、スマートフォン用アプリ「Connect」にも対応していて、このアプリから音楽再生のコントロールだけでなく、コーデックの切り替えや操作ボタンのカスタム、バッテリー残量の確認なども行うことができる。さらに、最後にBluetooth接続した場所を地図で確認することができる(イヤホンをなくした場合の参考になる)機能なども持ち合わせているので、大いに重宝しそうだ。

そのサウンドは、アピール通り量感豊かな重低音が特徴。ベースの音がとてもパワフルな、迫力のあるサウンドをとことん楽しむことができる。ベースやドラムの演奏はかなりパワフルで、圧倒的といいたくなるほどのグルーヴ感を楽しませてくれる。とはいえ、低域はディープ一辺倒ではなく、柔らかく広がる印象も持ち合わせているので、音の広がり、スケール感の壮大さも感じられるのは興味深い。いっぽうで中高域は、エッジのしっかりしたクリアとなっていて、女性ボーカルは、厚みのある、それでいて煌びやかな歌声を楽しませてくれる。

個性的でありながら、絶妙なバランスのサウンドにまとめ上げられた、絶妙な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約8g
再生時間:最大15時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ブルー/カーキ

18. AIR by MPOW「X5.1J」
日本人向けに開発された高音質&高コスパ完全完全ワイヤレスイヤホン

AIR by MPOW「X5.1J」 AIR by MPOW「X5.1J」を装着したところ

日本人のサウンドエキスパートによる日本人向けチューニングが施された、日本専売モデルとして誕生した新ブランドAIR by MPOW。ノイズキャンセリングヘッドホンやノイズキャンセリングイヤホンなど、これまで3モデルをリリースしてきた同ブランドから、第4の新製品として完全ワイヤレスイヤホン「X5.1J」が発売された。

既存の3製品同様、「X5.1J」も高機能&良音質、高コストパフォーマンスがセールスポイントとなっている。たとえば、Bluetoothチップセットにミドル〜上級機によく採用されているクアルコム「QCC3020」を搭載。音切れのしにくさや良音質コーデックaptXへの対応、約6時間の連続再生時間など、ひとつふたつ上のクラスのスペックを持ち合わせている。また、既存モデルと統一したイメージなのだろう、イヤホン本体のハウジング部分にはつや消しブラックが、そのほかにはメタルグレーカラーがあしらわれていて、シックな印象にまとめられている。専用ケースのほうも、やわらかい触感を持つフェイクレザーで覆われていて安っぽさは皆無。既存モデル同様、価格帯を想像されない、シックにまとめ上げられている。機能性や外観デザインなどからは、とても8,000円強で入手できる製品とは思えない質のよさを持ち合わせているといっていいだろう。

ちなみに、イヤホン本体はユニバーサルIEM然としたデザインを採用しており、フィット感はとても良好だった。おかげで遮音性も高く、音楽に集中することができる。当然、周囲の音がほとんど聞こえないため、歩行中の使用は厳禁だ。

さて、肝心のサウンドはというと、ハッとするダイレクト感と聴き心地のよさをあわせ持つ、絶妙なバランスにまとめ上げられているのが特徴だ。メリハリがしっかりしているうえ雑味が少なく、高域はサラサラとした軽めの音色でしっかり伸びているのに鋭すぎず。おかげで、ボーカルや演奏の表現が素直に伝わってくるし、それでいてとても聴き心地がいい。おかげで、Jポップもクラシックも、クリアネスなサウンドを堪能することができる。日本人が日本人のためにチューニングした音と謳うだけあって、かゆいところに手が届いた、なかなか好ましいサウンドといえる。

サウンドクオリティはもちろんのこと、デザインや機能性など、この価格で入手できる製品としてこの「X5.1J」は現在のところ群を抜いている存在なのは間違いない。幅広いユーザーにおすすめできる製品だ。

イヤホン重量(片耳):約5.2g-
再生時間:最大6時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

19. Noble Audio「FALCON」
カスタムIEMメーカーが本気で手がけた完全ワイヤレスイヤホン

Noble Audio「FALCON」 細長いノズルが特徴的なイヤホン本体。耳に当たる内側の形状もかなりこだわっている 専用ケースはクラムシェル型のオーソドックスな形状。内蔵バッテリーで4回のフル充電が行える Noble Audio「FALCON」を装着したところ

Noble Audioは、オーディオロジスト(聴覚学者・聴覚専門医)でありポータブルオーディオファンからは“Wizard(魔術師)”の愛称で呼ばれているジョン・モールトン氏によって設立された米国のイヤホン専業メーカー。これまでカスタムIEMやハイエンドイヤホンなどを手がけてきた同社から、初の完全ワイヤレスイヤホンが登場。それがこの「FALCON」だ。実はこちらの製品、先にクラウドファンディングによる販売が行われ、目標金額を大幅に上回る1400万円超の支援を達成するなど大きな話題となっていた製品で、このたび一般販売がスタートした。

最大の特長といえば、やはりサウンドに対するこだわりだろう。「FALCON」では、「Dual-Layered Carbon Driver(D.L.C. Driver)」と呼ばれるドライバーユニットを開発して搭載。振動板の樹脂層の上にカーボンファイバー素材できたパーツを重ねた特殊な二層構造を採用することで、完全ワイヤレスイヤホンに搭載例の多いグラフェンドライバーに対して歪みを約1/2に抑制。伸びやかな広域表現が可能になっているという。

また、組み合わせるアコースティックダンパーの選定とDSPによる徹底したチューニングを実施。有線モデルの周波数特性を基準としつつ、超低域をシャープに減衰させることでマスキング現象を回避するなど、最適なサウンドを作り上げるべく繰り返し微調整を行ったという。

音質に関してはもうひとつ、イヤホン本体のデザインにも注目したい。いわゆるイヤーモニターライクなデザインなのだが、一般的なモデルに比べてノズルの部分が長く、耳穴の奥まで入り込んでくる。これは、イヤーモニターではよく使われる、遮音性を高めるための手段だが、完全ワイヤレスイヤホンでここまでのノズル長を持つものはほとんどない。その分、遮音性が高まってよりピュアなサウンドが楽しめるが、人によっては少々気になるかもしれない。筆者も、左耳側がSサイズイヤーチップを使っても理想位置まで入るギリギリの太さだった。普段からSサイズイヤーチップを使っている人など、耳穴の小さい人は購入前に装着テストをしてみることをおすすめする。

いっぽうで、通信の接続安定性にもかなり注力した様子がうかがえる。接続安定性に定評のあるクアルコム社製SoC「QCC3020」を搭載したことに加え、「High Precision Connect Technology」というアンテナ設計技術を導入。信号強度がもっとも減衰しにくい場所にアンテナを配置するなどの最適化により、通信の安定した接続を実現したとアピールする。実際に少しテストをしてみたが、障害物がある場合でも5m程は安定して接続できているなど、十分な接続安定性を保持していた。よほど環境の悪い場所でもないかぎり、音切れは発生しなさそうだ。

ちなみに、この「FALCON」に搭載されている「QCC3020」は、iOS/Androidの両OSからのOTAファームウェアアップデート機能をサポートした最新世代となっている。2019年内配信予定の専用アプリを活用することで、アップデートも行えるため、将来的にも安心といえる。

このほかにも、IPX7の防水性能や専用アプリによるボタンのカスタマイズ、イコライザー調整機能の提供など、使い勝手についても満足できるレベルが確保されている。なお、コーデックはSBCやAAC、aptXに対応している。

さて、ウォークマン「ZX300」とaptX接続してそのサウンドをチェックしたところ、音のクリアさ、ダイレクト感の高さについて大いに驚いた。ピアノやチェロなど、アコースティック楽器の音色はとても自然で、かつメリハリもしっかりしている。完全ワイヤレスであることを忘れてしまうほど、有線イヤホンと変わらない印象の音色であり、とても良質なサウンドを聴かせてくれる。女性ボーカルはほんの少し擦過音が目立つが、音色の変調もなく普段通りの魅力的な歌声を楽しませてくれる。

Jポップとの相性のよさも特筆だ。MYTH & ROIDを聴くと、ぶ厚いギターの音と伸び伸びとしたボーカルが巧みに融合して、独特の魅力を持つサウンドが見事に再生されている。いっぽうで、坂本真綾「逆光」は、坂本真綾ならではのやさしい声色の歌声とグルーヴ感あふれるキレのよい演奏との意外な組み合わせが持つ面白さを存分に楽しませてくれる。とにかく、音楽が“楽しい”サウンドであることは断言できる。

よくよく確認してみると、aptX接続の影響だろう、ハイレゾ音源を再現しきるまでの情報量は持ち合わせていないのだが、いっぽうで音色がとても自然で、各楽器のバランスが良好だったりと、普段のNoble Audioと何ら変わらないサウンドキャラクターを持ち合わせている。完成度の高さに思わず感心させられる、すばらしい製品だ。

イヤホン重量(片耳):約7g
再生時間:最大10時間(70%音量時)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

20. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」
MOMENTUMシリーズらしさ満点のサウンドに注目!

 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」 イヤホン本体は大柄な見た目とは裏腹に、耳に装着するとピッタリとハマってくれる 専用充電ケースはファブリック素材を使用 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」を装着したところ

ゼンハイザー初となる完全ワイヤレスイヤホンは、リスニング向けイヤホン&ヘッドホンとして人気の高いMOMENTUMシリーズに属するモデルとして誕生した。

ドライバーはダイナミック型を採用しているが、ユニット口径などの詳細は特に公表されず。そのいっぽうで、クアルコム製のBluetoothチップが組み合わせることで、音質はもとより、aptX Low Latencyコーデックに対応するなど低遅延再生へのこだわりもアピールされている。コーデックはこのほかにも、SBCやAAC、aptXに対応する。

フェイスプレート部分には軽いタッチでさまざまな操作ができるスイッチが付属されている。こちらにより、音楽と電話との切り替えや、外部音声取り込み機能のオンオフを手軽に行うことができる。また、スマートフォン向けに専用アプリも用意されていて、イコライザーによる音質調整も可能となっている。バッテリーの持続時間は約4時間で、専用ケースから充電も合わせて、合計で約12時間の使用が可能だ。

デザイン面でもいろいろと見所がある。一見するとやや大柄にも思えるイヤホン本体は、実はかなり良好なフィット感を持ち合わせていて、耳に装着するとピッタリとハマってくれる。少々の動きではこぼれ落ちることのない、確かな装着感を持ち合わせているのだ。屋外でポロリとこぼれ落ちる(そして紛失や故障が発生してしまう)心配のある完全ワイヤレスイヤホンだからこそ、確かな装着感を備えているのは嬉しいかぎり。屋外でも安心して、積極的に活用することができるだろう。もちろん、スピンドル加工が施されたフェイスプレートやファブリック生地を採用する専用ケースなど、デザイン的にもMOMENTUMシリーズならではのセンスのよさ、上質さを持ち合わせている。

音質に関しては、さすがゼンハイザーというべきか。重心が低くメリハリのよい、MOMENTUMシリーズらしさ満点のサウンドを聴かせてくれる。完全ワイヤレスイヤホンだからといってメリハリの弱さや解像感の不足などはいっさい感じず、ボーカルも演奏もなかなかに躍動的な表現だ。女性ボーカルが少しハスキーで大人っぽい印象なところや、ベースの音が低重心かつたっぷりとしたボリューム感を持つ点など、MOMENTUMヘッドホンを彷彿とされるサウンドキャラクターを持ち合わせている。音質といい装着感といい、デザイン的なまとまりといい、ファーストモデルとは思えない完成度の高さだ。

イヤホン重量(片耳):約13.2g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/apt-X/apt-X LL/AAC
カラーバリエーション:ブラック

21. アップル「AirPods」
iPhoneやMacとの親和性が高いアップル純正イヤホン

アップル「AirPods」 イヤホン本体部分は、iPhone付属の「EarPod」のデザインを踏襲している イヤホン本体は、バッテリー内蔵の専用ケースで充電。専用ケースの充電もLightningケーブルを使う アップル「AirPods」を装着したところ

「AirPods」は、Apple純正となる完全ワイヤレスイヤホンだ。こちらの製品、iPhoneやMacOSとのペアリングがとても簡単にできるのが特徴。ケースを開けると、iPhone上に(AirPodsと)接続するかどうかの画面が表示され、接続を選ぶとペアリングが完了するという、とても扱いやすい接続メニューが用意されている。

また、耳に差し込むだけで自動的に電源がオンになり、片耳でも使えるなど、手軽さにおいてはかなりのレベル。バッテリー駆動時間は5時間だが、充電ケースを使用することで24時間以上のバッテリー駆動が可能となっている点もありがたい。対応コーデックは、AACとSBCだ。

音質は、とてもオーソドックスというべきか、中域のダイナミックな抑揚表現によってノリのいいサウンドを聴かせるタイプ。最高域を欲張らず、低域もちょっとした膨らみがあり迫力を感じるなど、まるで10〜15年前のBOSE製品のような、いい意味で懐かしさを感じる東海岸サウンド。女性ボーカルはややドライよりのニュートラルな歌声を楽しめる。

いっぽうで、LR方向の定位はやや極端。広がり感は大きいものの、センターと左右の間隔が広ぎる印象を持った。奥行き方向の広がり感もあまり感じられない。また、カナル型ではないため、音漏れが大きい点は注意が必要。電車内やオフィスでの使用はボリュームを控えて使ったほうがよさそうだ。

イヤホン重量(片耳):約4g(片耳)
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(15分の充電で最大3時間の再生、内蔵バッテリーで24時間以上の再生が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト

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