選び方・特集
高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も網羅!

《2021年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

6. アップル「AirPods Pro」
カナル型デザインになり、待望のノイズキャンセル機能も搭載した最注目モデル

数多ある完全ワイヤレスイヤホンの中でも、圧倒的な人気でナンバーワンのシェアを保ち続けているアップル「AirPods」に、新バリエーションが登場。それがこの「AirPods Pro」だ。

「AirPods Pro」は、従来の「AirPods」の上位に位置するモデルで、イヤホン本体のデザインやノイズキャンセリング機能など、デザインや機能性を大きく変更したのが特徴となっている。また、操作にコツがいるマルチタップシステムも感圧センサーに変更され、一段とわかりやすく扱いやすい操作方法となった。要するに、ユーザーから要望があがっていたさまざまなポイントに改良を施し、より高機能でより扱いやすい製品へと進化しているのが「AirPods Pro」の特徴といえる。加えて、カナル型イヤホンとなったことによりホールド感も格段に向上し、IPX4レベルの耐汗防滴性能と合わせて、フィットネスやランニング等のスポーツユースにも活用できるようになった。まさに、うれしい改良が施された使い勝手のよい製品といえる。

特に、カナル型イヤホンとなってくれたのは大いに歓迎したい。耳掛け型だったこれまでの「AirPods」は、筆者はもちろん、利用者の多くが“使用中に耳からポロリとこぼれ落ちてしまう”ことがあり、紛失が深刻なレベルでの問題となっていた。また、音漏れに関してもかなりの音量となっていて、正直、混雑時の電車内などでは周囲の迷惑を考えると使いづらかった。日本人および日本の都会の環境には適合しにくい部分があったのだが、カナル型イヤホンとなった「AirPods Pro」は、装着感や音漏れの面でもかなりの良好さを持ち合わせるようになっている。

とはいえ、「AirPods Pro」のノズル部分はそれほど長くなく、緩くはめ込むカタチとなっていて、サイズをしっかり合わせないと外れやすい。筆者は普段MかMSサイズのイヤーピースを使用しているのだが、「AirPods Pro」ではLサイズでピッタリだった。一般的なカナル型イヤホンとはホールドされる位置が異なっているので、同梱されているS/M/Lイヤーピースのうち、どのサイズがベストか、しっかりと試して欲しい。ちなみに、「AirPods Pro」にはうれしいことにイヤーピースの装着状態テストも用意されている(設定アプリの「Bluetooth」をタップして接続中の「○○ 's AirPods Pro」の横の「i」をタップするとAirPods Proの設定画面が表示されるのでその中の「イヤーチップ装着状態テスト」をタップ)ので、こちらを使ってフィット感を確認して欲しい。

「AirPods Pro」のイヤーピースは、楕円形の独自デザインが採用されていて、台座部分も一体化されており、イヤホン本体から簡単に外れないようになっている。イヤホンを外した際に耳からこぼれ落ちたり耳穴に残ったりしない点は大歓迎だが、その代わりにサイズ交換がかなりしづらい。実際、サイズ交換のため何回か試してみたが、シリコン部分を破ってしまわないか、かなりヒヤヒヤした。皆さんも、交換の際には十分注意して欲しい。

さて、音漏れに関してはもうひとつ、構造だけではなく新機能のノイズキャンセリングシステムもある程度の効果を発揮してくれている。「AirPods Pro」のノイズキャンセリング機能は、かなり強力なもので、環境騒音の中心である低域はもちろん、中域など人の声のあたりも含め、全体的に強く効かせている傾向にある。そのため、静粛性が高く、音楽の音量を自然と抑えるようになるため、音漏れが圧倒的に減ってくれるのだ。さすがに、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車では厳しいだろうが、多少混んでるくらいであれば大丈夫だろう。また、ノイズキャンセリング機能は外部音取り込みモードも用意されていて、こちらに変更すると外部の音がしっかりと届いてくれる。しかも、とても周囲の音がとても自然に感じられるので、徒歩などの移動中には積極的に活用したくなる。製品によっては、この外音取り込みモードがかなり不自然な音になるため、あまり活用したい気持ちにはならないのだが、「AirPods Pro」では普段から利用したくなる質の高さがある。このあたりも「AirPods Pro」ならではのアドバンテージといえるだろう。

もうひとつ、専用ケースは「AirPods」に比べて横幅が広がり、多少大きくなった印象があるが、持ち運びの点で特に不満はない。ただし、イヤホン本体の取り出しには多少コツが必要で、手前にくるりと回すようにして取り出すため、慣れるまではポロリと落としてしまう場合がある。取り出しの際には、十分注意して欲しい。

さて、肝心のサウンドはというと、基本的にはジェントルなサウンドキャラクターといえるもの。荒々しさをまったく感じさせない、ていねいな抑揚表現によって、落ち着きのある、聴き心地のよいサウンドを楽しませてくれる。男性ボーカルも女性ボーカルも、どちらかというとしっとりとした印象の朗々とした歌声て、聴き心地のよさはなかなかのもの。解像感はそれほど高くはないが、あまり気にならない良質な表現を持ち合わせている。その代わりに、ややパワー感に欠ける傾向はあるが、ハードロックばかり聴く人でもないかぎりは、それほど気にならないだろう。Jポップとの相性もまずまず良好なので、サウンドキャラクターを不満に思う人はそれほどいないだろう。

アップの初のノイズキャンセリング機能搭載カナル型イヤホン「AirPods Pro」は、なかなかに完成度の高い、充実した内容を持つ製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約5.4g(片耳)
再生時間:最大4.5時間(アクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードをオフにした場合は最大5時間)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで24時間以上の再生が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト

7. ソニー「WF-1000XM3」
ノイキャン性能や接続安定性を高めたソニーの最新完全ワイヤレスイヤホン

ノイズキャンセリングをはじめ、多彩な機能が搭載されたソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」がモデルチェンジ。「WF-1000XM3」へと生まれ変わった。

新モデルの特徴をひとことで表すならば、それはズバリ、コンセプトの完璧な実現、といったイメージだろうか。先代「WF-1000X」は、完全ワイヤレスイヤホンとして世界初となったデジタル・ノイズキャンセリング機能の搭載や、フラッグシップモデルらしい上質なサウンドで大いに人気を得ることとなったが、ソニーとしては初めて手がける完全ワイヤレスイヤホンだということもあってか、接続安定性や装着感などで、ユーザーから不満の声が上がることもままあった。そういった部分をすべてしらみつぶしに解消していき、フラッグシップモデルに相応しい“理想の”完全ワイヤレスイヤホンを作り出そうとした様子が、新モデル「WF-1000XM3」の随所からうかがえるのだ。

たとえば、イヤホン本体のデザインは、ハウジング部のオーバル形状など基本的なスタイルこそキープコンセプトであるものの、まったくの新造形となっているし、さらに耳側、ノズルまわりの形状はまったく異なるデザインへと変わっている。これによって、先代に対して格別となる、高い装着感を実現していることを確認できた。また、内部に目を移しても、Bluetoothチップセットを新規に開発するなど、徹底した改良が行われている。名前は“M3”だが、完全新作といっていいほどのブラッシュアップが行われているのは確かだ。

ちなみに、2代目なのに何故“3”なのか疑問に思ったのだが、その旨をたずねてみると、ノイズキャンセリング機能搭載ヘッドホン「WH-1000XM3」のイヤホン版という位置付けとなっているため、この名前を採用したようだ。正直、M3をマーク3と捉えると多少の違和感をもつが、ソニーとしてはマーク3の略と明言している訳ではなく、世代で製品名末尾をそろえるのは製品特徴として分かりやすい面もあるので、これはこれで分かりやすいかも、とも思えた。

いっぽう、機能面でも先代モデルに対しての進化がいくつも見られる。デジタル・ノイズキャンセリング機能は、新たにヘッドホンの外側と内側に配置した2つのマイクを配置した「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を完全ワイヤレスイヤホンとして初めて採用。さらに、ヘッドホン「WH-1000XM3」用のノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」を省電力/小型化した「QN1e」を新たに搭載することで、ノイズキャンセリング機能の精度も高めている。さらに、ノイズキャンセリング機能のオンオフに加え、「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」も、イヤホン本体のタッチパッドから操作できるようになった。もちろん、スマートフォン用アプリからの操作も引き続き行えるようになっていて、こちらは外音取り込みレベルを22段階で調整可能なほか、ボイスフォーカスをONにすることで外のノイズを低減しつつ人やアナウンス音のみを聞きやすくすることもできる。また、ペアリングしているスマートフォンの加速度センサーを読んで、止まっている時/歩いている時/走っている時/乗り物に乗っている時の4パターンを検出して、あらかじめ設定したノイズキャンセリング&外音取り込みのモードを自動で切り替えてくる「アダプティブサウンドコントロール」も健在。使い勝手については、大いに満足のいくレベルだ。

なお、付属の専用ケースは先代に比べると多少コンパクトになった印象だが、他社製品の最新状況を踏まえると、大柄と感じてしまうサイズかもしれない。とはいえ、NFC機能が付属してくれているのはとても便利だし、約3回分のフル充電が行えることを考えると、許容できる範囲かもしれない。ちなみに、バッテリー持続時間は、イヤホン本体で約6時間、ケースからの充電もあわせると最大24時間使い続けることができるようになっている。充分な数値といえるだろう。

さて、実際の使い勝手はというと、装着感についてはなかなかのもの。ホールド感がしっかりしていて、耳からポロリとこぼれ落ちることはまずない。先代では、安定した装着が適わなかった筆者としてはありがたいかぎり。また、接続安定性に関しても、特に気になるほどではなかった。ヘッドホンイベント会場という、かなり劣悪な環境でも試してみたが、他社製品に比べると優秀といえる接続安定性を示してくれた。もちろん、相当な悪環境だったので接続が切れることは何回もあったが、クアルコム社製「QCC3026」搭載モデルなど接続安定性をアピールする製品と同等か、それ以上のクオリティは持ち合わせていたように思う。

肝心のサウンドはというと、SBC、AACコーデックのみの対応とは思えないほど、質感のよい表現を持ち合わせている。ピアノはタッチのニュアンスがしっかりと伝わってくることに加えて、倍音がしっかりと乗っているので、のびのびとした演奏に感じられる。ボーカルも迫力のある、メリハリのよい歌声を聴かせてくれる。アコースティック楽器が得意だった先代に比べると、オールラウンダータイプにシフトしたというべきか。ボーカルの押し出し感や、ドラムやベースのグルーヴ感の高さなど、メリハリのしっかりしたサウンドとなっている。幅広いジャンルの音楽が楽しめるようになったのは嬉しいかぎり。これでSBC/AACコーデックのみの対応というのはもったいない、もしLDAC対応であればさらに良質なサウンドが楽しめただろうと、少々残念な気持ちにはなっている。とはいえ、「WH-1000XM3」の音質、機能性は一級品といえるもの。上級クラス完全ワイヤレスイヤホンのリファレンスといえる、とても優秀な製品だ。

イヤホン重量(片耳):約8.5g
再生時間:最大6時間(NC ON)/最大8時間(NC OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/プラチナシルバー

8. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」
音楽を邪魔しないアクティブノイズキャンセリング機能に注目!

ゼンハイザー初の完全ワイヤレスイヤホン、「MOMENTUM True Wireless」のアップデートモデル。とはいっても、単純な進化版ではなく、新たにアクティブノイズキャンセリング機能が搭載された高機能モデルとなっている。

そのノイズキャンセリング機能については、静粛性を高めると同時に、音色傾向の変化や音質低下を最低限に抑え込むことで、より音楽に集中できる“ミュージックファースト”なポリシーによって作りあげられているという。実際、「MOMENTUM True Wireless 2」のノイズキャンセリング効果はとても自然な印象だ。

マイクはフィードフォワードのみの2マイク方式で、そこから拾った音をデジタル処理してノイズキャンセリングを行っている。また、マイクの収納位置に関しては、イヤホン本体にあけた9つの小さな穴を通してあけ、その内部にレイアウトするなど、独特の作り込みがなされているほか、マイク自身の性能にもこだわっているという。このあたりは、プロフェッショナル向けマイクメーカーでもあるゼンハイザーならではのこだわりか。その結果として、全体的に自然なバランスで環境音が押さえ込まれたノイズキャンセリングを実現している。これはいい。

同時に、装着感がよくなっているのもうれしいポイントだ。新モデルでは、外観デザインこそ初代とほぼ変わらないものの、よく見ると人体(耳)と接触する部分が最大部分は2mmほど小さくなっていて、ほぼ円形だったものがオーバル形状に変化。このわずかな違いによって、格段にフィット感が向上しており、快適な装着感を得られるようになっている。実際、筆者も初代はなんとかギリギリOKな装着感だったが、新モデルではまったく問題なし。女性ユーザーでも、よほど耳の小さい人でもないかぎり不満を持つことはないだろう。

また、接続安定性についてもこだわっていて、接続安定性の高さに定評のある米クアルコム製SoCを採用したほか、アンテナは受信性能の高いLDS(レーザーによる直接構造化を行う)をチョイス。特にアンテナは、デザインや配置はもちろんのこと、素材に銅や金を採用するなど徹底した最適化を行い、接続安定性を高めているという。今回、悪環境でのテストは行えなかったが、比較的良好な環境の住宅地とはいえ、10m離れていても音の途切れはまったくといっていいほど発生しなかった。十分な接続安定性といえるだろう。

このほかにも、イヤホン本体で約7時間、専用ケースからの充電も含めると28時間ものロングライフを実現。さらに、IPX4の防滴性能やGoogleアシスタント/Apple Siriへの対応など、さらなる利便性向上も追求されている。専用アプリ「Smart Control」も用意され、イコライジングだけでなく、タッチ操作のカスタムができたり、将来的にはファームウェアのアップデートにも対応しているという。まさに“全部のせ”の高機能、高性能モデルといえる存在だ。

そのサウンドは、ゼンハイザーならではのポリシーが感じられる、ニュートラルな音色と抑揚のはっきりした抑揚的な表現をあわせ持つキャラクターが特徴。しかも、クオリティ面では初代よりもさらに高まってくれている。基本的には、ボーカルやメイン楽器にフォーカスしたバランスで、距離感の近いボーカルが、抑揚に満ちたドラマティックな歌声を聴かせてくれる。息づかいの様子も普段より強めに伝わり、シンガーの存在がとてもリアルに感じられる。おかげで、YURiKA「鏡面の波 Orchestra Ver.」などは、普段よりも実体感のある歌声を楽しませてくれた。アコースティック楽器も得意で、チェロはやわらかく広がる低域が付帯する、心地よい響きを感じる。また、ヴァイオリンは普段よりほんのちょっと落ち着いた、重層的な音色が印象的だった。

いっぽう、低域は広がり感や聴き心地のよさが特徴。自然な広がり感を持つため、フロアタムの音色などは印象的に響きを聴かせる。それでいて、打音のキレはしっかり保たれている。ゼンハイザーの音に対するこだわりが十分伝わる、絶妙なチューニングといえるだろう。

イヤホン重量(片耳):6g
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト

9. BOSE「Bose QuietComfort Earbuds」
BOSE初となる大注目のノイキャン付き完全ワイヤレスイヤホン

BOSEから、第2世代と呼べる完全ワイヤレスイヤホンが2製品同時にリリースされた。そのひとつが「Bose QuietComfort Earbuds」だ。こちら、BOSE初の“アクティブノイズキャンセリング機能”搭載完全ワイヤレスイヤホンで、ノイズキャンセリングに定評のあるBOSEでありながら、意外にも完全ワイヤレスイヤホンとしてはこの製品が初となっている。

イヤホン本体は、装着時にやや横長となるデザインを採用している。これは、装着感と操作性に配慮した結果なのだろう。また、耳に装着する部分はBOSEユーザーにとってはおなじみの、ノズル部分のイヤーピースがカナル型に近いインナーイヤー型を採用。良好な装着感を持ち合わせている。なお、イヤーピースには同社がスタビライザーと呼ぶイヤーフィックが一体となったものが採用されていて、装着格の高さが求められている。

重さは8.4gと、イマドキの製品としてはやや軽快さにかけるものの、同社ファーストモデル(の完全ワイヤレスイヤホン)に比べると圧倒的に軽く、サイズも大幅にコンパクト化されている。このほか、コーデックはSBCとAACに対応。IPX4の防滴性能も持ち合わせている。

操作系は、音量調整がない点は残念だが、そのほかはアクティブノイズキャンセリング機能の調整(11段階で10−5−0の順)も含めてイヤホン本体から行える。とはいえ、おすすめは専用アプリ「BOSE MUSIC」からの操作。こちらを使用することで11段階のノイズキャンセリングのレベル調整が行え、しかもレベル10だと強めのノイズキャンセリング、レベル0にすると自然な外音取り込みといったように、実際の使い勝手がとてもよかったりする。いかにもBOSEらしい、ユーザーフレンドリーなユーザビリティだ。

さて、実際のサウンドを聴いてみる。いい意味でとても普通な音。解像感はそれほど高くないけれど、音色が据え置き型のスピーカーを聴いているかのような自然さを持ち合わせている。おかげで、女性ボーカルは実体感のあるニュートラルな歌声を聴かせてくれる。ハスキーな声の人はハスキーに、かわいらしい声の人はかわいらしく、本来の歌声の魅力を存分に楽しませてくれる。ただひとつ、100〜120Hzあたりの低域にピークを感じる部分があるため、楽曲によっては(特にJポップなどは)リズムパートのフォーカスがにじんでしまうこともある。このあたりは、好みが分かれそうだ。

専用ケースがやや大きいのが気になるところではあるが、ノイズキャンセリングを日常的に活用したい人にとってはかなり使い勝手のよい優秀な製品と言えるだろう。

イヤホン重量(片耳):8.5g
再生時間:最大6時間(ANC ON)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:トリプルブラック/ソープストーン

10. Jabra「Elite 85t」
独自のハイブリッド方式による強力なアクティブノイズキャンセリングに注目!

Jabraの最新世代完全ワイヤレスイヤホン「Elite 85t」は、既存モデル「Elite 75t」の後継というよりも別バリエーションといえる製品だ。ボディも専用ケースもひとまわりコンパクトになった「Elite 75t」に対して、「Elite 85t」はやや大きいが、「Elite 65t」とは異なるサイズ感を持ち合わせているので、やはり「Elite 75t」系統と考えるのが妥当だろう。そのぶん、12mm口径の新開発ドライバーや半密閉型のイヤホン本体構造、楕円形のイヤーピースなど、かなり特徴的なディテールを持ち合わせている。

まず、ノイズキャンセリング機能については、同ブランドが「Jabraアドバンストアクティブノイズキャンセリング」と呼ぶ、オリジナルのシステムが採用されている。こちら、フィードバック+フィードフォワードのハイブリッド方式を採用しつつ、左右で合計4基のマイクを連携させることで、音楽鑑賞を妨げるノイズ成分だけを除去しているという。さらに、半開放型のイヤホン本体を採用していることにより(周囲の環境音を取り込むことで)自然なリスニング感も実現したとアピールする。

実際に「Elite 85t」をスマートフォン(OPPO Reno A)に接続し、ノイズキャンセリング等の効用を確認してみた。ちょうど「Elite 85t」の検証を行っている際に、仕事場の隣の家が外壁工事をしているため、モーター音やサンダーで削る音が鳴り響いていたのだが、その音がずいぶんと効果的に押さえ込まれている。モーター音などは多少残ってしまうが、低域側を中心に音量的にはかなりのレベルをしっかりとマスクしてくれるため、ストレスはかなり低減された。音を消しすぎない、それでいて、騒音はしっかり抑えてくれる、そんな絶妙さを持ち合わせている。また、ノイズキャンセリング機能がしっかりしている割に、装着感は比較的緩やかで、長時間の使用にも良好な点も好感が持てた。

半開放型の本体、というと防水性能が気になるところだが、「Elite 85t」はIPX4準拠の防滴性能を確保。「Elite 75t」のIP55には劣るが、ちょっとした水濡れにも対応しているので必要最低限の安心感は保たれている。

さて、肝心の音質に関しては、ニュートラルで聴き心地のよいサウンドキャラクターだった。新開発の12mm口径ドライバーによる恩恵か、抑揚表現にはかなりの余裕を持ち合わせているが、それを上下に目一杯使うことはせず、細かいニュアンスの再現に重きを置いた音色傾向となっている。おかげで、女性ボーカルはリアルかつ聴き心地がよい。男性ボーカルも普段よりちょっとやさしい歌声を楽しませてくれる。

ノイズキャンセリングをはじめとする機能面はもちろんのこと、音質面でも魅力ある製品だ。

イヤホン重量(片耳):7g
再生時間:最大5.5時間(ANC ON)/最大7時間(ANC OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3.4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:チタニウムブラック

11. ソニー「WF-XB700」
スポーツユースを重視した貴重な重低音モデル

ソニー「WF-XB700」は、スポーツユースを重視した重低音モデルという、なかなかに貴重な1台だ。迫力の重低音を生み出すEXTRA BASSサウンドを最大の特長としつつも、スポーツユースにも十分な配慮がなされ、耳の3点で支えることで高いフィット感を保持する「エルゴノミック・トライホールド・ストラクチャー」やIPX4相当の防滴性能、イヤホン本体が左右それぞれにプレーヤーからの音楽信号を受け取る「左右同時伝送方式」などが採用されている。

加えて、イヤホン本体で約9時間、専用ケースからの充電を含めると最大18時間の再生が可能なバッテリー性能を持ち合わせているほか、10分の充電で約1時間の音楽再生が可能なクイック充電にも対応する。BluetoothコーデックはSBCとAACに対応。カラーバリエーションはブラックとブルーの2色だ。

重低音サウンドだけどスポーツモデルの完全ワイヤレスイヤホン。このアピールポイントそのものが、「WF-XB700」の特徴を端的に表しているといっていい。当然、その音色傾向はかなりの低音強調タイプで、分厚い低域によって迫力のサウンドを楽しむことができる。よって、EDMやJポップをメインに聴く人、重低音が好みの人にはピッタリとはまってくれる。いっぽうでハードロックやジャズとの相性はかなり悪くなってしまうが、それは重低音モデル全般にいえることだから致し方のないところ。好みがハッキリと分かれる製品だが、気に入る人にとっては替えの効かない魅力的な製品となってくれるだろう。

イヤホン重量(片耳):8g
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約1回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/ブルー

12. Beats by Dr. Dre「Powerbeats PRO」
最新AirPodsと同じApple H1チップ搭載! Beats初の完全ワイヤレスイヤホン

Beats初の完全ワイヤレスイヤホンがこの「Powerbeats PRO」だ。現行「AirPods」にも搭載されているアップル社製「H1」チップを採用することで、iPhoneやiPadなどとの接続性、利便性を追求したモデルに仕上がっているのが特徴となっている。

イヤホン本体は、一般的なカナル型というよりも、スポーツモデルのようなイヤーフックを採用したスタイルとなっている。しっかりした装着を実現する太めのイヤーフックなど、外観は「Powerbeats3 Wireless」に近いイメージとなっているが、ディテールはかなり異なっていて、完全ワイヤレスイヤホン専用にデザインされているのがわかる。

操作系は、上側に音量の+/−が可能なボタンと、再生/停止/受話などが行えるハウジング部のbマーク(ちなみに2回押しが曲送りで3回押しが曲戻し)、ふたつがレイアウトされている。こちらの操作感は良好で、とても扱いやすかった。また、本体にはセンサーが付属しており、装着すると再生が始まり、外すと再生が停止するようになっている。こちらもなかなかに便利だ。

専属再生時間は最大9時間ほど。専用ケースからの充電を含めると、24時間以上の使用が可能となっている。さらに、5分の充電で約90分の再生が行えるようになる急速充電機能(BeatsではFast Fuel機能と呼んでいる)も持っているので、外出時にバッテリー切れで困ることはまずないはずだ。

そのほか、専用ケースを開けてiPhoneを近づけるだけでペアリングしてくれたり、ケースの接続端子がLightningだったり(製品にはLightning to USB-Aケーブルが付属)、Siriに対応していたりと、iPhone/iPadユーザーにはとても扱いやすい仕様となっている。とはいえ、このあたりはAndroidユーザーにとってはデメリットになることが多いので、あくまでもiPhone/iPadユーザーをメインとした製品といえる。

さて、そのサウンドはというと、カリッとした、ハリのある中高音が特徴。ヌケのよい、広がり感のある清々しいサウンドが楽しめる。いっぽう低域は、十分な量感を持つが、全体の帯域バランスを崩すようなことはなく、どこまでもクリアな、上質な印象を感じさせるサウンドにまとめ上げられている。解像感がそれほど高くはないが、そういった不足を感じさせない。絶妙なチューニングといえるだろう。

サウンドも使い勝手も満足できる内容となっている「Powerbeats PRO」だか、唯一残念なのが音漏れに関して。「Powerbeats PRO」は、かなり盛大に音漏れするため、電車内などではボリュームを大きく絞る必要がある。決して大げさな話ではなく、開放型ハウジング採用のインナーイヤーに近いのでは、と思えるほどの音漏れだったりするのだ。というのも、先日たまたま電車内で「Powerbeats PRO」ユーザーを目の前にしたのだが、こちらは座っていて、その人は立っているのにもかかわらず、どんな楽曲を聴いているのか丸わかりだった。ラッシュ時の電車などでは、まず使えないといっていいだろう。「AirPods」も含め、アップル社製イヤホンは音漏れについてあまり配慮していない傾向があるので、そのあたりはあらかじめ注意が必要だ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(イヤホン本体と合わせて24時間以上再生可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:アイボリー/ブラック/ネイビー/モス

13. Anker「Soundcore Liberty Air 2」
音質や機能がさらに進化! 高コスパイヤホン「Soundcore Liberty Air」最新モデル

軽量コンパクトなイヤホン本体と(連用ケースからの充電を含めて)約20時間のロングライフ、コストパフォーマンスの高い価格設定などにより、高い人気を博した「Soundcore Liberty Air」の最新モデル。先代に対して、機能性やデザイン、音質面など、さまざまな面からグレードアップされたモデルに進化したのが特徴となっている。

ここではまず、「Soundcore Liberty Air」シリーズの変遷について軽く触れておきたい。実はこの「Soundcore Liberty Air 2」、シリーズとしては第2世代ながら3rdモデルにあたる製品となる。というのも、初代「Soundcore Liberty Air」には、1stモデルとマイナーアップデートした2ndモデル、2つのバリエーションがあるからだ。この2つは、外観はそれほど変化なかったものの、バッテリー持続時間など機能性についてかなりのバージョンアップを果たしている。そしてシリーズ第2世代にして3rdモデルとなる「Soundcore Liberty Air 2」では、機能性のさらなる向上に加え、ダイヤモンドコーティング振動板採用のドライバーを新採用するなど、音質にも注力した様子がうかがえる。

それでは、まずは「Soundcore Liberty Air 2」の、機能面の特徴について紹介していこう。イヤホン本体の連続再生時間は約7時間。これは、1stモデルの約5時間からは大きく向上したもので、十分以上のスペックといえる。実はこの数値、2ndモデルとほぼ同じだったりするのだが、「Soundcore Liberty Air 2」では新たにクイック充電にも対応。10分の充電で2時間の再生が行えるようになっている。また、専用ケースのほうもトータル約28時間というのも変わりないが、専用ケースがかなり小型化されたこと、ワイヤレス充電にも対応したことなど、利便性はかなり向上している。

このほか、イヤホン本体はIPX5の防水性能を持ち合わせていて、スポーツユースも可能。また、専用アプリも用意されていて、こちらを使って音の聴き取りやすさを測定し、サウンドバランスを自動的にカスタマイズする「HearID機能」も搭載。ユーザーにベストなサウンドを作り上げることができることに加えて、22種類のイコライザー設定がプリセットされていて、好みの音色傾向にカスタマイズすることも可能だ。

さて、肝心のサウンドはというと、ダイヤモンドコーティングならでは、といった印象のスピーディーな表現が特徴的だ。カリッとした中高域とパワフルな低域が合わさった、いわゆるドンシャリ傾向のサウンドキャラクターだが、ある程度の解像感が確保され、音数も多いため、勢い一辺倒ではない確かな表現力を持ち合わせている。ボーカルは男性も女性もクールで力のこもった歌い方だが、これはこれで気持ちいい。どうしても高域にクセの強い音がのってくるので、ピアノの音が音階によっては鋭過ぎる嫌いもあるが、これは借用したサンプル機が新品同様だったからなのかもしれない。もう少し聴き込んで、様子を見る必要がありそうだ。

先代に比べてデザインも上質なものとなり、使い勝手も向上。そして、音色傾向は好みが分かれるかもしれないが、音質的には悪くない。バランスのよい製品といえるだろう。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト

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