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高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も完全網羅!

《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

12. NUARL「NT01AX」
クアルコムの最新チップを搭載したNUARLの旗艦モデル

NUARL「NT01AX」 イヤホン単体で最大約10時間のロングバッテリーを実現。付属の専用ケースからは約2.5回の満充電が行える NUARL「NT01AX」を装着したところ

この冬に発売されるNUARL製完全ワイヤレスイヤホン群のなかで、最上級モデルに位置付けされているのが「NT01AX」だ。こちら、最大の特徴となっているのが米クアルコム製の最新Bluetoothチップ「QCC3026」を採用していること。これにより、通信性能の向上とバッテリー持続時間の長時間化を実現。特にバッテリー持続時間は、最大で約10時間ものロングライフを実現しているという。付属の専用ケースからは約2.5回の満充電が行えるため、こちらを合わせるとトータル35時間ほどになる。これはとても嬉しい数字だ。

いっぽう、接続性に関しては、「TWS Plus(TrueWireless Stereo Plus)」に対応。最新スマートフォンに搭載されているモバイルSoC「Snapdragon 845」と組み合わせることで、接続性維持のためのウイークポイントとなっている“頭部間の通信”がなくなるため、安定性が飛躍的向上するとアピールしている。しかしながら、「Snapdragon 845」は搭載していても「TWS Plus」対応をうたうスマートフォンやアプリはない(ソフト等の対応が必要となるようだ)ため、今後の登場が待たれるところだ。

ドライバーはグラフェンコートが施された振動板を持つ6mm口径のダイナミック型ユニットを搭載。これに、歪みを押さえてクリアなサウンドを作り上げるHDSS技術を組み合わせることで、NUARLならではの良質なサウンドが追求されている。

コーデックはAACとSBC、aptXに対応。これに加えて、「Qualcomm Kalimba DSP」による音質チューニングが施されていて、コーデックの違いによる音質低下を意識しない良好なサウンドが作り上げられているとアピールする。

操作系はしっかりしている。親機子機のない「QCC3026」ゆえに、左右ともに1回押しが再生/一時停止となるが、右2回押しが音量小、右3回押しが音量大、左2回押しが曲送り、左3回送りが曲戻しというように、これまでのNUARL製完全ワイヤレスイヤホンと共通性のある操作を実現している。また、マイクを活用して音声入力、音声アシスタントの操作などにも利用できる。このあたり、操作系についてのきめ細やかな配慮は、さすがNUARLといえる部分だ。

さて、肝心のサウンドはというと、標準モデル「NT01B」とは別物と行っていい上質なサウンドを持ち合わせている。見通しのよい、広がり感のあるサウンドが存分に楽しめるのだ。特に高域、ピアノや女性ボーカルがとてもクリアで、心地よい音色を聴かせてくれる。ヴァイオリンの音はややライトな印象ながら、とても美しい響きがある。低域のフォーカスの高さ、ややハリのある高域の表現など、NUARLらしさは共通項があるものの、基本的な“クオリティ”が大きくグレードアップしている。この音を一度聴いてしまうと、もう下位モデルには戻れない、そんな気になってしまうほどに格別なサウンドだ。

この音のよさは、どうやら「QCC3026」チップの恩恵が大きいのかもしれない。同じ「QCC3026」を採用するAVIOT「TE-D01b」でも感じたのだが、どちらも同じブランド内で「QCC3026」チップ搭載モデルが格段に良質なサウンドを持っている。実は、「QCC3026」チップのなかにはDSP機能なども統合されており、ある程度音質についてコントロールできるという話を聞く。もしかすると、機能性向上にともない、こういった音質パートにも改善が図られているのかもしれない。バッテリー持続時間といい安定した接続性といい、これからの完全ワイヤレスイヤホンは「QCC3026」チップの搭載がひとつのキーポイントとなってくるのかもしれない。

いずれにしろ、「NT01AX」はこれまでのNUARL製品らしさを保ちつつ、最新チップによってさらなる進化を果たした、とても優秀な製品であることは断言しよう。

イヤホン重量(片耳):約5g
再生時間:最大10時間(SBC/AAC再生時)/最大7時間(aptX再生時)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.5回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
カラーバリエーション:ブラックゴールド

13. NUARL「NT01B」
「QCC3001」採用で接続性を高めたNTシリーズの新スタンダードモデル

NUARL「NT01B」 「NT01」からケースサイズが一回り大きくなり、イヤホンへの充電回数が増えた NUARL「NT01B」を装着したところ

音質とともに装着感やデザインなどにも配慮した、日本らしい製品作りを特徴とするNUARLの、完全ワイヤレスイヤホン・セカンドモデルが「NT01B」だ。

実は、このタイミングでNUARLは数タイプの完全ワイヤレスイヤホンをほぼ同時期にラインアップすることとなったようだ。どれもNUARL独自の特徴的なイヤホン本体の基本デザインは変わらず、ライトモデルや上級モデル、スポーツモデル(のみデザインが異なる)など、音質や機能性に差異を作り上げている。そのなかでもこの「NT01B」は、ファーストモデル「NT01」で好評だった左右非対称デザインやイヤホン本体上部に配置された操作ボタン、イヤホン本体内部のナノコーティング撥水処理によるIPX4相当の防滴性能、歪みを押さえてクリアなサウンドを生み出す効力を持つというHDSS技術を採用する6mm口径ダイナミック型ドライバーの搭載など、基本的な部分はそのままに、最新バージョンへとブラッシュアップを図った後継モデルとなっている。

そのため、細かい部分まで共通する仕様が盛り込まれており、ノズル先端に取り付けて耳穴の周囲を塞ぐ「フィッティングタイプ」とノズルの奥側に取り付けてより深く耳に入り遮音性を高める「プラグインタイプ」2種類のシリコン製イヤーピースを付属する点なども変わりない。コーデックは、SBCとAACに対応し、連続再生時間が約5時間というのも同じ。いっぽうで、コンパクトなサイズの専用ケースも同じデザインながら、充電可能回数が約1.5回から約2.5回へとグレードアップされていたりもする。

カラッとした、ややドライで軽快なサウンドキャラクターも、ファーストモデルから受け継がれたもの。クリアでのびのびとした、それでいてキレのある高域と、フォーカスの明瞭な低域によって、見通しのよい清々しいサウンドを楽しませてくれる。結果、女性ボーカルはちょっとだけ可愛らしい心地よい響きの歌声を聴かせてくれるし、ピアノもタッチの明瞭なのびのびとした演奏を聴かせてくれる。チェロやベースなどのリズム楽器は、音階がハッキリとしていていつもより躍動的な表現に思える。「NT01」に対してほとんど同じサウンドだが、逆にいえば「NT01」の完成度を改めて感じさせてくれる製品だともいえる。専用ケースのバッテリー容量が増え、さらに使い勝手のよさが向上したこと、そして音質面の魅力があるモデルだ。コストパフォーマンスも、かなりのレベルといえるだろう。

イヤホン重量(片耳):約5g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.3回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:マットブラック、ブラックシルバー

14. NUARL「NT01」
使い勝手と接続性に配慮した独自デザインに注目! NUARL初の完全ワイヤレスイヤホン

NUARL「NT01」 イヤホン本体は、使い勝手と接続性に配慮した独特なデザインが印象的だ 専用ケースは持ち運びに配慮してかなり小さめに作られている NUARL「NT01」を装着したところ

音質はもとより、装着感やデザインなどにもきめ細やかな製品作りが特徴の日本発ブランド、NUARL。そのNUARLがはじめて手がけた完全ワイヤレスイヤホンが、この「NT01」だ。

装着感や扱いやすさに細やかな配慮を行うNUARLだけに、イヤホン本体のデザインはなかなかに特徴的だ。まず、装着時にLRの区別、装着方向が分かりやすいよう、完全非対称のデザインが採用されている。また、イヤーチップはノズルの先端に取り付けて耳穴の周囲を塞ぐ「フィッティングタイプ」と、ノズルの奥側に取り付けてより深く耳に入り遮音性を高める「プラグインタイプ」2種類を付属。音質や装着感などの好みに合わせて選ぶことができる。さらに、イヤーフックも付属。確かな装着感も追求されている。

操作ボタンは、誤操作を防ぐためにイヤホン本体上部に配置されている。一般的な完全ワイヤレスイヤホンだと、ハウジング外側が操作ボタンになっていることが多く、装着感を微調整する際に誤ってボタンを押してしまうことが多々あるが、そういったことなのいよう、確実な操作ができるように「NT01」では本体の上側に斜めに操作ボタンが配置されている。実際、このデザインだとかなり使いやすい。こういった配慮は、NUARLならではのアドバンテージといえるだろう。ちなみに、イヤホン本体内部にはナノコーティングによる撥水処理が施され、IPX4相当の耐水性が確保されているとのこと。スポーツユースなどにも、充分活用できそうだ。

もうひとつ、特徴的な部分がある。それは、完全ワイヤレスイヤホンの大きなデメリットとされる、接続の安定性だ。完全ワイヤレスイヤホンは、電波環境が悪い街中などでは音切れが発生しやすく、それに対してそれぞれの製品がさまざまな工夫を凝らしているが、もともとBluetoothを得意とするメーカーだけあって、接続性に関していろいろな検証を行い、筐体デザインやアンテナの配置などに工夫を凝らすことで実質的な音切れの少なさを追求しているという。実際、かなり過酷な場所でチェックしてみた(ほぼ全製品が必ずといっていいほど音切れする劣悪な環境で試してみた)が、確かに音切れは発生するものの、再接続までの回復も早く、それほど強いストレスを感じることはなかった。比較的、良好な接続を保持している製品といえるだろう。

連続再生時間は、約5時間と理想的な数値を確保。イヤホン本体を収納する専用ケースからの充電も含め、約12時間の利用が可能となっている。対応コーデックは、SBCとAACの2種類だ。

そのサウンドはというと、カラッとした、ややドライな音色傾向が特徴。実は、他のNUARL製品もそういったサウンドキャラクターを持ち合わせている傾向があるのだが「NT01」も同様で、音のキレがよく、ハリのある高域とフォーカスの高い低域によって、明瞭度の高いクリアなサウンドを楽しませてくれる。おかげで、ピアノなどはのびのびとしたインパクトのある演奏を聴けるし、チェロやベースなどの楽器も音階がハッキリとしていて強い躍動感を感じる。使い勝手に加え、音質面でも魅力あるモデルだ。コストパフォーマンスも、かなりのレベルといえるだろう。

イヤホン重量(片耳):約5g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:マットブラック、ブラックシルバー

15. AVIOT「TE-D01b」
最新チップを搭載し、イヤホン内蔵バッテリーだけで9時間再生を実現!

AVIOT「TE-D01b」 ティアドロップ型のオーソドックスなデザインだが、付け心地はなかなかのもの AVIOT「TE-D01b」を装着したところ

バリュートレードが展開するオリジナルイヤホンブランドAVIOTから、立て続けに新製品が登場している。「TE-D01c」「TE-D01a」に続く第3弾の完全ワイヤレスイヤホンとして登場したのが、今回紹介する「TE-D01b」だ。ちなみに、AVIOTの製品名は、それぞれの製品ジャンルを示すアルファベット&数字のあとに開発ナンバーのアルファベットが入るため、「TE-D01b」は2番目に開発された製品、ということになる。ちなみにこちらの製品、先にクラウドファンディングでの販売が行われており、このたび一般販売がスタートしたもの。

「TE-D01b」最大の特徴といえば、米クアルコム社の最新チップ「QCC3026」をいち早く搭載したことだろう。こちら、低消費電力と接続の安定性にアドバンテージを持ち、さらに最新スマートフォンに搭載されているモバイルSoC「Snapdragon 845」と組み合わせることで「TWS Plus(TrueWireless Stereo Plus)」にも対応でき、さらなるバッテリーの長寿命化、接続性の安定が実現するのだという。

現在の完全ワイヤレスイヤホンは左右で親機と子機が固定されているため、左右イヤホンのバッテリー減少のズレが生じてしまうが、「TE-D01b」が採用する最新チップ「QCC3026」では、左右イヤホンを適度に「親機」「子機」と入れ替えながら接続する仕組みになっていて、左右のバッテリーを最大限有効活用することができる。これにより、現在「TE-D01b」は約9時間という望外の連続再生時間を実現しているのだ。これだけでも十分すぎるほどなのに、左右のイヤホンが直接スマートフォンに接続される「TWS Plus」が実現することで、イヤホン親機と子機の関係で発生する“頭部をまたぐ通信”がなくなり、飛躍的に接続が安定するのだという。

もちろん、これにはスマートフォン、イヤホンの両方で「TWS Plus」に対応する必要があり、もうちょっと先の話だし、実際「TE-D01b」も「TWS Plus」対応を正式には謳っていない。ソフトウェアアップデートサービスなどを行ってもらう必要が発生しそうなので、そのあたりはメーカーの今後次第と行ったところだろうか(バリュートレードから具体的なアナウンスはまだない)。

とはいえ、現状の「TE-D01b」でも充分に満足できる内容を持ち合わせている。というのも、実際に街中で試聴テストを行ってみたところ(某所にほぼすべての製品が音切れを起こすかなり厳しい場所がある)、音切れがゼロとはいえないが、ほとんど途切れなかったし、途切れても復帰がスムーズだったため、ストレスに感じることはなかった。また、公表されている約9時間という再生時間もほぼ実勢値であることも確認でしてきた。試しに仕事場で再生したまま放置してみたところ、(接続環境が良好だったこともあってか)10時間近い再生時間を記録した。やや大柄な、けれども厚みがほどよく押さえられているので持ち運びにはよさそうな専用ケースは、まずまずの容量を持つバッテリーが搭載されているようで、イヤホン本体を約8回充電でき、合わせて最大81時間の再生可能が可能となっている。これはもう、完全ワイヤレスイヤホンとしてはこれまでにない、画期的な数値といえるだろう。

なお、コーデックはSBCとAACに加えて、aptXにも対応。カラーはブルーとブラック、シルバーの3色が用意されている。また、バリュートレードが扱うイヤーピース「SpinFit」が同梱されている点もありがたい。

ティアドロップ型というべきだろうか、イヤホン本体はよくあるデザインゆえに良好な装着感を持ち合わせている。イヤーウイング等はないものの、とても安定した装着感だ。「SpinFit」を活用すれば、さらに確かな装着感が得られる。いっぽうで、操作系はかなりシンプルだった。親機子機が入れ替わることもあってか(LRの指定はある)、1回押しで再生/一時停止、1秒長押しで曲送りがあるだけで、音量調整や曲戻しは行えない。最新チップの仕様によるかもしれないが、このあたりが唯一の不満といっていいだろう。

そのサウンドは、なかなか好印象だった「TE-D01a」に対してすら格別のもの。ノイズ感や雑味が徹底的に押さえ込まれた、とてもクリアな印象のサウンドが楽しめるのだ。帯域バランスはフラット志向といえるもので、楽曲それぞれがもつ魅力をストレートに表現してくれる。気持ち力強さのある表現で、ピアノなどはタッチがいつもよりほんの少し強めだが、いたって客観的な表現だ。とはいっても、決してクールな音色というわけではなく、あくまでもニュートラルなサウンドキャラクターといえる。何よりも高域が鋭すぎず、それでいて明瞭な表現をしてくれている点がとても好ましい。ハイハットの音は、ほんの少し硬い部分があるものの、金物の音が響きすぎるようなことなく、シャッシャッと本来のものに近い音色を的確に再現してくれる。ボーカルは、女性も男性もニュートラルで、ほんのちょっとだけハスキーな、存在感のある歌声を聴かせてくれる。

そういった音色傾向の確かさ以上に感心させられたのが、空間表現の確かさだ。定位感がとてもしっかりとしており、広がり感も良好。左右、奥行き方向にスムーズに広がる音場表現を楽しませてくれる。完全ワイヤレスイヤホンでここまで空間表現にすぐれた製品は、コリまでに聴いたことがない。バッテリー持続時間と音質に関しては、格別の魅力を持つモデルといっていいだろう。

イヤホン重量(片耳):約4.5g
再生時間:最大9時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで8回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
カラーバリエーション:ブラック、ガンメタル、ネイビー

16. AVIOT「TE-D01a」
日本人向けのサウンドチューニングを採用したハイコスパモデル

AVIOT「TE-D01a」 AVIOT「TE-D01a」を装着したところ

このところのブームもあってか、完全ワイヤレスイヤホンのラインアップ数はかなり増えてきており、さまざまなメーカーが製品をリリースしている。そんな活況のなか、大いに注目されているメーカーがある。それがAVIOTだ。

こちら、Nuforce/Optomaなどを取り扱っている輸入代理店、バリュートレードが新たに起こしたオーディオブランドで、日本の音を知り尽くした日本人オーディオエキスパート達が音質設計に携わる、日本発のオーディオビジュアルブランドであることをアピールしている。同時に、最新技術をいち早く取り込み、コストパフォーマンスにすぐれた価格で提供する、という姿勢もメーカーのこだわりとして持ち合わせている様子がうかがえる。そんなブランニューメーカーAVIOTの開発第1弾“完全ワイヤレスイヤホン”となったのが、この「TE-D01a」だ。

実は、AVIOT初の完全ワイヤレスイヤホンとして発売されたのはこの「TE-D01a」ではなく、少し前にネット通販限定モデルとして登場した「TE-D01c」だったりする。AVIOTでは、製品名末尾のアルファベットで“製品開発順”を表現しており、グレードなどは特に関係なく通し番号のように付けられているのだという。それにも関わらず“a”より“c”のほうが微妙に早く発売されたのは、開発にかかった期間などいくつかの要因があるためで、今回は意図せず発売タイミングが入れ替わってしまったようだ。とはいえ、しばらくはこの法則で製品名を付けていく予定なのだそうで、“製品名末尾のアルファベットはグレードではなく開発ナンバー”と覚えておけば充分だろう。

さて、本題に戻ろう。「TE-D01a」は米クアルコムのチップセット「QCC3001」を搭載し、Bluetoothのバージョン5.0に対応。接続の安定性が追求されている。また、コーデックはSBCとAACに対応するなど、機能面、システム面での最新トレンドをしっかり押さえたモデルに作り上げられている。バッテリーの持続時間は連続再生で4.5時間ほどと現在のラインアップのなかではやや有利な数値。専用ケースによる充電を合わせると、約16時間と、満足できる数値を持ち合わせている。

装着性に関しても、いくつかの工夫が見られる。人の耳にフィットしやすい形状であることに加えて、S/L、2サイズのイヤーウイングを付属することで、確かなフィット感を追求している。なお、イヤーウイングについては各サイズ2色ずつ同梱されており、気分によって入れ替えるだけでなく、使っているものがくたびれてきたら交換することもできるのは嬉しい。
操作は右1回押し音量小、右2回押し音量大、左1回押しで再生一時停止、左2回押しが曲送り、左3回押しが曲戻しと、オーディオテクニカのちょうど左右反対となる。ボリュームと曲送り操作が左右で分かれているのは、扱いやすいかぎりだ。

さて、肝心のサウンドはというと、パワフルで勢いのあるイメージ。中域にしっかりとした厚みが確保されており、ボーカルが強い存在感を示してくれる。男性ボーカル、女性ボーカルともに普段より一歩前に出てきてくれたかのような存在感の強さを感じる。周囲の騒音が大きな電車内などでも、声がしっかりと届いてくれるのは好ましい。低域もしっかりとしたボリュームが確保されていて(それでいて中域をマスクしないのでボーカルはクリア)、屋外でも(わずかに入り込んでくる暗騒音に負けず)音痩せすることなく楽しめる。実際の使用に即した帯域バランスと感じられた。高域は完全ワイヤレス製品特有の雑味というか奔放な鳴りっぷり(これは無線部分が発生するノイズに起因する部分なのだろう)も少々感じられるが、丁寧なチューニングが施されているのか、音色的にはとても自然だし、こんなに明瞭感があるのに聴き心地が良好だったりと、絶妙なチューニングが施されているように感じる。このあたりは、日本人による日本人のためのイヤホンを目指して作り上げた、AVIOTならではのアドバンテージなのかもしれない。

いずれにしろ、1万円を大きく下まわる価格でこのクオリティを確保しているのはさすがだ。これがファーストモデルとは思えない、完成度の高さだ。

イヤホン重量(片耳):約5g
再生時間:最大4.5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.5回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック、ネイビー、ダークルージュ

17. オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」
「Sound Reality」シリーズならではの徹底した音質追求に注目!

オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」 バッテリー性能は、イヤホン単体で最大6時間、ケースと合わせて最大15時間となかなかのスタミナを誇る オーディオテクニカ「Sound Reality ATH-CKR7TW」を装着したところ

音質にこだわるオーディオテクニカ「Sound Reality」シリーズ初の完全ワイヤレスイヤホンがこの「ATH-CKR7TW」だ。DLCコーティングを施した振動板や純鉄ヨークを採用した専用設計の11mm口径ドライバーを新開発。自然な音場感を生み出すステンレス製アコースティックレジスターや真鍮スタビライザーなどと組み合わせることで、さらなる高音質化をおし進めている。また、音質の要となるDACやヘッドホンアンプには、低歪み・高SNR=110dBなどすぐれたスペックを持つAKM社製の一体型オーディオデバイス「AK4375」を搭載。さらに、音響エリアと電気エリアを分割して音に対する悪影響を排除するなど、「Sound Reality」シリーズならではの徹底した音質追求がなされている。

音質に対するこだわりの結果か、接続性に関する配慮か、BOSE程ではないものの本体はやや大柄というか、あえて大きく外側に飛び出すデザインが採用されている。とはいえ、耳に装着した特になかなか重心バランスのよい、巧みなデザインにまとめられていることもあってか大きな違和感はない。また、3Dループサポートにより装着感も良好で、耳からこぼれ落ちることは試聴中まったくなかった。操作ボタンは上側に配置されており、ちょうどいい具合に本体も耳から飛び出しているため、本体上下を指で挟みながら安定した操作が行える。左側1回押しがボリューム大、左側2回がボリューム小、右側1回押しが再生/一時停止、右側2回押しが曲送り、右側3回押しが曲戻しと、ボリュームと曲送り操作側が分かれているので操作ミスが生じにくく、扱いやすく感じた。

大柄なイヤホン本体による恩恵はまだあり、大型のバッテリーを搭載することが出来たのか、約6時間という連続再生時間を確保。1回の満充電で約6時間連続再生OKなのは嬉しいかぎり。また、専用ケースから充電も合わせると、トータル15時間ほどの使用が可能となっている。十分に満足できるスタミナだろう。

肝心のサウンドはというと、音質を重視する“CKR”シリーズの名を与えられているだけあって、納得のクオリティを持ち合わせている。DLCコーティング振動板の特長ともいえる、歪みを押さえ込んだ、スピード感の高いエネルギッシュなサウンドが楽しめる。女性ボーカルはほんの少しファニーかつハスキーな印象になるものの、とても自然で聴き心地のよい歌声となっている。高域はエッジの尖った、メリハリのハッキリした音。おかげで、金管楽器は体の中を突き抜けるかのような、キレッキレの演奏を聴かせてくれる。解像感の高さが裏目に出るのか、Jポップを聴くと2kHz〜5kHzあたりにほんのちょっとしたざわつきのようなものが感じられるが、決して耳障りには思わず、かえって「ATH-CKR7TW」の丁寧な表現、音色の自然さを改めて実感するほど。低域も、フォーカスが高く見通しがよいので、スネアやベースのキレがよく、演奏がとてもリズミカルに感じられる。

デザイン、音質のどちらから見ても充分に納得できる良質な製品だ。

イヤホン重量(片耳):約9g
再生時間:最大6時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.5回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
カラーバリエーション:ブラック、グレー

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