“マニア受けではないRHAの魅力”に迫る

ミニマル&良音! RHAの1万円台Bluetoothイヤホン「MA650 Wireless」レビュー

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2011年創業という新興イヤホンブランドながら、高い技術力をベースにしたある種“硬派”とも言える製品開発により、ポータブルオーディオ市場で存在感を高めるRHA。どちらかと言えば“マニア受け”なイメージがあるブランドなわけだが、そんなRHAから9月に登場したBluetoothイヤホン「MA650 Wireless」は、これまでとは少し異なる存在のようだ。というのも、カジュアル系ショップの店頭や通販サイトで売り切れるなど、いわゆる一般の若者層から人気を博しているのだという。今までとはちょっと違う、“マニア受けではないRHAの魅力”に迫ってみたい。

価格.comの製品ページでも「1万円クラスのBluetoothイヤホンで1番おすすめできる」とのクチコミを獲得! MA650 Wirelessの魅力に迫る

RHA初のBluetoothイヤホン! 最大12時間駆動対応でaptXもサポート

Bluetoothイヤホンの市場は、この1年間で一気に盛り上がっている。大きなきっかけは、やはり昨年登場したアップル「iPhone 7」でイヤホン端子がなくなったことだろう。現在、左右ハウジングが独立した「完全ワイヤレス(トゥルーワイヤレス)型」や、スポーツ時に使いやすい「ネックバンド型」などさまざまなBluetoothイヤホンが登場しているが、先に結論を言うと、MA650 Wirelessは「音質」「デザイン」「コスパ」が3拍子揃ったネックバンド型の注目モデルと言える。

まずは製品の特徴からチェックしていこう。その外観は、従来のRHA製品に共通するミニマルなデザインで、ハウジングはアルミニウム製。内部には、オリジナルの「380.1」ダイナミックドライバーを搭載し、再生周波数帯域は16Hz〜22kHzをカバーする。

ちなみに本機、実はRHAイヤホン初のBluetooth対応モデルでもある。Bluetoothコーデックは、標準のSBCのほか、高音質コーデックのAAC/aptXもしっかりサポート。最大12時間までの連続駆動に対応し、バッテリーの持ちがよいのもうれしい。

製品には、8種類のイヤーピース、キャリングポーチ、充電用ケーブルなどが付属する

製品には、8種類のイヤーピース、キャリングポーチ、充電用ケーブルなどが付属する

ハウジングは耐久性の高いアルミニウム製。その形状は、従来のRHAイヤホンと共通のノイズアイソレーションエアロフォニック(Aeroponic)デザインで、遮音性を高めている

右側ケーブルに備える電源を入れると、自動でBluetooth機能もONになる仕組み。バッテリーの駆動時間は約12時間。Bluetoothによる音声入力が5分間なかった場合、自動で電源オフになるオートパワーセーブ機能にも対応している

右側のケーブル部にリモコンを装備。一時停止、曲送り/戻し、音量調整が行える。マイクも内蔵しており、スマホとの接続時にはハンズフリー通話も可能

ハウジングの背面がマグネットになっていてくっつくので、使用していないときに首からさげていてもブラブラしにくくて便利

IPX4相当の防滴防汗仕様で、ランニングなどちょっとした運動時にも使用できるようになっている。さらにネック部はフレキシブルに曲げられるので、小さくまとめてキャリングポーチの中に入れて持ち運び可能

【人気のヒミツ1】デザイン&ネックバンドの装着感が◎

そもそもRHAのイヤホンというのは、そのミニマルでユニセックスなデザインによって、ファッション性という観点から人気が出る素養がもともとあったと思う。iPhone 7以降のBluetoothイヤホンブームを背景に、MA650 Wirelessが一般のオシャレ層の目に触れる場で売れるのは、納得といえば納得だ。それにもうひとつ、実際に製品を使用して実感するのは、とにかくネックバンドが軽くて装着性が高いこと。決して誇張ではなく、本当に着けていることを忘れてしまうほどストレスがない。

そのミニマルでシンプルなデザインは、RHAイヤホンの魅力

そのミニマルでシンプルなデザインは、RHAイヤホンの魅力

男性が着けても女性が着けてもイイ感じになるユニセックスなデザインと言える。ネットで見てそのままポチりたくなるのもわかる感じ。装着性の高さも魅力だ

【人気のヒミツ2】音質チェック! 透明感があり好感の持てる明るいサウンド

続いては、いよいよMA650 Wirelessの音質をチェックしていこう。RHA製品の国内販売代理店であるナイコムによれば、カジュアル系ショップの店頭に置かれているMA650 Wirelessを試聴し、その音を気に入ってそのまま購入していく人も多いという。これまでのマニア受けだったRHAとは違い、一般層にも深くリーチしているその音質的魅力とはどんなものなのか? 筆者の手持ちのAndroidスマートフォン「Xperia XZ(SOV 34)」とBluetooth接続(aptXコーデック)して再生してみた。なお、イヤーピースは付属のコンプライ製フォームチップを使用した。

まず全体的な印象としては、そのサウンドはくっきりと透明感があり伸びやか。明るい暖色系の音で、クリアで抜けがありつつも厚みがある。パッと聴いた第一印象がいい。さらに聴き込むと帯域バランスに不自然さがなく、音楽再生に大切な中域が充実しており、高域低域との音色的なつながりがいいので聴き疲れしにくいのも魅力だ。低域は立体感があり、力強いがダブつきすぎず、ほどよい。決して奇をてらわない質のよさを感じる。おそらく、多くの人が好感を持つ音なのではないだろうか。カジュアル系ショップの店頭に置かれて、評判がよいというのもわかる気がする。

また、本機のもうひとつの特徴として、歌モノを再生したときに、ボーカルが聴きやすいこともあげられる。たとえば本機で、家入レオ×大原櫻子×藤原さくらのコラボ楽曲「恋のはじまり」(元音源は96kHz/24bit FLAC)を聴いた際は、3人の声の持ち味が十分に味わえた。少しハスキーでウイスパー感のある藤原さくらの声、伸びやかで凜とした家入レオの声、その両者の中間に位置するような暖かく弾む大原櫻子の声。わざとらしくボーカルを際立たせているというのではなく、自然な帯域のバランスもあって、結果的にボーカルがキレイに聴こえるようになっているという感じだ。それに、ピアノ、ドラム、ギターなどバッキングの楽器のセパレーションがいいのに全体としてはちゃんとまとまっていて耳触りがよい。本曲に限らず、MA650 Wirelessは女性ボーカル楽曲と相性がよいイヤホンではないだろうか。

そして、透明感があり低域に力強さがあるサウンドは、旬の楽曲ジャンルであるEDMとの相性もよい。David Guetta「2U(feat.Justin Bieber)」(元音源は44.1kHz/24bit FLAC)を再生すると、楽曲全体を通して耳に残るのは、中低域のくっきりした透明感と鮮やかさ。低域はゴリゴリの手触りがするようなビートではなく、適度なアタック感とキレのよさがあり、キメるところはしっかりキメるのだがくどくならない。打ち込みのドラムにも力感があり、低域表現の力強さによってグルーブ感が高い。

ちなみにサウンドにリッチさを求めたいなら、本機の兄貴分にあたる「MA750 Wireless」のほうが適任かもしれない。MA650 Wirelessと比較して、倍音成分が豊かで低域の量感が出るイメージだ。オーケストラ編成のクラシックやビッグバンド・ジャズを鳴らすなら、MA750 Wirelessでお腹いっぱいになりたいといった感じ。こちらもこちらでいいモデルなので、ぜひチェックしてみてほしい。

兄貴分のMA750 Wirelessは、ステンレススチール製のハウジングを備える耳かけ式。RHAの人気機種である「MA750」をベースにワイヤレス化したモデルでもあり、“リッチ感”のあるサウンドが特徴的だ

【よりよく楽しむために】イヤーピース選びが重要!

MA650 Wirelessを使用するうえでひとつ踏まえておきたいのが、イヤーピース選びの重要性だ。そもそもイヤーピースのフィッティングによってサウンドの聴こえ方は変わるわけだが、さらに本機はノズルサイズがどちらかというと太めなほうということもあって、人によってはよいフィット感を得るのに手間取るかもしれない。そんなわけで(?)製品には、通常のシングルフランジ型のシリコンイヤーピースのほか、ダブルフランジのシリコンイヤーピース、コンプライのフォームチップなど全部で8種類ものイヤーピースが付属している。本機を手にしたら、まずは同梱のイヤーピースをそれぞれ付け替えてフィッティングを行うのがよいだろう。

筆者は、使い慣れていることもあってコンプライのフォームチップがもっとも耳になじんだので、シリコンピースから付け替えて試聴した

実際、付属の取扱説明書にもイヤーピースのフィッティングについて説明が載っている。まずはこれを参考にしよう

まとめ

パッと聴いて好感の持てるサウンドと、ファッションにあわせやすいデザイン性を兼ね備えたBluetoothイヤホン。そんなMA650 Wirelessが、マニア受けで終わらず一般層からも高い人気を獲得しているというのはうなずける。それでいて実際に聴いてみると、RHAらしいクオリティも継承し、しっかりマニアの要求に応える音質を担保しているのがイイ。筆者としては、1万円台という価格帯でコスパのよさを感じられるサウンドだった。あえて本機を使ううえでの注意点をあげるとすると、デジタルボリュームのステップが少々粗いことくらいだが、そこまで致命的に音量調整がしにくいということもないので、使いながらちょうどいい調整値を見つけるといいと思う。改めて、「音質」「デザイン性」「コスパ」が3拍子揃った注目モデルだ。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。あ、90年代アニメも好き。

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2017.11.22 更新
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