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4K放送の受信、視聴、保存機能を徹底比較しました

4Kチューナー内蔵レコーダーの“買い”はどっち?パナソニック、シャープの2機種をガチ比較

シャープの「4B-C40AT3」は4Kチューナー録画中の動作が要注意!?

続いてシャープの「4B-C40AT3」も同様に4K放送を中心に検証を行っていった。

シャープの「4B-C40AT3」は12月18日時点の最新ソフトウェアに更新して検証

シャープの「4B-C40AT3」は12月18日時点の最新ソフトウェアに更新して検証

「4B-C40AT3」も4Kチューナーは1系統のみで、4K放送視聴中の4K裏番組視聴には対応しない。4K放送のチャンネル変更レスポンスは4秒程度で、問題なしといったところ。ただ、検証して気づいたのが4K放送の録画中に地デジにチャンネルを変更しようとすると、“4K放送録画中は選局に時間がかかります”と表示され、実際に約10秒も待たされること。さらに、4K録画中に地デジを表示して、別の地デジのチャンネルに変えると“地デジ→4K→地デジ”の順でチャンネルが切り替わり、待ち時間は約15秒になる。また、検証時点(2018/12/18)の最新ソフトウェアでは4Kと2Kのチャンネル変更時等に画面が乱れる不具合が発生していた。

4K放送録画中に地デジに変えようとすると約10秒の待ち時間が発生

4K放送録画中に地デジに変えようとすると約10秒の待ち時間が発生

録画の操作にも制限があり、4K放送の録画中に地デジにチャンネルを変えることはできても、手動で地デジの録画をスタートすることはできない。ただし、番組表から録画予約をしておけば問題ナシ。また、先に“地デジ+地デジ”を録画しておき、チャンネルを4K放送に変えて録画をスタートすれば、手動操作で“4K+地デジ+地デジ”の3番組同時録画も可能だった。「4B-C40AT3」を操作する上では、4Kチューナーで録画を先に動かしてしまうと、その後に何かと制限がかかるということを頭に叩き込んでおいた方がよさそうだ。

番組表からの録画予約は従来どおりのスタイルで検索等も使えるが、4K放送の録画予約の際にはHD画質を指定することはできず、常に“4K DR”画質となり、HD録画の画質は指定できなかった。なお、「4B-C40AT3」を4Kチューナーとして利用した際に活用できる「裏番組」の画面は4K放送にも対応と、出演者の情報などはしっかりチェックできた。なお、地デジで好評のドラマ自動録画機能「ドラ丸」は4K放送には非対応だ。

番組表からの録画は従来と同じスタイルでワンボタンの「らくらく予約」も対応

番組表からの録画は従来と同じスタイルでワンボタンの「らくらく予約」も対応

「裏番組」の画面も4K放送に対応

「裏番組」の画面も4K放送に対応

録画番組を表示する「録画リスト」は従来からのレコーダーとまったく同じスタイルで地デジと4Kを混在して表示した上で、4K番組は“4K”のマークが付くので見つけやすい。録画時にシーンの切り替わりを検出するオートチャプターの“おまかせ”は現時点で4K放送に対応していないが、10分/15分/30分の間隔で設定も可能。また、シャープのレコーダーの特徴でもある録画番組の中身をサムネイル表示する「見どころポップアップ」も、4K放送の録画番組にしっかりと対応していた。長尺の音楽番組やライブやスポーツの中身のチェックするのには便利だ。いっぽう、編集機能についてはタイトル分割のみ対応。カット編集にあたる部分消去は4K対応は非対応と、地デジとは対応機能に違いがあるようだ。

録画番組は地デジ4Kを混在して表示

録画番組は地デジ4Kを混在して表示

シャープ自慢の「見どころポップアップ」は4K録画番組も対応

シャープ自慢の「見どころポップアップ」は4K録画番組も対応

4K放送番組のBDダビングについても、基本的には地デジの番組と同じ操作で4K放送の番組を高速ダビングでBDに残せる。ただし、BDのメディアに保存した番組は同じ「録画リスト」で表示しても番組サムネイルが表示されず“No Image”と出るのは、なんとも味気ない。

また、4K放送の録画番組をHD画質にダウンコンバートして保存する機能は一切ナシ。4K放送の長時間番組は2層50GBや、タイトル分割を活用して分けて保存すると考えておいたほうがよさそうだ。

マルチタスク動作については、4K放送の録画中にBDへの高速ダビングには対応。4K放送録画中のUltra HD Blu-rayの再生はできなかった(2KのBDは再生可能)。

4K録画番組のBD保存は画質そのままの高速ダビングのみ

4K録画番組のBD保存は画質そのままの高速ダビングのみ

BD上の4K番組は番組サムネイルが表示されず“No Image”の表示だった

BD上の4K番組は番組サムネイルが表示されず“No Image”の表示だった

まとめ〜新4K衛星放送チューナー内蔵レコーダーで完成度が高いのは?

新4K衛星放送チューナー内蔵レコーダー第1世代モデルとしてパナソニック「DMR-SUZ2060」、シャープの「4B-C40AT3」の実機を操作してみたが、やはりスペック以上に実機を比べてみないとわからない発見が多数あった。

 パナソニック「DMR-SUZ2060」、シャープの「4B-C40AT3」、買いのモデルは!?

パナソニック「DMR-SUZ2060」、シャープの「4B-C40AT3」、買いのモデルは!?

いずれの機種も自社の2Kレコーダーをベースにしているが、4K放送チューナーへの対応が進んでいるのはパナソニックの「DMR-SUZ2060」だ。“4K+地デジ+地デジ”の録画もまったく問題なく動くし、編集、HD画質への画質変換ダビングも可能。“この機種は4Kレコーダーだから○○ができない”という制限がほとんどなかった。唯一の課題は4K放送録画時のオートチャプター非対応くらいだろうか。ただし、スペック上「DMR-SUZ2060」1機種のみのシリーズでHDD容量は2TBしか選択肢がないので、録画は最大約133時間まで。4K放送を積極的に録画する用途では、地デジレコーダーより頻繁に番組整理や保存が必要だ。

シャープの「4B-C40AT3」は、4Kレコーダーではあるが、4K放送のデータの扱いに苦労していることが見てとれた。4K放送を録画しているとチャンネル変更の動作が遅くなるし、またHD画質への変換ダビング非対応も気になる。再生時に「見どころポップアップ」を利用できる点、そしてパナソニックのレコーダーよりもお求めやすい価格であるという点は、現状唯一の褒めどころだろうか。スペック面では「4B-C40AT3」は4TBのHDD内蔵とパナソニックの2倍の容量があり、4K放送そのままの録画時間約262時間を確保しているのは心強い。不具合が落ち着けば、大容量内蔵HDDのアドバンテージはあると言える。

2019年12月中旬発売の機種を集めたレコーダー対決だが、今すぐ新4K衛星放送チューナー内蔵レコーダーを買うなら、パナソニック「DMR-SUZ2060」に軍配が上がりそうだ。シャープの「4B-C40AT3」は動作が安定し、4Kの機能制限がなくなった所でまたテストしてみたい。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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