ソニーは3月26日、サウンドバーの新モデル「HT-X8500」「HT-S350」を発表した。発売は「HT-X8500」が4月20日、「HT-S350」が5月25日。市場想定価格は「HT-X8500」が4万円前後、「HT-S350」が3万円前後(いずれも税別)だ。
ソニー「HT-X8500」
「HT-X8500」は、サブウーハーを内蔵した1本バータイプのサウンドバーのスタンダードモデルだ。製品名末尾のナンバリングからもわかるが、昨年6月に発売されたウーハー付き2ユニットタイプ「HT-X9000F」のひとつ下に位置付けられるモデルで、同社1本バータイプのサウンドバーとして初めてDolby Atmos/DTS:Xに対応。フロントスピーカーだけで高さ方向を加えたサラウンドを作り出す独自のバーチャルサラウンド技術「Vertical Surround Engine(バーティカル サラウンド エンジン)」により、フロントスピーカーだけで立体音響を楽しめるというのが最大の特徴となる。
1本バータイプのサウンドバーでDolby AtmosとDTS:Xの両方に対応
また、近年テレビの大画面化にともなう低重心化でスタンドの高さが低くなってきたほか、テレビの薄型化でテレビボードの奥行きも狭くなっているという。こういった環境でもサウンドバーを導入しやすいように、「HT-X8500」は本体の高さと奥行きを徹底的に抑えるように設計したのもポイントとなっている。
サウンド面では、1本バーのコンパクトな筐体で迫力のある低音を実現するため、サブウーハーをデュアル構成で本体中央部に搭載。本体左右に搭載されたスピーカーユニットと音の干渉を軽減させるため独立チャンバー構造を採用したほか、ウーハーユニットの向きをフロントにすることで、設置環境の違いによる影響を極力排除している。また、フロントだけでなく、左右のエッジ部分や天面にかけてパンチンググリルを採用。音が上にも横にも抜けるようになり、立体音響らしい音に包み込まれるような体験を実現したという。
サブウーハーをデュアル構成で搭載し、迫力の低音再生を実現
音が上方向や横方向に抜けるように天面や左右のエッジの部分までパンチンググリルを採用
HDMIは入力/出力それぞれ1系統用意。5.1ch、7.1chサラウンドの非圧縮伝送やDolby Atmos/DTS:Xに対応したeARCもサポートしており、eARC対応テレビをハブとして使えば、テレビに接続したさまざまなAV機器の高音質な音声を楽しめる。なお、製品に付属のHDMIケーブルについても、18Gbps対応のハイスピードタイプのものが付属される予定だ。このほか、Bluetoothや光デジタル入力も装備。本体後部には、大型のIRリピーターも備える。
HDMIは合計で2系統装備。古いテレビにも対応できるように、光デジタルも1系統備えている
背面には大型のIRリピーターも装備
天面のインターフェイス。どのフォーマットで再生されているかもLEDランプですぐに確認できる
テレビの画面下に簡単に設置できることで人気の高い1本バータイプのサウンドバーで、コンパクトかつDolby AtmosとDTS:Xの両方に対応したモデルはこれまでなく、「HT-X8500」はかなり貴重な存在だ。1本バータイプのサウンドバーの新スタンダードモデルとして人気が出そうだ。
「HT-S350」は、バースピーカーとワイヤレスサブウーハーがセットになった2ユニットタイプの製品だ。2015年発売の「HT-CT380」を置き換えるモデルで、バースピーカーと16cm口径の大型ユニット搭載のワイヤレスサブウーハーによる大出力230Wの迫力のサラウンドが特徴のモデルだ。
ソニー「HT-S350」
なお、バーチャルサラウンド技術は、高さ方向のサラウンド再現までカバーした「Vertical Surround Engine」ではなく、水平方向のサラウンドまで再現できる「S-Force PROフロントサラウンド」までの対応となっている。HDMIは1系統で、光デジタル入力も装備。昨今のサウンドバーのトレンドであるBluetoothももちろんサポートする。
PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。