レビュー
フルHDパネル・輝度500lmで3時間再生可能なバッテリーを内蔵

Anker「Nebula Vega Portable」はイマドキ仕様の鉄板過ぎるモバイルプロジェクターだ

「Wi-Fi内蔵」「動画配信サービス対応」のオールインワンで人気急上昇のモバイルプロジェクター。トレンドのけん引役であるAnkerから、3月5日に最新モデル「Nebula Vega Portable」(税込み79,990円)が登場した。

Nebula by Ankerは、バッテリー内蔵、HDパネル・輝度200lm、ペットボトルほどのコンパクトサイズで大ヒットを記録した「Nebula Capsule II」(税込み59,700円)をはじめ、バッテリー非内臓ながら、フルHDパネル・輝度900lmを実現した「Nebula Cosmos」(税込み79,980円)、4Kパネル・輝度1500lmでホームシアター用途にも使える「Nebula Cosmos Max」(税込み199,980円)など、多彩なモデルがラインアップされている。

そんなNebula by Ankerに今回新たに加わった「Nebula Vega Portable」は、フルHDパネル・輝度500lmで3時間再生可能なバッテリーを内蔵し、全体としてはミドルスペック、バッテリー内蔵のモバイルプロジェクターとしては最上位という位置付けだ。ちなみに、「Nebula Vega Portable」と一緒に、バッテリー非内臓・フルHD・輝度400lmの「Nebula Solar」(税込み69,990円)というモデルも登場しているが、今回は「Nebula Vega Portable」の実機レビューをお届けしよう。

薄型ボディでバッテリーも内蔵するAnkerのモバイルプロジェクター最新モデル「Nebula Vega Portable」

薄型ボディでバッテリーも内蔵するAnkerのモバイルプロジェクター最新モデル「Nebula Vega Portable」

薄型デザイン&バッテリー内蔵で家の中を持ち運んで使える。角度調整と自動台形補正で設置も簡単

まずは「Nebula Vega Portable」の本体から。本体サイズは約192(幅)×59(高さ)×192(奥行)mmという薄型デザイン。重さは約1.5kgなので、バッグに入れて持ち出すことも可能だが、バッテリーによる連続再生時間は3時間とあまり長くはない。基本的には家庭内で必要な時に取り出してセットしたり、動かすことも可能といったくらいだろう。

背面にはHDMI端子、USB端子も搭載。充電にはUSB type-Cを使用

背面にはHDMI端子、USB端子も搭載。充電にはUSB type-Cを使用

僕の部屋の棚から約1.3mの距離から投写すると、画面幅110cm、高さ61cmで対角約1.26メートル、約50インチとなった。ちなみに、設置の際にはAF(オートフォーカス)が働くので置くだけで簡単にセッティングできる。

壁から約1.26メートルの距離で50インチの投影が可能

壁から約1.26メートルの距離で50インチの投影が可能

底面には最大13度まで投影角度調整可能なフラップが用意されており、角度を付けた際の投写も自動で垂直台形補正が働くので設置はとても簡単だ。「Nebula Vega Portable」は仕様として天井設置は想定していないようで、天井に向けて設置する場合は背面端子の位置の関係上、充電ケーブルや外部機器が邪魔になる。三脚穴を利用すれば天井投写もできないこともないだろうが、天井投写目的で「Nebula Vega Portable」の導入を検討している人は注意しておいたほうがいいだろう。

底面のフラップを使えば、最大13度までの斜め上方向への投写が可能だ

底面のフラップを使えば、最大13度までの斜め上方向への投写が可能だ

大ヒットモデル「Nebula Capsule II」のソフト資産をそのまま継承しているのだろう。本体を起動し、Wi-FiやGoogleアカウントなどを入力しながらセットアップを進めていく形は、Android TV搭載プロジェクターらしいスタンダードな作りだ。

基本的な操作は付属リモコンから行う。Android TV搭載モデルということで、Googleアシスタントの音声入力にもしっかりと対応している

基本的な操作は付属リモコンから行う。Android TV搭載モデルということで、Googleアシスタントの音声入力にもしっかりと対応している

日の光が差し込む場所だと厳しいが、暗い部屋なら大迫力の大画面を楽しめる

まずは明るい部屋で「Nebula Vega Portable」を投写してみる。輝度スペックは500ANSIルーメンということもあって、一応見られるという程度だ。過去に検証した輝度100ANSIルーメンのAnker「Nebula Astro」や、輝度1000ルーメンのエプソン「EF-12」との違いも見比べてみてほしい。

500lmのスペックは明るい部屋での視聴には若干苦しい

500lmのスペックは明るい部屋での視聴には若干苦しい

外光の差し込む日中の利用は現実的ではない

外光の差し込む日中の利用は現実的ではない

明るい部屋での視聴は少々難しそうだが、暗室での投写なら明るさはしっかりと足りているので問題ない。パネル解像度はフルHDということで、近づくとドット感がやや感じられるが、一般的な視聴距離なら気にする程ではないだろう。

フルHD画質だが、近づくとややドット感が見えやすい

フルHD画質だが、近づくとややドット感が見えやすい

Android TVの操作感そのままで使いやすい

「Nebula Vega Portable」のソフト面は、Android TV 9.0で、YouTube、Amazonプライム・ビデオは標準対応。DAZN、TVerなどのアプリも初期設置時の推奨に従えば自動でダウンロードできる。Netflixは通常のアプリとしては導入できないが、GooglePlayで「Nebula Manager」のランチャーアプリを導入すると、そこから呼び出すショートカットのような形で導入が可能だ。

スタンダードなAndroid TVの操作感

スタンダードなAndroid TVの操作感

実際にYouTubeを視聴してみたが、やはり「Wi-Fi内蔵」「動画配信サービス対応」のオールインワンプロジェクターはいい。壁投写によって大画面の映像を映し出せるという非日常感はもちろん、Googleアシスタントを一体化しているので検索までサクサク動いてくれる。内蔵スピーカーが4W×2ながら、中域に厚みがあって低音にも深みのあるバランスなので、音楽リスニング用にも使えそう。動作時のファン音も実測値で約35dbで中域寄りの騒音なので、視聴を妨げる心配もなさそうだ。

照明を消してYouTubeの動画を再生してみた。これくらいの投写サイズなら十分な画質だ

照明を消してYouTubeの動画を再生してみた。これくらいの投写サイズなら十分な画質だ

サッカーの試合歓声も大画面なら雰囲気が出る

サッカーの試合歓声も大画面なら雰囲気が出る

Amazonプライム・ビデオ、TVerも本編までしっかり再生できることを確認できた。ちなみに、YouTube、Amazonプライム・ビデオはそれぞれのスマホアプリから連動して再生も可能だ。

Amazonプライム・ビデオはスマホから連動再生も可能

Amazonプライム・ビデオはスマホから連動再生も可能

Netflix対応にはひと癖あって「Nebula Manager」から起動できるが、見たところブラウザー版画面の動作に近く、リモコンによる上下左右キーの操作もうまく働かない。ただし、スマホアプリの「Nebula Connect」を利用するとマウスカーソル風操作ができた。こうした解決法は以前検証した「Nebula Astro」とソックリだ。

Netflixは「Nebula Manager」から起動する形

Netflixは「Nebula Manager」から起動する形

Netflixの操作画面がうまく動かないトラブルは、スマホアプリ「Nebula Connect」で解決

Netflixの操作画面がうまく動かないトラブルは、スマホアプリ「Nebula Connect」で解決

もちろん、HDMI端子による外部入力も利用可能だ。映像信号としては4K/HDR信号にも対応している。実際にPS5を接続してみると、4K/HDR対応モニターとして認識、表示はフルHDにダウンコンバートされる形だが、ゲーミング用の大画面投写としては十分活用できそうだ。ちなみに、ピクチャーモードには低遅延の「game」というモードも用意されているが、キーストーン(台形補正)が無効になるので、活用するかどうかは設置環境次第。一応、Standardモードでも若干遅延はあるがアクションゲームはプレイ可能なくらいだった。

HDMIによる映像入力は4K/HDRにも対応

HDMIによる映像入力は4K/HDRにも対応

レスポンス重視の「game」モードも用意されている

レスポンス重視の「game」モードも用意されている

【まとめ】イマドキの仕様を網羅した鉄板モデル

「Nebula Vega Portable」にひと通り触れてみたが、やはり魅力はモバイルプロジェクター最大手であるAnkerグループか手がけたという安心感に尽きる。ソフトウェアは大ヒットモデル「Nebula Capsule II」や上位モデルの「Nebula Cosmos」などと共通で、利用頻度の多いYouTube、Amazonプライム、そして若干イレギュラーながらNetflixもしっかりカバーされていた。このあたりは、これまで多数のプロジェクターを手がけてきたAnkerだからこそ実現できた部分だろう。

「Nebula Vega Portable」は税込み79,990円、フルHDパネルで輝度500ANSIルーメンというスペックと価格バランスも絶妙。「Nebula Capsule II」(税込み59,700円)では物足りない層、そしてバッテリー非内臓の「Nebula Cosmos」(税込み79,980円)では不自由で困る……という用途にフィットする。Nebulaシリーズの一翼としてサプライズのない機種ではあるが、画質も音質も十分で、価格まで含めたバランスがよく、2021年にWi-Fi機能を有するバッテリー内蔵モバイルプロジェクターを選ぶ上での鉄板モデルになりそうな予感だ。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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