2023年10月28日、東京駅直結のステーションコンファレンス東京にて「秋のヘッドフォン祭2023」が開催された。本稿では、MUSIN、Acoustune、CHIKYU-SEKAI、SOUND WARRIOR、NUARLの注目製品フォトレポートをお届けする。
MUSINブースでは、ShanlingやiBasso Audio、ONIX、WiiMなどの同社取り扱いブランドを一堂に展開。
Shanlingは、DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「H2」とドングル型のDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「UA4」を世界初披露。また、Bluetooth送受信機能やUSB DAC機能、microSDメモリーカードスロットを活用したローカルファイル再生機能などを有したバッテリー内蔵の多機能ポータブルCDシステム「EC Mini」も注目を集めていた。
Shanling「H2」。片手で軽々と持ち運びできるコンパクトボディに、Bluetooth機能、ローカルファイル再生機能、4.4mm/3.5mmヘッドホン出力などの多彩な機能を搭載
Shanling「UA4」。「UA3」になかったディスプレイを搭載したのがポイント。価格は「UA3」よりも安くなるそうだ
バッテリー内蔵ポータブルCDシステム「EC Mini」。CD再生機能だけでなく、Bluetooth送受信機能やUSB DAC機能、ローカルファイル再生機能なども備わっており、本体はそれなりに重い。価格は50,000〜60,000円前後を見込む
iBasso Audioは、ミドルレンジクラスの新たなDAP「DX260」や、ロームの電流出力DACチップを使用したドングル型のDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「DC-Elite」、真空管「Nutube 6P1」を2基使用したポータブルヘッドホンアンプ「PB5 OSPREY」、1bit PWM方式DACを内蔵するポータブルヘッドホンアンプ「D16 TAIPAN」など、17周年記念モデルを一挙展示。WiiMは、ネットワークストリーマー「WiiM Pro」と「WiiM Pro Plus」を2台横並びに配置、リモコンで切り替えて比較試聴できる形で展示を行っていた。
新たなDAC回路構成を採用したというiBasso Audio「DX260」。10万円前後での投入を予定している
iBasso Audio「DC-Elite」。ドングル型のDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプの最高峰モデルということで、チタン素材を使用した高級感のあるデザイン。DACチップは、ローム「BD34301EKV」
Nu-tube真空管を使用したiBasso Audio「PB5 OSPREY」。Nutubeは窓から見える仕様
1bit PWM方式DACを内蔵するポータブルヘッドホンアンプ「D16 TAIPAN」
DACや電源などを強化したWiiMの最新ネットワークストリーマー「WiiM Pro Plus」。「WiiM Pro」と比較試聴できる形で展示されていた
Acoustuneは、音響チャンバーモジュールを交換できるフラッグシップイヤホン「HS2000MX SHO -笙-」の最新モデルとなる「HS2000MX SHO -笙- MKIII」を披露。CNC切削純銀製チャンバーを採用したのが大きな特徴だ。国内では数量限定での展開になるそう。また、リケーブルの新製品「ARX500」も展示。こちらは「HS2000MX SHO -笙- MKIII」に付属するケーブルをベースに、アダプターリングでPentaconn Ear Longタイプにも対応できるようになったものだそうだ。
Acoustuneフラッグシップイヤホン「HS2000MX SHO -笙-」の第3世代モデル「HS2000MX SHO -笙- MKIII」。CNC切削純銀製チャンバーを採用する
リケーブルの新製品「ARX500」。「HS2000MX SHO -笙- MKIII」に付属するのはPentaconn Ear Shortタイプだが、こちらはアダプターリングでLongタイプにも対応できる
このほか、ドングル型のDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「AS2002」も参考展示されていた。DACチップの詳細は非公表だが、旭化成エレクトロニクス(AKM)系とのこと。付属のリングパーツを使用し、スマートフォンの背面にマグネットでピタッと取り付けできるのもポイントだ。価格は30,000円前後になる見込み。
Acoustune初となるドングル型のDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「AS2002」も参考展示されていた。DACは旭化成エレクトロニクス(AKM)系
付属のリングパーツで、スマートフォンの背面にピタッと取り付けできる
CHIKYU-SEKAIのブースでは、同社取り扱いブランドの新製品・注目製品を一挙展示。なかでもユーザーからの注目度が高かったのが、水月雨(Moon Drop)のヘッドホン「楽園-PARA-」とポータブルCDプレーヤー「DISCDREAM」。
「楽園-PARA-」は、100mmの大口径ダイヤフラムを採用した平面磁界駆動型ヘッドホン。「DISCDREAM」は、USB DAC機能やローカルファイル再生機能も搭載したバッテリー内蔵のポータブルCDプレーヤー。ヘッドホン出力に加え、2Vrmsのライン出力を持ち、アクティブスピーカーと組み合わせて使うこともできるという。透明なトップカバーを採用し、再生中のCDの様子を確認できるモダンなデザインもポイントだ。いずれも現時点で発売時期は決まっていないそうだが、「楽園-PARA-」は50,000円前後、「DISCDREAM」は35,000円前後になる見込みとのことだ。
水月雨(Moon Drop)の平面磁界駆動型ヘッドホン「楽園-PARA-」。100mmの大口径ダイヤフラムを搭載
水月雨(Moon Drop)のバッテリー内蔵のポータブルCDプレーヤー「DISCDREAM」。シーラス・ロジックのDACチップを内蔵し、USB DACとしても使用できるユニークな製品だ
SOUND WARRIORブースでは、創業100周年を記念して開発された小型のハイブリッド真空管アンプ「SWL-T01」と、「SWL-T01」と組み合わせたニアフィールドリスニング用のキューブ型スピーカー「SW-SP2」を11月6日の一般発売に先駆けて展示していた。
会場がスピーカー音出しNGということで、残念ながらスピーカーの音質は確認できなかったが、キューブ型スピーカー「SW-SP2」の新たな提案として、開発中のスピーカースタンドを合わせて参考展示。半球型のパーツと土台部分を組み合わせて細かな角度調整を容易に行えるという。
SOUND WARRIORの小型ハイブリッド真空管アンプ「SWL-T01」。CDジャケットほどのコンパクトボディだが、USB DAC、ヘッドホンアンプ、パワーアンプの機能がしっかりと搭載されている。価格は49,800円
キューブ型スピーカー「SW-SP2」は、「SWL-T01」と組み合わせたニアフィールドリスニングを想定。価格はペアで34,800円。ちなみに、スピーカー下に見える黒い部分が開発中のスピーカースタンドだ
NUARLブースでは、有線イヤホン「NX1」をPentaconn Earリケーブル化した「NX1 Pentaconn Ear(仮称)」を参考展示。ケーブルはフラッグシップモデル「Overture」と同じ7N OCC銀メッキケーブルでほぼ決定とのこと。発売時期は早くて年末ごろになるそうだ。
NUARL有線イヤホンの次期発売モデル「NX1 Pentaconn Ear(仮称)」。Pentaconn Earリケーブル化、7N OCC銀メッキケーブルでほぼ決定決定とのこと