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マランツがHDMI搭載プリメインを拡充! 絶妙な値付けの「MODEL 60n」

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「MODEL 60n」

「MODEL 60n」

マランツがARC対応のHDMI端子を搭載したプリメインアンプ「MODEL 60n」を発表した。発売日は2024年9月下旬。独自のネットワークオーディオ機能「HEOS(ヒオス)」にも対応しているため、Amazon Musicなどでハイレゾファイルの再生も可能だ。

型番が示すとおり、「MODEL 40n」「STEREO 70s」の間を埋める製品で、メーカー希望小売価格は242,000円(税込)。「MODEL 40n」が同385,000円(税込)、「STEREO 70s」が同143,000円(税込)であるため、価格設定も絶妙だ。

「MODEL 60n」が加わったラインアップがこちら。右端がHDMI端子を搭載した「ネットワーク対応プリメインアンプ」シリーズで、「NR1200」を含めると4モデルから選べる

「MODEL 60n」が加わったラインアップがこちら。右端がHDMI端子を搭載した「ネットワーク対応プリメインアンプ」シリーズで、「NR1200」を含めると4モデルから選べる

本体色はシルバーゴールドとブラック(写真)の2種

本体色はシルバーゴールドとブラック(写真)の2種

「プレミアムリビングオーディオ」のためのHDMI搭載プリメインアンプ

ARC対応のHDMI端子を持っているので、テレビとの相性は抜群。映像コンテンツを含めたリビングルームのすべての音をグレードアップするのが「プレミアムリビングオーディオ」

ARC対応のHDMI端子を持っているので、テレビとの相性は抜群。映像コンテンツを含めたリビングルームのすべての音をグレードアップするのが「プレミアムリビングオーディオ」

2019年の「NR1200」がヒットして以来、マランツではARC対応HDMI端子を搭載したプリメインアンプを定番化している。テレビとHDMIケーブルでつないでおけば、基本操作はテレビのリモコンでできる。この圧倒的な利便性がユーザーに支持されているのだろう。上記のラインアップ表には含まれていないが、ハーフサイズの「MODEL M1」も価格.comの「プリメインアンプ」カテゴリー人気売れ筋ランキングで1位(2024年9月9日時点)を獲得するほどの人気だ。

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そして登場したのが「MODEL 60n」である。マランツの「Hi-Fi」クオリティをリビングルームでも楽しめるように、という企画の「MODEL 40n」の弟モデル。こちらのコンセプトもやはり「プレミアムリビングオーディオ」だ。

ARC対応のHDMI端子を持っているので、テレビとつないでおけばテレビの音声はすべて「MODEL 60n」から再生され、基本操作はテレビのリモコンだけでできる。こうした利便性はそのままに、マランツが考えるオーディオ機器としてのクオリティを高めた製品だと言える。

独自のネットワークオーディオ機能「HEOS」対応であることはD&Mホールディングス製品に共通した仕様。ただし、最新製品らしくDSDは最大11.2MHzに対応する。こうしたオーディオ再生機能の充実もマニアにはうれしいポイントだろう。

HDMI以外の端子はアナログ音声入力3系統(RCA)に加えてデジタル音声入力3系統(同軸、光、USB Type-A)を装備。プリアウトは2.1ch仕様

HDMI以外の端子はアナログ音声入力3系統(RCA)に加えてデジタル音声入力3系統(同軸、光、USB Type-A)を装備。プリアウトは2.1ch仕様

内側(アンプ)も外側(シャーシ)も強化したことがポイント

「MODEL 60n」のポイントは大きく4つ。最新世代の「HEOS」対応などは上記のとおりで、そのほかの要素としてはプリ/パワーアンプの回路の強化、シャーシの剛性アップ、HDMIの高音質化があげられている。

ここで従来品とされているのは、ネットワークオーディオ機能を持った2019年のプリメインアンプ「PM7000N」。「MODEL 40n」および「MODEL 50」で採用された回路やパーツを導入して低歪み化を実現し、シャーシも新世代デザインへと変更されている。

先行した製品で実装済みのHDMI端子の高音質化施策も採用。音声信号はHDMIインターフェイスをバイパスさせることで、よりダイレクトな再生を目指している

先行した製品で実装済みのHDMI端子の高音質化施策も採用。音声信号はHDMIインターフェイスをバイパスさせることで、よりダイレクトな再生を目指している

ボトムプレートを含んだ「ダブルレイヤードシャーシ」を採用。外観が変わっただけでなく、剛性が高まったという

ボトムプレートを含んだ「ダブルレイヤードシャーシ」を採用。外観が変わっただけでなく、剛性が高まったという

明瞭感も力感も従来機とは別物のクオリティ

最後に、メーカー試聴室にて「MODEL 60n」の音を確認できたので、そのインプレッションをお伝えする。比較対象としては従来モデル「PM7000N」も用意されたのだが、何の音源を聴いても、明瞭感、音の厚み、いずれも向上していると感じられた。

公称の出力値はまったく同じ60W(8Ω)とのことだが、低音の出方など、パワー感が明らかに違うのだ。こうした変化はシャーシの剛性アップも効いているのではないかとのこと。

少し前の製品ではあるものの、「PM7000N」の希望小売価格は151,800円(税込)。242,000円(税込)という「MODEL 60n」の価格は大きな値上げのようにも見えるが、HDMI端子の搭載や音質の向上を考えれば、むしろコストパフォーマンスは上がっていると思う。

「MODEL 40n」「MODEL 60n」「STEREO 70s」「NR1200」と、予算に応じて選べるマランツのHDMI搭載プリメインアンプはいよいよ盤石の構え。小型の「MODEL M1」も含め、どれを選んでも満足度が高い、定番としての地位を築いていきそうなラインアップが完成した。

従来モデル「PM7000N」

従来モデル「PM7000N」

柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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