選び方・特集

10万円台で購入できる50インチクラスの4Kテレビ特集

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テレビの売れ筋は完全に4Kモデルに移った。価格.com「液晶テレビ」カテゴリーの売れ筋ランキングを見ると、4Kテレビが上位を占めている。その背景には、2010年よりも前、「家電エコポイント」の実施前に薄型テレビを購入した方を中心に、テレビの買い替え需要が徐々に高まっていることがあげられる。液晶テレビのラインアップの中での4Kモデルの割合も増えており、「今買い替えるなら4K!」と考えている方も多いはずだ。

しかも、4Kテレビは2015年に入ってから価格が下落しており、40インチサイズで安いものであれば11万円程度(2015年12月15日時点の価格.com最安価格)で手に入れられるようになった。ただし、安くなったとはいえ、テレビは長く使うものなので、画面サイズや性能には妥協しないほうがいい。できる限り、大きな画面で高画質なものを選んでおきたいところだ。

そこで本特集では、画面サイズが50インチクラスの4Kテレビ中から、10万円台(14〜18万円程度)で購入できるものをいくつかピックアップして紹介する。「激安」とまではいかないが、コストパフォーマンスにすぐれるものを厳選した。

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※文中での価格.com最安価格は2015年12月15日時点のものになります。

あらためて4Kテレビの魅力とは?

最初に、あらためて、最新の4Kテレビの魅力を伝えておきたい。それは、4K(3840×2160)という高解像度なパネルを生かし、地上デジタル放送やブルーレイなどの2Kコンテンツを、従来以上に高精細かつ高画質に楽しめることだ。

「4Kコンテンツがまだ少ないから4Kテレビは必要ない」という意見もわかるが、ぜひ店頭などで、地上デジタル放送などの2K映像を4Kテレビで見てみてほしい。最新の4Kテレビは、高精度なアップコンバート処理やノイズ低減処理によって、2Kコンテンツを非常にキレイに表示できることがわかるはずだ。

4Kテレビ購入時に押さえておきたいスペック

続いて、最新の4Kテレビを購入する際にチェックしておきたい主なスペックを紹介しよう。以下の項目になる。

・LEDバックライトの種類&部分駆動への対応
・倍速駆動&バックライトスキャンへの対応
・HDR対応、広色域(BT.2020)対応
・4Kコンテンツの映像配信サービスへの対応

直下型かエッジ型か。部分駆動に対応するのか

画質のスペックでは、フルHDの液晶テレビと変わらないのだが、LEDバックライトの種類と部分駆動の対応に注目しておきたい。

LEDバックライトの種類は、パネルの裏にLEDが配置される「直下型」と、上下もしくは左右にのみ配置される「エッジ型」の2種類がある。構造上、直下型のほうが輝度を稼げて、画面の輝度ムラも発生しにくく、高画質が得やすい。さらに、映像にあわせてLEDバックライトの部分駆動に対応しているかどうかもチェックしておこう。部分駆動に対応していると、映像の暗いところは暗く、明るいところは明るくできるため、対応しないものと比べてコントラストが高まり、色の再現性でも差が出てくる。ただし、画質を重視するのであれば、「直下型」と「部分駆動」の両方に対応しているのが理想ではあるが、2015年12月15日時点では、両対応の4Kテレビは、価格.com最安価格で安くても20万円を超えている(※今回はピックアップしていない)。

直下型LEDバックライトとエッジ型LEDバックライトのバックライト制御を比較したデモ。左が直下型LEDで右がエッジ型LED(※東芝によるデモ)

残像が気になるのなら倍速駆動とバックライトスキャンに注目

動きの速い映像で発生する残像が気になる場合は、パネルの倍速駆動とバックライトスキャン(映像にあわせてバックライトを消灯して黒を挿入すること)の対応は気にしておいてもいいだろう。なお、フルHD液晶テレビでは4倍速駆動パネルが用意されていたが、現在の4Kテレビでは倍速への対応にとどまっている。

画質性能にこだわるならHDRとBT.2020への対応をチェック

少しマニアックになるが、次世代の高品位な4Kコンテンツをより高画質に楽しみたいのであれば、高画質4Kテレビのトレンドである「HDR:High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」と「BT.2020」への対応をうたっていることをチェックしておきたい。HDRは、4Kブルーレイ「Ultra HD Blu-ray」に採用されている規格で、映像に記録できる輝度情報の幅(ダイナミックレンジ)を拡張するのが特徴。輝度ピークを従来の100nitから最大1000〜10000nitにまで向上して記録できるようになっているため、映像本来のダイナミックレンジを表現し、特に高輝度側でよりリアリティのある描写が得られる。Ultra HD Blu-rayだけでなく、Nefflixなど4K対応の映像配信サービスでもこの規格を採用する動きがあり、今後は、HDR対応コンテンツが高品位な4K映像の主流になるはずだ。また、BT.2020は、4K放送やUltra HD Blu-rayに採用されている色域規格で、現在のテレビ放送やブルーレイなどの規格「BT.709」と比べて、2倍以上の広い色域が定義されている。HDRと同様、広色域な4Kコンテンツが今後増加するのも間違いのないところ。HDRとBT.2020に対応するコンテンツについては2016年以降に本格的に登場すると予想されるが、HDRの入力に対応していれば「高輝度での階調性にすぐれる」、BT.2020の入力に対応していれば「広い色域を表現できる」というふうに、基本的な画質性能が高いと理解しておいてほしい。

なお、HDR、BT.2020ともに、現時点では、映像の規格が4Kテレビの性能を上回っており、規格のスペックをテレビが100%再現できるわけではない。パネルのピーク輝度は高くても1000nitというところで、BT.2020への対応も高性能なもので80%程度にとどまっている。また、HDRについては比較的明確に対応・非対応が表記されているが、BT.2020については「従来以上の広色域入力に対応」と表現をとどめているものもあり、はっきりしないところがある。

HDR映像は、従来の映像よりも輝度情報が多く、特に高輝度側の表現力が増す(写真は、CEATEC JAPAN 2015のシャープのブース)

BT.2020対応のUltra HD Blu-rayは、従来のブルーレイよりも深い色が得られ、ハイライトの抜けのよさも変わる(写真は、CEATEC JAPAN 2015のパナソニックのブース)

Netflixなど4K映像配信サービスへの対応

4Kコンテンツを楽しみたいのであれば、H.265/HEVCデコーダーの搭載と、Netflix、ひかりTV 4K 、4Kアクトビラなど、4Kコンテンツに対応する映像配信サービスを利用できるのかをチェックしておこう。次ページに紹介する50インチクラスの4Kテレビ6機種は、いずれも、NetflixやひかりTV 4Kなどのサービスに対応している。また、最近は、ソニーのAndroid TV採用モデルや、パナソニックのFirefox OS採用モデルなど、オープンなシステムを採用するモデルが登場しているが、これらのオープンなシステムの特徴は、従来よりも拡張性(アプリ追加)が高いことだ。新しい映像配信サービスへの追加対応に期待できるシステムとなっている。

なお、4K放送対応チューナーの有無については、気にする方もいると思うが、現時点ではそれほど重視しなくてもいいと思う。というのも、放送波での4K放送は、124度/128度CSデジタル放送のスカパー!プレミアムサービスしか用意されておらず(※CATVやひかりTVの4K-IP放送は除く)、テレビ側も、4Kチューナーとしてスカパー!用しか搭載していない状況だからだ。BSについては、2016年に試験放送、2018年に実用放送のスタートが見込まれているが、現時点では対応チューナーは用意されていない。今後、BSも含めて4K放送を楽しむことを想定するのであれば、BS 4K放送用のチューナーを別途用意しなければならず、外部機器の導入は必須だ。そう考えると、今すぐにスカパー!の4K放送を楽しみたいのであれば別だが、そうでないのなら4Kチューナー内蔵にはそれほどこだわらなくてもいいと思う。ただし、今後、4Kチューナーなどで外部機器の利用を想定するのであれば、著作権保護技術HDCP2.2と、4K/60pに対応するHDMI入力の数はチェックしておいたほうがいいだろう。

映像配信サービスの4K対応は進んできており、4KアクトビラやNetflix、ひかりTV 4Kなどが用意されている(写真は、CEATEC JAPAN 2015のパナソニックのブース)

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