2016年12月17日と18日の2日間、東京・秋葉原で国内最大級のイヤホン&ヘッドホン体感イベント「ポータブルオーディオフェスティバル(ポタフェス) 2016冬 in 東京/秋葉原」(以下、ポタフェス)が開催された。例年多くの新製品が発表・体感できる同イベント。今年も会場には多くの新製品が展示されていた。ここでは、会場で見かけた注目の新製品をまとめてご紹介しよう。
Astell&Kernブースでは、「AK380」の外装にステンレススチール(Stainless Steel)を採用した「AK380 SS」を参考出展していた。純銅を採用した「AK380 Copper」に続くバリエーションモデルで、日本国内では、本体と同じステンレススチールを採用したアンプ、バナイズ製のケースとセットで販売予定とのことだ。
今回、AK380、AK380 Copper、AK380 SSを特別に試聴させていただいたが、AK380 SSは、AK 380に比べて素材の特性通りのソリッドでメリハリの効いたサウンドが特徴的だった。「AK240」にもステンレススチールを採用した「AK240 SS」がラインアップされていたが、音の傾向はそのときの関係性と非常に近い印象を受けた。なお、価格や発売日等は現時点では未定だが、現在の為替状況やAK240 SSが発売されたときのAK240との価格差を考えると、かなりスゴイ金額になりそうな予感だ。
このほか、AKシリーズのエントリーモデル「AK70」のカラーバリエーションモデルとして、ホワイトのベースカラーに赤いアクセントをあしらったミラージュホワイトと、淡いピンクゴールド系のカラーリングを採用したトワイライトローズの2色も参考展示されていた。
オンキヨー&パイオニアイノベーションズのブースでは、「SE-MASTER1」の技術を盛り込んだパイオニアブランドの密閉型ヘッドホンと、ハウジング素材に桐を採用したオンキヨーブランドのヘッドホンを参考展示していた。いずれも、振動板にセルロースナノファイバーを採用しているという。パイオニアブランドの密閉型ヘッドホンの詳細は現在検討中とのことだが、価格はSE-MASTER1より低く、10万円超くらいになるとのことだ。
トップウイングサイバーサウンドグループのブースには、12月16日に発売したばかりのiFi Audio製ポータブルUSB DAC/ヘッドホンアンプ「micro iDSD」のバージョンアップモデル「micro iDSD BL(Black Label)」が展示されていた。外装にマッドブラックのカラーリングを採用したほか、独自チューニングのオペアンプの搭載やアナログ回路の見直しなどにより、音質も向上しているという。
このほかにも、ハイエンドDACの「Pro iDSD」や、静電型ヘッドホン向けアンプ「Pro iESL」など、国内未発売の新製品も展示されていた。いずれも、来年以降投入を予定しているとのことだ。
パナソニックブースでは、来年1月に発売を予定しているイヤホンの新製品を中心に展示していた。1月発売予定の新製品は、いずれも新開発の「HDアキシャルドライバー」を採用。直径11mmと小型ながら、ハイレゾに対応している。なお、上位モデルの「RP-HDE5」「RP-HDE5M」は、超多層フィルムの「MLF振動板」を採用。高い応答性と高解像度を実現しているという。
ティアックブースには、イベント当日に発表会が行われたDAC内蔵プリメインアンプ「AI-503」がさっそく展示されていた。2012年に発売された「AI-501DA」の後継モデルに当たり、DACには旭化成エレクトロニクス製「AK4490 VERITA」を2基搭載。リアパネルの光デジタルや同軸デジタル、アナログ入力に加え、フロントパネルに光デジタル兼用の3.5mm端子(4極グランド分離対応)や、LDACに対応したBluetoothなどを搭載し、ポータブルオーディオの資産も生かせるようになっているのが大きな特徴となっている。本体カラーはブラックとシルバーの2色で、発売予定は2017年2〜3月となっている。
Skullcandyブースには、先日発表のあったファッションブランド「VOLCOM」とのコラボモデルがさっそく展示されていた。コラボモデルは、Bluetoothイヤホンの「SMOKIN' BUDS 2 WIRELESS」と、Bluetoothヘッドホンの「GRIND WIRELESS」がベースとなっており、ツートンのカラーリングが印象的。ちなみに、GRIND WIRELESSのコラボモデルには、VOLCOMのデニム素材がヘッドバンドに使われている。すでに一部で販売をスタートしているが、本格的な展開は年明け1月頃になるとのことだ。