レビュー
攻めすぎないデザインとスペックが安心なエントリーミラーレスカメラ

軽量小型のマイクロフォーサーズ機「LUMIX DC-G100」超速攻インプレ!

動画コンテンツとして注目が増すVlog(ブイログ)用のカメラに、パナソニックが新モデルを投入します。本日、2020年7月14日に発表された「LUMIX DC-G100」はマイクロフォーサーズシステムを採用し、レンズ交換が可能な軽量のミラーレスカメラで、主にVloggerをターゲットとした製品です。

発売日は2020年8月20日で、予想販売価格は「LUMIX DC-G100レンズキット(12〜32mm)」が97,000円前後(税別)、「LUMIX DC-G100レンズキット(12〜32mm)+シューティンググリップ」セットが102,000円前後(税別)となる見込みです。

今回は実機をパナソニックからお借りし、動画撮影のインプレッションと外観のフォトレポートをお届けします。

・訂正 2020月7月17日
掲載時はマイクロフォーサーズセンサーとしていましたが、マイクロフォーサーズシステム、フォーサーズセンサーの誤りでした。訂正してお詫び申し上げます。

※筆者が動画製作者であることから、今回の記事は動画撮影機能のみにフォーカスした内容となっています。写真(静止画)についての記事ではありませんので、ご了承ください。

「LUMIX DG 100」を速攻レビュー

「LUMIX DG 100」を速攻レビュー

パナソニック「LUMIX DC-G100」外観フォトレビュー

「LUMIX DC-G100」の実測重量は410g(SD カード、バッテリー込み)

「LUMIX DC-G100」の実測重量は410g(SD カード、バッテリー込み)

本体サイズは115.6(幅)×82.5(高さ)×54.2(奥行き)mm。本体幅は「iPhone XS」よりも小さいというコンパクトサイズです

あまりの小ささにうっかり忘れてしまいそうですが、「LUMIX DC-G100」は“コンデジ”ではなく、レンズ交換式のミラーレスカメラです。なお、今回撮影に使用したのはキットレンズ(12〜32mm/35mm換算24〜64mm)です

2000万画素のフォーサーズセンサーを搭載し、最大4K/30fps(録画制限30分)の撮影ができます

2000万画素のフォーサーズセンサーを搭載し、最大4K/30fps(録画制限30分)の撮影ができます

・訂正 2020月7月17日
掲載時はマイクロフォーサーズセンサーとしていましたが、マイクロフォーサーズシステム、フォーサーズセンサーの誤りでした。訂正してお詫び申し上げます。

タッチ対応の3インチ(184万ドット)のバリアングルディスプレイを搭載。自撮りなどの際にも構図が確認しやすいです。また、録画を開始すると画面に赤枠が表示されるので「録画中」であることが一目瞭然。Vloggerにありがちな、録画ボタンの押し忘れを予防してくれます

パナソニックのミラーレスカメラ「DC-GH5S」などと共通するデザインの赤く大きな録画ボタンを備えています。背面や前面のどちらからでも押しやすいので、自撮りを多用するVloggerにはありがたいですね

三脚穴とレンズの中心、そして、ディスプレイの中心が一致しているので、デジタル一眼レフカメラなどでの撮影に慣れた人ならとまどうことなく撮影できます。ちなみに、ソニー「VLOGCAM ZV-1G」は、このあたりの位置が微妙にズレているので、それと比較すると使いやすいです

本体脇のマイクポートは、ディスプレイを自撮り側に向けた際にもほぼ干渉しない位置にあります。なお、ヘッドホン端子はありません

ポートはmicro HDMIとmicro USB(充電用)を1基ずつ搭載。ささいなことですが、USB Type-C対応製品が主流になりつつある今、micro USBケーブルを1本余計に持ち歩かなければいけないのは残念なところ。特に、軽量小型がウリの製品であればなおさらです

実際に使ってみた際のいちばんの驚きは、ボディの軽さとコンパクトさでした。筆者の個人的な「レンズ交換式のカメラって、これくらいだよね」という感覚からすると、ふた回りくらい小さいボディで、カバンに入れておく際には存在を忘れてしまうほどでした。持ち歩きにはありがたい重量です。

また、コンパクトさゆえに大型のカメラのようなホールドのしやすさや安定感はありませんが、それらをこのカメラに求めるのは筋違いというところでしょう。ボタン類やメニューはこのサイズのカメラとしては使いやすく、初見でもサクサクと操作ができました。また、特に軍艦部の金属製ダイヤル周りの質感は高く、アンダー10万円のカメラとしてはいい作りだと感じます。

いっぽうで、ポケットに入れようとするとEVFが引っかかってしまう点はイマイチでした。パーカーのポケットなら入れられますが、ズボンのポケットには入れたくないな、という設計です。いっそのこと、EVFは取っ払ってしまえば、よりVlogger仕様というか、スマホでの撮影が標準の感覚になった若者にウケるカメラになると思うのですが、どうでしょうか?

「LUMIX DC-G100」と同時に有線接続のシューティンググリップ(予想実売価格9,800円前後。税別)も発売されます(同梱モデルも発売)

シューティンググリップは、ミニ三脚としても使用可能です

シューティンググリップは、ミニ三脚としても使用可能です

カメラとは有線で接続し、手元のボタンでシャッター、録画開始/停止、カメラのスリープという3つの操作が行えます

パナソニック「LUMIX G 100」で動画を撮ってみた!

実際に「DC-G100」を使用した作例や、製品の特徴は以下の動画から確認できます。

ノキア開発のオーディオ技術採用で内蔵マイクが大幅進化

「LUMIX DC-G100」は、ノキアが開発したオーディオ技術「OZO Audio」と呼ばれる録音システムを採用し、複数のマイクを用いてクリアな録音が可能になっています

録音モードは「オート、サラウンド、フロント、トラッキング、ナレーション」の5つに設定可能です。トラッキングモードでは、映像での被写体認識とあわせて指向性を自動で切り替えることで、周囲のノイズを抑えつつ被写体の音声をクリアに集音できます

実際に使用してみたところ、いずれのモードでも一般的なカメラに内蔵されたマイクよりはクリアな音質で録音ができている印象でした。特に、周囲360°の音を拾うサラウンドモードは臨場感が高まるので、街や風景の撮影に向いていると感じます。

いっぽうで、外付けのマイクを使用した場合と比べると、外付けマイクありのほうがやはり音質は上でした。「LUMIX DC-G100」の「OZO Audio」は、「一般的なミラーレスカメラの内蔵マイク以上、外付けマイク未満」の性能という印象です。

とはいえ、外付けマイクのバッテリーが切れたり、そもそも持っていくのを忘れてしまったりすることもあり得るので、いざと言う時に頼れるマイクを内蔵している点はVlogger的には多いに歓迎したいところ。上位モデルでも採用が進んでほしいと思います。

4K/電子式手ブレ補正使用時の画角をチェック

本機は、センサーシフト式ブレ補正を搭載しておらず、電子式手ブレ補正とレンズでのブレ補正を組み合わせた「5軸ハイブリッド補正」となっています。電子式手ブレ補正は、強/標準/OFFの3段階に設定できるのですが、オンにすると画角がクロップされます。

手持ちで4K撮影を行った際の画角の違い

手持ちで4K撮影を行った際の画角の違い

電子式手ブレ補正を「OFF」に設定した場合は最もワイドに撮影できますが、揺れがキツいため、「標準」が実用的です。なお「強」にした場合は画角が狭すぎるので、自撮りではなく風景や他人の撮影用として使用するのがよさそうです。

フルHD(1080)撮影時の画角をチェック

手持ちでフルHD撮影を行った際の画角の違い

手持ちでフルHD撮影を行った際の画角の違い

フルHDで撮影する場合は、もともと4Kほどクロップがきつくないため「OFF」にすると周囲の風景まで収めて撮影できます。しかし、やはり揺れはキツいので三脚がないと厳しい状態です。「標準」は、Vlogに実用的な画角で手ブレも抑えられるためメインで使用できます。「強」は、フルHDでもかなり狭い画角になるので、歩きながらの撮影が長く続く場合などを除いて、使用は避けたほうがよさそうです

Log(V-log)での撮影

「LUMIX DC-G100」はダイナミックレンジを広めにとり、ポストプロダクションでの編集をしやすくするLogでの撮影が可能です。

ちなみに、このLogは各社独自の呼び方があり、キヤノンならCanon Log、ソニーならS-Logといった具合になっています。なお、パナソニックはP-LogではなくV-logです。なお、ヒジョーにややこしいですが、この「V-Log」は「Vlog(ビデオブログ)」とは全くの別モノなのでご注意ください(笑)。

「V-log L」は、4KやフルHDスローモーション(120fps)に対応していますが、8bit 4:2:0での記録となります

「V-log L」は、4KやフルHDスローモーション(120fps)に対応していますが、8bit 4:2:0での記録となります

撮影設定を「iA(インテリジェント オート)」にして、「V-log L」 で撮影した映像を「Final Cut Pro X」で加工した結果です。HDR(HLG)の撮影ほどダイナミックレンジは広くなく、空がやや白跳び気味ではありますが、カジュアルな編集であれば十分耐えうるレベルです

パナソニック「LUMIX DC-G100」で動画を撮影した感想

パナソニック製カメラのラインアップにおける「LUMIX G 100」の立ち位置はエントリーモデルです。そのため、いわゆる“映像制作ガチ勢”と言われるようなハードコアVloggerからすると物足りない製品と言えるでしょう。しかし、そこはアンダー10万円という価格や製品のポジショニングを考えると妥当なところです。

「10bit 4:2:2は必須」、「IBIS(ボディ内手ブレ補正)が無いと嫌だ」という人は「DC-GH5/5S」を選べばいいと思います。「8K、4K/120fpsで撮りたい」という人は、次のフラッグシップ機(GH6?)を待つのがベターでしょう。

また、競合する価格帯のカメラと比べると控えめなスペックとデザインですが、だからこそコンサバティブな製品のほうがいいという人にとっては安心できる製品であると言えるでしょう。

「LUMIX DC-G100」は、マイクを除いては尖った新機能や攻めのスペックはありません。けれども、カジュアルに動画を撮影する際に特に困ることもなく、難しく考えさせられることもなく、自然に使えました。

ブイブイ言わせたいブイロガーには向きませんが、「昔から慣れ親しんだカメラ」とほぼ同じ感覚で使える軽量小型な製品が欲しい人には魅力的な選択肢です。カメラにドキドキワクワクよりも、慣れと安心感を求める人はチェックしてみてください。

Mr.TATE(Masahira TATE)

Mr.TATE(Masahira TATE)

世界50カ国以上を旅したバックパッカー。週刊アスキー編集部などを経て、AppBankに入社。「バイヤーたてさん」として仕入れとYouTubeを活用したコンテンツコマースに取り組み、上場時は広報として企業PRを担当。現在はフリーランスで活動中。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る