ソニーのデジタルカメラ「VLOGCAM ZV-1」(以下、ZV-1)のソフトウェアアップデート(Ver. 2.00)が2021年2月9日に公開されました。
このソフトウェアアップデートにより、ZV-1がUVC(USB Video Class)とUAC(USB Audio Class)に対応します。UVCとはカメラと映像を扱う機器(PCやスマートフォン)をUSB接続するための標準規格。UACはそのオーディオ版です。これにより、USBケーブル1本で高品質な映像および音声で、ライブ配信やオンライン会議、ビデオ電話などができるようになったのです。画質や使い方などを動画で紹介します。
新型コロナウイルスの影響で、オンライン会議やオンライン帰省、ビデオ電話が一気に広がりました。そんな中、より高画質なオンライン会議などができるように、カメラメーカーはデジタルカメラをWebカメラとして使えるように専用のソフトを公開しました。ソニーも「Imaging Edge Webcam」というソフトを公開しており、「α」シリーズや「サイバーショット」、そしてZV-1をWebカメラとして使えます。
Imaging Edge Webcamがあるから、「UVC/UACの対応は不要なのでは?」と思うかもしれませんが、今回のアップデートは、ソフトのインストールが不要なのが大きなポイントです。たとえば、オンライン会議に利用する会社支給のパソコンでは、セキュリティ上、社員がソフトを好き勝手インストールするのはNGなケースが多いと思います。そこで、今回のUVC/UAC対応は非常に大きなアップデートなのです(USB機器接続禁止のだと難しいかもしれませんが)。もちろん、ソフトをダウンロードしてインストールする手間が不要なのもうれいいポイントでしょう。
また、ただのWebカメラではなく、ZV-1特有の「商品レビュー用設定」や、背景ボケの切り替えも利用できます。たとえば、オンライン商談で顧客に商品を紹介する場合に、商品レビュー用設定は重宝するはずです。背景ボケの切り替えも、背景となる部屋の様子を見せたくない場合は、背景をぼかすという使い方ができます。
さらに、今回のアップデートはUAC対応なのでカメラから音声を入力できます。ZV-1に外部マイクを接続して、さらに高音質にすることもできます。ちなみに、Imaging Edge Webcamではカメラから音声を入力することはできませんでした。
VLOGCAM ZV-1は、YouTubeで動画を配信したい人や、Vlogを楽しみたい人向けのカメラです。高画質でライブ配信したいというニーズは少なからずあるでしょう。ただ、高画質な配信にはテクニカルな知識が求められます。その点、今回のZV-1のアップデートは、USBケーブル1本で簡単に接続できるのが魅力です。
上の動画ではオンライン会議での使い方を紹介しましたが、パソコンの内蔵カメラの画質や音質に不満な人は、ZV-1をチェックしてみてください。なお、Webカメラとして使う場合は、ミニ三脚としても使えるシューティンググリップ「GP-VPT2BT」が付属するキットを購入するといいかもしれません。
ソフトウェアアップデートの詳細
対応機器:VLOGCAM ZV-1
接続機器:パソコン、スマートフォン(Xperia 1 II、Xperia 5 II)
対応OS:対応OS:Windows10、Windows8.1/macOS 10.13-10.15、macOS 11.0/Android OS
解像度:1290×720
フレームレート:30(NTSC)、25(PAL)
音声:LPCM 2ch
その他:動画モードのみ、USB給電
ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!