交換レンズ図鑑

“最高峰”の中望遠マイクロレンズ、ニコン「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」速攻レビュー

「AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED」との画質比較

最後に、同じスペック(焦点距離105mm、絞り開放F2.8、最大撮影倍率等倍)の2つのレンズ、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR SとAF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDを使って、同じ被写体を近接で撮り比べた結果を掲載します。

使用したカメラボディはZ 7IIで、AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED はマウントアダプターFTZを使ってカメラに装着しました。撮影は定常光ライトを使って屋内で実施。最短撮影距離が異なる2本のレンズを同じ撮影倍率で比較するため、撮影位置はレンズの撮影距離にあわせて調整しています。また、等倍付近で同じ露出値だとNIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sのほうが若干暗い仕上がりになったため、等倍での比較は露出感が揃うようにシャッタースピードを調整しています。

撮影倍率:等倍 絞り開放

塩をのせたガラス皿を等倍で撮影。撮影設定は絞り開放(NIKKOR Z MC 105mmがF4.5、AF-S VR Micro-Nikkor 105mmがF4.8)、ISO64、1/200秒、WB:温白色蛍光灯、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する。白枠の部分が以下に掲載する切り出し部になります

塩をのせたガラス皿を等倍で撮影。撮影設定は絞り開放(NIKKOR Z MC 105mmがF4.5、AF-S VR Micro-Nikkor 105mmがF4.8)、ISO64、1/200秒、WB:温白色蛍光灯、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する。白枠の部分が以下に掲載する切り出し部になります

NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの撮影写真
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDの撮影写真

撮影倍率:等倍 絞り値F8

花(ガーベラ)を等倍で撮影。撮影設定はF8、ISO64、1/30秒(AF-S VR Micro-Nikkor 105mmは1/50秒)、WB:オート1、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する。白枠の部分が以下に掲載する切り出し部になります

花(ガーベラ)を等倍で撮影。撮影設定はF8、ISO64、1/30秒(AF-S VR Micro-Nikkor 105mmは1/50秒)、WB:オート1、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する。白枠の部分が以下に掲載する切り出し部になります

NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの撮影写真
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDの撮影写真

撮影倍率:1/2倍 絞り値F3.5

絵描き用の筆を1/2倍で撮影。撮影設定はF3.5、ISO64、1/15秒、WB:オート2、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する。白枠の部分が以下に掲載する切り出し部になります

絵描き用の筆を1/2倍で撮影。撮影設定はF3.5、ISO64、1/15秒、WB:オート2、ピクチャーコントロール:スタンダード、アクティブD-ライティング:しない、ヴィネットコントロール:標準、回折補正:する、自動ゆがみ補正:する。白枠の部分が以下に掲載する切り出し部になります

NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの撮影写真
AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDの撮影写真

上記の結果を見ると、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sは色収差を徹底的に抑えていて、すぐれた解像力を持っていることがわかるはずです。AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDは、絞り開放時だけでなくある程度絞った状態でも輪郭にわずかな色付きが残りますが、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sではそういったことはありません。絞り開放の等倍撮影でも、ピント面の前後で軸上色収差がほとんど発生していないくらいです。ディテールの再現性が重要なマクロ写真を撮るうえで、この色収差の少なさと解像力の高さは魅力的です。

まとめ 期待以上の高画質と低価格。Zマウントユーザー必携のマイクロレンズ

今回はマクロ撮影を中心に試してみましたが、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの画質は期待を大きく上回るもので、光学性能の高さが写りのよさにつながっているレンズだと感じました。AFや手ブレ補正も使いやすく進化しており、ニコンが「最高峰の中望遠等倍マイクロレンズ」と自信を持つのもうなずける高性能です。Zマウントレンズ初の中望遠マイクロレンズということで期待値は高いですが、その期待を超える仕上がりになっていると思います。

しかも、希望小売価格が144,320円(税込)と比較的安価なのも魅力。2021年6月25日の発売前の段階ですが、6月21日時点での価格.com最安価格は116,820円(税込)。この性能でこの価格はお買い得と言えるでしょう。すでにかなりの予約が入っているとのことで、これからの予約だと到着まで少し時間がかかるかもしれませんが、Zマウントユーザーなら待ってでも手に入れたい1本です。

Zマウントレンズの中には、「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」や「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」など、「このレンズを使いたいからZシリーズを手に入れたい!」と思わせる魅力的なレンズがいくつもありますが、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sもそのうちの1本に入る、すばらしいレンズだと思います。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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