デジカメ初心者ライターである私、大木亜希子がカメラについて勉強していく本連載!
これまでさまざまな機能を持つカメラをレビューしてきましたが、近ごろ、私がカメラ選びで譲れないポイントを2つ見つけました。
ひとつ目は、持ち運びができるようにできるだけ軽量かつコンパクトであるということ。
そしてもうひとつは、カラーフィルターなどを駆使しながら印象的な写真が撮れること。
フルサイズセンサー搭載モデルは魅力的ですが、同じくらい色彩を自由自在に調整できることは私にとって大きな魅力です。
だって、Instagramを始めとしたSNS用写真を撮る時も実用性があり、飽きがこないから!
そこで、カメラ歴40年ライター・ゴン川野氏に「小型で、フィルターでも遊べるカメラってありますか?」と贅沢な相談をしてみたところ、とっておきの機器を用意してくれました。
それが富士フイルム「X-S10」。
こちらのカメラは小型・軽量で、自撮りにも対応したバリアングル液晶を搭載。
「機能が多いわりには、扱いやすいカメラだと思いますよ」と川野氏。
一体どういうことなのか? さっそく使ってみましょう!
まずは、ボディをじっくりチェック。
ベージックなデザインで、約465gの軽量ボディ。
小型だけれど、高性能内蔵フラッシュも備わっている点はGOOD。
手の小さい女性も握りやすいグリップと、使いやすいモードダイヤルの位置は魅力的です。
川野氏オススメのポイントとして、4種のカスタム撮影モードが登録できるところだそう。ほかのカメラは多くて3つまでカスタム設定できる機器が多い中、富士フイルムがひとつ多いのでいろいろと使えるそうです。
カスタムモードはダイヤルひとつで簡単に変更できるので、すぐに呼び出すことができて便利。
さらにこちらのX-S10、特筆すべき点は富士フイルム創業80年のノウハウが注ぎ込まれたフィルムシミュレーション」という機能が搭載されている点です。
なんと18 種類ものシミュレーションを使い分けることができて、初心者でも撮影の幅が広がるんだとか。
さっそくバリエーションを見ていると…
「PROVIA」と名付けられたスタンダードな色合いから、高彩度発色の「ビビッド」、ソフトトーン、モノクロ、セピアなど実にさまざま。
それでは、作例をご覧ください。
ほぼ同じ構図でも、これだけ印象の異なった写真が撮れるんですね…!
なかでも、私が一番好きだと思ったフィルムシミュレーションはコチラ。
映画用撮影フィルムを再現した、「ETERNA」。
雰囲気のある動画の撮影にも適しているそうで、落ち着いた色合いとシャドウトーンが印象的。
ほかのフィルムも個性的ですが、セピアとも違う、ムーディーなタッチになる「ETERNA」が、物珍しくてとっても気に入りました。
さらなる機能を見ていきましょう。
まずは、こちらの写真を見比べてみてくれますか? まずは1枚目、私の瞳のヨリです。
そして、こちらが少し設定を変えて上で撮った瞳のヨリ2枚目です。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、「グレイン・エフェクト」と呼ばれる機能を使い、写真全体にナチュラルな粒状感を加えています。
2枚目の瞳の写真のほうにエフェクトを強くかけており、よく見ると目周りの皮膚に立体感が出たり、少しモードっぽい印象になったりしています。
撮影していても最初は変化を感じ取れなかったのですが、試行錯誤をこらしていくうちに、この機能を使うことでかなりタッチが変わることがわかりました。
面白い〜!
続いて、「トーン調整」を試してみましょう。こちらはパソコンに撮影したデータをダウンロードせずとも、カメラ本体で操作できる機能です。
撮影する段階で、ハイライトとシャドウのトーンを13段階調整できるのですが、先ほどのグレイン・エフェクトに比べて仕上がりにハッキリと差が出ます。
まず、トーン調整がゼロの状態の人物写真がこちら。
ハイライトとシャドウのトーンを、ともに3.5ずつ+(プラス)した画像がこちら。
着用している服の生地の質感や色味まで変わり、一気にムーディーな写真になりました。
この機能を利用することで、撮影後のレタッチを大幅に短縮できるのは魅力的です。
ただし、調整していくうちに効果が強くなっていくので、やりすぎにご注意を。(笑)
ご紹介したい機能はほかにも山ほどありますが、最後にもうひとつ。
こちらのカメラ特有のもうひとつ面白い機能が、「明瞭度」。
11段階もコントロールすることができます。
こちらも作例を見てもらったほうが早いでしょう。
明瞭度ゼロのスタンダードな顔写真がこちら。
こちらをマイナス5設定にすると…
顔の輪郭がいい感じにぼやけ、やわらかくてやさしい印象が追加されました。
そこで、今度はプラス5で設定してみると…
顔半分を縦に割った時、右側は影が強調され、左側は光が当たる部分が反映されています。
陰影クッキリ、眉毛もキリッとした雰囲気に。
唇の輪郭さえも明瞭度を少し変えるだけで、異なる表情の写真になって面白い…!
なお、トイカメラ、ポップカメラ、ハイキー、ローキー、ソフトフォーカスなど13種類のフィルターを使った撮影もできるので、効果的なエフェクトを出したい時はお試しあれ!
富士フイルムが本気を出して作った、「フィルム再現に特化したカメラ」。使いこなせば、撮影の幅がグッと広がること間違いないなし。
ぜひ使ってみてくださいね。それでは次回もお楽しみに♪
ドラマ『野ブタ。をプロデュース』で女優デビュー数々のドラマに出演後、2010年SDN48として活動開始。2015年、しらべぇ編集部に入社しPR記事を担当する。2018年、独立。Twitterはコチラ。