レビュー

待望の大口径・中望遠レンズ「RF135mmF1.8 L IS USM」で“センチメンタルポートレート”を撮る!

多くのキヤノンユーザーが心待ちにしていた大口径・中望遠レンズ「RF135mmF1.8 L IS USM」が2023年1月26日に発売された。本レンズはポートレートを中心に幅広い撮影で大きな存在感を発揮する1本だ。今回は、この大口径・中望遠レンズの魅力と135mmという焦点距離の生かし方についてレビューしていく。

フルサイズミラーレスカメラ「EOS R3」に「RF135mmF1.8 L IS USM」を取り付けた状態。本レンズは「EOS R3」と親和性が高く、協調制御で手ブレ補正効果を8.0段分まで引き上げてくれる

フルサイズミラーレスカメラ「EOS R3」に「RF135mmF1.8 L IS USM」を取り付けた状態。本レンズは「EOS R3」と親和性が高く、協調制御で手ブレ補正効果を8.0段分まで引き上げてくれる

人物撮影全般で威力を発揮する大口径・中望遠レンズ

大口径の中望遠レンズは、主にポートレートで重要な役割を担う。豊かなボケと圧縮効果が背景処理を容易にし、人物の存在感を引き立ててくれる。顔の輪郭などフォルムを正確に再現しやすいことも使われる機会が多い理由のひとつだろう。

2023年1月26日に発売された、キヤノンの新モデル「RF135mmF1.8 L IS USM」は、こうした大口径・中望遠レンズの世界観をより充実させ、その価値を押し広げるアイテムだ。今回は屋外でモデルを撮影し、その能力をレポートしていくが、本レンズ自体はウエディングやスポーツ、子どもといった動体の撮影でも重宝するし、もちろん風景やスナップ撮影でも有効だ。さまざまな場面で活用できるレンズであることを、まず先に述べておきたい。

大口径ならではの魅力を多分に持ち合わせる最新モデル

では、最初に「RF135mmF1.8 L IS USM」のスペックを確認していこう。

「RF135mmF1.8 L IS USM」の主な特徴
・RFマウント用の大口径・中望遠レンズ(フルサイズ対応)
・焦点距離135mm/開放絞り値F1.8
・手ブレ補正効果はレンズ単体で5.5段、協調制御可能なボディとの組み合わせで8.0段
・最短撮影距離0.70m/最大撮影倍率0.26倍
・レンズ構成:12群17枚
・UDレンズを3枚使用し、色収差を抑制し高画質を実現
・ASCコーティングによってフレア・ゴーストを大幅に低減
・フッ素コーディングされたレンズ面と高い防塵・防滴性能
・機能割り当てが可能なレンズファンクションボタンを新搭載
・コントロールリングを搭載
・絞り羽根枚数:9枚
・フィルター径:82mm
・レンズフード「ET-88B」が付属
・約89.2mm(最大径)×130.3mm(全長)/重量約935g
・価格.com最安価格304,920円(税込、2023年2月2日時点)

本レンズの特徴的な要素としては、中望遠135mmで開放F1.8という明るさを、高画質を維持しながら実現しているところだろう。最高8.0段の手ブレ補正効果と最大撮影倍率0.26倍の接写能力もポイントで、手ブレが発生しやすく、それほど寄れないという中望遠レンズの弱点を見事に克服している。このあたりの特徴は作例とともに後ほどしっかり解説していこう。

キヤノンの135mm単焦点レンズには、これまで1996年発売の「EF135mm F2L USM」があった。一眼レフ用の「EFレンズ」とミラーレス用の「RFレンズ」の違いはあるものの、同じフルサイズ対応という意味では、「RF135mmF1.8 L IS USM」は、およそ4半世紀ぶりのフルチェンジモデルという見方もできる。前述のように、開放値はF2からF1.8へと明るくなり、最新ミラーレスカメラとの連携も強化され、目に見えて進化している。

一眼レフ用の「EF135mm F2L USM」は、ちょっと昔のレンズだが、とりわけポートレートを主なフィールドにするフォトグラファーには人気の高いモデルだった。そういった意味では、カメラ本体をミラーレスにシフトしたキヤノンユーザーにとって、「RF135mmF1.8 L IS USM」の発売は朗報に違いない。キヤノンではこれで50mm、85mm、135mmとポートレート撮影において大きな意味を持つ、「RFレンズ」の単焦点レンズが3本揃った格好になる。

「RF135mmF1.8 L IS USM」にはレンズフード「ET-88B」が付属する。レンズフードはレンズ面を守る役割もあるので、必ず取り付けて使用したい。レンズの重量は約935gで、「EF135mm F2L USM」よりも180gほど重くなったが、最大径が89.2mmとこのクラスの大口径・中望遠レンズとしてはスマートなフォルム。このあたりの携帯のしやすさもポイントだ

「RF135mmF1.8 L IS USM」にはレンズフード「ET-88B」が付属する。レンズフードはレンズ面を守る役割もあるので、必ず取り付けて使用したい。レンズの重量は約935gで、「EF135mm F2L USM」よりも180gほど重くなったが、最大径が89.2mmとこのクラスの大口径・中望遠レンズとしてはスマートなフォルム。このあたりの携帯のしやすさもポイントだ

キヤノンのレンズでは超望遠レンズにしか採用されていなかったレンズファンクションボタンを2か所に搭載。縦位置と横位置の両方の撮影に対応し、カメラ側の「ボタンカスタマイズ」の設定からさまざまな機能を割り当てられる(初期設定は「AFストップボタン」)

キヤノンのレンズでは超望遠レンズにしか採用されていなかったレンズファンクションボタンを2か所に搭載。縦位置と横位置の両方の撮影に対応し、カメラ側の「ボタンカスタマイズ」の設定からさまざまな機能を割り当てられる(初期設定は「AFストップボタン」)

「RF135mmF1.8 L IS USM」の使い勝手では、レンズファンクションボタンとコントロールリングを搭載し、それぞれに自分の撮影スタイルにあわせた機能や設定を割り当てられるのがうれしい。ちなみに、今回の撮影では、レンズファンクションボタンに「瞳検出」を、コントロールリングに初期設定の露出補正を設定してみた。主な被写体は人物なので、基本は瞳AFと被写体追尾(トラッキング)を効かせたサーボAFを利用するが、それ以外の被写体を咄嗟の判断で撮影したくなった場合を考慮し、素早く切り替えできる設定にした。

「フォーカスモードスイッチ」「手ブレ補正スイッチ」は左側面にある。なお、AF時にフォーカスリングを回転させるだけでマニュアルフォーカスに切り替わるフルタイムマニュアルの機能も当然ながら利用可能だ。

「フォーカスモードスイッチ」「手ブレ補正スイッチ」は左側面にある。なお、AF時にフォーカスリングを回転させるだけでマニュアルフォーカスに切り替わるフルタイムマニュアルの機能も当然ながら利用可能だ。

掲載する作例について
使用カメラは「EOS R3」。JPEG形式(最高画質)で撮影している。すべての作例で、周辺光量補正:オン、歪曲収差補正:オフ、デジタルレンズオプティマザ:標準に設定している。一部の作例はDigital Photo Professional 4(DPP4)で現像処理を行った。

中望遠135mmによる圧縮効果と開放F1.8が生み出す美しいボケ描写

ここからは実際に撮影したものを見ながら「RF135mmF1.8 L IS USM」の魅力について解説していく。撮影は日が暮れ始めた夕方に開始した。

奥行きのある背景を使い、やや引き気味にバストアップを撮影。開放F1.8で撮っているが、印象的な玉ボケとともに、背景がダイナミックにボケているEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/200秒、ISO250、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(4000×6000、9.3MB)

奥行きのある背景を使い、やや引き気味にバストアップを撮影。開放F1.8で撮っているが、印象的な玉ボケとともに、背景がダイナミックにボケている
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/200秒、ISO250、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(4000×6000、9.3MB)

ハイアングルからぐっと寄ってみた。目元にピントを合わせたが、ボケの滑らかなグラデーションが美しいEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/400秒、ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(6000×4000、7.8MB)

ハイアングルからぐっと寄ってみた。目元にピントを合わせたが、ボケの滑らかなグラデーションが美しい
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/400秒、ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(6000×4000、7.8MB)

それほど奥行きのないシーンだが、本レンズであれば、これだけ被写体と離れていても、たやすく背景ボケを演出できるEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/2500秒、ISO400、ホワイトバランス: オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(4000×6000、7.7MB)

それほど奥行きのないシーンだが、本レンズであれば、これだけ被写体と離れていても、たやすく背景ボケを演出できる
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/2500秒、ISO400、ホワイトバランス: オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(4000×6000、7.7MB)

シャッターが下りたままの商店街の路地。こうした要素の多い背景も、圧縮しながらボカすことで、ドラマチックなロケーションに早変わりするEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/80秒、ISO400、ホワイトバランス:色温度設定(5200K)、ピクチャースタイル:風景撮影写真(6000×4000、8.2MB)

シャッターが下りたままの商店街の路地。こうした要素の多い背景も、圧縮しながらボカすことで、ドラマチックなロケーションに早変わりする
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/80秒、ISO400、ホワイトバランス:色温度設定(5200K)、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(6000×4000、8.2MB)

大口径レンズの弱みを完全に払拭する仕上がり

美しいボケがつくれるレンズを用いると、ポートレートは本当に楽しい。「RF135mmF1.8 L IS USM」は、中望遠でこれだけ明るいのだから、気軽にどんなシーンでも印象的なボケが演出できる。むしろ、何でもボカしてしまわないように注意しなくてはいけないほどだ。

しかし、本レンズの魅力はそれだけではない。ドラマチックなボケを高画質に表現できることが、やはりこのクラスの単焦点レンズの真の強みだ。それぞれの作例を見てみると、いずれも開放値で撮っているのだが、ピントの合った部分は高い解像感で再現されている。周辺光量補正を有効にしていることもあるが、周辺の光量落ちも気にならない。画面全域で高画質を維持している。

そして、カメラ本体との連携による瞳AFの精度の高さが、こうした大口径レンズの持ち味を最大限に引き出していることも大事なポイントだ。AFが、合わせるべきところへ正確にピントを合わせてくれるからこそ、ピンボケをおそれずに、開放値付近のF値を躊躇せずに利用できるわけである。

「EOS R3」の瞳AFは食いつくように瞳に合うため、余計なことを気にせず、撮影に集中できる。この連動性はすばらしい。

最大撮影倍率0.26倍の接写力

最短撮影距離の0.7mまで寄って耳元のアクセサリーに焦点を当てた。正直、焦点距離100mmを超える中望遠レンズで、ここまで被写体に寄って大きく写せることに驚くEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F2.5、1/125秒、ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景撮影写真(4000×6000、7.6MB)

最短撮影距離の0.7mまで寄って耳元のアクセサリーに焦点を当てた。正直、焦点距離100mmを超える中望遠レンズで、ここまで被写体に寄って大きく写せることに驚く
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F2.5、1/125秒、ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(4000×6000、7.6MB)

マクロレンズの代わりとして使ってみる方法も

本レンズはマクロレンズではないが、ここまで被写体にクローズアップできればさまざまな撮影に対応できる。上の作例はF2.5まで絞っているが、接写時のピント面の画質も非常に良好。ちょっとした小物の撮影であれば、マクロレンズの代用にもなるし、昆虫や小動物なども離れた位置から大きく写せる。

最大8.0段の手ブレ補正機能で暗所にも強さを発揮

街中はイルミネーションや街灯の光だけを使って撮ってみても楽しい。この作例では、シャッタースピードが1/8秒まで低くなったが、低感度のままブラさずに撮れた。開放値が明るく、手ブレ補正機能がすぐれているからこそ撮影できる写真だEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/8秒、ISO100、ホワイトバランス:白色蛍光灯、ピクチャースタイル:風景撮影写真(6000×4000、6.5MB)

街中はイルミネーションや街灯の光だけを使って撮ってみても楽しい。この作例では、シャッタースピードが1/8秒まで低くなったが、低感度のままブラさずに撮れた。開放値が明るく、手ブレ補正機能がすぐれているからこそ撮影できる写真だ
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/8秒、ISO100、ホワイトバランス:白色蛍光灯、ピクチャースタイル:風景
撮影写真(6000×4000、6.5MB)

横からワイヤレスでスピードライトを微光量発光し、顔の露出を補った。自然光(環境光)とフラッシュ光を低速シャッターでなじませているのがポイント。背後の玉ボケもアクセントになっているEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/10秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景、フラッシュ使用(EL-1+ST-E10)撮影写真(6000×4000、7.4MB)

横からワイヤレスでスピードライトを微光量発光し、顔の露出を補った。自然光(環境光)とフラッシュ光を低速シャッターでなじませているのがポイント。背後の玉ボケもアクセントになっている
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/10秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:風景、フラッシュ使用(EL-1+ST-E10)
撮影写真(6000×4000、7.4MB)

カメラ本体との連動性のよさも実感

日没後の時間帯にも集中して撮影を行ってみたが、本レンズは低照度での撮影にかなり強いことがよくわかった。手ブレ補正は今回使用の「EOS R3」と組み合わせると最大8.0段分になるのだから、ブレを難敵とする望遠レンズとしては大変頼もしい。また、夜の暗がりの中でも瞳検出がしっかり機能し、瞳AFで日中と変わらず快適に撮影できた。

135mmは引きを意識してみよう

135mmという焦点距離は、使い慣れていないと被写体との距離感にまずとまどうかもしれない。“望遠すぎる”と思って敬遠してしまうのだ。特に標準ズームの焦点距離に慣れ親しんでいる人はそう感じるかもしれない。

使いこなすポイントは、前後への寄り引きのフットワークだ。寄り気味の写真が多くなるようならば、後ろに引くことを心がけてみたい。バリエーションが増やせるはずだ。

そういった意味では、前後に寄り引きできるシチュエーションのときほど、このレンズは持ち味を発揮する。みずからが動かなければ、このレンズの真価は測れない。みずからがよく動くことで、シャッターチャンスを掴んでいくのである。

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F4、1/640秒ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(6000×4000、8.7MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F4、1/640秒ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(6000×4000、8.7MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/1600秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(4000×6000、7.9MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/1600秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(4000×6000、7.9MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/160秒、ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(6000×4000、9.2MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/160秒、ISO200、ホワイトバランス:太陽光、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(6000×4000、9.2MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/640秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:スタンダード、DPP4にて現像処理撮影写真(4000×6000、17.7MB)

EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/640秒、ISO400、ホワイトバランス:くもり、ピクチャースタイル:スタンダード、DPP4にて現像処理
撮影写真(4000×6000、17.7MB)

今回は夕刻時の逆光を使って撮ることも多かったが、大口径レンズで生じやすいとされるフレアやゴーストもなく、構図決定に集中できたEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/640秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(6000×4000、7.5MB)

今回は夕刻時の逆光を使って撮ることも多かったが、大口径レンズで生じやすいとされるフレアやゴーストもなく、構図決定に集中できた
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/640秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(6000×4000、7.5MB)

ここではあえてフレアやゴーストを入れ込んでみた。フワッと光を感じるようなトーンが背景ボケと合わさり、幻想的な描写にEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/800秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート撮影写真(6000×4000、7.6MB)

ここではあえてフレアやゴーストを入れ込んでみた。フワッと光を感じるようなトーンが背景ボケと合わさり、幻想的な描写に
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/800秒、ISO400、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート
撮影写真(6000×4000、7.6MB)

ワイヤレスでスピードライトを向かって手前左から照射し、ドラマチックな描写を狙ってみた。なお、本レンズのコントロールリングにはスピードライトの調光補正機能を割り当てることができる。ストロボライティングを本レンズでひんぱんに行うならば、それに合わせてカスタマイズするのもよいだろうEOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/60秒、ISO100、ホワイトバランス:色温度設定(5300K)、ピクチャースタイル:風景、フラッシュ使用(EL-1+ST-E10)、DPP4にて現像処理撮影写真(6000×4000、10.7MB)

ワイヤレスでスピードライトを向かって手前左から照射し、ドラマチックな描写を狙ってみた。なお、本レンズのコントロールリングにはスピードライトの調光補正機能を割り当てることができる。ストロボライティングを本レンズでひんぱんに行うならば、それに合わせてカスタマイズするのもよいだろう
EOS R3、RF135mmF1.8 L IS USM、F1.8、1/60秒、ISO100、ホワイトバランス:色温度設定(5300K)、ピクチャースタイル:風景、フラッシュ使用(EL-1+ST-E10)、DPP4にて現像処理
撮影写真(6000×4000、10.7MB)

まとめ カメラとの連動性にすぐれた、進化した135mm単焦点レンズ

誉高い赤いラインの「Lレンズ」だけあって、「RF135mmF1.8 L IS USM」は、期待以上の表現力を発揮してくれた。焦点距離135mmの単焦点レンズは使いこなせるようになると本当に重宝する。「RFレンズ」として進化した本レンズは、さらに使いやすく、撮影時に失敗をさせない心強いアイテムに磨き上げられていた。

冒頭でも述べたが、このレンズは動体を撮る際にも威力を発揮する。もちろん、この焦点距離域での撮影の場合は望遠ズームを使うという選択肢もあるだろう。しかし、ある程度限られた範囲の中であれば、望遠ズームよりも軽量で携帯しやすい単焦点レンズのほうが動きを絡めながら、バリエーションが残しやすいように思う。シーンに合わせて使い分けできるのが理想的だろう。

また、本レンズはカメラ本体との連動性にすぐれているのも見逃せない。純正同士だからこその強みや凄みを体験できた。新しい表現の可能性をフォトグラファーにもたらしてくれる、そんなレンズの登場を純粋に歓迎したい。

モデル:Kaho

河野鉄平

河野鉄平

フォトグラファー。写真家テラウチマサト氏に師事後、2003年独立。ポートレートを中心に活動。2022年1月に新著『上手い写真は構図が9割』(玄光社)発売。ポーラミュージアムアネックス(2015年/銀座)など写真展も多数。Profoto公認トレーナー。
Instagram:teppei_kono_eye
Twitter:@teppei_kono

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