レビュー

ソニー「α7C II」を前モデルと比較! 小型・軽量はそのままに大幅進化

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
小型・軽量なフルサイズとして人気を集めた「α7C」の後継モデル「α7C II」。最新の機能をふんだんに搭載しています

小型・軽量なフルサイズとして人気を集めた「α7C」の後継モデル「α7C II」。最新の機能をふんだんに搭載しています

ソニー「α7C II」は、2023年10月13日に発売される、最新のフルサイズミラーレスカメラ。「α7C」(2020年10月発売)の後継にあたるモデルです。

「α7C」は、「α7シリーズ」の他モデルとは異なるデザインで小型・軽量を追求しているのが特徴でした。「α7C II」は、そんな「α7C」のコンセプトを継承しつつ、大幅な進化を遂げています。そこで本記事では、「α7 IV」ユーザーの筆者が、前モデルと比較しながら「α7C II」の進化を確かめていきたいと思います。

なお、「α7C II」と同時に、外観デザインを同じにした高画素モデル「α7CR」も発売されていますが、そちらは別記事にて紹介させていただきます。

「こうして欲しかった!」と思える操作性の向上

まずは、新旧モデルの外観の違いをチェックしていきましょう。

前モデルの「α7C」と新モデルの「α7C II」を並べてみると、パッと見ではほとんど違いはわかりません。

左が「α7C II」で、右が「α7C」。サイズ感はほぼ同じです

左が「α7C II」で、右が「α7C」。サイズ感はほぼ同じです

「α7C II」のサイズは約124.0(幅)×71.1(高さ)×63.4(奥行)mmで、重量は約514g(バッテリーとメモリーカードを含む)。いっぽう、「α7C」のサイズは約124.0(幅)×71.1(高さ)×59.7(奥行)mmで、重量は約509g(バッテリーとメモリーカードを含む)です。

「α7C II」のほうが奥行が少し長く、重量もわずかに(5g程度)増えていますが、新旧モデルでサイズ感はほぼ同じ。「α7C」の大きな特徴であった「フルサイズなのに小型・軽量」なのは、新型でも堅持されていると言えるでしょう。

奥行が長くなったのは、グリップの形状が改良されて大きくなったため。実際に握ってみると、ホールディング性が向上していることをすぐに実感できます。これなら多少の大型化はむしろ歓迎したいレベル。しかも、外装のラバーは、前モデルはややスベスベした感触でしたが、新モデルでは手指をしっかりとグリップできるタイプに変更されています。

左が「α7C II」で、右が「α7C」。「α7C II」はグリップの形状が見直されています

左が「α7C II」で、右が「α7C」。「α7C II」はグリップの形状が見直されています

コンパクトなボディだけに多少小指が余るきらいはあるものの、このグリップなら大口径レンズや望遠レンズといった、大きなサイズのレンズでも安心してホールドできると思います。なお、兄弟機の「α7CR」には専用の「グリップエクステンション GP-X2」が付属しますが、こちらは別売オプションとしても用意されていて、もちろん「α7CR」にも装着可能です。さらに確実なホールディング性を確保したいなら「GP-X2」を手に入れるとよいでしょう。 「GP-X2」の詳細は「α7CR」のレビューで詳しく紹介する予定です。

グリップ上部のシャッターボタン周りに目を移すと、APS-Cミラーレス「α6700」などと同様、前ダイヤルが新たに搭載されていることに気づきます。前モデルでは省略されていた操作性ですが、ユーザーからの要望を受けて搭載を決めたのではないかと思います。絞り値やシャッタースピードなどをスムーズに変更しながら撮影したいユーザーにとってうれしい変更点です。

左の「α7C II」には前ダイヤルが新たに設けられました。シャッターボタンも少し大きくなっています

左の「α7C II」には前ダイヤルが新たに設けられました。シャッターボタンも少し大きくなっています

撮影モードに関する操作も改善されています。前モデルは撮影モードダイヤルに動画撮影モードとS&Qモードが含まれていましたが、「α7C II」では、撮影モードダイヤルとは別に「静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル」を搭載。これによって、露出モードと静止画撮影/動画撮影/ S&Qモードを別々に選択できるようになりました。

これは動画撮影の需要が高まっているからこその仕様変更なのでしょう。静止画撮影がメインの人にとっても、わかりやすい操作性だと思います。

左が「α7C II」で、右が「α7C」。「α7C II」は、静止画撮影、動画撮影、「S&Q」モードを選択できる「静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル」を新たに搭載しています

左が「α7C II」で、右が「α7C」。「α7C II」は、静止画撮影、動画撮影、「S&Q」モードを選択できる「静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル」を新たに搭載しています

電子ビューファインダー(EVF)は、倍率が前モデルの0.59倍から大幅にアップして0.7倍に。0.7倍というと「α7シリーズ」の上位モデルに比べると見劣りしますが、コンパクトなフルサイズミラーレスであることを考えれば十分に見やすいファインダーだと思います。新旧モデルで見比べてみると、「α7C II」のEVFのほうが視認性にすぐれることを実感できます。

EVFの倍率は0.7倍に向上。コンパクトさを維持しながら大変見やすくなりました

EVFの倍率は0.7倍に向上。コンパクトさを維持しながら大変見やすくなりました

液晶モニターは前モデルと同じサイズの3.0型バリアングル式(タッチパネル対応)で、ドット数が約92万ドットから約103万ドットへとわずかながら増えています。バリアングル式を採用しているのは、動画撮影で使用する機会が多いことを考慮してのことでしょう。

液晶モニターは3.0型バリアングル式。ドット数が約103万ドットに増えています

液晶モニターは3.0型バリアングル式。ドット数が約103万ドットに増えています

SDメモリーカードスロットはボディ左側面に1基搭載。UHS-IIに対応するのは前モデルと変わりません。現状最速のSDカードに対応できますので申し分ありませんが、ダブルスロットでもなく、CFexpress対応でもないのは、小型・軽量を維持することを優先したためかもしれません。

カメラ左側面にSDメモリーカードスロットを1基搭載。UHS-IIに対応しています

カメラ左側面にSDメモリーカードスロットを1基搭載。UHS-IIに対応しています

バッテリーは前モデルから引き続き、「α7シリーズ」の他モデルと同じ「NP-FZ100」が採用されています。静止画撮影可能枚数はファインダー使用時で約530枚、液晶モニター使用時で約560枚。実動画撮影時間はファインダー使用時で約100分、液晶モニター使用時で約105分です。

ちなみに前モデルの静止画撮影可能枚数はファインダー使用時で約680枚、液晶モニター使用時で約740枚、実動画撮影時間はファインダー/液晶モニター使用時ともに約140分。あれ? 減っていますね。きっと高機能化にともなってやることが増え、消費電力も増えたのではないでしょうか。

ただ、使用している限りはそれほど問題を感じることはありませんでした。心配な場合は予備バッテリーを用意することをおすすめします。

大容量バッテリー「NP-FZ100」を引き続き採用

大容量バッテリー「NP-FZ100」を引き続き採用

最新の撮像素子と画像処理エンジンを搭載

「α7C II」が搭載する撮像素子は、有効最大約3300万画素のフルサイズ裏面照射型「Exmor R」CMOSセンサーで、組み合わせる画像処理エンジンは最新の「BIONZ XR」。撮像素子は「α7 IV」と同スペックで、画像処理エンジンは「α7シリーズ」のほかの最新モデルと同じです。

撮像素子、画像処理エンジンともに最新タイプを採用しています

撮像素子、画像処理エンジンともに最新タイプを採用しています

画像処理エンジンは前モデルと比べて最大約8倍の処理能力を持っていて、画素数に関しても前モデルの有効最大約2420万画素から増えていますので、画質は当然のように向上しているはずです。以下に新旧モデルの比較作例を掲載しますが、はたして結果はどうでしょうか?

「α7C II」で撮影

α7C II、FE 20-70mm F4 G、35mm、ISO100、F8.0、1/80秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、28.9MB)

α7C II、FE 20-70mm F4 G、35mm、ISO100、F8.0、1/80秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、28.9MB)

「α7C」で撮影

α7C、FE 20-70mm F4 G、35mm、ISO100、F8.0、1/80秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(6000×4000、9.5MB)

α7C、FE 20-70mm F4 G、35mm、ISO100、F8.0、1/80秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(6000×4000、9.5MB)

切り出し画像

「α7C II」の切り出し画像は、元の写真を「α7C」と同じ6000×4000に縮小してから切り出しています

「α7C II」の切り出し画像は、元の写真を「α7C」と同じ6000×4000に縮小してから切り出しています

解像感を確認するために、同じ条件で「α7C II」と「α7C」を撮り比べてみたのが上の作例です。画素数が増えたということもあると思いますが、拡大して確認してみると、「α7C II」は輪郭強調が抑えられていて、それでいて「α7C」よりも細部まで質感やディテールがよく表現できていると感じました。

これは画像処理エンジンが最新の「BIONZ XR」になったことが大きく、高画素になった撮像素子の解像性能をうまく引き出しているといった印象です。とはいえ、「α7C」でも不満を覚えるようなことはまったくなく、十分に実用的で高画質ではあります。

高感度性能も順当に進化

続いて、高感度性能を見ていきましょう。「α7C II」の常用の最高感度はISO51200で前モデルと同じですが、撮像素子と画像処理エンジンが次世代に進化しているので、さらなる高画質化に期待したくなるところです。

常用の最高感度は新旧モデルでISO51200

常用の最高感度は新旧モデルでISO51200

「α7C II」で撮影

α7C II、FE 28-60mm F4-5.6、60mm、ISO51200、F8.0、1/30秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、27.8MB)

α7C II、FE 28-60mm F4-5.6、60mm、ISO51200、F8.0、1/30秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、27.8MB)

「α7C」で撮影

α7C、FE 28-60mm F4-5.6、60mm、ISO51200、F8.0、1/30秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(6000×4000、9.4MB)

α7C、FE 28-60mm F4-5.6、60mm、ISO51200、F8.0、1/30秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(6000×4000、9.4MB)

切り出し画像

「α7C II」の切り出し画像は、元の写真を「α7C」と同じ6000×4000に縮小してから切り出しています

「α7C II」の切り出し画像は、元の写真を「α7C」と同じ6000×4000に縮小してから切り出しています

新旧モデルを使って同じ夜景をISO51200の高感度で撮影してみましたが、両者を同じサイズで見ても、等倍表示で見ても、ノイズの発生具合やディテールの喪失感ともに、はっきりとした違いはないようです。誤解のないように付け加えるなら、どちらも超高感度であるにもかかわらず、違和感を覚えることなくきれいに見えます。

ただ、「α7C II」は、前モデルよりも高画素な約3300万画素。ということは、画素ピッチが狭くなるので、感度性能的には不利になるはずですが、実際にはこれといった差はありません。これは結局、「α7C II」の撮像素子と画像処理エンジンが進化しているということなのだと思います。

「AIプロセッシングユニット」によるAF性能の大幅進化

「α7C II」には「AIプロセッシングユニット」が搭載されています。これは2022年11月発売の「α7R V」、次いで2023年7月発売の「α6700」といった最新モデルに順次搭載されている機能で、人物の骨格や姿勢などの詳細に基づいた人物認識に加え、人物以外の被写体認識にも高次元で対応するというすぐれもの。「α7C II」が3例目の搭載モデルとなり、これこそが本モデルの目玉なのではないかと思うほどです。

「AIプロセッシングユニット」を搭載し、被写体認識の性能が大幅に向上

「AIプロセッシングユニット」を搭載し、被写体認識の性能が大幅に向上

被写体認識は、「人物」を除いて前モデルにはなかった機能です。それが「α7C II」では「人物」はもちろん、「動物/鳥」「動物」「鳥」「昆虫」「車/列車」「飛行機」をカバー。「α7シリーズ」のほかの最新モデルと同じ機能性を誇ります。

人物だけでなく動物や鳥、昆虫、列車など幅広い被写体認識に対応しています

人物だけでなく動物や鳥、昆虫、列車など幅広い被写体認識に対応しています

さらに、「α7C II」は、「α7R V」や「α6700」と同様に、 被写体認識の対象ごとに詳細な設定が可能です。具体的には、「認識対象」の設定画面で十字キーの右を押せば「詳細設定」に入ります。たとえば「動物」の場合、「トラッキング乗り移り範囲」や「トラッキング維持特性」「認識感度」「認識部位」「認識部位切換設定」を調整できます。

被写体認識の対象によって「乗り移り範囲」や「認識部位」などを設定できます

被写体認識の対象によって「乗り移り範囲」や「認識部位」などを設定できます

「α7C II」の被写体認識AFの性能を確認してみました。動画をご覧いただけると、人物が正面を向いているときはもちろん、横を向いて動いていても正確に瞳を追従し続けていることがわかるかと思います。後ろを向いても頭部をしっかりと認識しており、さらにはフレームアウトしてからフレームインしても即座に顔/瞳をとらえています。筆者は「α7 IV」を普段から使っていますが、認識性能は明らかに「α7C II」のほうが上で、ここは「ぐぬぬ……」となるところでした。

α7C II、FE 20-70mm F4 G、35mm、ISO100、F4.0、1/125秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、17.8MB)

α7C II、FE 20-70mm F4 G、35mm、ISO100、F4.0、1/125秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、17.8MB)

「AIプロセッシングユニット」は、人物の骨格や姿勢などを考慮しながら、顔や瞳の位置をとらえるスゴ技を持っています。ですので、サングラスを着用している人物でも正確に瞳の位置をとらえています。被写体認識AFも次の世代に入っているのだなと実感するところ。今後のソニーのミラーレスカメラでは、スタンダードな機能になるかもしれないですね。

α7C II、FE 20-70mm F4 G、70mm、ISO100、F4.0、1/160秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、13.7MB)

α7C II、FE 20-70mm F4 G、70mm、ISO100、F4.0、1/160秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、13.7MB)

ただし、「α7C II」のAF/AE追従連写の最高速度は、最高で約10コマ/秒(連写撮影モード「Hi+」時)で、表示タイムラグを低減した撮影(連写撮影モード「Hi」時)では最高約8コマ/秒に抑えられます。また、電子シャッター時にカメラ本体を動かして撮影すると画像に歪みが起こることも。このあたりは、「α1」や「α9 II」のような積層型センサー搭載機に及ぶものでないことは理解しておきたいと思います。

そのほかの特徴を作例でチェック

望遠ズームレンズでも問題なく撮影できる

α7C II、FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS、159mm、ISO100、F5.6、1/80秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(4672×7008、23.4MB)

α7C II、FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS、159mm、ISO100、F5.6、1/80秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(4672×7008、23.4MB)

小型・軽量な「α7C II」にはやや大きめかな? と思えるサイズの望遠ズームレンズ「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」で撮影した1枚。バランス的に手ブレを起こさないか心配でしたが、強化された手ブレ補正機構(最高約7段)があるうえに、「AIプロセッシングユニット」が瞳を正確にとらえ続けてくれたため、構図とカメラの構えに集中することができ、結果的にはまったく問題なく撮影ができました。

正確な露出とホワイトバランス

α7C II、FE 20-70mm F4 G、70mm、ISO100、F4.0、1/400秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、19.5MB)

α7C II、FE 20-70mm F4 G、70mm、ISO100、F4.0、1/400秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、19.5MB)

「α7R V」以降のモデルでは、露出とホワイトバランスの安定性が向上しています。ソニーの説明によると「画像処理エンジンの高速処理とAEアルゴリズムにより、静止画・動画撮影時、画面内の顔の肌領域を検出し、最適な明るさになるように調整できます」とのことですが、これが本当に高精度で頼もしい。これも普段「α7 IV」を使っている筆者としてはうらやましくなるところでした。

動く猫にも正確にピントを合わせられる

α7C II、FE 40mm F2.5 G、40mm、ISO400、F2.5、1/40秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、17.5MB)

α7C II、FE 40mm F2.5 G、40mm、ISO400、F2.5、1/40秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、17.5MB)

室内で愛猫を撮ってみました。落ち着きのない子でなかなかピントを合わせにくいのですが、被写体の認識対象「動物」のおかげでなんなく瞳にピントを合わせられました。動物瞳AF自体は以前からソニーのカメラに搭載されていましたが、合焦速度・精度は間違いなく向上しています。

無理な体勢でもスマートに撮影できる

α7C II、FE 40mm F2.5 G、40mm、ISO100、F4.0、1/2000秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、16.5MB)

α7C II、FE 40mm F2.5 G、40mm、ISO100、F4.0、1/2000秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、16.5MB)

バリアングルモニターを使ってローアングルからタッチシャッターで撮影してみました。マルチセレクターは搭載されていませんが、タッチAFやタッチシャッターを活用することで、無理な体勢の撮影でもスマートにシャッターが切れます。

「α7C II」は、「αシリーズ」のほかの最新モデルと同様、撮影画面にタッチ操作対応のアイコンが表示されます

「α7C II」は、「αシリーズ」のほかの最新モデルと同様、撮影画面にタッチ操作対応のアイコンが表示されます

小型の単焦点レンズとの相性がよい

α7C II、FE 40mm F2.5 G、40mm、ISO100、F5.6、1/800秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST撮影写真(7008×4672、27.9MB)

α7C II、FE 40mm F2.5 G、40mm、ISO100、F5.6、1/800秒、ホワイトバランス:オート、クリエイティブルック:ST
撮影写真(7008×4672、27.9MB)

シーズンオフを迎えたボートと絡みつく植物の対比が面白くて撮影しました。こうしたスナップ的な撮影は、小型・軽量な「α7C II」の得意とするところではないかと思います。コンパクトながら描写性能の高い、「FE 24mm F2.8 G」「FE 40mm F2.5 G」「FE 50mm F2.5 G」といった単焦点レンズと相性のよいボディだと思います。

「α7C II」に「FE 40mm F2.5 G」を装着。APS-Cミラーレスに匹敵するコンパクトなシステムに収まっています

「α7C II」に「FE 40mm F2.5 G」を装着。APS-Cミラーレスに匹敵するコンパクトなシステムに収まっています

まとめ ソニーだからこその高性能コンパクトフルサイズ

ソニーは、「自社で開発・製造した半導体を効果的にカメラに投入するのが実に巧みなメーカー」という意見に異論はあまりないのではないかと思います。そうした技術力がいかんなく発揮されているカメラこそ、コンパクトで高性能な本モデル「α7C II」なのではないでしょうか。

最新の撮像素子や画像処理エンジン、「AIプロセッシングユニット」を採用することで、前モデル「α7C」のサイズ感を維持しながら、画質を向上させるとともにAF性能なども大きく進化しています。ユーザーの要望を取り込み実現した結果とも言えるでしょう。

その性能はすばらしく、「α7 IV」ユーザーの筆者としても、対応メモリーカードやインターフェイスの制限を除けば、『次は「α7Cシリーズ」のほうがよいかな?』と割と本気で迷ってしまうくらいです。

ところで、「α7C II」は、高画素モデルの兄弟機「α7CR」と同時の発表・発売なのですが、当然「そっちはどうなんだ!?」と思う人もいると思います。近日中に記事を公開する予定ですので、そちらも楽しみにお待ちいただければと思います。

曽根原 昇
Writer
曽根原 昇
信州大学大学院修了後に映像制作会社を経てフォトグラファーとして独立。2010年に関東に活動の場を移し雑誌・情報誌などの撮影を中心にカメラ誌などで執筆もしている。
記事一覧へ
真柄利行(編集部)
Editor
真柄利行(編集部)
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣とこだわりを持っています。フォトグラファーとしても活動中。パソコンに関する経験も豊富で、パソコン本体だけでなく、Wi-Fiルーターやマウス、キーボードなど周辺機器の記事も手掛けています。
記事一覧へ
記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
本ページはAmazonアソシエイトプログラムによる収益を得ています
関連記事
SPECIAL
ページトップへ戻る
×