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ニコン「Z5II」のコスパに納得! 上位機「Z6III」との違いを徹底比較

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ニコン「Z5II」は、2025年4月25日に発売される、中級者向けのフルサイズミラーレスカメラ。上位モデルの性能・機能を数多く継承しながら、価格.com最安価格(2025年4月10日時点)で23万円台というお買い得な価格を実現した話題の新製品だ。

速報レビューを見るだけでも「Z5II」の魅力は十分に伝わると思うが、上位機種の「Z6III」との実際の性能差は気になるところではないだろうか。本記事では、細かい点を含めて両モデルの違いを詳しく掘り下げてみたい。

価格.com最安価格(ボディ単体、税込、2025年4月10日時点)
Z5II:232,650円
Z6III:391,000円

左が下位モデルの「Z5II」で、右が上位モデルの「Z6III」

左が下位モデルの「Z5II」で、右が上位モデルの「Z6III」

撮像素子・画像処理エンジン

撮像素子
Z5II:有効2450万画素の裏面照射型フルサイズCMOSセンサー
Z6III:有効2450万画素の部分積層型フルサイズCMOSセンサー

画像処理エンジン
Z5II:EXPEED 7
Z6III:EXPEED 7

両モデルの違いでまず押さえておきたいのが撮像素子。両モデルとも画像処理エンジンは最新世代の「EXPEED 7」で共通だが、撮像素子は「Z5II」が「裏面照射型」、「Z6III」が「部分積層型」という違いがある。

処理速度に長けるのは「Z6III」の部分積層型だ。部分積層型とは、画素領域の上下に部分的に高速処理回路を配置した構造のこと。上位モデルの「Z9」「Z8」が採用する(完全)積層型ほどではないものの、裏面照射型よりも読み出し速度が大幅に速い(※「Z6II」比で約3.5倍の高速読み出しを実現)。

これにより、「Z6III」は、後述するAFや連写、動画撮影などで、より快適に使える性能を実現している。電子シャッター時のローリングシャッター歪みが少ないのもポイントだ。

「Z6III」が採用する部分積層型CMOSセンサー。画素領域の上下に高速処理回路を搭載している

「Z6III」が採用する部分積層型CMOSセンサー。画素領域の上下に高速処理回路を搭載している

AF

AF方式
Z5II:ハイブリッドAF(位相差AF/コントラストAF)
Z6III:ハイブリッドAF(位相差AF/コントラストAF)
※いずれもフォーカスポイントは273点(シングルポイントAF時)/299点(オートエリアAF時)

低輝度限界
Z5II:-10EV
Z6III:-10EV

被写体検出機能
Z5II:オート、人物、動物(犬/猫)、、乗り物(車/バイク/自転車/列車)、飛行機
Z6III:オート、人物、動物(犬/猫/鳥)、乗り物(車/バイク/自転車/列車)、飛行機

フォーカスモード:
Z5II:AF-A(静止画モードのみ)、AF-S、AF-C、AF-F(動画モードのみ)
Z6III:AF-S、AF-C、AF-F(動画モードのみ)

両モデルとも、像面位相差AF対応のハイブリッドAFを採用。低輝度限界は-10EVで暗所にも強い。被写体検出機能は人物、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機の計9種類に対応。人物は顔/瞳/頭部/胴体、犬、猫、鳥は頭部/瞳/全身、飛行機は全体/先頭部/コックピットを検出できる。いずれも、画面の長辺の約3%に相当する小さな顔(人物)の検出が可能だ。このあたりのAF関連の機能性は両モデルでほぼ同等。「3D-トラッキング」を含めて選択できるAFエリアモードにも違いがない。

違いがあるのは大きく3つで、そのうちのひとつは、被写体検出機能に用意されているモード。検出できる被写体の数が同じなので選択できるモードも同じでは? と思うかもしれないが、「Z5II」は、「Z9」や「Z8」などと同様、「動物」から「鳥」が切り離され、鳥専用の検出モードとして独立している。いっぽう、「Z6III」は動物モードで鳥を検出する仕組み。どちらも鳥を検出できるのは変わらないが、野鳥撮影の機会が多いのなら、鳥専用で追尾してくれるほうが便利なのは確かだ(※今後、「Z6III」にもファームウェアアップデートで鳥専用の検出モードが追加される可能性がある)。

「Z5II」は鳥専用の被写体検出を搭載

「Z5II」は鳥専用の被写体検出を搭載

もうひとつの違いはフォーカスモード。「Z5II」にはAF-A(AFモード自動切り替え)が追加されている。AF-Aは、被写体の動きや構図の変化に応じてカメラが自動的にAF-SとAF-Cを切り替えるモードで、一眼カメラを初めて使う人にはあると助かる機能だ。

「Z5II」は「AF-A」の利用が可能

「Z5II」は「AF-A」の利用が可能

最も重要なのは最後の3つ目の違い。これは、AFそのものの性能だ。機能的には(少なくとも2025年4月9日時点では)「Z5II」が「Z6III」を上回っているところがあるのだが、「Z6III」は部分積層型センサーを搭載しており、より高速なAF処理が可能。AF演算サイクルは「Z6III」のほうが上回るので、特に動く被写体を追尾しながら連写で撮るときは、「Z6III」のほうがピントの歩留まりがよくなることが多くなるはずだ。

ただ、実際に使い比べてみた限り、「Z5II」のAFはかなり高性能。野鳥やスポーツなど素早く動く被写体の撮影にも十分に対応できるレベルだ。プロレベルの本格的な動体撮影を求めないのなら「これで十分!」と思えるのではないだろうか。

動画で「Z5II」の被写体検出機能(鳥)をチェック

連写性能

メカシャッター時の最高連写速度(AF/AE追従)
Z5II:約14コマ/秒(JPEG記録時のみ)
Z6III:約14コマ/秒

電子シャッター時の最高連写速度(AF/AE追従)
Z5II:約15コマ/秒
Z6III:約20コマ/秒

「ハイスピードフレームキャプチャー+」時の連写速度(AF/AE追従)
Z5II:約30コマ/秒、約15コマ/秒
Z6III:約120コマ/秒(クロップ)、約60コマ/秒、約30コマ/秒

連続撮影可能コマ数
Z5II:RAW(ロスレス圧縮RAW)166コマ、その他RAW/JPEGはいずれも200コマ
Z6III:RAW/JPEGとも1000コマ以上

左が「Z5II」、右が「Z6III」のメモリーカードスロット。「Z5II」はダブルSDメモリーカードスロット(SDXC/UHS-II対応)で、「Z6III」はCFexpressカード(Type B)/XQDカードとSDメモリーカード(SDXC/UHS-II対応)のダブルスロットを採用している

左が「Z5II」、右が「Z6III」のメモリーカードスロット。「Z5II」はダブルSDメモリーカードスロット(SDXC/UHS-II対応)で、「Z6III」はCFexpressカード(Type B)/XQDカードとSDメモリーカード(SDXC/UHS-II対応)のダブルスロットを採用している

連写性能の違いは、メカシャッター、電子シャッター、連続撮影可能コマ数に分けて整理したい。

メカシャッター
連写速度自体は両モデルとも最高約14コマ/秒で同じ。ただし、「Z6III」はRAW記録でも速度が担保されるいっぽうで、「Z5II」はRAW記録時に速度が落ちる。実際に試してみたところ、撮影の条件にもよるが8〜9コマ/秒程度に抑えられるようだ。

電子シャッター
「Z6III」が明確に上回る。「Z5II」も十分な性能だが、「Z6III」は最高約20コマ/秒に対応するうえ、JPEG記録の「ハイスピードフレームキャプチャー+」ならフル画素で最高約60コマ/秒連写も可能だ。

連続撮影可能コマ数
「Z6III」は、CFexpressカード(Type B)使用時にRAW/JPEG記録とも1000コマ以上を実現しており、連写の持続性が高い。いっぽうの「Z5II」は、CFexpressカード(Type B)に対応しておらず、SDメモリーカードの使用になることもあって、RAW(ロスレス圧縮)で166コマ、RAW(高効率★/高効率)ならびにJPEGで200コマにとどまっている。「Z5II」も中級機としては十分なスペックだが、連写の持続性に余裕があるのは「Z6III」だ。

ちなみに、SDメモリーカードを使用した場合での、両モデルの連続撮影可能コマ数を検証してみたが、ほぼ同等だった。バッファフルの状態から完全に解放されるまでの時間もほとんど差はなかった。

電子シャッターの設定方法は両モデルで異なる。「Z6III」はシャッター方式に電子シャッターが用意されている。いっぽうの「Z5II」は、この画像のように、セットアップメニュー内の「サイレントモード」をオンにすることで電子シャッターに切り替わる

電子シャッターの設定方法は両モデルで異なる。「Z6III」はシャッター方式に電子シャッターが用意されている。いっぽうの「Z5II」は、この画像のように、セットアップメニュー内の「サイレントモード」をオンにすることで電子シャッターに切り替わる

シャッター関連

シャッタースピード
Z5II:1/8000〜30秒(撮影モードMでは900秒まで延長可能)
Z6III:1/8000〜30秒(撮影モードMでは900秒まで延長可能)、電子シャッター時は1/16000秒まで設定可能

フラッシュ同調
Z5II:1/200秒
Z6III:1/200秒、電子シャッター時1/60秒

両モデルのメカシャッター周りのスペックは同等で、いずれも1/8000秒のシャッタースピードに対応。フラッシュ同調も1/200秒で同じだ。異なるのは電子シャッターで、「Z6III」は電子シャッター時に最高1/16000秒までシャッタースピードを上げられる。1/60秒でのフラッシュ同調にも対応している。開放F1.2/F1.4などの大口径レンズを、明るい屋外にて絞り開放で使いたいときでも、「Z6III」はNDフィルターを用いずに適正露出で撮ることが可能だ。

「Z6III」は電子シャッター時に1/16000秒の高速シャッターが可能

「Z6III」は電子シャッター時に1/16000秒の高速シャッターが可能

なお、「Z6III」は、ワイヤレスライティングとして光制御に加えて電波制御にも対応。フラッシュ発光に関する設定をスピードライトとカメラで共有できる「ユニファイドフラッシュコントロール」も利用できる。

ボディ・操作性

電子ビューファインダー
Z5II:約369万ドット(0.5型有機EL、最大3000カンデラ)、倍率約0.8倍、アイポイント21mm、最大リフレッシュレート60fps
Z6III:約576万ドット(0.5型有機EL、最大4000カンデラ)、倍率約0.8倍、アイポイント21mm、最大リフレッシュレート120fps

液晶モニター
Z5II:3.2型バリアングル(約210万ドット、タッチパネル)
Z6III:3.2型バリアングル(約210万ドット、タッチパネル)

「Zシリーズ」は電子ビューファインダー(EVF)の品質が高く、光学ファインダーに迫るような自然な見え方で撮影できるのが大きな魅力だ。

「Z5II」は、上位モデルと同じ光学系を採用するという贅沢な仕様で、中級機の下位モデルとしては最高クラスと言っていいファインダーに仕上がっている。「Zシリーズ」らしい、ファインダーを覗いて撮ることが楽しくなるすばらしいEVFだ。

ただし、ドット数、輝度、リフレッシュレートなどのスペックは「Z6III」が上回っており、同じシーンでファインダーを見比べてみると、「Z6III」のほうがクオリティが高いことがわかる。「Z6III」はよりクリアで精細感が高く、高速連写時の映像の滑らかさでも優位だ。

両モデルのEVFの倍率は約0.8倍で同じだが、「Z6III」は高性能な液晶パネルを採用しており、よりクオリティの高い表示が可能。液晶モニターは3.2型バリアングルで共通だ

両モデルのEVFの倍率は約0.8倍で同じだが、「Z6III」は高性能な液晶パネルを採用しており、よりクオリティの高い表示が可能。液晶モニターは3.2型バリアングルで共通だ

「Z6III」の最大リフレッシュレートは120fps。より滑らかな映像で撮影できる

「Z6III」の最大リフレッシュレートは120fps。より滑らかな映像で撮影できる

ボタン・ダイヤルの特徴
Z5II:ボディ右手側に操作性が集中。背面にサブセレクター搭載、上面に「ピクチャーコントロールボタン」を搭載
Z6III:ボディ右手側に操作性が集中。背面にサブセレクター搭載、上面に表示パネルを搭載

ボタン・ダイヤル類のレイアウトは両モデルで共通している部分が多く、基本的な操作性はほぼ同じと言っていい。中級機らしく、フォーカスポイントをダイレクトに移動できるサブセレクターもしっかりと搭載している。

違いがあるのは上面で、「Z5II」は、「ピクチャーコントロール」の設定画面を呼び出せる「ピクチャーコントロールボタン」を搭載。「Z6III」は各種撮影情報を確認できる表示パネルを搭載している。

「Z5II」は撮影モードダイヤルの近くに「ピクチャーコントロールボタン」を搭載。「Z6III」は上位モデルらしく表示パネルが備わっており、撮影モードダイヤルは左肩に配置されている

「Z5II」は撮影モードダイヤルの近くに「ピクチャーコントロールボタン」を搭載。「Z6III」は上位モデルらしく表示パネルが備わっており、撮影モードダイヤルは左肩に配置されている

堅牢性
Z5II:前面/背面/上面カバーにマグネシウム合金を採用。防塵・防滴性能を確保
Z6III:前面カバーにマグネシウム合金を、背面/上面カバーに「Sereebo Pシリーズ」を採用し、「Z8」と同等の堅牢性を確保。防塵・防滴性能に加えて-10度寒冷性能も実現

ボディサイズ(W×H×D)・重量
Z5II:約134×100.5×72mm/約700g
Z6III:約138.5×101.5×74mm/約760g
※重量はバッテリー/メモリーカードを含む、ボディーキャップ/アクセサリーシューカバーを除く

ニコンのカメラは堅牢性にすぐれるのも特徴だ。両モデルともニコンの中級機らしく、防塵・防滴性能を持つ信頼性の高いボディを実現している。

「Z6III」は、高い耐衝撃性が特徴の素材「Sereebo Pシリーズ」(帝人株式会社製)を採用し、上位モデル「Z8」と同等の堅牢性を確保。-10度の寒冷性能も実現しており、より厳しい環境での使用に耐えられるように設計されている。

ただし、「Z5II」のほうがボディサイズがわずかに小さく、重量も軽い。それでいて大きなグリップを搭載しているのがポイント。超望遠レンズなど大きなレンズを装着した状態で両モデルを握り比べてみたが、「Z5II」は、「Z6III」とそう大差ないフィーリングで、しっかりとカメラをホールドすることができた。

底面のデザインは両モデルで異なっている

底面のデザインは両モデルで異なっている

画質

有効画素数
Z5II:2450万画素
Z6III:2450万画素

感度
Z5II:ISO 100〜64000、ISO 50相当までの減感、ISO 204800相当までの増感が可能
Z6III:ISO 100〜64000、ISO 50相当までの減感、ISO 204800相当までの増感が可能

撮影機能
Z5II:ピクチャーコントロール11種、クリエイティブピクチャーコントロール20種、カスタムピクチャーコントロール登録可能、イメージングレシピ対応
Z6III:ピクチャーコントロール11種、クリエイティブピクチャーコントロール20種、カスタムピクチャーコントロール登録可能、イメージングレシピ対応

両モデルの画質に関するスペックは共通だ。有効画素数は2450万画素で、感度は常用で最高ISO64000に対応。撮影機能も差がなく、「ピクチャーコントロール」や各種撮影設定をパッケージにしたニコン独自の画づくり設定「イメージングレシピ」にも対応している。

違いがあるとすれば、裏面照射型と部分積層型による画質だろう。処理性能は部分積層型が上回るものの、ダイナミックレンジや高感度ノイズ耐性などは裏面照射型のほうが有利と言われている。

今回両モデルで撮り比べてみたが、写真の仕上がりに決定的な違いを生むほどの画質の差があるのかというと微妙なところ。少なくとも高感度ノイズについては、画像を等倍で細かく見比べてみてわかる程度の違いしかないという印象を受けた。星景写真などで大幅な画像編集が必要になる場合を除いて、両モデルの画質差はあまり気にしなくてよいと思う。

「Z5II」と「Z6III」の高感度画質をチェック(ISO6400)

ISO6400の高感度で夜景を撮影してみた。等倍切り出し画像を見ると、ごくわずかに「Z5II」のほうがノイズ(特に暗部ノイズ)が少ないように見える。

緑枠と赤枠が等倍切り出し部

緑枠と赤枠が等倍切り出し部

等倍切り出し画像(緑枠)

等倍切り出し画像(赤枠)

基本的な画質の差よりも気にしたいのが、電子シャッター時のローリングシャッター歪みだ。以下の画像を見比べてみてほしいが、「Z6III」よりもセンサーの読み出し速度が遅い「Z5II」では、被写体(移動する列車)の大きく歪んでいる。「Z5II」を使って、電子シャッターですばやく動く被写体を撮るときやカメラを振りながら撮影するとき、さらに動画撮影時は、被写体の歪みが発生しやすい点は理解しておいてほしい。

ローリングシャッター歪みをチェック

目の前を高速で通過する列車を電子シャッターで撮影。両モデルとも被写体が歪んでいるが、「Z5II」はより歪みが目立つ。

「Z5II」で撮影

「Z6III」で撮影

動画撮影

記録画素数/フレームレート
Z5II:4K UHD/60p(クロップ)、4K UHD/30p、フルHD/120p ※N-RAW対応
Z6III:6K/60p(N-RAW)、6K/30p(ProRes RAW HQ)、5.4K/60p、4K UHD/120p、4K UHD/60p、4K UHD/30p、フルHD/240p

動画関連の機能
Z5II:N-Log、HLG、ハイレゾズーム、商品レビューモード
Z6III:N-Log、HLG、ハイレゾズーム、音声のライン入力

動画撮影は「Z6III」がより本格的な性能を搭載しており、N-RAWでの6K/60p記録や、ProRes RAW HQでの6K/30p記録などが可能。4Kも120pで記録できる。対する「Z5II」はクロップでの4K UHD/60p記録に対応。ニコンのカメラとして初めてN-RAWをカメラ内のSDメモリーカードに収録できるなど、中級機としては十分な内容と言えるが、やはり基本性能の面では「Z6III」のほうがすぐれている。

「Z6III」はN-RAWでの6K/60p記録などに対応

「Z6III」はN-RAWでの6K/60p記録などに対応

機能面では、「Z5II」は、商品の紹介動画を撮影する際にピント合わせがしやすい「商品レビューモード」を搭載。「Z6III」は、マイク入力端子をライン入力として使用できるようになっており、音響ミキサーやマイクから音声を収録できる。

「Z6III」はライン入力に対応

「Z6III」はライン入力に対応

「Z5II」は「商品レビューモード」を搭載

「Z5II」は「商品レビューモード」を搭載

両モデルはインターフェイスの仕様が異なっている。「Z6III」はフルサイズのHDMI端子(Type-A)を搭載するほか、別売の「リモートコード MC-DC2」など使用できるアクセサリーターミナルも備わっている

両モデルはインターフェイスの仕様が異なっている。「Z6III」はフルサイズのHDMI端子(Type-A)を搭載するほか、別売の「リモートコード MC-DC2」など使用できるアクセサリーターミナルも備わっている

バッテリー性能

付属バッテリー
Z5II:EN-EL15c
Z6III:EN-EL15c

静止画の撮影可能コマ数(ファインダーのみ時)
Z5II:約380コマ(パワーセーブオン)/約330コマ(パワーセーブオフ)
Z6III:約390コマ(パワーセーブオン)/約350コマ(パワーセーブオフ)

動画撮影可能時間(モニターのみ時)
Z5II:約85分
Z6III:約100分

両モデルが使用できるバッテリーは同じで、付属バッテリーは「EN-EL15c」。撮影可能コマ数/動画撮影可能時間とも、数パーセントほど「Z6III」のほうが数値が高い。

両モデルとも縦位置バッテリーグリップの装着が可能。「Z5II」は、「Z6III」と同様に「パワーバッテリーパック MB-N14」を利用できるほか、「Z7II/Z6II」用の「パワーバッテリーパック MB-N11」も装着できる(※画像は「MB-N14」を装着した「Z5II」)

両モデルとも縦位置バッテリーグリップの装着が可能。「Z5II」は、「Z6III」と同様に「パワーバッテリーパック MB-N14」を利用できるほか、「Z7II/Z6II」用の「パワーバッテリーパック MB-N11」も装着できる(※画像は「MB-N14」を装着した「Z5II」)

【まとめ】高性能なフルサイズを安く手に入れたいなら「Z5II」はベストバイ!

2025年4月10日時点での価格.com最安価格は「Z5II」が232,650円、「Z6III」が391,000円。およそ16万円の価格差があるわけだが、本記事で紹介したように、一部で「Z6III」に匹敵するような「Z5II」の充実したスペックを見ると、中級機として非常にコストパフォーマンスが高いことが伝わるのではないだろうか。お買い得度はかなり高い。

風景やスナップ、旅行での使用を中心に、野鳥や鉄道などの動体撮影もカバーできる高性能なフルサイズ機をできる限り安く手に入れたいのなら、2025年4月時点では、「Z5II」は「Zシリーズ」のなかでベストバイと言えるモデルだ。「Z5」や「Z6II」からの買い替えにもぴったりである。

ただし、細かいところを比較すると、さすがに上位モデルの「Z6III」が上回っている。特に、電子シャッターでの超高速連写を駆使して本格的な動体撮影を行いたいのなら、AFや連写、EVFなどの性能にすぐれる「Z6III」のほうが使いやすく、長く愛用できるだろう。映像制作用のカメラとして使う場合にも「Z6III」のほうができることが多い。予算に余裕があるのなら、「Z6III」も選択肢に入れておきたいところだ。

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真柄利行(編集部)
Writer / Editor
真柄利行(編集部)
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣とこだわりを持っています。フォトグラファーとしても活動中。パソコンに関する経験も豊富で、パソコン本体だけでなく、Wi-Fiルーターやマウス、キーボードなど周辺機器の記事も手掛けています。
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  • 「Zシリーズ」フルサイズ中級機の下位モデル
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タイプ
ミラーレス
撮像素子種類
フルサイズ
付属レンズ
無(本体のみ)
レンズマウント
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動画記録画素数
4K(3840x2160)/59.94fps
手ブレ補正機構
バリアングル
重量
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ミラーレス
撮像素子種類
フルサイズ
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動画記録画素数
4K(3840x2160)/59.94fps
手ブレ補正機構
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撮像素子種類
フルサイズ
付属レンズ
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4K(3840x2160)/59.94fps
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RAW動画:6K(6048x3402)59.94fps/5.4K(5376x3024)59.94fps/4K(3840x2160)119.88fps
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