2015年6月26日に突如発表されたソニーのフルサイズセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ「α7R II ILCE-7RM2」が、大きな話題を呼んでいる。有効約4240万画素のイメージセンサーや399点の像面位相差AFセンサーを搭載したハイエンドモデルだが、ボディ単体で42万円以上と価格も上等。クチコミでは、スペックと価格を考慮した場合に、本製品が買いかどうかの意見交換が活発になっている。
ソニー「α7R II ILCE-7RM2」は、有効約4240万画素のフルサイズ裏面照射CMOSセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ。光学ローパスフィルターレスとなっており、高い解像感を実現した。高感度設定は、常用でISO100〜25600、拡張でISO50〜102400に対応。AF性能もすぐれており、世界最多となる399点の像面位相差AFセンサーを搭載したファストハイブリッドAFを採用した。また、光学式の5軸手ブレ補正機能をボディに内蔵し、4.5段分の補正効果が得られるという。電子ビューファインダーには、有機ELパネルに加えて、接眼レンズに両面非球面レンズを含む4枚のレンズを用いた「XGA OLED Tru-Finder」を搭載。0.78倍のファインダー倍率を実現している。連写撮影は5コマ/秒で、4K(3840×2160ドット)映像の撮影にも対応。背面にはチルト可動式の3.0型液晶モニターを搭載。NFCやWi-Fiにも対応した。バッテリー寿命は、ファインダー使用時で約290枚。本体サイズは126.9(幅)×95.7(高さ)×60.3(奥行)mmで、重量は約625gだ。発売日は8月7日となっている。
「デジタル一眼カメラ」カテゴリーにおける注目上位5製品のランキング推移
「α7R II ILCE-7RM2 ボディ」のアクセス推移
「価格.comトレンドサーチ」で見ると、「デジタル一眼カメラ」カテゴリーにおける売れ筋ランキングでは、本製品「α7R II ILCE-7RM2 ボディ」は、製品が発表された翌々日の6月28日には6位にランクインし、29日には3位へ上昇。7月2日〜4日には、それまで首位だったキヤノン「EOS 5Ds R ボディ」を抑えて1位を獲得した。7月7日現在は3位で推移している。製品詳細ページへのアクセス数は、6月26日に16,863PV/日に達したが、発売に向けてもう一段のアクセス増が見込まれる。なお、本製品の7月6日時点での最安価格(予価)は、製品発表時と同じ426,590円となっている。
「α7R II ILCE-7RM2 ボディ」のクチコミ投稿数推移
本製品の詳細情報ページには、7月7日時点ですでに700件以上のクチコミが投稿されている。本製品の価格設定やスペックに関するものや、買いかどうかの意見交換が多くなっている。主なコメントを見ると、「中古車も買える値段」「確かに高いですね」「休みの日しか撮影しないサラリーマンにこれだけの出費は無理です」と価格の高さを指摘する声が多い。「有効約4240万画素が必要なんですか?」「A3ノビまでならα7Uの2400万画素で充分です」などオーバースペックではないかという意見もあった。そのいっぽうで、「それでも価値があると思う人は買う」「4200万画素でも、2年後には半額の機種が出ると思う。それでも今年買います。それが趣味の世界」との意見もあった。カメラに対する価値観がユーザーによって大きく異なることが浮き彫りになっている。
「デジタル一眼カメラ」カテゴリーにおける大手メーカー5社のPVシェア率推移
上の図は、「デジタル一眼カメラ」カテゴリーにおける大手メーカー5社のアクセス数の割合(PVシェア率)を示したものだ。これを見ると、同カテゴリーでは、ニコンとキヤノンの2強がトップ争いを繰り広げ、そのほかの3社が2位集団を形成する構図となっている。ところが、ソニーに関しては、2013年10月や2014年7月にPVシェア率の首位争いに躍り出る場面も見られた。特に、一時的に1位を獲得した2013年10月28日週は、当時のミラーレス一眼カメラとして初めてフルサイズセンサーを搭載した「α7 ILCE-7」が注目を集めた時期であり、ソニーのカメラ事業において「α7」シリーズの影響度の強さがわかる。クチコミでは、「ソニーとしては、キヤノン、ニコンの一桁クラスの機種へ真向勝負のつもりで出すのかと思います」という見方もあり、1か月後の8月7日の発売に向けて、ユーザーの注目度がどう推移するか注目だ。