光学30倍ズームレンズを搭載したキヤノンのコンパクトデジタルカメラ「PowerShot SX710 HS」が、再び人気となっている。最安価格が一時的に22,000円程度まで下がったのをきっかけに、「デジタルカメラ」カテゴリーにおける売れ筋ランキングの順位では、約2か月半ぶりに1位に返り咲いた。旅行やレジャーなどでカメラを持ち歩く機会が増えるこの時期になって、コストパフォーマンスの高さが再び脚光を浴びた様子だ。
キヤノン「PowerShot SX710 HS」は、2015年2月19日に発売された、35mm判換算で25〜750mm相当をカバーする、光学30倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラ。画素数は従来機種「PowerShot SX700 HS」の有効約1610万画素から約2030万画素にアップしており、標準の出力感度はISO80〜3200に対応。5軸手ブレ補正が強化され、「走り撮り」や「後ろ歩き撮り」などのシーンで生じる揺れも大きく軽減されている。映像処理エンジンには「DIGIC 6」を搭載した。機能面では、撮影時に被写体(人物)の捕捉をサポートする「フレーミングアシスト」機能を備え、フレーミングアシストボタンを押すと、ズームレバーを使わなくても、自動で適切な被写体のサイズにフレーミングすることが可能だ。このほか、Wi-FiやNFCにも対応。背面には3.0型の液晶モニターを搭載した。記録メディアはSDXCメモリーカードに対応。バッテリー寿命は、約230枚もしくは約315枚(エコモード時)。 本体サイズは112.7(幅)×65.8(高さ)×34.8(奥行)mmで、重量は約269gだ。
「デジタルカメラ」カテゴリーにおける売れ筋上位5製品のランキング推移
「PowerShot SX710 HS」の最安価格推移
「価格.comトレンドサーチ」で見ると、「デジタルカメラ」カテゴリーにおける売れ筋ランキングでは、本製品「PowerShot SX710 HS」は、2015年2月19日に発売されてからすぐに人気となり、3月中旬にはベスト10にランクイン。その後も人気を集め、最安価格が29,000円を下回った5月6日〜11日にかけて初の1位を獲得した。ところが、その後は順位が後退し、6月24日には一時17位まで下げるなど、しばらくは低迷していた。しかし、販売価格の値下がりとともに順位を回復。最安価格が25,200円となった7月6日に10位へランクインすると、22,032円となった7月28日には5位へ上昇。7月31日には前日の2位より1つ順位を上げて1位をマークし、約2か月半ぶりの首位返り咲きとなった。なお、7月31日時点での最安価格は、発売日の34,603円より32.1%安い23,480円だった。
「PowerShot SX710 HS」のユーザーレビュー評価
本製品に対するユーザーレビューは、7月31日時点で7件が投稿されており、満足度はカテゴリー平均の4.40より高い4.72。「デザイン」や「画質」「液晶」「ホールド感」の項目で平均より高い評価点となっている。レビュワーのコメントを見ると、「レッドはメタリック調なのがかっこいいです」「黒は重厚感があってかっこいいです」とデザインは好評。画質についても、「ズームUP時がきれい」「手持ちでの夜景もよく撮れます」「この価格帯での撮れ具合は、さすがキヤノン機の安定感を感じます」など、高い評価が寄せられている。背面液晶モニターの視認性に関しても、「屋外でもきれいによく見えます」との感想があった。また、「光学30倍ズームはすごいです」「ズームは素晴らしく、画像のにじみも少ない拡大像が撮れるようです。旅行先やレジャーなどでスナップを撮ったりするにはいい選択かと思います」とのコメントがあった。「これだけの機能が2万円前半で手に入るのは驚きです」とコストパフォーマンスの高さを評価する声も多い。
「PowerShot SX710 HS」のライバルランキング
上の図は、本製品とよく購入比較をされる製品を表した「ライバルランキング」で、図中の「勝率」は、比較された結果、本製品がどれだけの確率で選ばれたかを「勝率」で示している。これを見ると、30倍ズームレンズを搭載した本製品の競合状況は激しいことがわかる。ただ、ライバルの上位5製品中4製品に勝ち越しており、足元の競争力は比較的強いようだ。本製品が唯一負け越しているのは、パナソニックの「LUMIX DMC-TZ70」。こちらも光学30倍ズームレンズを搭載した薄型ボディの定番モデルとなっているだけに、本製品とはいいライバル関係となっている。