自由な撮影スタイルを提案する「EX-FR10」の魅力を探るため、いろいろなアングルを狙いながら撮影してみることに。主に、「EX-FR10」の真骨頂であるセパレートスタイルで試してみた。
ローアングルで撮影
セパレートの有意義さを確かめるために、ローアングルの撮影に挑戦。カメラ部を地面に置き、モニターでアングル確認をしながら撮影してみた。
ブランコに乗っている子供を下から撮影してみた
撮れた写真がこちら。手持ちでこのアングルを狙うのはぶつかりそうで怖い(笑)。セパレートの特性を生かせば、これまで困難だった構図も楽に撮れそうだ
インターバル撮影
一定の間隔で静止画や動画を撮るインターバル撮影にも対応しており、動画と静止画をMixして撮るモードも用意。撮影間隔は15秒、2分、5分から選べ、バッテリーが切れたり、メモリー容量がなくなるまで撮影し続けられる。カメラ部は充電しながら撮影することもできるので、長時間の撮影にも対応。
撮影したい間隔と、静止画や動画などの撮影パターンをそれぞれ設定する
たとえば、「間隔を15秒」に設定して「静止画+動画」で撮影した場合、最初に15秒間隔で静止画が5枚撮影され、15秒経った後に動画が5秒間撮影される
インターバル撮影を終了する時は、コントローラー部にあるボタン(シャッターボタンでも電源ボタンでもOK)を押す。この動作をしない限り、撮影は継続される(バッテリー切れ、メモリーカード容量限界に達しない限り)。ただし、カメラ部とコントローラー部はBluetooth接続なので、コントローラー部で操作できるのはカメラ部から最大約10mの範囲。インターバル撮影中はもっと離れていても問題ないが、撮影を終了したい時にはBluetooth接続ができる所まで近寄らねばならない。
インターバル撮影中にコントローラー部のボタンを押すと、モニターに現時点での撮影数が表示される。この画面で「終了」をタップすると、インターバル撮影が終了
今回試すのは、近づくのが難しい水鳥の撮影。静止画のみでのインターバル撮影を選択した。
カメラ部を水際にセットし、水鳥の撮影に挑む。シャッター音で逃げてしまわないかドキドキ!
インターバル撮影が始まると、モニターはスリープ状態となるためビュー確認はできない。撮影を開始したまま、水鳥に警戒されない距離まで離れて数分後、撮れた静止画を確認してみた。カメラのすぐ近くまで水鳥が接近し、かなり大きく写りこんでいる。シャッター音は問題ないレベルのようだ。5分の間に水鳥が増えたり移動している様子を確認できて面白かった
6つの撮影モード
カメラの形を変えて撮るだけでなく、6つの撮影モードを選んでユニークな作品を撮ってみるのも楽しい。標準の撮影は「プレミアムオート」となる。
周辺を暗くしてトイカメラ風に色合いが変わる「トイカメラ」、幻想的な仕上がりになる「ソフトフォーカス」といった一般的なデジタルカメラに搭載されているアレンジできるモードを備えている。「ライトトーン」は、コントラストを弱めにして撮影するモードだ
画質のほどは?
「プレミアムオート」で風景を撮影してみた。天気のよい昼間に、順光で撮影した作例。
色の再現も不自然ではなく、1,400万画素ながら細かい葉っぱの部分も解像感にそれほどの不満はない。画角が21mm相当(35mmフィルム換算)と広角なので周辺部はやや歪んで見えるが、これは仕方ないところだろう。作例のような天気のよい場合は問題ないが、センサーサイズが小さくISO感度がオートしか選べないため、光の少ない場所での撮影はやや苦手な印象
カメラ部とコントローラー部を合体/分離して自由な発想で撮影できる「EX-FR10」だが、筆者は一般的なデジタルカメラと同じような形で撮るよりも、セパレートスタイルで使うことが多かった。セパレートスタイルは今までにないスタイルなので、“どんなアングルで撮ろうかな”と考えるだけで楽しい。また、筆者はアクションカムを使うことが多く、「EX-FR10」がアクションカム代わりになるというところにも興味津々。「GoPro」と比べるとカメラ部のサイズは小さいとは言えないが(「EX-FR10」のほうが高さが2cmほど高い)、使った感じでは許容範囲だ。モニターがあるのでアングル確認がしやすく、防水、耐衝撃性能も備えているのでハウジングも不要。遊びに行った先で、気軽にデジタルカメラ←→アクションカムと使い分けできるのは非常に有意義と言える。さらに、ギミック感たっぷりなデザインもソソるポイント。モノとしての目新しさを求める人や、斬新なアングルを狙いたい人に“刺さる”カメラだろう。
※ここに掲載している「EX-FR10」で撮影した静止画や動画は、すべてリサイズしたものです