特別企画
高速・高性能なAPS-Cフラッグシップ一眼レフ2機種の違いをレポート

ニコン「D500」とキヤノン「EOS 7D Mark II」のスペックを比較してみた

液晶モニター
D500はチルト可動式の高精細タッチパネルモニター

D500

3軸ヒンジ構造のチルト可動式3.2型タッチパネルモニターを採用。画面解像度も高く、約236万ドットとなっている。タッチAFやタッチシャッター(静止画撮影時)といった操作が可能なほか、再生時にはゲージをなぞることで高速に画像を切り替えられる新機能「フレームアドバンスバー」の利用も可能だ。

3軸ヒンジ構造のチルト可動式モニターを採用

3軸ヒンジ構造のチルト可動式モニターを採用

EOS 7D Mark II

約104万ドットで固定式の3.0型モニターを採用。タッチパネルには非対応となっている。

3.0型モニター(約104万ドット)を採用

3.0型モニター(約104万ドット)を採用

ライブビュー時のオートフォーカス
EOS 7D Mark IIは位相差AFに対応

D500

他のニコン一眼レフと同様、コントラストAFでのオートフォーカスに対応。顔認識やターゲット追尾が可能となっている。

EOS 7D Mark II

センサーの画素が撮像と位相差AFの機能を兼ね備える、1画素2フォトダイオード構成の「デュアルピクセルCMOS AF」に対応しており、ライブビュー時でも像面内の約80%(縦)×80%(横)のエリアで位相差AFが可能。コンティニュアスAFなどにも対応している。

像面内の約80%(縦)×80%(横)のエリアで位相差AFが可能なデュアルピクセルCMOS AF

像面内の約80%(縦)×80%(横)のエリアで位相差AFが可能な「デュアルピクセルCMOS AF」

動画
D500は4K記録に対応。EOS 7D Mark IIは動作サーボAFの利用が可能

D500

EXPEED 5の採用などにより、デジタル一眼レフとして初めて4K(UHD:3840×2160)30p/24pでの記録に対応。4Kでの記録時間は最長29分59秒。HDMI同時出力も可能で、外部モニターに映像を表示したり、非圧縮動画を外部レコーダーに記録することもできる。また、4Kでの微速度撮影機能(記録時間は最長3分)も搭載している。

動画撮影時の感度は、常用でISO100〜ISO51200に対応。Hi 5(ISO1640000相当)までの増感も可能だ。記録形式はMOV。このほか、フルHD/HD撮影時には、上下/左右/回転ブレを軽減する電子手ブレ補正の利用が可能(※フルHD時は撮像範囲が若干狭くなる)。Mモード時に絞りとシャッタースピードを固定して感度を自動制御することもできる。

EOS 7D Mark II

フルHD(1920×1080)での60p/30p/24p記録に対応。記録形式は、MOV形式とMP4形式を選択できる。HDMIの同時出力にも対応している。動画撮影時の常用感度はISO100〜ISO16000。拡張でH1(ISO25600相当)の設定も可能となっている。

ポイントは、位相差AFを利用できる「デュアルピクセルCMOS AF」によって、なめらかで追従性の高い動画サーボAFが可能なこと(※ただし、1080/60p記録時に動画サーボAFの利用は不可。また、ワンショットAFは、デュアルピクセルCMOS AFではなくコントラストAFでの駆動となる)。動画サーボAFのスピードや反応度をカスタマイズすることもできる。

このほか、背面のマルチコントローラーのタッチ操作を使った動画サイレント機能(クイック設定画面の操作音をほぼ無音にする機能)にも対応している。

サイズ・重量/バッテリー
ボディはわずかにD500のほうが軽い。バッテリー性もD500が上回る

D500

ボディサイズは約147(幅)×115(高さ)×81(奥行)mmで、重量は約860g(バッテリーおよびXQDカードを含む、ボディーキャップを除く)、約760g(本体のみ)。高剛性炭素繊維複合素材とマグネシウム合金を使用し、ニコンの他の一眼レフでも用いられているモノコック構造にすることで、耐久性を維持しながら軽量化を実現。防塵・防滴性能も確保している。対応バッテリーは「EN-EL15」で、撮影可能枚数は約1240コマ(CIPA準拠)。

D500正面

D500正面

D500上面

D500上面

炭素繊維複合素材とマグネシウム合金を採用。モノコック構造で軽量化が図られている

炭素繊維複合素材とマグネシウム合金を採用。モノコック構造で軽量化が図られている

EOS 7D Mark II

ボディサイズは約148.6(幅)×112.4(高さ)×78.2(奥行)mmで、重量は約910g(CIPA準拠)、約820g(本体のみ)。トップ、リア、フロントカバーにマグネシウム合金を使ったフルマグネシウム合金ボディを採用。防塵・防滴性能も実現している。対応バッテリーは LP-E6N(付属)/LP-E6で、撮影可能枚数は約670枚(CIPA準拠)。

EOS 7D Mark II正面

EOS 7D Mark II正面

EOS 7D Mark II上面

EOS 7D Mark II上面

トップ、リア、フロントカバーにマグネシウム合金を使用

トップ、リア、フロントカバーにマグネシウム合金を使用

測光システム
いずれもフラッグシップのシステムを継承

D500

D5と同様、新開発の180KピクセルRGBセンサー(18万ピクセル)を採用。従来よりも小さな顔や動きのあるシーンでの顔検出力を強化しているほか、マルチパターン測光やi-TTL-BL調光、オートエリアAF、3D-トラッキング、アクティブD-ライティングなどの機能を応用して自動制御の精度を高めている。さらに、測光の低輝度限界が「-3EV」まで拡張しており、暗いシーンやテレコン使用時で合成F値が大きくなった場合でも正確な測光が可能。フリッカーを検出・低減する機能も加わっている。

EOS 7D Mark II

「EOS-1D X」と同じ「EOS iSA System」を採用。EOS 7D Mark IIでは、EOS-1D Xの約10万画素を上回る約15万画素のRGB+IR測光センサーが搭載され、性能が向上。アルゴリズムの進化により、被写体検知(顔認識、色追尾)の精度が向上しているほか、RGB情報に加えてIR情報も用いてシーンを解析することで、オートホワイトバランスとシーンインテリジェントオートにおいて、緑色の再現性もアップしている。人口光源の明滅周期も検知するフリッカー検知・低減機能も搭載されている。

カードスロット
D500はXQD/SD、EOS 7D Mark IIはCF/SDのデュアル仕様

D500

XQDカードと、UHS-II対応のSDメモリーカードのデュアルスロット仕様。順次記録、バックアップ記録、RAW+JPEGの分割記録に対応。カード間のコピーも可能となっている。

XQDカードとSDメモリーカードのデュアルスロット

XQDカードとSDメモリーカードのデュアルスロット

EOS 7D Mark II

CFカード(タイプI準拠、UDMAモード7対応)と、UHS-I対応のSDメモリーカードのデュアルスロットを採用。カードの自動切り替えや振り分け、同一書き込みに対応する。

CFカードとSDメモリーカードのデュアルスロット

CFカードとSDメモリーカードのデュアルスロット

その他
D500はBluetooth LEに対応。EOS 7D Mark IIはGPSを搭載

D500

Bluetooth low energyに対応しており、専用アプリ「SnapBridge」(無料)をインストールしたスマートデバイスとの常時接続が可能。撮影した写真のスマートデバイスへの自動送信や、スマートデバイスからのリモート撮影、日時・位置情報の自動同期などが行える。Wi-Fi(IEEE802.11b/g)とNFCも内蔵している。また、高速な有線LAN/無線LAN通信が可能なワイヤレストランスミッター 「WT-7」(別売オプション、12万円・税別)も用意されている。

このほか、D5と同様、新たにリリースされたスピードライト「SB-5000」を使っての電波制御での多灯ワイヤレスライティングにも対応するようになった(※「ワイヤレスリモートコントローラー WR-R10」とWR用変換アダプター「WR-A10」の併用が必要)。

別売オプションのワイヤレストランスミッター 「WT-7」を装着したイメージ

別売オプションのワイヤレストランスミッター 「WT-7」を装着したイメージ

EOS 7D Mark II

GPS機能を内蔵し、撮影位置情報の記録やロガー機能の利用が可能。米国のGPS衛星のほか、準天頂衛星みちびき、GLONASS衛星(ロシア)にも対応している。ログデータの移動先のカードスロット(CF/SD)の選択も可能だ。電子コンパスも利用もできる。なお、Wi-Fiは非搭載となっている。

まとめ

以上、駆け足にはなったが、D500とEOS 7D Mark IIのスペックを比較してみた。スペックだけを見るとD500の性能の高さが際立っていると思う。1年以上後発であることを考慮しても、APS-C機として最高レベルにあるEOS 7D Mark IIにはない部分を盛り込んできたのはすごい。D300の流れをくむモデルとして、期待した以上のハイスペック一眼レフに仕上がっていると言っていいだろう。

D500の市場想定価格は、ボディ単体が259,000円前後、「D500 16-80 VRレンズキット」が340,000円前後(いずれも税込)。いっぽうのEOS 7D Mark IIの市場想定価格は、ボディ単体が220,000円前後、「EF-S18-135 IS STMレンズキット」が260,000円前後、「EF24-70L IS USMレンズキット」が350,000円前後(いずれも税込)。製品発表時の想定価格を比べるとD500のほうがやや高めの設定になっているが、スペックを考慮すると妥当なプライスと言っていいのではないだろうか。

ただし、EOS 7D Mark II は発売から1年以上が経過したモデルであることは考慮したい。現時点でも最高レベルのAPS-C機であることは変わりがないうえ、販売価格が安くなってきており、価格.com最安価格ではボディ単体が14万円程度まで値下がりしている。コストパフォーマンスで見ると、EOS 7D Mark IIはお買い得なカメラとなっている。

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

体力勝負ならそこそこ強い編集部デスク。カメラやAV家電を中心に製品のレビュー記事を担当しています。撮られるのは苦手ですが撮るのは好きです。

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