ソニー純正のフルサイズ対応標準ズームレンズ2本の違いをチェック

ソニーの最高峰レンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」とカールツァイスレンズ「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS」を比較してみた

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連載企画「交換レンズ図鑑」にて実写レビューを行った「FE 24-70mm F2.8 GM」(SEL2470GM)は、ソニーの新しい高級レンズ「G マスター」ブランドの大口径・標準ズームレンズ。圧倒的な性能を実現して話題を集めているレンズだが、今回は、そんな「FE 24-70mm F2.8 GM」と、「カールツァイス」ブランドの「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS」(SEL2470Z)の描写力を比較してみた。実勢価格で2倍以上の差があるが、はたしてどのくらい違いがあるのだろうか?

左がFE 24-70mm F2.8 GMで、右がVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS

左がFE 24-70mm F2.8 GMで、右がVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS

それぞれのレンズの特徴

FE 24-70mm F2.8 GMの特徴
・最高峰レンズG マスターの開放F2.8通しの大口径標準ズームレンズ
・解像力とボケ味のバランスにすぐれた、もっとも高性能なレンズのひとつ
・大口径レンズだけあって相応に大きくて重い
・価格.com最安価格は約22万円(2016年7月28日時点)

Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSの特徴
・カールツァイスブランドの開放F4通しの標準ズームレンズ
・カールツァイスレンズらしく描写力にこだわった設計
・手ブレ補正機能を内蔵しながらコンパクト設計を実現
・価格.com最安価格は約9万円(2016年7月28日時点)

まず、今回描写力を比較した2本のレンズの特徴を紹介しよう。共通しているのは、広角24mm〜望遠70mmの焦点距離をカバーするフルサイズ対応の標準ズームレンズということだ。

FE 24-70mm F2.8 GMは、絞り開放F2.8通しの大口径・標準ズームレンズ。ソニーが新たに展開しているプレミアムレンズ「G マスター」ブランドの第一弾製品のひとつだ(2016年4月発売)。G マスターは、「高い解像力と美しいボケ味を高次元で両立すること」をコンセプトにした、ソニーのレンズラインアップの中で最高峰に位置する高級レンズ。FE 24-70mm F2.8 GMは、そんなG マスターのコンセプトを象徴するような製品で、新開発の超高度非球面レンズ「XA(extreme aspherical)レンズ」を含む計3枚の非球面レンズを採用するなどして非常に高い描写力を実現し、人気を集めている。実際の写りは連載企画「交換レンズ図鑑」を見ていただきたいが、解像力とボケ味のバランスが非常にいい。作りもしっかりとしており、現時点でもっとも高性能な標準ズームレンズのひとつと言っていいだろう。

ただし、87.6(最大径)×136(長さ)mmで重量約886gと、ミラーレス用の標準ズームレンズとしては大きくて重い。価格は価格.com最安価格で約22万円(2016年7月28日時点)。その高い描写力を見ると納得できる価格ではあるが、けっして安い製品ではない。

有効約約4240万画素センサーを搭載する「α7R II」にFE 24-70mm F2.8 GMを装着したイメージ

有効約約4240万画素センサーを搭載する「α7R II」にFE 24-70mm F2.8 GMを装着したイメージ

Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSは、ソニーの高級レンズのひとつとしてラインアップされている「カールツァイス」ブランドの標準ズームレンズ(※ソニーのカールツァイスレンズはソニーとカールツァイスの共同開発製品)。発売は2014年1月で、フルサイズミラーレス「α7シリーズ」のファーストモデルである「α7」と「α7R」が発売されたすぐ後に登場したレンズだ。それらのカメラとあわせて購入し、愛用しているという方も多いことだろう。

解像力とコントラストにすぐれるカールツァイスレンズらしく写りにはこだわっており、非球面レンズ5枚、EDガラス1枚を用いるなどして高い描写力を実現。手ブレ補正機能を搭載しているのもポイントで、手ブレ補正を内蔵しないα7シリーズの第1世代モデルでも手ブレを抑えて撮影することができる。さらに、絞り開放F4通しで設計されていることもあり、73(最大径)×94.5(長さ)mmで重量約426gという小型・軽量化を実現しているのも特徴。重量はFE 24-70mm F2.8 GMと比べて約半分だ。価格は価格.com最安価格(2016年7月28日時点)で約9万円となっている。

α7R IIにVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSを装着したイメージ

α7R IIにVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSを装着したイメージ

FE 24-70mm F2.8 GM とVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSは、同じ焦点距離をカバーする標準ズームレンズとはいえ、かたや開放F2.8通し、もういっぽうは開放F4通しとタイプが異なっており、実勢価格も2倍以上の差がある。MTF曲線を見てもその差は明らかで、基本的な描写力は間違いなくFE 24-70mm F2.8 GMが上回る。ただし、FE 24-70mm F2.8 GMは、写りはいいが、高額なうえ、大きくて重いレンズだ。いっぽうのVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSは、小型・軽量で作りがよく、手ブレ補正を内蔵したカールツァイスレンズとして約9万円という価格はコストパフォーマンスがいい。ただ、開放F4に抑えられているし、さすがにFE 24-70mm F2.8 GMほどの描写性能は持ち合わせていない。

となると、開放F2.8の明るさと描写力にこだわるのであればFE 24-70mm F2.8 GM、コストパフォーマンスと使いまわしのよさで選ぶならVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSという選択になると思うが、そこは実際の写りの違いを見ながら判断したいところ。本レビューでは、描写力に差があることを前提として、価格やサイズも考慮しながら両レンズの写りをレポートしたい。

掲載する比較作例について

※本記事で掲載する比較作例は、α7R IIとFE 24-70mm F2.8 GM、Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSを使って、同じ被写体を絞り値別(F2.8/F4〜F11で1段ずつ)で撮影したものになります。焦点距離24mm、50mm、70mmの3パターンで撮り比べました。

※いずれの作例もJPEG形式(JPEG撮って出し)の最高画質(エクストラファイン)で撮影しています。いずれも、感度はISO100で、高感度ノイズリダクションは「標準」。レンズ補正機能は、周辺光量補正が「オート」、倍率色収差補正が「オート」、歪曲収差補正が「オート」になります。歪曲収差補正の初期設定は、FE 24-70mm F2.8 GMが「切」、Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSが「オート」になるため、「オート」にそろえました。

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2017.5.26 更新
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