JVCケンウッドは、カーナビゲーション「彩速ナビ」シリーズのフラッグシップとなる新モデル「MDV-M906HDL」を、2019年3月上旬から発売開始すると発表した。メーカーによる市場想定価格は、151,200円(税込)。
MDV-M906HDLは、これまでの彩速ナビで最高画質を実現していることが特徴のひとつだ。MDV-M906HDLには、高精細で広視野角の9V型HDパネル(1,280x720)を初めて搭載。解像度は、従来の7V型WVGAパネルに比べて2.4倍アップしている。実際に、MDV-M906HDLのデモ機を用いて、深緑と夜景の映像を見てみたのだが、新緑の映像はグリーンが鮮やかに発色しており、東京タワーを映した夜景の映像は、ビルの赤色灯などひとつひとつの明かりが遠くまで鮮明に描かれていた。
また、HDパネルの採用によって映像が高精細になっただけでなく、ナビ画面や操作画面なども綺麗なので、ナビにおけるすべての操作が快適になったと言える。
さらにこのHDパネルは、上下左右170°の広視野角に対応している。従来のWVGAパネルの視野角(上下120°左右140°)と比べて、角度が付いた状態でもナビ画面を確認して操作できるというのは、実用面において便利だろう。
音質に関しては、「DSD」や「FLAC」「WAV(192kHz/24bit)」などさまざまなハイレゾ音源に対応しているが、今回新たに「MQA(Master Quality Authenticated)」と呼ばれるハイレゾ音源フォーマットに対応した。また、ハイレゾが再生可能なデバイスとBluetooth接続することで、ハイレゾ音源を転送して聴くことができる「LDAC」にも対応しているので、高音質のサウンドをワイヤレスで楽しむことができる。
操作性については、新インターフェイス「オーガニックGUI」が採用された。オーガニックGUIは、画面左上に目的地までの時間や距離、自車速度、天気やカレンダーなどの「ドライビング情報」が、左下には再生中の楽曲や映像などの「AV情報」が表示されている。これらの情報は、指先でドラッグすることで拡大させたり縮小させたりといったことをスムーズにできることが特徴だ。
MDV-M906HDLでは、高速の描画技術「ジェットレスポンスエンジンIII」を搭載しており、フリックやドラッグなどをスマートフォン感覚ですばやく操作することができる。以下にMDV-M906HDLのデモ機を使って、ナビを操作した際の速さがわかる動画を掲載したのでご参考まで。
JVCケンウッドでは、カーナビ本体だけでなく周辺機器などにおいてもHD画質のクオリティによる再生や録画などができるようにする「スマート連携」と呼ばれる取り組みを進めている。今回、そのスマート連携の第一弾として、HD画質で再生できるHDリアビューカメラ「CMOS-C740HD」が発売される(2019年3月上旬発売予定/市場想定価格は21,600円(税込))。従来のリアビューカメラに比べて高精細で、HDRにも対応しているので白飛びや黒つぶれが抑えられている。さらに同社では、HD画質で撮影できるリアのドライブレコーダーも開発中という。
そのほか、同発表会ではケンウッドブランドとしてはめずらしく「ENKEI」と共同開発のアルミホイールや、ウェアラブルワイヤレススピーカーも展示していた。同社では今後、ブランドという枠を超えた商品を次々と生み出していくとのことで、今後の新製品の発表が楽しみだ。
なお、今回紹介した彩速ナビの新モデルやリアビューカメラ、アルミホイールなどは2019年1月11日(金)から千葉の幕張メッセで開催される「東京オートサロン2019」のJVCケンウッドブースで展示される予定だ。興味のある方は、ぜひJVCケンウッドブースを訪れてみてほしい。