レビュー
カローラシリーズ初のSUVへ試乗

トヨタ新型「カローラクロス」を買うならハイブリッド車!E-Fourがおすすめな理由は!?

2021年9月14日、トヨタはカローラシリーズ初のSUVである「カローラクロス」を発売した。

1966年から販売されているトヨタ「カローラ」シリーズに、初のSUVとなる「カローラクロス」が加わった。クロスオーバーSUVとしての使い勝手の高さに加えて、価格の安さや燃費のよさなど、数多くの魅力を備えている

1966年から販売されているトヨタ「カローラ」シリーズに、初のSUVとなる「カローラクロス」が加わった。クロスオーバーSUVとしての使い勝手の高さに加えて、価格の安さや燃費のよさなど、数多くの魅力を備えている

カローラ クロスの製品画像
トヨタ
4.03
(レビュー19人・クチコミ548件)
新車価格:199〜319万円 (中古車:199〜399万円

カローラクロスは、SUVによる背の高さを生かした見晴らしのいい視界や、クラストップレベルのラゲッジルームの広さを誇る。また、パワートレインにはハイブリッド車とガソリン車が用意されており、特にハイブリッド車は26.2km/L(WLTCモード)という省燃費性能を実現している。今回、カローラクロスのハイブリッド車(2WDとE-Four)を中心に試乗して、その魅力などをレビューしたい。

「カローラクロス」のフロントエクステリアとリアエクステリア

「カローラクロス」のフロントエクステリアとリアエクステリア

まず、カローラクロスのボディサイズは、全長が4,490mmで全幅が1,825mmと、一般的なコンパクトSUVよりも全長や全幅は大きい。だが、最小回転半径は5.2mと小回りがきくので取り回し性はいい。エンジンは、1.8L直列4気筒のNAエンジンと、同エンジンを積んだハイブリッドの2種類が用意されている。駆動方式は、NAエンジン搭載車はFFで、ハイブリッド車にはFFのほかに後輪をモーターで駆動するE-Four(4WD)も設定されているのが特徴的だ。

「カローラクロス」の特徴的なフロントフェイス

「カローラクロス」の特徴的なフロントフェイス

カローラクロスの外観は、フロントマスクに大きめのグリルが装着されていて存在感がある。いっぽう、ボディの側面や後方は水平基調で、新鮮味や個性という点においては少々欠けるかもしれない。だが、全体的なイメージとしては、SUVらしい重厚さを感じさせてくれるものだ。

「カローラクロス」のサイドイメージ

「カローラクロス」のサイドイメージ

また、ボディが水平基調なため、車内の視界は良好だ。カローラクロスは、全幅は広いものの、ボディの左右や先端がわかりやすく小回りもきくので、縦列駐車や車庫入れはしやすいだろう。

「カローラクロス」のインテリア

「カローラクロス」のインテリア

インテリアは、センターコンソールのディスプレイオーディオやエアコンスイッチが比較的高い位置に配置されており、視認性や操作性は良好だ。また、インパネに採用されているステッチは樹脂で成形された模造品なのだが、デザインによって巧みに表現されているため、一見すると樹脂には見えず上質感が漂っている。

「カローラクロス」のフロントシート

「カローラクロス」のフロントシート

フロントシートは、サイズに余裕があって着座姿勢は安定している。体をしっかりと支えてくれるもので、肩まわりのサポート性なども十分だ。

「カローラクロス」のリアシート

「カローラクロス」のリアシート

リアシートは、座面の柔軟性は少し足りないものの、床と座面の間隔は確保されていて着座姿勢がよく、シートサイズも十分だ。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先には、握りコブシ2つ弱の余裕がある。SUVとしては平均的な広さだが、後席に座る乗員の足が前席の下に収まりやすいので、大人4名が乗車したときの居住性も満足できるだろう。ファミリーカーとして、大勢が乗車しても広々としていて使いやすそうだ。

「カローラクロス」のラゲッジルーム

「カローラクロス」のラゲッジルーム

さらに、カローラクロスはラゲッジルームも十分な広さを持ち合わせている。リアシートを立てた状態での、荷室の長さは849mm。この数値は、ライバル車のホンダ「ヴェゼル」を約70mm上回っている。しかも、カローラクロスはリアゲートの角度を立てているので、背の高い荷物が積みやすいというメリットもある。

「カローラクロス」のラゲッジルーム(後席を倒した状態)

「カローラクロス」のラゲッジルーム(後席を倒した状態)

後席の背もたれを前側に倒すと、広がった荷室の床には大きな段差ができてしまうが、ディーラーオプションの「ラゲージアクティブボックス」(28,050円)を装着することによって、段差が埋められて平らな荷室として利用することができる。なお、ラゲージアクティブボックスを装着した場合、荷室床面の下側も収納設備として使えるので便利だ。

「カローラクロス」の試乗イメージ

「カローラクロス」の試乗イメージ

では、カローラクロスの試乗へと移ろう。まず、ハイブリッド車の全般的な走りの印象については、モーター駆動の併用によって滑らかでノイズが小さく、車内はとても快適に感じる。動力性能も、パワー不足を感じることはなく、パワフルとまでは言えないものの十分な加速力を持っている。ハイブリッド車の車重は1,410kgと若干重いのだが、加速によって重さを感じることもあまりないので、うまくバランスが取れているようだ。ひとつ気になるのは、アクセルペダルを踏み増した時にエンジン回転数が先行して高まり、その後に速度が上昇する場合があることだ。ハイブリッド車の特性のひとつではあるものの、ユーザーによっては気になるかもしれないので、もし試乗された際には登坂路などで試してみるといいだろう。ちなみに、当記事と別日に1.8LのNAエンジン搭載車にも試乗したのだが、NAエンジンは自然な吹け上がりが特徴的だった。アクセルペダルを深く踏むと、ハイブリッド車に比べてノイズが高まる。一般道を通常走行するうえではさほど気にはならないだろうが、やはりハイブリッド車のほうが運転時における上質感ははるかに高い。

「カローラクロス」の試乗イメージ

「カローラクロス」の試乗イメージ

走行安定性は、重心の高さをあまり感じさせず、しっかりとしていて安心できるものだ。後輪の接地性が高いので、峠道の下り坂などでも安定している。スポーティーな設定ではないのだが、初心者などでも運転しやすく仕上げられているように感じる。

「カローラクロス」の試乗イメージ

「カローラクロス」の試乗イメージ

乗り心地は、時速40km以下の低速域では路面の凹凸が伝わってくるが、速度が上昇するにつれて快適になっていく。ただし、カローラクロスの走行安定性や乗り心地は、駆動方式やタイヤサイズによってかなり影響を受ける。駆動方式では、2WDよりも4WDのE-Fourのほうが乗り心地は快適だ。後輪側のサスペンションは、2WDは車軸式のトーションビームだが、E-Fourでは独立式のダブルウイッシュボーンになるため、乗り心地が向上する。また、18インチのタイヤを装着しているZよりも、17インチのSやGのほうが快適になる。そのため、乗り心地が最も快適なのは、ハイブリッドに設定されているE-FourのSだ。Zの2WDは、操舵感が少し機敏でワインディングなどは曲がりやすい半面、乗り心地では少々不利になる。

カローラクロスの燃費(WLTCモード、2WD)は、NAエンジンは14.4km/L、ハイブリッドは26.2km/Lとかなりの差があるので、ハイブリッド車であれば(数値上は)ガソリン代をNAエンジン搭載車よりも約45%節約できることになる。しかも、ハイブリッド車とNAエンジン搭載車の価格差は約35万円に抑えられており(一般的には、ハイブリッド車のほうが40〜60万円高い)、購入時に納める税金もハイブリッド車は約7万円安いので、実質差額は28万円にまで縮まる。そうなると、レギュラーガソリン価格が1L当たり160円で計算した場合、約56,000kmを走れば燃料代の節約によって28万円の実質差額を取り戻せることになる。1年間に1万kmの走行で5年半、15,000kmを走るユーザーならば、4年弱で済む。

カローラクロスでは、ハイブリッド車の価格が割安に抑えられている。E-Fourも、ハイブリッド車のみに設定されており、受注台数も80〜90%をハイブリッド車が占めている。カローラクロスで、最も買い得なグレードはハイブリッドのSだ。価格は、2WDが2,750,000円、E-Fourは2,959,000円になる。E-Fourは、209,000円の価格差で後輪のモーター駆動が加わり、リヤサスペンションも独立式のダブルウイッシュボーンに上級化するので、4WDが欲しいユーザーにとっては買い得だ。

ちなみに、カーナビなどを表示できるディスプレイオーディオは標準で装着されているが、28,000円を加えると、画面サイズが7インチから9インチに拡大され、スピーカーが4個から6個に増える。カローラクロスのメーカーオプションは全般的に割安なので、必要に応じて積極的に装着したい。

最後に、カローラクロスの納期は2021年11月上旬に契約した場合、ハイブリッド車は5月、NAエンジン搭載車は2022年の4月という。つまり、およそ5か月から6か月を要する。愛車を下取りに出してカローラクロスを買う時は、納車までに愛車の車検期間が満了しないように注意したい。今は、クルマの納期が全般的に長いので、商談は早めに開始するほうがいいだろう。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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