イベントレポート

購入意欲高めの人に! 「ジャパンキャンピングカーショー2023」で見つけた“快適系”モデル10選

車中泊ブームにより年々人気が高まるキャンピングカー。近年は、注文から納車まで1年待ちになる車種もあるほどで、その人気は継続している。そんなキャンピングカーが300台以上集結した、「ジャパンキャンピングカーショー2023」が2023年2月3〜6日に開催された。過去最大規模となった本イベントで見つけた注目モデルを紹介しよう。
(※本記事での価格はすべて税込表記となります)

快適性がさらに高まった軽キャンパー

初期費用や維持費を抑えられることから人気が高い軽自動車ベースの「軽キャンパー」は、出展車両の多さとともに、装備が充実したモデルが増えた印象。価格が安いことを重視するだけでなく、コンパクトでも快適に過ごせるモデルを求めるニーズが高まっているようだ。

ルート「ちょいCam『豊』」

ダイハツ「アトレー」をベースとした「ちょいCam『豊』」ではオプション扱いだが、軽キャンパーでもサブバッテリーにリチウムイオンを採用するモデルが増えているように感じた。主流だった鉛バッテリーよりも価格は高くなるが、軽量でコンパクトなので軽キャンパーとは相性がいい。

4人乗車と2人就寝が可能。標準モデルの価格は2,579,500円〜で、リチウムイオンバッテリーやソーラー充電システムを搭載した展示車両は4,098,402円

4人乗車と2人就寝が可能。標準モデルの価格は2,579,500円〜で、リチウムイオンバッテリーやソーラー充電システムを搭載した展示車両は4,098,402円

リチウムイオンのサブバッテリーシステムは床下に搭載。そのため少し床面が高くなるが、この高さで抑えられたのはリチウムイオンならでは

リチウムイオンのサブバッテリーシステムは床下に搭載。そのため少し床面が高くなるが、この高さで抑えられたのはリチウムイオンならでは

展示車には電子レンジやフリップダウンモニター、リアスピーカーシステムなども装備。エアコンも使えるので、車内で快適に過ごせそうだ

展示車には電子レンジやフリップダウンモニター、リアスピーカーシステムなども装備。エアコンも使えるので、車内で快適に過ごせそうだ

ルートシックス「コンフィ」

ベース車両にダイハツ「アトレーRS」を使った本モデルは、リチウムイオンを採用したサブバッテリーを標準装備。サブバッテリーの容量は200Ahで、インバーターは1,500Wに対応しているので、電気ケトルや炊飯器、オーブントースターなどの家電製品も使用できる。このほか、走行で使用するガソリンを燃料として使い、エンジンを停止しているときにも使える「FFヒーター」やLEDのダウンライトなども標準装備されており、かなり快適に過ごせそう。

価格は3,795,000円。展示車両に装着しているアルミホイールやグリル、ハードカーゴ製のキャリアなどは参考装備なので価格には含まれない

価格は3,795,000円。展示車両に装着しているアルミホイールやグリル、ハードカーゴ製のキャリアなどは参考装備なので価格には含まれない

シート部はフラットになるので、大人2人が就寝可能(乗車人数は4人)。両サイドには家具が作り付けられている

シート部はフラットになるので、大人2人が就寝可能(乗車人数は4人)。両サイドには家具が作り付けられている

床下にリチウムイオンのサブバッテリーを、右側の棚の中にはエアコンを装備している。バッテリーの稼働状況や残量を確認できるモニターも標準装備

床下にリチウムイオンのサブバッテリーを、右側の棚の中にはエアコンを装備している。バッテリーの稼働状況や残量を確認できるモニターも標準装備

ゴードンミラー「GMLVAN S-01」

本イベントで大きな注目を集めていたのが、オートバックスが展開するブランド「ゴードンミラー」から登場したばかりの「GMLVAN S-01」。同ブランドとしては初の軽自動車ベースで、ダイハツ「ハイゼットカーゴ」を採用している。ボディカラーはオリジナルだが、ベース車のメーカー(ダイハツ)の工場で塗られているため、クオリティは折り紙付きだ。

価格は3,190,000円〜で、4WDモデルは3,388,000円。特徴的な丸目グリルを採用した見た目の印象は、ベース車とかなり異なる。4人乗車と2人就寝が可能

価格は3,190,000円〜で、4WDモデルは3,388,000円。特徴的な丸目グリルを採用した見た目の印象は、ベース車とかなり異なる。4人乗車と2人就寝が可能

ゴードンミラーらしい天然木アカシア無垢材で仕上げた内装は、“バンライフ”的な雰囲気をうまく取り入れている。両サイドには耐荷重10kgのテーブルを装備

ゴードンミラーらしい天然木アカシア無垢材で仕上げた内装は、“バンライフ”的な雰囲気をうまく取り入れている。両サイドには耐荷重10kgのテーブルを装備

シートには、「CORDURA」生地を採用したオリジナルのシートカバーを装着。このカバーだけでも欲しいという人は多そう

シートには、「CORDURA」生地を採用したオリジナルのシートカバーを装着。このカバーだけでも欲しいという人は多そう

フィールドライフ「KONG」

軽キャンパーは車内スペースがそれほど広くないため、就寝人数は2人というのが一般的。しかし、ポップアップルーフを装備すれば、居住空間が拡大できる。本モデルもポップアップルーフを備えており、最大4人の就寝が可能(乗車人数も4人)。80Ahのサブバッテリーやエアコン、調理器具なども標準装備している。

日産「NV100クリッパー」がベース車の「KONG」の価格は3,027,200円。FFヒーターや引き出し式シャワーなどのオプションを装備した展示車は3,996,630円となっている

日産「NV100クリッパー」がベース車の「KONG」の価格は3,027,200円。FFヒーターや引き出し式シャワーなどのオプションを装備した展示車は3,996,630円となっている

ポップアップルーフ部には車内からアクセスできる。ポップアップルーフが装備されていると、就寝人数が増やせるだけでなく、屋根が高くなるので車内の快適性が高まるのもメリットだ

ポップアップルーフ部には車内からアクセスできる。ポップアップルーフが装備されていると、就寝人数が増やせるだけでなく、屋根が高くなるので車内の快適性が高まるのもメリットだ

シート部をフラットな状態にしてもキッチンが使えるように設計されており、格納式のテーブルも使用可能。サブバッテリーが装備されているので冷蔵庫なども使える

シート部をフラットな状態にしてもキッチンが使えるように設計されており、格納式のテーブルも使用可能。サブバッテリーが装備されているので冷蔵庫なども使える

扱いやすさバツグンのコンパクトサイズモデル

車中泊やキャンプでの快適性と、普段使いのしやすさを両立していることから支持を集めているのがコンパクトサイズモデル。トヨタの「タウンエース」や日産「NV200」をベースとしたものが中心で、ミニバンベースのモデルもある。

フィールドライフ「ROBBY Camper」

トヨタ「タウンエース」の兄弟車であるダイハツ「グランマックス」をベースとした本モデルは、車幅1,665mmというコンパクトさを実現。就寝人数は2人(乗車人数は4人)だが、ソファや引き出し式テーブル、エアコンなども備えているので快適に過ごせるだろう。サブバッテリーや給排水タンク付きのシンクを標準装備しており、キャンピングカーとしては十分な性能だ。

価格は3,708,760円で、アルミホイールや19インチTVなどを装備した展示車両は4,961,360円

価格は3,708,760円で、アルミホイールや19インチTVなどを装備した展示車両は4,961,360円

フルフラットになるだけでなく、ソファに腰かけて調理や食事ができる点がキャンピングカーらしいところ

フルフラットになるだけでなく、ソファに腰かけて調理や食事ができる点がキャンピングカーらしいところ

引き出し式のテーブルのサイドにオプションのシンクを装備。シンクの蛇口は、車外でも使えるシャワー蛇口に変更してある

引き出し式のテーブルのサイドにオプションのシンクを装備。シンクの蛇口は、車外でも使えるシャワー蛇口に変更してある

TOWA MOTORS「ZELT NV」

ポップアップルーフを装備することで4人就寝を可能としたモデル。それでも走行時の全高は2m以内に抑えられているので、普段使いと車中泊を両立させたい人に最適なパッケージといえそうだ。車内にキッチンなどはなく、車中泊向けの作りだが、2列目シートを回転させるとテーブルを挟んで食事ができる。ラゲッジスペースも広く、キャンプ道具などを積み込みやすい。

ベース車は日産「NV200」。価格は4,598,000円で、外部電源やカーテンなどを装備した展示車は4,822,400円となっている。パールホワイトのカラーもオプションだ

ベース車は日産「NV200」。価格は4,598,000円で、外部電源やカーテンなどを装備した展示車は4,822,400円となっている。パールホワイトのカラーもオプションだ

ポップアップルーフを装備することで、このサイズのクルマで4人就寝を実現。ポップアップなしのモデルも選べる

ポップアップルーフを装備することで、このサイズのクルマで4人就寝を実現。ポップアップなしのモデルも選べる

装備するシートにより異なるが、この2列目のシートはベッドに展開できるほか、回転させてソファとして使うこともできる

装備するシートにより異なるが、この2列目のシートはベッドに展開できるほか、回転させてソファとして使うこともできる

ホワイトハウス「STEPWGN DECKONE POP JOY」

2022年にフルモデルチェンジしたホンダ「ステップワゴン」をベースとした「STEPWGN DECKONE POP JOY」も、ポップアップルーフを装備しており、最大4人で就寝できる(乗車人数は8人)。100AhのサブバッテリーやFFヒーター、冷蔵庫のほか、インバーターや車室内のLED照明、スライド式のテーブルなど装備も充実。

見た目は普通のミニバンなので、普段の運転中は目立ちにくい。価格は5,924,600円で、防水テントやゲートに装備するネットなどのオプションを装着した展示車は6,162,530円

見た目は普通のミニバンなので、普段の運転中は目立ちにくい。価格は5,924,600円で、防水テントやゲートに装備するネットなどのオプションを装着した展示車は6,162,530円

フルフラットになるシート部に2人、そして、ポップアップ部に2人が就寝できる。シンクも装備

フルフラットになるシート部に2人、そして、ポップアップ部に2人が就寝できる。シンクも装備

運転席と助手席は回転する設計となっており、車内スペースを有効に使える

運転席と助手席は回転する設計となっており、車内スペースを有効に使える

使い勝手も快適性も高いバンコン

日本国内におけるキャンピングカーの定番といえば、トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」といったバンをベースとした「バンコン」(バンコンバージョンの略)と呼ばれるタイプ。キャンピングカーの形として思い浮かべられることの多い「キャブコン」は風の抵抗を受けやすいため高速道路でスピードがあまり出せなかったりするが、バンコンは普通のクルマと同じように運転できる。それでいて、居住スペースも広く確保しやすいのが特徴だ。ただ、ベース車のボディ幅(標準幅orワイド)やルーフの高さなどによって運転のしやすさや車室内の広さが変わってくるので、その点も意識して選ぼう。

メティオ「ラクネル バンツアー ハイエース」

いわゆる5ナンバーサイズに収まる標準ボディの「ハイエース」をベースとしているため運転がしやすく、車内はミニバンに比べると居住スペースとして使える部分が広く、アレンジもしやすいので快適に過ごせる。エアコンやサブバッテリー、キッチンなども備えており、シートアレンジも豊富なので居住性は高い。乗車人数は6人だが就寝人数は2人なので、余裕をもってクルマ旅がしたい人に最適だ。

価格は4,700,000円で、ナビやアルミホイール、2段ベッドなどのオプションを装備した展示車は5,514,650円

価格は4,700,000円で、ナビやアルミホイール、2段ベッドなどのオプションを装備した展示車は5,514,650円

テーブルを挟んで対面で座れるレイアウトにできるので、部屋にいる気分で過ごせる。こうした居住性は、キャンピングカーだからこその魅力だ

テーブルを挟んで対面で座れるレイアウトにできるので、部屋にいる気分で過ごせる。こうした居住性は、キャンピングカーだからこその魅力だ

オプションの2段ベッドの下の部分はラゲッジスペースとして使用可能。電子レンジは標準装備している

オプションの2段ベッドの下の部分はラゲッジスペースとして使用可能。電子レンジは標準装備している

アネックス「ウトネ500-ER」

「ハイエース」のワイド・ミドルルーフをベースにポップアップルーフを装備した本モデルは、車幅が1,880mmと広いので、車内とポップアップ部を合わせて大人4人、子ども3人の就寝ができる(乗車人数は6人)。その分、狭い市街地での運転には少し気を使うが、高速道路ではある程度スピードを出して走行できるので、居住性と移動の快適さを両立したい人にうってつけだ。

価格は8,008,000円で、オプションのリチウムイオンのサブバッテリーやFFヒーターなどのオプションを装備した展示車は9,830,700円

価格は8,008,000円で、オプションのリチウムイオンのサブバッテリーやFFヒーターなどのオプションを装備した展示車は9,830,700円

ポップアップルーフを装備しているので天井が高くなり、車室内で立つことも可能。当然、対面している2列目のシートは、回転させて前方にも向けられる

ポップアップルーフを装備しているので天井が高くなり、車室内で立つことも可能。当然、対面している2列目のシートは、回転させて前方にも向けられる

車幅が広いのでポップアップ部も広くなる。標準ボディとワイドボディで異なるが、大人数で寝ることを考えると広いほうが快適そう

車幅が広いのでポップアップ部も広くなる。標準ボディとワイドボディで異なるが、大人数で寝ることを考えると広いほうが快適そう

ダイレクトカーズ「モビリティホーム」

「ハイエース」のワイドボディをベースに、キャビン部分を作りつけるキャブコン仕様を採用した点がユニーク。居室を専用で作れるため、車名のとおり“移動のできる家”のような空間を作り出せる。それでいて、トラックなどをベースとするキャブコンと異なり「ハイエース」がベースなので、運転がしやすく乗り心地もいい。車幅は2,050mmとかなり広くなるが、高速道路での安定性は高いので、一般的なキャブコンよりもスピードを出しての移動が可能だ。

価格は10,980,000円で、カーナビやFFヒーターなどのオプションを装備し、全塗装を施した展示車両は11,622,400円

価格は10,980,000円で、カーナビやFFヒーターなどのオプションを装備し、全塗装を施した展示車両は11,622,400円

レザーのソファなどが装備された居室内は、完全に家といっていい完成度。キッチンやエアコンなども装備している

レザーのソファなどが装備された居室内は、完全に家といっていい完成度。キッチンやエアコンなども装備している

車体後部にもドアが設けられており、このドアからは2段ベッドにアクセスできる。乗車人数は7人で、就寝人数は4人

車体後部にもドアが設けられており、このドアからは2段ベッドにアクセスできる。乗車人数は7人で、就寝人数は4人

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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