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思わず住みたくなる! 快適に車中泊できて価格も手ごろな日産「NV200バネット MYROOM」

お気に入りの部屋をそのまま自然の中に持ち込むような新しい車中泊のカタチを提案する日産の特装車「MYROOM」シリーズに、日常でも使いやすい車体サイズの「NV200バネット MYROOM」が登場。2024年12月発売予定の新モデルをメディア向けのイベントで見てきた。

導入しやすい「NV200バネット」ベースモデル

「MYROOM」シリーズには、すでに「キャラバン MYROOM」がリリースされている。2023年10月に期間限定の特別仕様車「キャラバン MYROOM Launch edition」の注文受付がスタートし、3か月間で予定されていた190台を完売。そして2024年8月下旬からは、標準モデル「キャラバン MYROOM」の販売が開始された。

「キャラバンMYROOM」の車体サイズは4,695(全長)×1,695(全幅)×1,975(全高)mm。価格は5,516,500円(税込)〜

「キャラバンMYROOM」の車体サイズは4,695(全長)×1,695(全幅)×1,975(全高)mm。価格は5,516,500円(税込)〜

「キャラバン MYROOM」は単純に車中泊仕様にするだけでなく、上質なくつろぎの空間を提案するため、こだわりの内装やインテリア、車内アレンジを採用している。今回発表された「NV200バネット MYROOM」もコンセプトは共通。日常的に使いやすいサイズと、「キャラバン MYROOM」と比べると手が出しやすい価格がポイントだ。

「NV200バネット MYROOM」の車体サイズは4,400(全長)×1,695(全幅)×1,855(全高)mm。価格は2WD(FF)モデルが4,643,100円(税込)で、4WDモデルが4,967,600円(税込)だ

「NV200バネット MYROOM」の車体サイズは4,400(全長)×1,695(全幅)×1,855(全高)mm。価格は2WD(FF)モデルが4,643,100円(税込)で、4WDモデルが4,967,600円(税込)だ

「キャラバン MYROOM」はキャブオーバーと呼ばれるエンジンの上に運転席がある構造なので、視点が高いメリットはあるが運転には少し慣れが必要。それに対し、「NV200バネット MYROOM」はサイズがコンパクトなうえ、運転席の前にエンジンを配置したミニバンなどと同じ形式なため、運転しやすく、導入のハードルは低いだろう。

なお、ベース車である「NV200バネット」は見るからに商用車っぽい外観だが、「NV200バネット MYROOM」はツートンカラーに仕上げ、ブラックグリルやブラックのスチールホイールを採用して商用車感を抑えている。

ベース車の「NV200バネット」の外観は単色。いかにも商用車という見た目だ

ベース車の「NV200バネット」の外観は単色。いかにも商用車という見た目だ

「NV200バネット MYROOM」はツートンカラーのボディに、ブラックのグリルとバンパーを装備。ベース車と比べ、商用車っぽさは少ない

「NV200バネット MYROOM」はツートンカラーのボディに、ブラックのグリルとバンパーを装備。ベース車と比べ、商用車っぽさは少ない

ホイールはブラックカラーのスチール製

ホイールはブラックカラーのスチール製

部屋のように使える工夫が満載

「MYROOM」シリーズは、木目をふんだんに使うことで“クルマの内装感”を軽減し、標準装備のインテリアにもその空間になじむ高品位なデザインを採用することで、シンプルで洗練された仕上がりを実現。ブラインドやルーフパネルなどのオプションも統一性を意識したラインアップを揃えている。

リアシートにはソファを思わせるような生地を採用

リアシートにはソファを思わせるような生地を採用

木目調の内装で仕上げられた荷室は、クルマの中とは思えないような空間だ

木目調の内装で仕上げられた荷室は、クルマの中とは思えないような空間だ

また、車内アレンジの豊富さも特徴。「NV200バネット MYROOM」では、リアシートを主に3種類(ドライブモード、リビングルームモード、ベッドルームモード)にアレンジできるので、車内で就寝するだけでなく、テーブルと組み合わせて食事を楽しむこともできる。リアシートを展開するときに取り外すヘッドレストを収納するスペースが用意されているほか、リアシートの座る面のクッション性をドライブモードとリビングルームモードで変えるなど、細かい部分まで快適さを追求しているのも評価できるポイントだ。キャンピングカーではこうした内装はめずらしくないが、メーカー純正のクルマでそれを実現したのは革新的と言えるだろう。

リアシートを反転させて後ろ向きにし、テーブルとボードを展開したリビングルームモード

リアシートを反転させて後ろ向きにし、テーブルとボードを展開したリビングルームモード

展開時に取り外したリアシートのヘッドレストは、荷室のサイドに設けられた物入れに収納可能

展開時に取り外したリアシートのヘッドレストは、荷室のサイドに設けられた物入れに収納可能

ドライブモードで座る面とリビングルームモードで座る面の硬さの違い。ドライブモードでは適度な硬さで乗り心地を重視し、リビングルームモードではソファのような座り心地を提供する素材を採用している。なお、ベッドルームモードで体が触れる面はリビングルームモードで座る面と同じ

ドライブモードで座る面とリビングルームモードで座る面の硬さの違い。ドライブモードでは適度な硬さで乗り心地を重視し、リビングルームモードではソファのような座り心地を提供する素材を採用している。なお、ベッドルームモードで体が触れる面はリビングルームモードで座る面と同じ

テーブルをしっかり固定できる設計も自動車メーカーらしいところ

テーブルをしっかり固定できる設計も自動車メーカーらしいところ

荷室部分に渡すボードも、必要以上に動かないようサイド部分に溝が刻まれている

荷室部分に渡すボードも、必要以上に動かないようサイド部分に溝が刻まれている

リアシートを展開し、ボードを配置するとベッドルームモードが完成。フルフラットな寝床で就寝できる

リアシートを展開し、ボードを配置するとベッドルームモードが完成。フルフラットな寝床で就寝できる

ベッド部分の広さは1,200(幅)×1,840(奧行)mm。身長175cmの筆者が横になっても窮屈さを感じない。大人2人でも泊まれそうだ

ベッド部分の広さは1,200(幅)×1,840(奧行)mm。身長175cmの筆者が横になっても窮屈さを感じない。大人2人でも泊まれそうだ

荷室サイドの窓と前席との間にはカーテンを設置可能。写真はディーラーオプションの遮光カーテン

荷室サイドの窓と前席との間にはカーテンを設置可能。写真はディーラーオプションの遮光カーテン

天井にはダウンライトとサイドバーライトを設置

天井にはダウンライトとサイドバーライトを設置

電気系統を前側と後ろ側で分けているので、就寝スペースのライトを消したいときは、収納テーブルを設置する場所の近くにあるスイッチを操作するだけでいい

電気系統を前側と後ろ側で分けているので、就寝スペースのライトを消したいときは、収納テーブルを設置する場所の近くにあるスイッチを操作するだけでいい

ちなみに、ベッドルームモードやリビングルームモードで使用するボードやテーブルは、走行時はリアシートの後ろにベルトで固定できる

ちなみに、ベッドルームモードやリビングルームモードで使用するボードやテーブルは、走行時はリアシートの後ろにベルトで固定できる

このほか、外部電源やポータブルバッテリーから給電すれば、車内のAC100Vコンセントが使える。

車体の外部から給電できるプラグを装備

車体の外部から給電できるプラグを装備

ディーラーオプションの「ポータブルバッテリーfrom LEAF」から電力を供給することも可能

ディーラーオプションの「ポータブルバッテリーfrom LEAF」から電力を供給することも可能

供給された電力は、車内のAC100Vコンセントから使える。コンセントが見えないように物入れに配置されているのも、いまどきの家っぽい

供給された電力は、車内のAC100Vコンセントから使える。コンセントが見えないように物入れに配置されているのも、いまどきの家っぽい

コンセントに電源コードを接続するとき、扉を開けっ放しにしなくていいように、コードを通せる隙間を設けているのも気が利いている

コンセントに電源コードを接続するとき、扉を開けっ放しにしなくていいように、コードを通せる隙間を設けているのも気が利いている

まとめ

コロナ禍に人気が高まったキャンピングカーだが、その人気は2023年の販売統計を見てもまだ高まり続けている。その中でも増えているのが「NV200バネット」をベースとした車両だ。キャンピングカーは車両メーカーが販売する車両をキャンピングカー(架装)メーカーが架装して売り出すのが主流だったため、「MYROOM」シリーズのように、車両メーカーが自社のクルマとして販売するのは画期的なこと。しかも、内装の完成度が高く、“泊まりたい”というよりも“住みたい”と思えるほどだった。今後、こうした車両がさらに増えてくることを期待したい。

増谷茂樹
Writer
増谷茂樹
カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。
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中村真由美(編集部)
Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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