レビュー

自宅が駄菓子工場に!? 「ビッグカツの素」でホンモノの味を再現してみた

駄菓子の定番である「ビッグカツ」を自宅で作れるという「ビッグカツの肉」が、2024年8月5日にメーカー公式サイトにて250袋限定で発売されました。

「ビッグカツを自宅で作れる」とは一体どういうことなのか? 自宅で作れたら何が楽しいのか? ホンモノの味は再現できるのか? といった疑問を解消すべく、自作に挑戦してみました!

自分で「ビッグカツ」が作れる! 「ビッグカツの肉」とは

「ビッグカツ」は、昭和の時代から続く駄菓子の定番。最近ではコンビニでも売られています。「カツ」とはいうものの、厳密には魚介加工品です。魚肉のすり身に調味料を配合し、シート状に成型して焙焼したのち、衣を付けて揚げた商品。まるでカツのように濃厚な味わいで、ネット上では「ビッグカツでカツ丼をつくる」といったアレンジレシピも多数登場しています。

おなじみの駄菓子、すぐる「SDビッグカツ」

おなじみの駄菓子、すぐる「SDビッグカツ」

「SDビッグカツ」を製造・販売する駄菓子メーカー、すぐるの公式サイトで限定発売されたのは、自分で「ビッグカツ」が作れる「ビッグカツの肉」(700円/税込)。実は2020年5月にも1度発売されており、今回は再販のようです。

さっそく購入してみると、届いたのはデカい……魚肉シート。

とにかくデカい魚肉シートにビビる

とにかくデカい魚肉シートにビビる

どのくらいデカいかというと、「iPhone X」6個分くらい。正確には、シート1枚が47.5(幅)×16(高さ)cmで、本家の「ビッグカツ」15枚分に相当します。これが2シート入っています。

「iPhone X」約6個分はもはや業務用

「iPhone X」約6個分はもはや業務用

ちなみに、納品書や作り方の紙が「ビックカツクリアファイル」に入った状態で同梱されており、ちょっとうれしかったです。こういうサプライズあるとテンションが上がりますよね。

サプライズはうれしいですね

サプライズはうれしいですね

しかし、届いた「ビッグカツの肉」の中身は、これだけ。これが本当に「ビッグカツ」になるのでしょうか?

商品名は「ビッグカツの肉」ですが、おつまみの焼きタラとも言えます

商品名は「ビッグカツの肉」ですが、おつまみの焼きタラとも言えます

取り出して食べてみると、そのままでも十分おいしく、普通に酒のつまみになります。噛み締めるほどに旨味が感じられ、最後はちょっとだけピリ辛。もはやこの巨大な魚肉シートを食べ続けるだけでもよいのではないかという気になってきます。

そのまま食べてもおいしい。むしろこれでこの記事は終わり、でもいいくらい(笑)

そのまま食べてもおいしい。むしろこれでこの記事は終わり、でもいいくらい(笑)

好きな形にカットして楽しめる!

とはいえ、「巨大な魚肉シートを食べ続けたらおいしかったです」という内容ではもちろん記事にならないので、手順どおりに作っていきましょう!

まずは、魚肉シートをハサミで好きな形にカットします。食品用のキッチンバサミを使用しましょう。

キッチンバサミで簡単にカットできます

キッチンバサミで簡単にカットできます

なにせ不器用なもので、「上手にカットできるか……?」と不安でしたが、思っていたよりもカットしやすく、狙った文字の形に1発でカットできました!

カカクコム!

カカクコム!

そして、卵1個、小麦粉大さじ4、水40mLを混ぜ合わせて「バッタ液」を作ります。これがつなぎになるんですね。

このとき、水の量が多いとカリカリ食感に、水の量が少ないとふわふわ食感になるのだそう

このとき、水の量が多いとカリカリ食感に、水の量が少ないとふわふわ食感になるのだそう

また、カレー粉やガーリックパウダー、オイスターソース、そして砂糖、塩などを少量加えると、さらに「ビッグカツ」の風味に近づくということで、すべて加えてみました。ただし正確な分量がわからなかったので、自分なりの“少量”でリアルな再現を狙います。

「少量」とはどのくらいなのか……

「少量」とはどのくらいなのか……

カットした魚肉シートをバッタ液に漬けます。

ダマになりやすいので注意! 「まんべんなく」は難しい

ダマになりやすいので注意! 「まんべんなく」は難しい

パン粉をまんべんなくまぶします。

パン粉は、もっと「まんべんなく」が難しい……

パン粉は、もっと「まんべんなく」が難しい……

フライパンに油を薄く引き、焦げないように揚げ焼きにします。揚げ物が得意な方はたっぷりの油で揚げてもよいのだそう。

焦げやすいのでひんぱんにひっくり返しながら揚げ焼きしました

焦げやすいのでひんぱんにひっくり返しながら揚げ焼きしました

できました! 焦げないようにビビりながらやったので少し焦げ目にムラがありますが、魚肉シート自体には最初から火が通っているので、表面全体に火が通ればOKです。

パン粉がたくさん付いたところが焦げる

パン粉がたくさん付いたところが焦げる

側面から見るとサクサク感が伝わりますかね……?

側面から見るとサクサク感が伝わりますかね……?

ホンモノの「ビッグカツ」と食べ比べてみた!

好みの形の「ビッグカツ」が作れるということで、せっかくなので別のバージョンも作ってみました。

はい、「ぐるぐる」バージョン。

こんな「ビッグカツ」は見たことないだろう!

こんな「ビッグカツ」は見たことないだろう!

こんなふうに、持ち上げると立体的な蚊取り線香のような形状に! 端から食べるのが楽しい……って、ただそれだけなんですけど。

「すごーい! 『ビッグカツ』が立体になる〜」って言いたかっただけです

「すごーい! 『ビッグカツ』が立体になる〜」って言いたかっただけです、はい

そして、絶対にやっておきたいのが、ホンモノの「ビッグカツ」との食べ比べ。というわけで、同じサイズでも作ってみました。

説明するまでもないかもしれませんが、上が自作バージョン、下がホンモノです

説明するまでもないかもしれませんが、上が自作バージョン、下がホンモノです

しかし、改めて2つの「ビッグカツ」と見比べてみると……結構違います。

安定感があるのはホンモノ、ガリガリ感がおいしそうなのは自作バージョン、でしょうか。このあたりは好みが分かれそう

安定感があるのはホンモノ、ガリガリ感がおいしそうなのは自作バージョン、でしょうか。このあたりは好みが分かれそう

断面を見てみると、ホンモノは衣がしっかり密着しているのに対し、自作のほうは衣の層がカリカリッと一部浮き上がった状態になっています。まぁこれは揚げ加減&手作業と工場の違いでしょうか。

そりゃ工場で作られたものと比べたら見映えはよくないですけどね

そりゃ工場で作られたものと比べたら見映えはよくないですけどね

食べ比べてみると、ホンモノの「ビッグカツ」はしっかりとした噛み応えがあり、かなり噛む力が必要です。ソース味も濃厚で、ほんのりカレー味がして後味には甘さもあります。

いっぽう、自作の「ビッグカツ」は、揚げたてなこともあり、サクサクッとした食感でホンモノより噛み切りやすい。魚の風味も感じられます。そしてホンモノのよりも、揚げたパン粉の香ばしさがあります。カレー粉などを入れて似せた味付けについては……もう少し濃いめでもよかったかも。

揚げたては、“別の食べ物”と言ってよいほど食感にも味にも違いがあったのですが、自作の「ビッグカツ」は揚げてから5時間ほど置くと、しっとりとして、驚くほどホンモノの「ビッグカツ」に食感が近づきました! なるほど、もしかするとホンモノも揚げたてはサクサクしているのかもしれませんね。

メーカー公式では、ガーリックパウダーやコーンポタージュの粉、マーラーの粉、ウスターソースやトリュフ塩が味付けとして推奨されていました。試しにソースをかけてみると、自作のものもホンモノに味が近くはなるものの、せっかくのサクサク食感が軽減……。筆者は、トリュフ塩でいただくのが好みでした。

やはりソースが合うけれど、揚げたてはトリュフ塩でさっぱりいただくのもいい!

やはりソースが合うけれど、揚げたてはトリュフ塩でさっぱりいただくのもいい!

プラスアルファのアレンジとして試してみたのは、チーズを挟んで揚げるというもの。「ビッグカツの肉」がおつまみの「チーズ鱈」の鱈部分に近かったことから、チーズを挟んで揚げたらおいしいのでは? と思ったのですが……。

チーズを挟んで揚げてみました

チーズを挟んで揚げてみました

予想どおり、おいしかったです! 食べるとチーズがとろ〜っと出てきて、サクサクの衣とも相性よし。大人のつまみとしてはもちろん、お子さんにもウケるのではないしょうか。

とろ〜りとするチーズが最高!

とろ〜りとするチーズが最高!

【まとめ】2通りの「ビッグカツ」が味わえて楽しい!

「ビッグカツの肉」で作った「ビッグカツ」は、揚げたてはホンモノの「ビッグカツ」とはかなり異なるサクサク食感で、揚げてから時間を置くとよりホンモノに近づくことがわかりました。2つの楽しみ方があるのは面白いですね。居酒屋などで「揚げたてビッグカツ」というメニューとして販売されたらうれしいかも。

この「ビッグカツの肉」、数量&期間限定なのが残念……! また再販されることを期待します。

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松本果歩
Writer
松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなど、ジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。
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岡田 太(編集部)
Editor
岡田 太(編集部)
雑誌とWebでファッション/ライフスタイル系メディアの編集長を務め、「価格.comマガジン」へ。被服費&趣味関連の散財でクレジットカードを使い倒してきた経験を生かし、現在はクレカを中心としたマネー記事を担当。
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