ドクターペッパーと聞くと「あぁ、あのヘンな味の炭酸飲料」と脊髄反射のように返してくる御仁が多いのですが、一方では熱狂的なファンも多い魅惑的な飲み物なのであります。かくいう私も「この世に存在する数多の水分の中で一番好き」だと言ってはばかりません。
最近では「シュタインズ・ゲート」や「神様のメモ帳」などの作中に登場することもあって、“オタク御用達飲料”のようなイメージも醸されていますが、その歴史を紐解けばアメリカでの商品化は1885年と、あのコカ・コーラよりも1年早く販売された由緒正しい(?)炭酸飲料だったりします。
その味は、20種類以上のフルーツ・フレーバーをブレンドした個性的なもので、主にチェリーやバニラ系の香りを強く感じるワケですが、苦手な人にとっては「クスリ臭い珍妙な味」でもあるらしいです。でも、一度ハマってしまうと、その香りがたまらない味わいに感じられて、つい手が伸びてしまうのです。
そういえば、私が小学生のころ、近所の駄菓子屋さんでは「ホット・ドクターペッパー」なるものが販売されておりました。鍋に空けたドクターペッパーを温めたもので、中途半端に気が抜けて、甘さや香りが増した味わいがたまりませんでした。記憶では1シーズンだけで消えてしまったので、あまり賛同を得られなかったのでしょう。が、個人的にはちょっとノスタルジーをくすぐられる味わいで、寒い時期になると、たまに飲みたくなったりします。