レビュー
バーチャル空間にサウンドシステムを構築!?

最強の練習用ギターアンプ「Positive Grid Spark」の魅力を徹底解剖!

こんにちは、ギタリストの高村です。今回ご紹介するのは、Positive Gridから発表された「Positive Grid Spark」(以下、Spark)という小型のギターアンプです。私自身、同社のギターアンプヘッド「BIAS Mini Guitar」を購入してからというもの、すっかりPositive Grid信者なので、このアンプの情報を聞いてとても楽しみにしていました。2020年10月20日の発売に先駆け、ひと足先に使わせていただいたのでレビューします!

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いい意味で期待を裏切るクオリティにびっくり!

私が現在メインで使っているBIAS Mini Guitarは、ほかのアンプシミュレーターと比べて、サウンドのリアルさが頭ひとつ抜けている印象がありました。なので、新製品のSparkも、小型アンプのクオリティとしては問題ないレベルの音がするだろうと予想していました。

こちらが今回の主役「Positive Grid Spark」。2020年10月19日時点での価格.com最安価格は37,400円(税込)。本体サイズ350(幅)×180(高さ)×190(奥行)mm、重量5.2kgというコンパクトサイズです

こちらが今回の主役「Positive Grid Spark」。2020年10月19日時点での価格.com最安価格は37,400円(税込)。本体サイズ350(幅)×180(高さ)×190(奥行)mm、重量5.2kgというコンパクトサイズです

そして手元にSparkが届き、さっそく音を鳴らしてみたところ……いい意味で期待を裏切られました! Positive Gridが満を持して発表したとはいえ、小型の練習用アンプなので、既存モデルの「Bias Head」や「BIAS Mini Guitar」に比べればサウンドクオリティには限界があるだろうと思っていました。

ところがこのSpark、ただの「練習用アンプ」ではなく「いいアンプ」そのものだったのです。このニュアンス、伝わりますでしょうか? 誤解を恐れずに言うなら、一般的なサイズの真空管アンプを鳴らしているかのような、本物のサウンドだったということなのです! 横幅35cmしかない小型ボディですから、これには正直言って驚かされました……。

Sparkと「JC-120」のサイズ比較です。いかにSparkが小さいかということがおわかりいただけると思います

Sparkと「JC-120」のサイズ比較です。いかにSparkが小さいかということがおわかりいただけると思います

それでは、さっそく私のお気に入りになってしまったSparkを徹底解剖していこうと思います!

なお、今回はSparkの特徴と魅力について、10分ほどの動画にもまとめてみました。演奏中のサウンドやアプリの使い勝手についてはぜひ動画でご確認ください。

なお動画では、サウンドはマイク1本を離れた場所に立てただけの簡易的な収録にしています。このほうが、練習時に皆さんが聴くサウンドと同等になると思ったからです。録音した音にはなんの加工も施していませんので、Sparkのリアルなサウンドをお聴きいただけます。

上の動画をベースに、以下のテキストではさらに詳細を掘っていきます。ぜひ、動画とテキストを両方合わせてご参考ください。

とにかくデザインがカッコいい!!

さて、これは完全に主観ですが、Sparkはまずデザインがカッコいいのです。練習用アンプにありがちなチープさはなく、インテリアとして置いておいても映えるシンプルかつアメリカンなデザインにすぐにやられてしまいました(笑)。

電源も、よくある押しボタンタイプのものではなく、ガチッと倒して電源を入れるスイッチタイプ。これだけでも、昔ながらの真空管アンプを彷彿とさせてくれて気分が上がります!

フロント部分にはスイッチ、ツマミ類が一切配置されていません。時代を経ても飽きのこないデザインになっています

フロント部分にはスイッチ、ツマミ類が一切配置されていません。時代を経ても飽きのこないデザインになっています

このガチッと入る電源スイッチが本格的な真空管アンプのようでカッコいい!

このガチッと入る電源スイッチが本格的な真空管アンプのようでカッコいい!

前面にはコントロールの類は一切設置せず、スピーカーだけを配置。これにより、野暮ったさのない、また時代を経ても古さを感じさせないルックスを実現しています。

なお、操作系はすべて本体上部に配置されています。おそらく、練習時に腰あたりの高さに置くことを想定しているのでしょう、そういう高さに置いたときに、ちょうど操作しやすくなるようにデザインされています。ツマミ類もいわゆる一般的なアンプと同様の配置となっているため、箱から出してすぐに音出しをすることができるはずです!

サウンドキャラクターを選択するツマミの横は、一般的なアンプと同じ設定項目が並んでいます

サウンドキャラクターを選択するツマミの横は、一般的なアンプと同じ設定項目が並んでいます

背面には、Bluetooth接続をしている際に点灯するランプと、AUX、USB、アダプター接続の端子類が配置されています。それにしてもこのたたずまい、なんとも真空管アンプのようで、個人的にとても大好きです。重量も5.2kgと軽くて簡単に持ち運びできますし、個人的にはルックスは100点でございます(笑)。どんなインテリアにも合いそうですよ!

背面もシンプルかつカッコよくまとまっています

背面もシンプルかつカッコよくまとまっています

側面は持ち運び用のベルトが取り付けられているだけの、超シンプルデザイン。持ち運ぶことがなければ、ネジを外すことで簡単にベルトを取り外せそうです

側面は持ち運び用のベルトが取り付けられているだけの、超シンプルデザイン。持ち運ぶことがなければ、ネジを外すことで簡単にベルトを取り外せそうです

住環境によるサウンドの問題を完全に解決

さてデザインの次は、今回Sparkをいじり倒してみて、いちばん感動した部分を解説しましょう。

マンションなどの集合住宅に住んでいる人にとって、ギター練習時に気になるのが「音量」の問題です。多くのアンプは、音量を上げていくことでその真価を発揮するようにデザインされているのですが、一般的な住環境において、それは現実的ではありません。つまり音量を上げられない以上、クオリティはあきらめざるを得なかったのです。

また、アーティストの音源で聴くような美しいサウンドを鳴らそうと思ったら、それなりに充実したエフェクター類が必要となります。こうなると、ちゃんとエフェクトボードを組む必要が出てきます。

ただ、ある程度のシステムを構築した場合、そこそこ場所をとってしまいます。スタジオ練習やライブでは気にならなくても、自宅の一室ではかなりの存在感です。ひとことで言えばジャマです(汗)。では、普段はしまっておけばいいという話になりますが、練習のたびにアンプと機材を配線しなければならないのはかなり面倒。練習においていちばん重要な「手軽さ」が完全に失われてしまいます。

そのため、多くのギタリストは、練習用アンプとそこに搭載されている簡易的なエフェクターを使って、お世辞にも「いい音」とは言えない環境で、日常的な練習をすることに甘んじてきたのです。

ところが、この問題を見事な切り口で解決してくれたのが、Sparkなのです! さて、どう解決してくれたのでしょうか?

練習用スタジオならいざ知らず、こういう機材を普段過ごしている自室に常に広げておくのは現実的ではありませんよね……

練習用スタジオならいざ知らず、こういう機材を普段過ごしている自室に常に広げておくのは現実的ではありませんよね……

住環境に関わらず、リアルなサウンドを楽しめる!?

Sparkをはじめ、多くのアンプシミュレーターとよばれるデジタルアンプは、「真空管アンプのサウンド」をデジタル技術でいかに本物そっくりに再現するかに命をかけています。

多くの製品はアンプのサウンドだけでなく、搭載するエフェクターを充実させ、トータルのサウンドをよくしようとする傾向がある中、Positive Gridのハード機は、そういったものには目もくれず徹底的に「アンプサウンド」磨きにこだわっています。

そのため、BIAS Headや私の所有しているBIAS Mini Guitarでは、「超リアルな真空管アンプサウンド」を得ることができます。実際、私がレッスンで使用するアンプはBIAS Mini Guitarのみですし、それだけでアンプに関してはこと足りています。

それくらいアンプの音がリアルなのですが、さらに驚くのが、Positive Gridの製品はとっても小型だということです。BIAS Mini Guitarを入手したとき、そのサイズ感に感動したものです。「どうやったら、このサイズでこんなにリッチな真空管サウンドが出るんだろう?」と。

そして、今回のSparkにもかなり驚かされました。一般的な練習用アンプの1/2〜2/3程度という超小型でありながら、BIASシリーズを踏襲したすばらしい真空管アンプサウンドが得られてしまったのです!

BIAS HeadやBIAS Mini Guitarの場合、ヘッドアンプタイプなので、キャビネット(スピーカー部分)は自分で用意する必要がありますが、ヘタなものを選んでしまうと、せっかくのBIASのよさが発揮されません。ところが、Sparkはスピーカー一体型のコンボタイプなので、Positive Gridの思想がスピーカーにまで及んでいるためか、すばらしいまとまりを感じました。

また、小音量で鳴らしたときも、大音量さながらのリアルなサウンドを楽しめるように作られていて、集合住宅などの住環境問題で大音量を鳴らせなくても、リアルなギターサウンドを楽しむことができます。

出力は余裕の40Wなので、もちろんかなりの大音量で鳴らすことも可能です。今回は自宅のスタジオで試してみましたが、ちょっとしたバンド練習くらいなら対応できそうな大音量が得られ、本当に驚きました!

まさにバーチャル空間に格納したエフェクターコレクション

ここまでの話で、Sparkのサウンドがギターアンプとして申し分ないことがおわかりいただけたと思います。ただ、どんなにアンプのサウンドがよくても、エフェクター類を接続しなければ音作りができないとしたら、手軽に練習ができるとは言えません。

かといって、一般的な練習用アンプに搭載されているような簡易的なエフェクト機能では、サウンドクオリティ的にも、設定できるパラメーター的にも、不満を感じてしまうギタリストは多いでしょう。特に、普段、ちゃんとエフェクトボードを組んで音作りをしている人なら、より不満を感じると思います。

でも、ご安心ください、Sparkは、その問題点を理想的な形で解決してくれました! なんと練習用アンプでありながら、実機さながらの本格的なエフェクター類を、まるまる本体に内蔵しているのです。しかも、それらをスマートフォンやタブレットの専用アプリを使って、指先1本で操作できるようになっています。

こちらが専用アプリ「Spark Amp: Smart Jam, Chords」のUI。表示されているツマミはすべて実機同様に動かせます!

こちらが専用アプリ「Spark Amp: Smart Jam, Chords」のUI。表示されているツマミはすべて実機同様に動かせます!

使い方はいたって簡単。SparkとBluetooth接続したスマホ/タブレットでアプリを立ち上げると、アンプなどのサウンドシステムがUIに表示されます。その中から変更したい項目を選び、好きにいじるだけです。もちろんアンプやエフェクターのタイプを変更できるだけでなく、実機のように個々のパラメーターを自由に設定できます。

ちなみに、設定できるパラメーターは実機同様の細かさで、実際にアンプやエフェクターをいじっている感覚になりました。選べるアンプの種類は30種類で、エフェクターのラインアップも充実しています。さらに、これらを実機と同じように視覚化してくれているため、選択・設定ともに一切迷うことがありません。

アンプシミュレーター搭載の製品の多くは、設定項目が視覚化されていないものが多く、アンプやエフェクターの名称だけの表示に止まります。こういう表示を見て、感覚的な操作が難しいと感じたことのある人は多いはず。私自身、やっぱりパラメーターなどは数値で表示されるよりも、実機のようなツマミで感覚的に設定できたほうが楽だと感じます。

アンプがイラストで視覚化されています。これを見れば、なんのアンプをモデリングしたのかすぐにわかります(笑)

アンプがイラストで視覚化されています。これを見れば、なんのアンプをモデリングしたのかすぐにわかります(笑)

たかが視覚化と思うかもしれませんが、この視覚化の恩恵は絶大です。今回Sparkをいじっていて、求めるサウンドにたどり着くまでの時間が圧倒的に短く収まったのは、特筆すべきポイントだと思いました。設定項目がわかりやすく視角化されているおかげで、練習時間を削られることがないんです。

しかもアンプのイラストを見ればすぐに、「あのアンプか!」と気づくくらい、特徴をとらえた状態で画像化されています。ここら辺は固有名詞を出せない繊細な部分なので、何気にありがたいなと感じました(笑)。

気になるエフェクトクオリティ

そして、今回Sparkをいじっていて真っ先に驚いたのが、この部分でした。正直、価格が価格なのでここは少し手を抜いてくるかな……とタカをくくっていたのですが、こちらもいい意味で裏切られました!

さすが、ソフトウェアのアンプ・エフェクトプロセッサー「BIAS FX2」を有しているPositive Grid。エフェクターにも一切の妥協がありません。普段BIAS FXを愛用している私が聴いても、BIAS FX2で得られるエフェクターのクオリティと遜色ないエフェクトのかかり具合でした。これをこの価格のアンプに入れてくるとは……。リバーブなどは「包まれている感」があって、こんなに小さな筐体から出力されている音とは、とても思えないほど。

実績のある製品で培った技術をすでに持っていたからこそ、これだけ安価でありながら、リアルなサウンドを作り出すことができたのだと思われます。こうなってくると、もはや練習用アンプと言ったら失礼なくらい、すばらしい完成度です。

スマホやタブレットがなければ使えないの?

ここまでの解説を読んで、「Sparkを使うときはスマホかタブレットと常時接続していなければならないの?」と思う人もいるかもしれません。しかしご安心ください、そんなことはありません。練習中にいじりたくなるような一般的な調整は、本体だけでもちゃんとできます。

アンプのイコライジングや、各エフェクトのレベル調整は本体のツマミで設定できます。また、タブレットやスマホで作り込んだサウンドは、本体側に4つ保存しておくことができるので、普段の練習ではスマホもタブレットも使わずに、お気に入りのサウンドを呼び出してすぐに練習を始められます。

このように、とことん追い込めるだけではなく、手軽さまでしっかり兼ね備えているのがSparkの魅力なのです!

これだけで終わらないSparkの真骨頂!

ここまででも圧倒的な魅力を感じさせてくれたSparkですが、まだ終わりません(笑)。BIAS Mini Guitarを購入したときにも感じたことなのですが、ソフトウェアから始まったPositive Gridだけあって、クラウドサービスが充実しているのです。

BIAS HeadやBIAS Mini Guitarは、アンプを改造したり、手持ちのアンプをプロファイリングできることが売りで、そのデータをユーザー同士、シェアし合うことができました。私もこのサービスにはめちゃくちゃお世話になっています。なかには、実機ではどうやっても手に入らないようなヴィンテージアンプのデータもあって、「このアンプ無料なの!?」と、申し訳なくなるくらい(笑)。

ここまでではありませんが、Sparkにもクラウドサービスが用意されています。Sparkには、膨大な数のアンプ、エフェクトコレクションが搭載されているわけですが、数が多いため、組み合わせや設定のパターンは無限大です。そうなると「知識がなくていい音を作れるか心配……」といった問題が発生します。

練習用アンプという性質を考えると、音作りや機材の知識がないエントリー層にも多く購入されると思います。そういう人たちを想定してなのか、作り込んだサウンドシステムをダウンロードできるクラウドサービスが用意されています。

アイコンをクリックするだけで試奏できますので、お気に入りのプリセットを見つけましょう! ダウンロードしたあとは、さらにカスタマイズも可能です!

アイコンをクリックするだけで試奏できますので、お気に入りのプリセットを見つけましょう! ダウンロードしたあとは、さらにカスタマイズも可能です!

このサービスは、Positive Gridや世界中のユーザーたちが作り上げたサウンドシステムを、無料でダウンロードできるというものです。使い方はとっても簡単で、クラウドの画面にアクセスすると、そこには演奏ジャンルごとに各種のプリセットが並んでいます。それらをワンタッチで気軽に試奏できますので、その中で気に入ったものが見つかったら、ダウンロードして自分のシステムに組み込めばよいのです。

もちろんダウンロードしたサウンドシステムは、そこからアンプ・エフェクターの入れ替えや調整が可能ですので、より自分好みのサウンドに仕上げることができます。こんなことをして遊んでいたら、あっという間に何時間も経ってしまうことでしょう……。

一石二鳥! 普段はオーディオスピーカーとして使えるスグレモノ

Sparkは、練習用アンプの中でもかなり小型な部類だと思います。しかし、このサイズでありながら、フルレンジスピーカーを2基搭載しており、リアルなギターサウンドを出力してくれます。40Wのアンプ搭載なので、大音量もお手のもの。

しかも、スマホやタブレットとBluetooth接続ができるとなれば……そう、まさかのスマホに保存した音楽をSparkのフルレンジスピーカーで、ワイヤレスかつ高音質で再生することができるわけです! これで、ギターアンプとして使っていないときは、普通に音楽を聴くためのBluetoothスピーカーとして使えますので、本当にむだがありません。

もちろん、好きな音源を流して、そこに合わせながらギターを弾くこともできますので、臨場感たっぷりで練習に没頭することもできます!

練習をデザインするアンプ

そろそろお腹いっぱいになってきたんじゃないでしょうか(笑)。正直、私もSparkをいじりながら「まだ魅力があるの!?」と突っ込んでしまったくらいです(苦笑)。ユーザーが練習用アンプに求める「こんな機能があったら」という、潜在ニーズに応えまくりのアンプなのです。

さて、次に紹介したいのは、練習時に役立つ機能です。Sparkはサイズ的に見ても「練習用アンプ」にカテゴライズされると思います。つまり、当たり前ですが、練習の際に最も使われるアンプということです。そのためBIASシリーズにはない、練習に特化した機能がSparkには搭載されています。

それが「Smart Jam」という、気軽に伴奏を再生できる機能です。使い方は至って簡単で、Pop、Rock、Funk、Bluesの中から好みのジャンルを選び、さらにその中で気に入った伴奏パターンを選択するだけ。これだけでジャムセッションが楽しめてしまうのです。コード進行も自分の好きなものにカスタマイズできるので、練習している楽曲のコード進行にしたり、作曲ツールとして使うことだって可能。この伴奏がギターの音と一緒にアンプから再生されるので、臨場感たっぷりのアンサンブルが楽しめるんです!

好きなジャンルを選択したあと、コードをカスタマイズして自分好みのバッキングトラックを作っちゃいましょう!

好きなジャンルを選択したあと、コードをカスタマイズして自分好みのバッキングトラックを作っちゃいましょう!

ちなみに練習項目をタップすると、まず目に飛び込んでくるのが、YouTubeにアップされている星の数ほどある伴奏音源たちです。これがBlues、Metal、Countryといったようにカテゴリー分けされているので、その日の気分に合わせたバッキングトラックを再生してアドリブを楽しむのもいいかもしれません。これらの音源も自動でコード解析をしてくれるので、ただYouTubeでバッキングを再生するよりも、精度の高いアドリブ練習ができると思いますよ。

さまざまなタイプのバッキングトラックが揃っています

さまざまなタイプのバッキングトラックが揃っています

また、自分が演奏した内容を解析して、バッキングトラックを作ってくれるという、なんとも未来的な機能まで搭載しています。使い方ですが、たとえば練習で使いたいコード進行があるとします。そのコード進行を演奏してSparkアプリに聴かせます。すると、その演奏を解析して、アプリが最適だと判断したバッキングトラックを生成してくれるのです! 何ならついでにコード譜まで作ってくれます。

テンポを決めて演奏を開始するだけ、最適な伴奏とコード譜を作ってくれます

テンポを決めて演奏を開始するだけ、最適な伴奏とコード譜を作ってくれます

これらの機能を体験して感じたのは、Positive Gridが提案しているのは「練習を楽しもう!」だということ。いい音と楽しい練習という最高の練習環境を1台に集約したことで、練習を心から楽しいものに昇華させてくれています。

本格的なレコーディングにも対応

さて、こうやってすばらしい音作りもできた、練習で上達できた……となると、あと欲しい機能としてはレコーディングに必要なオーディオインターフェイスです。そして、Sparkは、なんとこのオーディオインターフェイス機能まで搭載しているのです……もう脱帽です(笑)。

もちろん、Sparkで作り込んだオリジナルサウンドを、そのまま録音できるので、本当に1台で練習からレコーディングまで、すべてを網羅していると言えます。製品にはレコーディングソフトの「Presonus Studio One Prime」がバンドルされているので、すぐに本格的なレコーディングを楽しめます。

ベース、アコースティック楽器にも使える汎用性の高さ

ちなみにSparkはエレキギターだけでなく、ベースアンプやアコースティックギターをはじめとするアコースティック楽器用のアンプとしても活躍します。ベースの低音やアコギのみずみずしさまで鳴らし切れるのは、2発のフルレンジスピーカーのなせるわざでしょう。

エレキギターを弾く人の中には、アコギやベースも演奏する人もいます。こういう人たちにとって、楽器ごとにアンプを用意しなければならないのは、大きな悩みでした。実際問題、場所もとりますし……。

私の愛用しているBIAS Mini Guitarも、ベースやアコギ用アンプできると知ったときに「問題解決!」と喜んだのですが、比較的安価なSparkにもこの機能を持たせたことにはかなり驚かされました。本当に手を抜かないメーカーのようです!

まとめ

今回Sparkをいじりながら、未来のギター練習環境を垣間見た気分でした。正直、僕ら世代のギタリスト(40代)の多くは、複雑に配線された機材にご満悦だったわけですが、時代はコンパクトでシンプルにシフトしていっているようです。

最初は、「ギターシステムが1台で完結したらおもしろくないんじゃないか?」と思いましたが、使い続けていくうちに、楽器練習の本質をついた製品だと気づかされました。その本質とは「いい音」で「すぐに鳴らせる」そして「楽しい」ということです。そこに、複雑で面倒なシステムはいらないのです。そんなこんなで、楽器演奏の本来性に立ち返らせてくれる「Spark」、本当にすばらしい1台ですよ!

高村尚平

高村尚平

藤沢市のギター教室「ギターの処方箋TAKAMURA」を運営するギタリスト兼講師。ギターと機材が三度の飯より好き。過去には機材メーカーに在籍し、全国で実演セミナーを開催していたほど。

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