芸術の秋! ということで、こんな絵の具で絵を描いてみるのはどうでしょうか?
香り付き絵の具「香の具」(かのぐ)9色セット
子供の頃、香り付きの消しゴムなんかが流行っていましたが、この製品は、ありそうでなかった香り付きの絵の具です。
「香の具とは、植物由来の精油と塗料を混ぜ合わせた、香りのある新しい絵の具ブランドです」とのこと。香りは100%天然由来のようです
フタを開くと、早くもいい香りが……
色は、赤、青、緑、紫、白、だいだい、茶、黄、黒の全9色。絵の具のチューブに植物のイラストが描かれていて、それぞれのチューブの色と香りを表しているみたいです。
オレンジ、ラベンダー、ブラックペッパー、ゼラニウムといった、ある程度香りの予想がつくものから……
まったく香りの予想がつかないものまで
「イランイラン」とか、完全に初めましてな植物ですよ(香水などにも使われることが多い花のようですが)。
さっそくニオイをかいでみたのですが……
いい香りということはわかるんですが、正直、直接だと香りが強すぎて、どれがどれなのかよくわからないですね。
しかし、パレットに出して水を加えると……
ああ、香りがわかりやすくなった!
たとえばオレンジ色の場合、オレンジ……かどうかはわかりませんが、柑橘系の爽やかな香りがちゃんと判別できます。
実際に塗ってみると……まあ、普通の絵の具ですな
絵の具の質感は、小学校などで使っていた透明水彩絵の具というよりは、ポスターカラーや不透明水彩絵の具に近い塗り心地かな?
色を混ぜることで、香水を調合するように香りがさまざまに変化していくのもおもしろい
ただ、色を混ぜなくても、複数の色を使って絵を描くと香りが混ざっちゃうので、個々の香りは判別できなくなっちゃいますね……。
特定の「○○の香りがする」というよりは、「香水みたいにいい香りのする絵の具」ってことでいいんじゃないでしょうか?
当然「香の具」で塗った紙からも、いい香りがプンプン漂ってきます。
コレを使って絵はがきを描いたら、香りまで送れるすてきなはがきになると思うんですよ。
……ということで描いてみましょう
一番、香りのわかりやすいオレンジを使います
お母さんってこういう絵はがき、よく描きますよね
はい完成。「3年B組金八先生」ギャグですね
う〜ん、いい香り
何色か使っているものの、オレンジ色を一番多めに使っているため、柑橘系のニオイが強め。いい感じじゃないでしょうか!?
しかしこれ、郵便で送っても香りは残ってるんですかね?
……そこで、編集部のしえるさんに送ってみたのですが
数日後、こんな感想が
ハガキからふわっと、お花のような葉っぱのような、植物系のさわやかな香りがしました! 黒い文字からはお香のような香り、オレンジのところからは少し甘めの香りがしたような…? それらが混ざっていい香り♪ 撮影してくれた同僚も、私が説明する前から「なんか香りがする!」と言っていました。絵の意味はよくわかりませんでしたが、すてきな絵はがきでした♪
無事、香りも届けられたようです。
ただ、香りが続くのはせいぜい1週間程度といったところ。「香の具」が完全に乾くと香りはほとんどなくなってしまうようです。絵はがきにして送るなら、描いてすぐにポストに投函するのがいいと思いますよ!
今回紹介した9色セットのほか、各色、チューブと瓶の2サイズでの単品購入も可能。専用のポストカードもあるので、まだ直接会えないあの人に、絵はがきや年賀状で気持ちと香りを届けてみてはいかがでしょうか?
藤子・F・不二雄先生に憧れすぎているライター&イラストレーター。「デイリーポータルZ」「サイゾー」「エキサイトレビュー」他で連載中。