カシオ計算機(以下、カシオ)の「Casiotone(カシオトーン)CT-S1」(以下、CT-S1)は、インテリアになじむスタイリッシュなデザインが特徴的な電子キーボード。おしゃれなボディにこだわりの61音源を内蔵する61鍵キーボードで、大人が趣味で使うのにもぴったりな1台だ。
そこで今回は、「ピアノが弾けるようになってモテたい」という価格.comマガジン編集部のアラサー男子・久米に、このCT-S1を使ってもらった。モテるピアノ男子を目指すためのファーストステップとして、キーボードを使って2週間練習してみることにしたのである。
ちなみに久米は、「実は昔ちょっとピアノやってた」とかではなく、ガチの鍵盤初心者。今回は、そんな久米のチャレンジを時系列で追いながら、未経験者のリアルな声とともにCT-S1の魅力をお伝えしていこう。はたして久米は、2週間で鍵盤をどこまで弾けるようになるのか?
今回、CT-S1の練習に挑戦する久米は、自分に厳しい男。以前も価格.comマガジンの企画で、ガチな肉体改造を実施し、見事にダイエットに成功して腹筋を割った(→久米の肉体改造については、こちらを参照)。しかし、まじめな性格のせいか、元々モテたいと思って始めた肉体改造がいつしか本気になり、普通にゴツい男に……。「時代は細マッチョじゃないですか。こんなガチでゴツくなっても全然モテないんですよね」となげく久米なのだった。
そんな久米がひらめいたのが、「ギャップ萌え」。いわく、「俺みたいなゴツいヤツが、ピアノがドンと置いてある状況下でさらりと弾けたらかっこよくてモテると思うんですよね。ピアノ弾けるようになりたい!」とのこと。しかし、現在はひとり暮らしということもあって、自宅にフルサイズのピアノを置くのはスペース的に難しいという。そこで、ファーストステップとして「鍵盤に触れよう」という点で目を付けたのが、コンパクトな61鍵キーボードのCT-S1というわけだ。
編集部のアラサー男子・久米。着衣状態だとわかりにくいかもしれないが、かつてモテようとしてジムに通って肉体改造したら、ガチでムキムキになってしまい、逆にモテなかった過去を持つ。「今度こそ、ムキムキ男子が鍵盤演奏するというギャップ萌えを狙ってモテたい!」と意気込む
CT-S1は、鍵盤・スピーカー・最低限のボタンのみで構成されているシンプルな製品で、感覚的には電子ピアノに近い部分もあるので、ピアノへの第一歩として選ぶコンパクトなキーボードとしてはかなり有力だ。それに、インターフェイスがシンプルということは、初心者が操作に迷いにくいという利点もある。また、鍵盤部の上に配置されたスピーカースペースを覆うファブリックのデザインがおしゃれなのもポイント。モテたい男子にとってはデザインも重要である。
61鍵盤のコンパクトなサイズ感とミニマル&スタイリッシュなデザインで、普段暮らしている生活空間にも置きやすい
鍵盤はタッチレスポンス付きで、内部にはカシオ独自の「AiX音源」を搭載。ピアノ、ストリングス、エレキギター、オルガン、シンセサイザーなど全部で61種類のサウンドを再現可能。初心者向けのキーボードでありながら、上達するにつれていろいろ遊べる機能性があるのもポイント
製品の詳細は、以下記事をご参考いただきたい。
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久米もまずその外観に惹かれたようで、「とにかくデザインがスタイリッシュでおしゃれ。付属品やボタンも必要最低限といった感じで、それが逆に初心者には使いやすいと思います。試しに仕事用の書斎に置いてみましたが、普段使いのアップル製品ともなじみましたし、音楽クリエイターの机みたいにバシッとキマリました(笑)」(久米)。
いつも仕事しているデスクに置いてみたら、イケてる音楽クリエイターっぽくなった!
さてここからは、実際に久米が実践した練習の様子をお届けしよう。CT-S1のおしゃれさを堪能した久米は、いよいよ練習曲を選ぶ段階に入った。いろいろ悩んだ結果、日本人ミュージシャン・yamaの「春を告げる」をピックアップ! 2020年に大ヒットした曲で、Billboard JAPANの発表によると、2021年1月にストリーミング累計再生回数が1億回を突破している。「この曲、僕もめっちゃハマッて、2020年にいちばん聞いた楽曲だったと思います。ボーカルの歌声と曲の疾走感が聴いていて気持ちいいんですよね。どうせなら好きな曲を弾けるようになりたくてこの曲を選びました」(久米)。
そう、今回のように大人が趣味的に楽しむなら「自分が弾きたい楽曲を選ぶ」というのは大いにアリ。なぜなら、弾きたいものを弾くということは、練習のモチベーションに大きくつながるからだ。
というわけで、「春を告げる」の楽譜を購入した久米
……しかし、楽譜が読めない!
なので、音符やマークの意味を調べて、書き上げるところからスタート。知っている曲なので、何となく「上が主旋律なんだな」という感じでだんだんわかってくる。好きな楽曲を選ぶと、こういう基本を勉強するときのモチベーションにもなる
楽譜の読み方を調べるところに時間を使いつつも、久米は主旋律の右手から練習を開始することにした。普段過ごしているリビングテーブルにCT-S1を設置して練習スタート! 61鍵でコンパクトサイズのCT-S1は、リビングテーブルに置いてもイケるのだ。
なお当然ながら、最初から手がスラスラ動くわけもなく、まずは1音1音ゆっくり弾いていく。なかなか形にはならないものの、「好きな曲のメロディを弾けるのはうれしいから、早くスラスラ弾けるようになりたいと思いました」という。好きな音楽を自分で演奏する楽しさを実感できたら、楽器上達の第一歩!
付属の譜面台を立てて、練習スタート。まずは右手だけを練習。CT-S1には61種類の音色が入っているので、弾く楽曲の好みに合わせていろいろ切り替えて遊べるのも楽しい
しかし、しばらく練習しているうちに、弾いていて何かがしっくり来なくなってきた久米。実はこれまで使っていた楽譜は、初心者向けに原曲からキーを変えていたものだった。「実際の音と違うような気がして気持ちよくなくなってきました。あと、どんなリズムで弾くのかが、初心者には楽譜だとわかりにくいんです」(久米)。そこで、何かよい方法はないかと模索した久米がたどり着いたのが、最近YouTubeによくある、音ゲー風画面で初心者向けに打鍵のタイミングを解説してくれている動画。「春を告げる」の解説動画を見つけたので、途中から楽譜ではなくその動画を見て練習することにした。
「メロディもしっくりきたし、テンポ感や流れもイメージしやすくなって、練習しやすくなりました。自分の好きな曲を、徐々に弾けるようになっていっている実感が湧いてきて、練習がどんどん楽しくなってきました」(久米)。
譜面台にスマホを設置して、解説動画を再生しながら練習
何度も何度も練習するうちに、右手だけだったらスラスラ弾けるようになってきた! 時間も30分、1時間くらい一瞬で過ぎ、よい暇つぶしやリフレッシュにもなったとのこと
ちなみにこちら、CT-S1を練習しながら、自宅でひとり撮影にいそしむ久米。なんかシュール
そんな感じで、練習が楽しくなってきた久米……だったのだが、次のステップで試練がやってくる。そう、両手合わせての練習だ。「左手(コード)が入った瞬間、一気に難しさが跳ね上がりました」(久米)。
左右の手で違う動きをするなんて考えられないし、自分の手じゃないみたい!
そこで久米は、CT-S1に搭載されている「RECボタン」を活用することにした。これは、自分の演奏を録音して、キーボードに保存できる機能。RECボタンで、片手の演奏を左右それぞれに録音しておいて、たとえば右手の録音を再生しながら、それに合わせて左手を弾いて練習するといった具合に使える。左右それぞれで、この練習を何度も繰り返すことにした。
「RECボタンを活用して片方ずつひたすら練習して、慣れてきたら両手で弾いてみる。最初のうちは、両手合わせた瞬間にたどたどしくなるのですが、それをずっと繰り返していたら、だんだん同時に弾けるようになってきました。この機能は便利だと思いました」(久米)。
RECボタンをON
まず右手だけ弾いて録音
先ほど録音した右手の演奏を再生しながら、左手の練習をする
何度も何度も繰り返しているうちに、だんだん両手で弾けるようになってきた!
そんな風にして練習を重ねていった久米。2週間後の成果を、以下の動画でご覧いただきたい。
「お世辞にもうまいというレベルまでは行きませんでしたが、原曲の10分の1くらいのスピードでサビだけ両手で弾けるようになりました。あの疾走感はどこに……という感じですが(笑)。でも、全く初心者の自分でも、2週間でここまでできるということがわかってうれしいです」(久米)。
というわけで、久米は見事に2週間で「両手を合わせて演奏する」ところまでたどり着くことができた! 新しい趣味として鍵盤楽器を始める場合、最初からフルサイズの電子ピアノを導入するのは、スペース的にも難しい場合が多いだろう。そこでファーストステップとして、CT-S1のようなコンパクトかつシンプルで機能性のあるキーボードは、よい選択肢になると思う。
気持ちは米津の久米津
CT-S1の場合、シンプルな使い勝手ながら、音質にはしっかりこだわっており、音色も豊富なのでいろいろな遊び方ができるし、それなりに上達したあとでも楽しめる。では最後に、今回のチャレンジを終えた久米のコメントで本記事を締めくくろう。
「コロナ禍での新しい趣味として、まず61鍵サイズのキーボードで遊んでみるのはめっちゃアリだと思いました。CT-S1は、見た目もスタイリッシュで、サイズもそこまで大きくなく持ち運びもできるので、リビングテーブルで練習できたのがすごく楽でした。それにおしゃれなデザインだとやる気も出ますし、所有する満足感もあります。それにすごくシンプルなので、キーボードを使ったことがない初心者でも、ほとんど使い方に迷うことはありませんでした。
練習しているとあっという間に時間が経過して、自分の好きな曲が弾けるようになると、すごくうれしい。練習すればするほど上達して、自分にプラスで跳ね返ってくるのがよいですね。どんどん練習していけば、どんどんモテそう……な気がします!」(久米)。
オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。