今回ご紹介するガンプラは、「ガンダムブレイカー バトローグ プロジェクト」という、ゲーム・ショートアニメ連動企画で誕生したオリジナルガンプラです。ガンダムタイプとしては異色のカラーリングとミリタリー感満載の重装備が特徴的で、組み立てやすく可動も優秀という良キットでした。
アニメ、ゲーム、ガンプラ連動企画の新機体「ガンダムダブルオーコマンドクアンタ」です
「ガンダムダブルオーコマンドクアンタ」は、HGの「ガンダムダブルオークアンタ」をベースに、SDガンプラの「コマンドガンダム」の要素をミキシングしたカスタマイズ機体という設定。ショートアニメ第1話では、第13回ガンプラ選手権全米大会で優勝しています。
ベースとなっている「ガンダムダブルオークアンタ」から大胆なアレンジが施されており、カラーリングはミリタリー感満載の深い緑色で、角張ったデザインになっています。大型ライフルやシールド、ミサイルランチャーなどの武装もてんこ盛りで、ビーム兵器よりも、実弾兵器を扱う機体にアレンジされていました。
カラーリングが渋い「コマンドクアンタ」。HGなのでサクサク組み立てられます
参考までに、RGの「ダブルオークアンタ」がこちら。「コマンドクアンタ」はほぼ原型がなくなっていますね
最新のガンプラは、HGシリーズでも関節にポリキャップを使うことが少なくなってきていますが、「コマンドクアンタ」は首、肩、肘、手首、胴体、腿、膝、足首などほぼすべてがポリキャップによる関節構造です。ちょっと懐かしい感じですね。HGの「クアンタ」のランナー、パーツを流用しているところもありますが、頭部やアーマーパーツ、武装などはすべて新規造形。また「クアンタ」同様、腕や脚のポイントとなるレンズにはクリアパーツが使われており、メタリックのシールと合わせることで、発色のいいイエローが差し色になっています。
肘は二重関節。多少肩アーマーが干渉しますが、腕は水平に伸ばせます
腿はフロントアーマーに干渉するためこれが精一杯。膝、足首は柔軟です
アーマーで隠れてしまうところもあるのですが、イエローのクリアパーツがふんだんに使われており、「クアンタ」の名残も見られますね。
武装は、ヘビーマシンガンにアームズシールド、コマンドソードとコンバットナイフが2本。肩には「コマンドガンダム」さながらのミサイルランチャーが装備されており、かなりの重装備です。ちなみに武装も「クアンタ」のものに新規パーツを組み込んで作られており、「コマンドクアンタ」用にボリューム感のある武器になっています。
武装パーツです。シールドには着脱可能な2本のコンバットナイフが付属
フル装備させました。左腕のシールドにもキャノン砲が装備されています。大型コマンドソードはバックパックに装備可能
コマンドガンダムさながらの肩口のミサイルランチャーや、右手装備のヘビーマシンガンもボリュームがありますね。胸部や脚部のアーマーパーツもガッシリしていて、ガンダムタイプのガンプラとしてはかなりゴツい印象です。
左右の腕に装備できる武装ですが、ヘビーマシンガン、アームズシールドともに、グリップで持つだけでなく、腕部のジョイントに接続してしっかりと保持することができます。
右手装備のヘビーマシンガン。下部のブレードは軟質素材です
アニメにあった全弾発射スタイルも再現可能。左のアームズシールドがちょっと重くて、長時間のポーズ固定は無理でした
大型のコマンドソードは両手持ちも可能。かなり大きめですが、片手持ちでもかっこいいポーズがとれます。ソード部分は軟質素材でした。
コマンドソードは本体と同じくらいのサイズ。両手持ちも片手持ちもOK
また、アームズシールドの両側にコンバットナイフが付属。簡単に着脱でき、それぞれ両手に持たせることができます。
アームズシールドから2本のコンバットナイフが着脱可能
それぞれを持たせて二刀流さながらのポージングができます
そのほか、左腕用の平手パーツも付属。バックパックのミサイルランチャーは可動して、肩の動きに干渉しないようになっていました。
本キットは「クアンタ」のランナーやパーツを流用しているので、オリジナルの「クアンタ」の頭部を余剰パーツで丸々組み立てることができます。カラーリングがオリジナルのホワイトとは異なるので、これはこれで交換して使うのもアリかと思います。
写真右が「クアンタ」頭部。クリアパーツも使ってカラーリングの異なる頭部を組み立てることができます
頭部を換装してみました。「クアンタ」感が戻ってきましたね。これはこれでいいかも
ゲームと連動とはいえ、ガンプラ独自のミキシング機体ということで、原作好きの方だとちょっと敬遠するかもしれません。実際に組み立ててみると、「クアンタ」というよりは、カラーリング的に「コマンドガンダム」の1/144化という印象を強く感じました。でも動かしてみると要所要所に「クアンタ」の名残が生かされており、かなり洗練されたミキシングになっているのではと実感しました。
角張っていてもスマートに見える脚部などは「クアンタ」の名残がありますね
「ガンダムブレイカー バトローグ プロジェクト」からはすでに多数のガンプラが発売されておりますが、これがなかなか強者揃いのスタイルとなっており、ガンプラファンでもちょっととまどうくらいの異色の機体が揃っています。その中で「コマンドクアンタ」は、スタイリッシュかつヘビーデューティーな印象で、正統派のミキシング機体なのではないでしょうか。カラーリングもまとまっていて、洗練されたガンプラだと感じました。ゲームのように、それぞれの機体のパーツをカスタマイズしてさらにミキシングできるということで、ガンプラのまた違った楽しみ方を提案してくれるシリーズですね。
趣味も仕事もゲーム漬けだった人生から脱却を図り模索中。ホビーや生活雑貨記事などを書かせていただきます。