ハンディカムやスカイセンサーからエレクトリックな音が

初代ウォークマンやトリニトロンも集合!? 現ソニービル最後のイベント「みんなで奏でる」はココが見どころ

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「あなたの記憶に残っているソニー製品は?」と質問したら、答える人によって“ウォークマン”や“ハンディカム”など多種多様な名称があがるだろう。ラジオからハイレゾまで、世代によってソニーというブランドへの思い入れやイメージは大きく異なる。そんなさまざまな歴代ソニー製品を使って、“音楽を演奏する”という一風変わったイベントが、東京・銀座で開催されている。

「エレクトリカル アンサンブル -ソニーを奏でる、みんなで奏でる-」と名付けられたこのイベントは、2017年3月6日〜3月31日(金)の期間限定で実施中。場所は東京・銀座のソニービル 8F コミュニケーションゾーンOPUSで、一般客が無料で参加できる。なお、ソニービルはリニューアルのため本年3月31日をもっていったん営業を終了するので、現在のOPUSで行われるイベントはこれがラストだ。その記念すべき内容と見どころをレポートしたい。

OPUS 8Fのイベントスペースに入ると、懐かしいソニー製品が一風変わった様子で並んでいる

OPUS 8Fのイベントスペースに入ると、懐かしいソニー製品が一風変わった様子で並んでいる

会場の中には、懐かしき初代ウォークマンや、ブラウン管テレビ「トリニトロン」の姿が

会場の中には、懐かしき初代ウォークマンや、ブラウン管テレビ「トリニトロン」の姿が

テルミンみたいな初代ウォークマン! ブラウン管テレビ「トリニトロン」は打楽器に?

円形の音響空間であるイベントスペースに入ると、ウォークマンの初代機やハンディカムなど全部で6つの製品が設置されている。これらの製品は、音を鳴らす音響器材としてカスタマイズされていて、一般来場者がこれらに「触れる」「手をかざす」「ボタンを押す」などの動作を行うと、各製品に組み込まれたエレクトリックなサンプリング音が鳴らされる仕組みになっている。

展示に近づいてみると、オープンリール式のテープレコーダー「TC-7660」のほか、初代ウォークマン「TPS-L2」がテルミンみたいな楽器に変身していたり、BCLラジオのスカイセンサー「ICF-5800」はカメラのフラッシュが付いた状態に改造されていたりする。おもしろいのは、ブラウン管テレビ「トリニトロン KV-19GT2」が打楽器になっていたり、ハンディカム「FDR-AX100」がトロンボーンと合体していたりするところ。また、デジタル一眼カメラからは「α7R」「α7RII」「α7II」の3製品が展示されているのだが、ボタンを押すと各機種の本物のシャッター音(サンプリングされていないもの)がスピーカーから出力され、それぞれの音の違いがわかるようになっている。以下、動画も交えて各製品がどう改造されているのかを紹介していこう。

オープンリール式テープレコーダー「TC-7660」

オープンリール式テープレコーダーは、磁気テープの中に実際にサンプリング音が収録されている。来場者がリール部分を手で回すことで、収録されたサンプリング音が読み取られ、近くにあるスピーカーから鳴らされる仕組みだ。

左側のリールは時計回り、右側のリールは半時計回りに回転させる。リールを自分の手で直接触って時期テープの音を出すというのがおもしろい

音楽プレーヤー「ウォークマン TPS-L2」

初代ウォークマンは、来場者がウォークマンの下にあるセンサーに手をかざすと、テープ部に収録されているサンプリング音が流れる。手の距離で音程を変化させるというもので、演奏中の様子はテルミンのようだ。

センサーに手をかざす距離によって、テープの再生速度が変わる仕組みになっていて、センサーに手を近づけるほど音程が高くなる(再生速度が上がる)。なお、テープ部はずっと回転できる永久仕様になっており、A面/B面の入れ替えを行わなくてもよい

ブラウン管テレビ「トリニトロン KV-19GT2(他)」

ブラウン管テレビは、ブラウン管部分を打楽器のように叩くと、ブラウン管画面から発せられる電磁波が音になって鳴らされる仕組み。なお演奏者は、一緒に用意されているコイルアンテナを体のどこかに装着する必要がある。

演奏者がブラウン管を叩くと、そこから発せられる電磁波が演奏者の体内を経由し、手に持ったコイルアンテナを通して、接続されているギターアンプから音として出力される

ビデオカメラ「ハンディカム FDR-AX100」

ハンディカムは、トロンボーンの仕組みと合体させていることが特徴。カメラの映像出力をスピーカーの音声入力に直接つなぎ、映像を音に変換したものを出力している。

演奏者がトロンボーンを演奏するようにアームを動かすと、液晶画面に表示される走査線の太さが変化し、それにあわせて音が高くなったり低くなったりする

デジタル一眼カメラ「α7R」「α7RII」「α7II」

3種類のαは、ボタンを押すことでシャッター音を鳴らせる仕組み。実際にカメラのシャッターが閉じて、アコースティックな音が鳴る。実際に試してみると、シリーズによって実はシャッター音が異なっていたことに気付いておもしろい。

ボタンを長押しすると、連写のように連続してシャッター音を鳴らせるようになる

BCLラジオ「スカイセンサーICF-5800」

スカイセンサーは、実際に受信した電波を音に変えて近くのスピーカーから慣らす仕組み。今回のイベントでは、一緒にテレビのリモコンやカメラのフラッシュが用意されており、リモコンを押したときやフラッシュを焚いたときに発生する微量な電磁波をキャッチしてその場で音を鳴らすことができる。

本体の真ん中に備える丸いチューニングダイヤルを回すことで、音を変化させられる

ソニーの歴史を音に変換して楽しめる、“ソニーならでは”のイベント

本イベントは、ソニー・ミュージックアーティスツに所属する音楽グループ“Open Reel Ensemble”のメンバーが監修している。製品開発だけではなく、レコード会社やアーティストマネージメント会社をグループに持つソニーだからこそのイベントともいえるだろう。

Open Reel Ensembleは、旧式のオープンリールテープレコーダー複数台を楽器として演奏するグループ。本イベントの会場内の壁面には、彼らが演奏する映像が30分ごとに投影されるようになっている。さらに、一般来場者が演奏した音はすべて録音されており、Open Reel Ensembleがその一部を演奏にミックスして、3月30日(木)に行われるOPUSのフィナーレライブ演奏で使用する予定となっている。

今回のプレス向け体験会に登場したOpen Reel Ensemble。小さいころから自宅に8ミリビデオカメラ「Hi8」があり、コマ撮りをして遊んでいたというメンバーも

本イベントは、ソニーの持つ歴史やエンターテインメント性を音に変換して体験できるというおもしろい試みだ。実際、“トリニトロン”や“スカイセンサー”などの名称にグッと来る人は、その実物を見るだけでも楽しめるのではないかと思う。ご興味のある方はぜひ現地に足を運んで、自分の手で“ソニーの音”を奏でてみてほしい。

会場の入り口には、オープンリールデッキの記念撮影用看板も

会場の入り口には、オープンリールデッキの記念撮影用看板も

同じソニービルの1〜4階では、ソニーの歩みをたどれる「It’s a Sony展」も開催中。こちらも同じく、3月末でいったん閉鎖する

■イベント情報
『エレクトリカル アンサンブル -ソニーを奏でる、みんなで奏でる-』
2017年3月6日(月)〜3月31日(金)
会場:東京都 銀座 ソニービル 8FコミュニケーションゾーンOPUS
時間:11:00〜19:00(3月6日は14:00から)
料金:無料
http://www.sonybuilding.jp/eventspace/opus/electricalensemble/

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。あ、90年代アニメも好き。

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2017.10.23 更新
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