こちら、何かわかりますか?
ちょっと前にSNSで、「今の若者はこれが何だかわからない」という投稿を見かけて、ショックを受けました。え……もうそんな時代!?
マット式の蚊取り器だよ!
確かに最近は「ノーマット」の蚊取り器ばかりで、「マット」を使うものなんてとんと見かけません。でもさ……「マット」あってこその「ノーマット」でしょ!?
本体は家にあったのですが、さすがにマットは残っていなかったので、まだあるのかな……と探したら、現役で売られていました、蚊取りマット
懐かしい!
昭和の時代には、こんな分厚い切手大のマットを使って蚊を取っていたんですよ。世界初の電気式蚊取り器「ベープマット」として、一世を風靡しましたよね。
使い方は、熱くなる金属部分にマットを置いて電源を入れるだけ
マットに染み込んでいる殺虫成分が、熱によって揮発することで、蚊を退治できるという仕組みです。電源を付けてしばらくすると、独特の香りが漂ってきます。
使い始めてすぐのタイミングで一番効果が高くなるようになっていて、短時間のうちに蚊を退治し、あとは少しずつ薬剤の蒸散量が減っていく仕組み。蚊取り線香のように火を使うこともなく、ニオイも少ないので、夜寝るときにピッタリだったわけですね。
で、ひと晩たつと、力を使い果たしたかのように白くなっちゃうんですよね
「頑張って蚊を追い払ったぜ!」と燃え尽きた感があってうれしいです
裏もこんがりと……
有効時間は約12時間、毎晩交換しなくちゃならないので、ひと夏放置しておけるようなノーマットと比べると面倒くさいんですが、独特の趣があっていいもんです。
マットが売られているということは、マット式の蚊取り器本体もまだ売られているんじゃ……と思ったら。
ありました! 「ベープマットセット」
形も、ちょっと現代風になってますね
金属部分に傾斜がついているので、このあたりにマットを置くと……
スルッと定位置に滑り落ちていきます。ちょっと便利!
あとはスイッチを入れて放置するだけ
ひと晩たつと……
例のごとく白くなっていますが
焦げはついてないですね
昔のものよりも適確な温度調節がされるようになっていたりするんでしょうか?
本体に関しては、誤って熱いマット部分を踏んでしまわないようにカバーが付いているので、進化していますよね。
まだまだ現役で販売中だったマット式蚊取り器。
フマキラー製ではありませんが、さらに、こんなものもありました!
なんとUSB対応のマット式蚊取り器! 直流家の「マトちゃん」です
パカッとフタを開けると、熱くなるヒーター部分が出現します
予想外に小さいですが、考えてみればマットを乗せる分の大きさがあれば十分なんですよね。今までの蚊取り器、なんであんなに大きかったんだろう……。
ここにマットを設置してフタを閉めれば準備オッケー!
パソコンのUSBポートや、USB充電器に差し込めばマットが熱せられて、蚊取り効果が発揮されるわけですが……。
まあまあ熱くなるので注意が必要です
……とはいえ、自宅で使う分にはわざわざパソコンにつながなくても、「ベープマット」を使えばいいですよね。「マトちゃん」が活躍するのは、家の中というより外なんです。
「マトちゃん」はUSB対応なので、モバイルバッテリーでも使うことができるわけですよ!
フタが付いているので、縦にしても横にしてもマットが金属部分に密着して、バッチリ蚊取り効果を発揮してくれます。
つまり、持ち歩いて使用することができるんです!
野外でどこまで効果があるのかはわかりませんが……
車中泊や、テント泊などでは活躍してくれそうです(狭い場所で使用する場合は、ときどき換気をしてください)
朝。「マトちゃん」は12時間で自動的に電源OFFとなります
蚊取り器の効果なのか、もともと蚊がいなかったのかはわかりませんが、とりあえず虫に刺されてはいないですね。
自宅で常時使う分には、後発のノーマットタイプのほうが便利かもしれません。しかしマット式は、薬剤を必要以上に蒸散しないマイルドな使い心地で、今も根強い人気があるんだとか。確かに最近のスプレータイプのものなんかは、使いすぎると舌がピリピリしてくることもあって、日常的に使うにはちょっと心配ですよね(※編注:個人の感想です)。
気になる消費電力も、「ベープマット」でマット1枚を使った場合、ひと晩(約12時間)で約1〜2円しかかからないそうです。
ノスタルジーを感じるマット式蚊取り器。やさしい使い心地が支持されて、今も現役で作られているとは驚きでした。家にいる時間が長いこの夏のお供として、取り入れてみてもいいんじゃないでしょうか!