筆者はズボンのポケットが膨らんでいる感覚が苦手なので、スマホを持ち運ぶ際は、ベルト周りに吊り下げられるタイプのミニバッグを愛用しています。
それゆえに類似の製品をあれこれ試してきたのですが、容量や材質、腰に提げる方法、フタの有無など、意外とラインアップが豊富なのが悩みどころ。選択肢が多すぎると、自分の使い勝手に合ったものを見つけ出すのがなかなか難しいんですよね。
そこで今回は、スマホや筆記具など日常的によく使うツールをまとめて持ち運べる、汎用性の高いミニバッグを紹介したいと思います。
クツワの「文具エプロンバッグ」は、その名のとおり、エプロンに付いているような「フタのないポケット」を備えたポーチ類を展開しているシリーズ。小物をパパッと出し入れしやすく、それでいて本体がスリムなのが特徴で、2012年に発売されて以降ずっと支持されてきました。
そんな人気シリーズが実は、2023年の秋冬にリニューアルされました。そこで、特にスマホを携帯するのにジャストな「文具エプロンバッグ ミニ」をこの機会に使い倒してみようと考えた次第です。
スマホや文房具を気軽に持ち運べる「文具エプロンバッグ ミニ」(クツワ)。新バージョンはメッシュポケットが目印で、本体カラーは写真の「ネイビー」のほか、「ブラック」「ブルー」「ピンク」の計4色を展開しています
本体サイズは約145(幅)×20(奥行)×175(高さ)mmで、背面から大ポケット、内ポケット、中ポケット、小ポケットが連なり、最前列にメッシュポケットが備わっています。
ちなみに使用例として筆者の構成をあげると、こんな感じ。
大ポケット:スマホ(「iPhone 12 Pro Max」)
中ポケット:メモ帳、多色ボールペン
小ポケット:ペン型はさみ、リップクリーム
メッシュポケット:ワイヤレスイヤホンケース、付箋
自宅・外出先問わずよく使っている文房具がまとめて収納できているので、ぶっちゃけ、これだけで完全に普段使いのペンケースとして機能しています。
筆者の普段使い状態。必要なものがきちんと収納できて「これひとつあれば安心」って感じ
大ポケットのサイズ感としては、6.7インチ画面の「iPhone 12 Pro Max」がきれいにすっぽり入るほど。ポケットにフタがないので、ひんぱんに出し入れしても面倒くささは感じず、まさに「パンツのポケットが増えたような感覚」で使えます。
大ポケットに「iPhone 12 Pro Max」を入れたところ。マチも余裕があるため、手を突っ込んでスマホを取り出すのもラクです
ちなみに、ポケットにフタがないゆえに、中身の脱落が気になるところですが、腰に提げた状態で小走りする程度の振動であれば、ほぼ問題はなさそうです。筆者は1か月以上、毎日使って検証してみましたが、フタがなくて困ることはありませんでした。
メッシュポケットのふちにはゴムが入っていて、厚みのあるものも収納しやすいです
本体背面には中央にカラビナ×1、その両端にベルトループ×2が配置され、さらに側面には別売りの専用ベルトを使用するためのD環も備わっています。
このため、「文具エプロンバッグ ミニ」を腰に提げる際には、以下の3種類の方法から選べます。
(1)カラビナで吊す
(2)ベルトループにベルトを通す
(3)専用ベルト(別売り)で腰に巻く
ベルトループとカラビナは頑丈に縫い付けられているので、それなりにハードに使えそうな雰囲気です
いちばんシンプルかつ気軽な方法は、カラビナでしょう。パンツのベルトやベルト通しにひょいと引っ掛けるだけなので、付け外しも簡単です。ただし、1点で吊すだけなので、ブラブラと揺れやすいのが気になるかもしれません。
カラビナで吊るのが最も手軽。ただし歩くたびにバッグが揺れるので、それが気になる人はいるかも
さほどひんぱんに付け外しをしないというのであれば、ベルトループを使うのが安定して使いやすいと思います。こちらは2点で吊すのに加えて、より腰に近い高さに固定できるため、移動中の揺れはほとんど解消される感じ。安定感が大幅にアップします。
腰の近くでしっかりめに固定でき、バッグの重さを感じにくいのもポイントです
別売りの専用ベルト「文具エプロンバッグ ベルト」(メーカー希望小売価格770円)は、長さ調整が可能なテープベルト。ベルトの両端に付いたカラビナを、バッグ本体のD環に引っ掛けて使用します。
ベルトを装着した状態。ベルト長は約650〜1200mmの範囲で調整できます
「文具エプロンバッグ ベルト」を付けて腰に巻けば、簡易的なウエストバッグのように使えるというわけ。ベルトを回すだけでバッグの位置を調整できるので、立っているときはお尻側に、座るときには腰の横に、なんて使い分けも簡単にできます。
そして付け外しがしやすく、2点で吊っているためそこそこ揺れにくい。まさに「カラビナとベルトループのいいトコ取り」な方法と言えるでしょう。
1か月愛用した結果、筆者の最適解は専用ベルトで巻く方法でした。着脱の簡単さと使い勝手のバランスがちょうどよく感じます
専用ベルトのデメリットをあげるなら、別売りであること、トイレのたびにいちいち外さなきゃいけないこと、といったところでしょうか。
しかし、得られるメリットは先述のとおりですし、肩掛けスタイルにすればトイレもラクになるので、個人的にはやっぱりこれが便利に感じます。
ベルトの長さを調整して肩に掛けるとサコッシュ風に
もちろん人それぞれ使い勝手は違うでしょうが、汎用性はかなり高いミニバッグではないかと思います。ネイビーやブラックといった落ち着いたカラーを選べばスーツと合わせることもできなくはなさそう。
ひとまず今スマホをしまっている場所が「何だかしっくりこないな?」と感じている人は、ぜひ試してみてください。