レビュー

カラーを変えて自在にカスタマイズ! 世にも美しいハリオ「V60ドリッパー SUIREN」

水面に浮かぶスイレンの花のような美しいフォルムが特徴的なハリオ「V60ドリッパー SUIREN」(以下、「SUIREN」)。普通のドリッパーとは異なり、側面に隙間があります。このドリッパーでどのようなコーヒーが淹れられるか、確かめてみました。

リブだけで構成されたドリッパー

一般的なドリッパーとは一線を画すデザインですが、「SUIREN」も、世界のバリスタに高く評価されている「V60ドリッパー」のひとつ。「V60ドリッパー」の特徴である渦巻き状に付けられた「スパイラルリブ」を抜き出し、花びらのように配置しています。「リブとリブの間の壁は必要か?」という発想から、この形状が誕生したそう。

1〜4杯用のドリッパーで、サイズは約130(幅)×125(奥行)×108(高さ)mm。写真のスタンダードモデル「VDSU-02-TB」の公式オンラインストア価格は2,750円(税込)です

1〜4杯用のドリッパーで、サイズは約130(幅)×125(奥行)×108(高さ)mm。写真のスタンダードモデル「VDSU-02-TB」の公式オンラインストア価格は2,750円(税込)です

「SUIREN」はリブとリブの間の壁がないデザインですが、リブの形状は、オーソドックスな「V60ドリッパー」と同じ

「SUIREN」はリブとリブの間の壁がないデザインですが、リブの形状は、オーソドックスな「V60ドリッパー」と同じ

そして、組み立て式としている点も特徴。1本1本独立したリブを、ベースとなるリングに差し込んで完成させます。自分の手で組み立てる必要がありますが、差し込むだけなので手間取りません。

このような形で同梱されています。リブをリングへ差し込んだ状態で使用できますが、径の小さなマグカップでも安定して載せられるようにドリッパーホルダーも付属

このような形で同梱されています。リブをリングへ差し込んだ状態で使用できますが、径の小さなマグカップでも安定して載せられるようにドリッパーホルダーも付属

リブはプロペラの羽根のようにねじれています

リブはプロペラの羽根のようにねじれています

組み立てる際は、リングの溝にリブを1枚ずつ差し込みます。「HARIO」のロゴが自分のほうを向くように取り付ければ正解なので、迷うことはないでしょう

組み立てる際は、リングの溝にリブを1枚ずつ差し込みます。「HARIO」のロゴが自分のほうを向くように取り付ければ正解なので、迷うことはないでしょう

1分もかからずに組み立て完了。この状態で直接サーバーやカップに置いてドリップすることも可能です

1分もかからずに組み立て完了。この状態で直接サーバーやカップに置いてドリップすることも可能です

リングだけでは安定性が悪いときは、ドリッパーホルダーを使用しましょう。リングを差し込むだけです

リングだけでは安定性が悪いときは、ドリッパーホルダーを使用しましょう。リングを差し込むだけです

カラーを組み合わせてカスタマイズできる

そして、リブを差し替えてカスタマイズできるのも面白いところ。別売りのカラーリブを組み合わせて自分だけのドリッパーが作れます。

透明グリーン(RIB-6-TG)、透明ホワイト(RIB-6-TW)、透明パープル(RIB-6-TPU)、透明イエロー(RIB-6-TY)、透明レッド(RIB-6-TR) 、透明ブルー(RIB-6-TBU)のほか、透明ピンク(RIB-6-TPR)の7色をラインアップ(2024年12月5日時点)。各色6本セットで、公式オンラインストア価格は1セット1,320円(税込)です

透明グリーン(RIB-6-TG)、透明ホワイト(RIB-6-TW)、透明パープル(RIB-6-TPU)、透明イエロー(RIB-6-TY)、透明レッド(RIB-6-TR) 、透明ブルー(RIB-6-TBU)のほか、透明ピンク(RIB-6-TPR)の7色をラインアップ(2024年12月5日時点)。各色6本セットで、公式オンラインストア価格は1セット1,320円(税込)です

1色で揃えても、複数のカラーを組み合わせてもよし! クリアカラーなのもいい!

1色で揃えても、複数のカラーを組み合わせてもよし! クリアカラーなのもいい!

カラーの組み合わせは、なんと11億通り以上あるそう。推しのカラーを使ったドリッパーも作れちゃいますね

カラーの組み合わせは、なんと11億通り以上あるそう。推しのカラーを使ったドリッパーも作れちゃいますね

カラーリブを組み合わせたバリエーションも販売されています。使いたい色が決まっているなら、最初からこうしたモデルを購入すれば、追加購入の費用が抑えられるでしょう。2024年12月5日時点のラインアップは4種類。公式オンラインストア価格は「V60ドリッパーSUIREN ブラック&ホワイト」と「V60ドリッパーSUIREN トリコロール」が3,080円(税込)で、「V60 ドリッパー SUIREN 虹」と「SUIREN -Karen Miyama-」が3,850円(税込)です

カラーリブを組み合わせたバリエーションも販売されています。使いたい色が決まっているなら、最初からこうしたモデルを購入すれば、追加購入の費用が抑えられるでしょう。2024年12月5日時点のラインアップは4種類。公式オンラインストア価格は「V60ドリッパーSUIREN ブラック&ホワイト」と「V60ドリッパーSUIREN トリコロール」が3,080円(税込)で、「V60 ドリッパー SUIREN 虹」と「SUIREN -Karen Miyama-」が3,850円(税込)です

なお、バリエーションモデルの「V60 ドリッパー SUIREN 虹」と「SUIREN -Karen Miyama-」は付属するリングとドリッパーホルダーがホワイトとなります。リングとドリッパーホルダーのセット(ブラック「VDSU-RST-B」、ホワイト「VDSU-RST-W」 )も別売りされているので購入可能。公式オンラインストア価格は880円(税込)です

なお、バリエーションモデルの「V60 ドリッパー SUIREN 虹」と「SUIREN -Karen Miyama-」は付属するリングとドリッパーホルダーがホワイトとなります。リングとドリッパーホルダーのセット(ブラック「VDSU-RST-B」ホワイト「VDSU-RST-W」 )も別売りされているので購入可能。公式オンラインストア価格は880円(税込)です

「SUIREN」でコーヒーを淹れてみよう

「V60ドリッパー」を名乗る製品なのでおいしいコーヒーが淹れられるのは間違いないでしょうが、どのような味わいなのか気になります。取扱説明書に従い、中細挽きのコーヒー粉20gを用意し、93度のお湯280ccで2杯分のコーヒーを抽出してみました。

02サイズ(1〜4杯用)のペーパーフィルターをセット。一般的なドリッパーとセットしやすさは変わらない印象です。コーヒー粉を入れたら、平らになるように軽く振っておきましょう

02サイズ(1〜4杯用)のペーパーフィルターをセット。一般的なドリッパーとセットしやすさは変わらない印象です。コーヒー粉を入れたら、平らになるように軽く振っておきましょう

お湯の注ぎ方は、通常のハンドドリップのときと同じ。40ccのお湯をゆっくりと注いでコーヒー粉を30秒蒸らした後、2〜3回に分けて「の」の字を書くようにお湯を注ぎます

お湯の注ぎ方は、通常のハンドドリップのときと同じ。40ccのお湯をゆっくりと注いでコーヒー粉を30秒蒸らした後、2〜3回に分けて「の」の字を書くようにお湯を注ぎます

リブとリブの間に壁がないので、お湯がこぼれないのか心配な人もいるでしょう。でも、安心してください。下の動画のように、ドリッパーの外側にお湯が漏れることはありませんでした。

抽出が終わったらドリッパーを外します。抽出口からコーヒー液が垂れるので、受け皿を用意しておきましょう

抽出が終わったらドリッパーを外します。抽出口からコーヒー液が垂れるので、受け皿を用意しておきましょう

「SUIREN」で抽出したコーヒーは、すっきりとした味わいながらコクがあります

「SUIREN」で抽出したコーヒーは、すっきりとした味わいながらコクがあります

一般的な「V60ドリッパー」と抽出速度を比較

「SUIREN」は、リブとリブの間に壁がないのでお湯を注いだときにコーヒー粉から出るガスがよく抜け、抽出スピードが速いのではないかと想像していたのですが、実際に淹れてみると、筆者が普段愛用している「V60ドリッパー」と比べて特に速い印象は受けませんでした。むしろ、「SUIREN」のほうが少し遅いような気が……。抽出速度が違うとお湯がコーヒー粉に触れる時間が変わるため、味わいが変わります。そこまで気にしなくてもいいのかもしれませんが、コーヒー好きとしてはどうしても気になるので確かめてみました。

注湯スピードを揃えるため、「V60ドリップアシスト」を使用。ドリッパーに「V60ドリップアシスト」を装着し、ここにお湯を注ぐと一定のスピードでお湯がコーヒー粉に注がれます。40ccのお湯を注いで30秒蒸らした後、240ccのお湯を注ぐ手順で抽出。コーヒー粉は20gセットしました

注湯スピードを揃えるため、「V60ドリップアシスト」を使用。ドリッパーに「V60ドリップアシスト」を装着し、ここにお湯を注ぐと一定のスピードでお湯がコーヒー粉に注がれます。40ccのお湯を注いで30秒蒸らした後、240ccのお湯を注ぐ手順で抽出。コーヒー粉は20gセットしました

「SUIREN」で抽出するのにかかった時間は2分13秒

「SUIREN」で抽出するのにかかった時間は2分13秒

「V60ドリッパー」での抽出時間は1分55秒と、「SUIREN」よりも18秒早く抽出が完了。「SUIREN」のほうが抽出スピードが遅いということになります

「V60ドリッパー」での抽出時間は1分55秒と、「SUIREN」よりも18秒早く抽出が完了。「SUIREN」のほうが抽出スピードが遅いということになります

抽出したコーヒーの色は、ほぼ同じ。同じコーヒー豆を使っているので劇的に味が違うということはありませんが、抽出が早い「V60ドリッパー」のほうがすっきりと切れのいい味わいで、抽出の遅い「SUIREN」のほうが後味にコクが残りました

抽出したコーヒーの色は、ほぼ同じ。同じコーヒー豆を使っているので劇的に味が違うということはありませんが、抽出が早い「V60ドリッパー」のほうがすっきりと切れのいい味わいで、抽出の遅い「SUIREN」のほうが後味にコクが残りました

【まとめ】

オーソドックスな「V60ドリッパー」よりも「SUIREN」のほうが最初にお湯を注いだときのコーヒー粉の膨らみがやや大きく、お湯が落ちるスピードはゆっくり。記事内で行った検証では味わいの差はわずかでしたが、使用するコーヒー粉の量が増えれば、その特徴はより顕著に出ると思います。今まで「V60ドリッパー」を使っていて、「お湯の抜けがちょっと速いかな」と感じていた人は「SUIREN」のほうが使いやすいかもしれません。

もちろん、そうした細かいことはわからなくてもOK。デザインが気に入ったという理由で選んでも、ベースは「V60ドリッパー」なので性能は申し分なし! 淹れる人の技量で味わいに差は出ますが、経験を積むためにも、使うことが楽しくなるような道具を揃えることは大切です。別売のカラーリブを使えば、ほかの人とはかぶらないドリッパーになりますし、気分に合わせてカラーを変えられるなど、「SUIREN」には所有する満足感や使用する楽しさが満載。ハンドドリップを始める最初のドリッパーとしても最適です。

お手入れは、毎回分解して洗う必要があります。リブを1枚ずつ洗うのは手間に感じるかもしれませんが、食洗機で洗うこともできます

お手入れは、毎回分解して洗う必要があります。リブを1枚ずつ洗うのは手間に感じるかもしれませんが、食洗機で洗うこともできます

分解してコンパクトに収納できるのも魅力です。持ち運びも楽々

分解してコンパクトに収納できるのも魅力です。持ち運びも楽々

牛島義之
Writer
牛島義之
アウトドア雑誌の副編集長職を経てフリーランスとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行などレジャー関連を中心に執筆している。
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中村真由美(編集部)
Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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