選び方・特集
M.2 SSD用クーラー9製品を徹底検証!

高速なM.2 SSDをガッツリ冷却できるヒートシンクはこれだ!

手軽に始められるエントリーモデル
アイネックス「HM-21」

アイネックス「HM-21」は、ヒートシンク本体と熱伝導両面テープを付属したシンプルな製品となっている

アイネックス「HM-21」は、ヒートシンク本体と熱伝導両面テープを付属したシンプルな製品となっている

今回取り上げるM.2 SSD用ヒートシンクの中でもっとも低価格なのが、アイネックス「HM-21」だ。実勢価格は800円(税込)で、とりあえずM.2 SSDにヒートシンクを付けてみたい方には気軽に始められる製品となっている。アルミ製の小型ヒートシンクの高さは5.1mmの薄型設計で、周囲のパーツとも干渉しにくい。放熱効果を高めるフィンはウェーブ状。M.2 SSDとは熱伝導両面テープで固定するので取り付け作業もカンタンだ。

測定温度は、アイドル時が51℃、負荷時はCrystalDiskMark UWP版が69℃で、ATTO Disk Benchmark 3.05が63℃。アイドル時の動作温度は-2℃とさほど変わらないが、負荷時では-9℃ほど冷える結果となった。冷却性能が十分とは言い難い面もあるが、動作温度が比較的低いSamsung 960 EVOシリーズなどと組み合わせて使うなら十分だろう。コストパフォーマンスは悪くない。

「HM-21」の冷却効果

「HM-21」の冷却効果

実行終了後8分かけてアイドル時の温度に戻った(ブルーの網掛け部分)。素の状態では約7分で戻っている

実行終了後8分かけてアイドル時の温度に戻った(ブルーの網掛け部分)。素の状態では約7分で戻っている

冷却性能もそこそこな高コスパモデル
Aquacomputer「kryoM.2 micro」

Aquacomputer「kryoM.2 micro」には、ヒートシンク本体、熱伝導パッド、絶縁シール、固定クリップ、マニュアル(英語)が付属している

こちらもアイネックス同様の薄型ヒートシンクを使う製品。実勢価格は1,500円(税込)。金属クリップを使用して手軽にヒートシンクと密着できるのが特徴。SSDは金属クリップと接触しないよう絶縁シールによって保護するので、裏面にチップやコンデンサーを実装するM.2 SSDでは装着が厳しい場合もある。

M.2 SSDの熱をヒートシンクへ伝えるのは1mm厚の熱伝導パッド。アイネックスの熱伝導両面シートより肉厚で、基板表面に実装されているチップの凸凹も埋まりやすい。ただ、いきなり貼るとズレたりするので微調整しながら貼るのがおすすめ。ちなみに、ヒートシンクを取り外すとき、金属クリップのツメがヒートシンクを削るので、気になる方は耐熱絶縁テープ(ポリイミドテープ)などで養生しておこう。

測定温度は全体的にアイネックスの「HM-21」より、よい結果となった。アイドル時が49℃、負荷時はCrystalDiskMark UWP版が65℃で、ATTO Disk Benchmark 3.05が58℃。アイドル時の動作温度は素の温度と比較して-4℃と、アイネックスの「HM-21」と同程度だが、負荷時はともに-10℃を超えており、悪くない性能といえる。ヒートシンク本体が大きいことや厚めの熱伝導パッドのほか、しっかりと密着できる構造も冷却性能を底上げしている要因だろう。

「kryoM.2 micro」の冷却効果

「kryoM.2 micro」の冷却効果

テスト終了後9分半かけてアイドル時の温度に戻っている(ブルーの網掛け部分)

テスト終了後9分半かけてアイドル時の温度に戻っている(ブルーの網掛け部分)

初心者にもやさしい使い勝手のよさが一番の魅力
親和産業「SS-M2S-HS01」

親和産業「SS-M2S-HS01」の製品パッケージ。ヒートシンク本体のほかに、熱伝導パッドや耐熱絶縁テープ、日本語マニュアルが付属されている

U字型のアルミ製ヒートシンクを採用するモデル。板厚は1.5mmの肉厚仕様。そんな本製品の一番の魅力は扱いやすさだ。M.2 SSD用ヒートシンクを取り付けるときの最大の難所は、熱伝導シートやパッドを貼り付けるところだが、本製品はそこが簡単になっている。やわらかく低粘着性の日本製熱伝導パッド(厚さ5mm)を使用しており、その熱伝導パッドの保護材もスーッとはがれやすい。ヒートシンクの固定が弱くなるのでは?と思う方もいるかもしれないが、そこは耐熱絶縁テープをグルッと回して固定する。想像以上にしっかり止まるし難しい作業もない。

測定温度は、アイドル時が47℃、負荷時はCrystalDiskMark UWP版が66℃で、ATTO Disk Benchmark 3.05が58℃。特に負荷時は、Aquacomputerの「KryoM.2 compact」と近い性能を示しているうえ、アイドル時の温度はさらに-2℃下回っている。また、ATTO Disk Benchmark 3.05テスト終了後は8分ほどでアイドル時の温度に戻っており、これも「KryoM.2 compact」よりいい結果となった。冷却性能は「KryoM.2 compact」よりやや上だ。市場価格は2,000円(税込)と少し高めだが、使いやすくそこそこ冷えるのを探している方ならこの製品がピッタリだろう。

「SS-M2S-HS01」の冷却効果

「SS-M2S-HS01」の冷却効果

テスト終了後8分かけてアイドル時の温度に戻った(ブルーの網掛け部分)

テスト終了後8分かけてアイドル時の温度に戻った(ブルーの網掛け部分)

サイドフレームが取り外し可能。2mm厚のフラットなアルミプレート
親和産業「SS-M2S-HS02」

親和産業のM.2 SSD用ヒートシンクの姉妹製品「SS-M2S-HS02」。こちらもヒートシンク本体のほかに、熱伝導パッドや耐熱絶縁テープ、日本語マニュアルが付属している

親和産業「SS-M2S-HS02」は、2mm厚のアルミプレートを使用したヒートシンク。放熱フィンが一切ない真っ平らなもので、干渉しにくいスリムデザインがポイント。取り外しできるサイドフレームも備える。日本製の熱伝導パッドや微粘着仕様の耐熱絶縁テープを使用するところは、前述の「SS-M2S-HS01」と同様だ。

測定温度は前述の親和産業「SS-M2S-HS01」よりやや高めになった。アイドル時が50℃、負荷時はCrystalDiskMark UWP版が67℃で、ATTO Disk Benchmark 3.05が60℃。とはいえ、放熱効率を高めるフィンがそもそもないため、ここまで冷えているだけでも驚きだ。テスト終了後は約7分でアイドル時の温度に戻っており、これは素の状態と同レベル。単品では冷却性能はさほどふるわないものの、プレート面が平らなのでさらにヒートシンクを付け足す使い方もできるだろう。

「SS-M2S-HS02」の冷却効果

「SS-M2S-HS02」の冷却効果

起動後のアイドル時は49℃を示し、負荷テスト終了後のアイドル時は50℃となった。そのため本機では、アイドル時の温度を50℃としている。負荷テスト終了後50℃になるまで要した時間は約7分だった

小型ヒートシンクタイプでは一番冷える!
AWESOME「AWD-MCS01」

AWESOME「AWD-MCS01」の製品パッケージ。本体カラーとして、ブラックとレッドの2色がラインアップされている。専用ブラケットにより固定するためスクリューレスとなっている

ルックスにいつわりなしの冷却性能を叩き出したのが、比較的大きめの高さ10mmの肉厚ヒートシンクを採用する、台湾AWESOME「AWD-MCS01」。今回紹介する、変換カードを使わないタイプでは、もっとも冷却性能が高い製品となっていた。

本製品は冷えるのは確かだが、取り付け時には工夫が必要なケースも。まず付属している熱伝導パッドが短いこと。M.2 SSD用ヒートシンクの熱伝導パッドは70mmあれば十分なのだが、本製品に付属していたのは実測で50mm。今回検証で使用したPlextorの「PX-8SeGN」では、チップにピッタリ合うようにカッティングしても足りなかった。付属している熱伝導パッドの厚さは約1mmなので、市販されている同じ厚さの熱伝導パッドを別途購入しておくと安心だ。ちなみに、熱伝導パッドの厚みは4種類(0.5/1.0/1.5/2.0mm)あるので、この中から適したものを選ぼう。

付属している熱伝導パッドは短めなので、チップごとにカッティングしても足りない場合がある

付属している熱伝導パッドは短めなので、チップごとにカッティングしても足りない場合がある

また、本製品では、ヒートシンクとM.2 SSD本体を密着させるために、金属ブラケットでの固定方法を採用している。このブラケットには、SSDを引っ掛ける4つのフックと、その上にヒートシンクを留める4つのツメが用意されている。ブラケットの側面から熱伝導パッドを貼ったM.2 SSDを挿入し、次にブラケットの上からヒートシンクを押し込んでカチッとはめる。

金属ブラケット。下側に見えるのがM.2 SSDを支えるフックで、その上にヒートシンクを固定するツメがついている

ただ、実際に作業してみるとヒートシンクがカチッとはまらなかった。フックとツメの隙間が4mm程度しかなく、使うM.2 SSDによってはおそらく隙間が狭すぎてしまうようだ。無理に押し込むと壊れる可能性もあるため、そんなときは0.5mm厚の熱伝導パッドで代用することになる。このように、装着時にちょっとした工夫が必要になるケースがあるのが欠点だ。

アイドル時、負荷時ともに冷却性能はバツグン。測定温度は、アイドル時が45℃、負荷時はCrystalDiskMark UWP版が58℃で、ATTO Disk Benchmark 3.05が53℃と、小型ヒートシンクタイプで始めて負荷時60℃を切った。アイネックスの「HM-21」と比べれば、冷却効果は2倍以上を実現している。ただ、テスト終了後アイドル時の温度に戻るまでは10分とかなり時間を要しており、周りのパーツからの放射熱の影響を抑えるためにもエアフローはしっかり確保したほうがよさそうだ。実勢価格は2,000円(税込)となっている。

「AWD-MCS01」の冷却効果

「AWD-MCS01」の冷却効果

テスト終了後約10分かけてアイドル時の温度に戻った(ブルーの網掛け部分)

テスト終了後約10分かけてアイドル時の温度に戻った(ブルーの網掛け部分)

次のページからは、変換カードタイプの製品をチェックしていく。

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