レビュー
水冷ユニットを搭載させたハイエンドのゲーミングPC!

価格.com20周年記念パソコン「マウスモデル」デスクトップパソコン レビュー

2017年は「価格.com」が生まれてから20周年の記念すべき年にあたる。これを記念して、価格.comおよび価格.comマガジンでは、昨年の夏に「あなたの理想のパソコンを作ろう!」と名付けた、ユーザー参加型のパソコン制作企画をスタート。パソコンを愛してやまない、価格.comユーザーの皆さんにアンケートを採り、皆さんが思い描く「理想のパソコン」の姿をあぶり出した。その結果を受け、いくつかのパソコンメーカーに「理想のパソコン」の製造を打診したところ、価格.comでもおなじみの「iiyama」と「マウスコンピューター」の2社から、実際に理想のスペックにほど近いパソコンを製造していただけることになったのだ!

価格.com 20周年限定デスクトップパソコン [Core i7/水冷] マウスコンピューターモデル

価格.com 20周年限定デスクトップパソコン [Core i7/水冷] マウスコンピューターモデル

ここでは、その第3弾として発売されたマウスモデルからデスクトップパソコンの製品レビューをお届けしよう。その特徴は、先に発売されたiiyamaモデルと同じで、価格はひとまず考えず、とにかくスペックにこだわったこと。CPUには、インテル「Core i7 7700」を採用。メモリーは16GBの大容量で、ストレージは、240GB SSD+2TB HDDのハイブリッド仕様。これに、外付けの高性能グラフィックボード、NIVIDIA「GeForce GTX 1080 Ti 11GB」を搭載し、さらにユーザーから要望の高かった「水冷ユニット」を搭載するなど、とにかく現状考えうる限りのハイエンドパーツを、コンパクトな筐体に組み込んだ。販売価格は20万円を超えてしまったが、これだけの高性能パーツを詰め込んだゲーミングPCとして考えれば、むしろ割安! パソコンの性能には妥協したくない!というこだわりのユーザーにこそ、その価値がわかる、まさに「理想のパソコン」に仕上がっているのだ。

今考えられる限りのほぼ最高スペックに、ユーザー待望の水冷システムを搭載!

ここで紹介する、価格.com20周年記念パソコン・マウスモデル(デスクトップ)だが、先に発表された同・iiyamaモデルと同様、2017年7月に行った、価格.comユーザーへのアンケート結果を基に、ユーザーの理想と思われるスペックをはじき出し、製品化に至ったものだ。それゆえ、スペック的には、前述のiiyamaモデルにかなり近い構成になっている。なお、7月に実施したアンケート結果はこちらで確認できるので、確認しておいてほしい

・マウス:インテル「Core i7(水冷)」モデル・主要スペック

CPU:インテル Core i7-7700(クアッドコア:3.60GHz〜4.20GHz)(水冷)
OS:Windows 10 Home 64ビット
チップセット:インテル H110
メモリー:DDR4-2400 DIMM (PC4-19200) 16GB(8GB×2)
グラフィックボード:NVIDIA GeForce GTX 1080 Ti 11GB
ストレージ:SSD 240GB+HDD 2TB
光学ドライブ:DVDスーパーマルチ
電源:700W 80PLUS GOLD認証 ATX電源
サイズ:約178(幅)×395(奥行)×330(高さ)mm
価格:229,800円(税込)

いかがだろうか。CPUに、定評のある高速CPU・インテル「Core i7 7700」を採用。メモリーは、グラフィック編集やビデオ編集にも十分対応できる16GBの大容量で、ストレージは、スピードと大容量を両立させた「240GB SSD+2TB HDD」のハイブリッド仕様。これに、外付けの高性能グラフィックボード、NIVIDIA「GeForce GTX 1080 Ti 11GB」を搭載し、処理の重たいネットワーク3Dゲームでも十分にこなせるパワフルな構成となっている。ここまで見てきただけでも、このマシンが、今入手できるパソコンの中でもかなりのハイエンド仕様だということはわかるだろう。

ただ、それにしても価格が20万円を超えているのは高くないか? と思われた方もいるかもしれない。確かに、これだけのハイエンド構成のパソコンでも20万円を超えることはまずない。ではなぜここまでの価格になっているかというと、本製品は、価格.comユーザーからの要望の高かった「水冷ユニット」を搭載しているからだ。

一般的なパソコンでは、ファンによる空冷で、CPUやグラフィックボードなどから発せられる熱を冷却する。これに対して、ホースやラジエーターの中を流れる液体を使って効率的に廃熱する方法が水冷であるが、空冷よりも効率的に冷却できるというメリットがあるいっぽうで、メカニズム的に複雑になるため、どうしても高価になってしまうというデメリットもある。このため、今では、一般的なメーカー製パソコンはもとより、マウスのようなBTOメーカーのラインアップの中にも、なかなかこの水冷システムを搭載する製品を見ることはなくなってきた。

しかし、しかしである! せっかく、パソコン好きのユーザーが集まる価格.comの20周年を記念するモデルを作ろうというのだ。ユーザーからの要望が高かった「水冷ユニット」をここは是が非でも搭載したい! とメーカーさんには無理を言って、このたび、この夢の水冷パソコンを実現していただいたのだ。もちろん、その分、値段は高くなってしまった。しかし、水冷ユニット自体の価格を知っている方、それを自分で組み込んだことのある方なら、この22万円台という価格が、決して高いとは思わないだろう。個別に組めば、もっともっと予算がかかる。それを、ギュッとワンパッケージにしていただき、メーカーさんのご厚意もあって、なんとかこの価格に収めていただいたのだ。この心意気を、ぜひお感じいただければ幸いである。

ボディ内部。中央付近に見える丸いものがCPUの熱を吸収する冷却ユニット。このCPU部、およびグラフィックボード上のGPU部のユニットからホースで接続されたラジエーターへと内部の液体が熱を運び、ラジエーターによって冷やされた液体が再びCPUの熱を奪い去るという仕組みだ

水冷システムのラジエーターは、インナーカバー側に取り付けられており、大型のファンで空気を送ることで強力に冷却され、ケース外部へと放熱される

マウスのゲーミングPCブランド「G-Tune」をベースにした、クールデザインのボディ

マウスのゲーミングPC「G-Tune LITTLEGEAR i310 シリーズ」のケースを流用。約178(幅)×395(奥行)×330(高さ)mmのコンパクトボディながら、大型のグラフィックボードも搭載可能。上部にはキャリングハンドルが、フロントパネル上部には赤く輝くクリアパネルが設置され、デザイン状のアクセントにもなっている

では、こうしてできあがった、マウスの価格.com20周年デスクトップPCを詳細にチェックしていこう。本製品は、マウスのゲーミングPCブランド「G-Tune」をベースにして作られている。「G-Tune」は、ゲーミングPC業界ではよく知られたブランドだが、高性能はもちろん、ボディデザインの洗練さでも定評がある。ケースやマザーボードといったベースの部分は、同社の「LITTLEGEAR i310 シリーズ」を流用しており、価格.comユーザーからの要望でも多かった「コンパクトでカッコいいケース」という条件をクリアしている。

その筐体は全面がブラックで彩られており、いかにもゲーミングPCという風貌を呈している。デザイン上のアクセントになるのは、フロントパネル上部に備えられた赤いクリアパネル。電源を入れると、このパネルが赤く輝き、ユーザーのやる気をやたら盛り上げてくれる。ひと言で言って、カッコいい。微妙にラウンドしたフロントパネルといい、上部に取り付けられたウィング状のキャリングハンドルといい、ほかにはないカッコよさがある。実はこのキャリングハンドル、単にデザイン状のギミックではない。ゲーミングPCの場合、イベントなどで使用されることも多く、デスクトップPCでありながらも持ち運びされる頻度が高い。そこで考えたのが、このキャリングハンドルというわけなのだ。つまりこれは、現場の声から生まれた機能的なデザインなのである。そういうストーリーの端々からも、この筐体の本気度が感じられるではないか。

左右の側面はメッシュ状のカバーで覆われており、内部へのエアフローを効率的に行う。このカバーは指でも回せるネジ2本で簡単に取り外せる

外側のカバーを取り外したところ。左側に水冷システムのラジエーターが見える

外側のカバーを取り外したところ。左側に水冷システムのラジエーターが見える

インナーカバーの裏側。水冷用のラジエーターには大型のファンが取り付けられ、強力に冷却をアシストする。右側は、240GB SSD+2GB HDDのデュアルストレージとなる

この筐体、内部へのアクセスは、向かって左側のパネルを開いて行う。指で外せるネジ2本で留まっているパネルを外すと、水冷システムのラジエーターなどが取り付けられたインナーカバーが現れる。それを外すと、内部にアクセスできるが、ここに、マザーボードをはじめ、電源ユニット、グラフィックボード「GeForce GTX 1080 Ti 11GB」などが、コンパクトに収められている。ストレージはインナーカバー側にマウントされており、CPU上に取り付けられた廃熱板はそのままホースを通じて、インナーカバーに取り付けられた水冷用のラジエーターに直結している。かなりコンパクトなケースでありつつも、これだけさまざまな高性能パーツをギュギュッと詰め込んでいるのは、かなりのスペース効率だ。エアフローが気になる方もいるかもしれないが、ケース左右のパネルと、下側に通風口が設けられており、背面にもケースファンが取り付けられているので、全体の風通しはよさそうだ。そもそも本機の場合、効率的に廃熱を行う水冷仕様なので、一般的な空冷モデルよりも、廃熱に関する心配は少なくて済むだろう。

上部にはキャリングハンドルが取り付けられており、移動も楽々

上部にはキャリングハンドルが取り付けられており、移動も楽々

カバーを後ろにスライドさせると、DVDスーパーマルチドライブのスロットが顔を出す。使わないときはホコリが入らず、見た目にも配慮した仕様だ

背面インターフェイス。USBポートは計6基(うち2基はUSB 3.0)を装備。その他、ギガビットLANポートや、PS/2マウスポート、アナログオーディオ入出力も備える。グラフィックボードは下部に設置されており、Display PortかHDMIで映像を出力する

右側面。前よりのインターフェイス部分には、USB 3.0ポート×2と、マイク/ヘッドホン端子、電源ボタンが備わる

付属のキーボードはややコンパクトなタイプ。このほかマウスが付属する

付属のキーボードはややコンパクトなタイプ。このほかマウスが付属する

気になる性能は? ベンチマークテストでそのパワーを実測!

では、これだけのハイスペックパーツで構成された本機の処理性能をいくつかのベンチマークテストで明らかにしていこう。まずは、定番のベンチマークプログラム「PC MARK 10」で、全体のパフォーマンスを測定してみた。

「PC MARK 10」によるベンチマークテスト結果。スコアは「6019」で、かなりの高スコアとなった

「PC MARK 10」によるベンチマークテスト結果。スコアは「6019」で、かなりの高スコアとなった

「PC MARK 10」のWebサイトで確認してみたところ、全体の90%よりも速いスコアという結果に。現状入手できるパソコンの中でも、ほぼ最高レベルの処理性能を発揮できるということがわかる

「PC MARK 10」を3回回して出た最高のスコアは「6019」。「PC MARK 10」のWebサイトで確認してみたところ、全体の90%よりも速いスコアということで、現状入手できるパソコンの中でも、ほぼ最高レベルの処理性能を発揮できるということがわかった。ちなみに、先行して発売されたiiyamaモデル(Core i7/水冷モデル)のスコアは「5768」だったので、これに比べてもやや速いという結果だ。CPU自体はiiyamaモデルのほうが、ややオーバークロックの「インテル Core i7-7700K」を採用しており、スコアも上かと思ったが、意外にも「インテル Core i7-7700」を採用する本機のほうが、「PC MARK 10」のテスト結果ではやや上ということになった。メモリー容量も16GBと多く、システムドライブに240GBのSSDを採用しているため、OSの起動をはじめ、さまざまなアプリの動作も、十分に余裕があり、どれもキビキビと高レスポンスで動作していたことも追記しておこう。

次に、グラフィック性能を測るため、人気オンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」のベンチマークプログラムを使った、ベンチマークテストを行った。結果は以下の通りだ。

「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」のベンチマークプログラムによるテスト。フルHD(1920×1080)の最高品質・フルスクリーンモードでのベンチマークテストの結果は「16619」で、評価は「非常に快適」となった。負荷の高い3Dオンラインゲームでも、何らストレスなくプレイできるレベルだ

フルHD(1920×1080)の最高品質・フルスクリーンモードでのベンチマークテストの結果は「16619」で、評価は「非常に快適」。高性能で定評のあるグラフィックボード、NIVIDIA「GeForce GTX 1080 Ti 11GB」を搭載しているのだから、当たり前と言えば当たり前の結果だが、ゲーミングPCとしても全く不足のない性能を発揮することは、ここからも明らかだろう。なお、前述のiiyamaモデル(Core i7/水冷モデル)のスコアは「17520」で、こちらのテストでは、ややiiyamaモデルのほうがいい結果となっている。とはいえ、全体的なパフォーマンスの差はほとんどないと言ってよく、高負荷な3Dオンラインゲームなどでも、かなり高いパフォーマンスを発揮することは間違いなさそうだ。

「HWMonitor」で、CPUの電圧、温度などの変化を確認した。「インテル Core i7-7700」(クアッドコア:3.60GHz〜4.20GHz)の状況は、電圧が3.81〜66.36W(平均12.92W)、動作クロックが最大4194MHzで、温度は37〜76℃(平均42℃)という結果。発熱もさほど問題となるレベルではない

なお、これらの高負荷なベンチマークテストを行っている際の温度上昇をチェックするため、「HWMonitor」というフリーウェアを使って状況をチェックしてみた。これによれば、搭載されるCPU「インテル Core i7-7700」(クアッドコア:3.60GHz〜4.20GHz)の状況は、電圧が3.81〜66.36W(平均12.92W)、動作クロックが最大4194MHzで、温度は37〜76℃(平均42℃)という結果になった。高負荷時は瞬間的に温度が上がることはあるものの、おおむねうまく冷却できており、排熱される空気の温度もそれほど熱くなるというほどではなかった。コンパクトなボディではあるが、水冷システム+ファンによる強力な冷却システムによって、温度コントロールはうまくできているという印象である。なお、本機の動作中の騒音レベルであるが、完全ファンレスではないので、それなりの音は生じるが、前述のiiyamaモデルに比べるとやや控えめという印象だった。

まとめ:現状最高レベルのスペックと、あこがれの水冷システムをギュギュッとコンパクトに詰め込んだ、カッコいいデスクトップPC

以上、マウスの価格.com20周年デスクトップPCに関して、細かくレビューしてきた。iiyamaモデルのときにも感じたが、これだけのハイスペックパーツを詰め込んでいるので、実用上問題になるような処理上の問題は一切ない。高負荷な3Dオンラインゲームなどでも、十分に対応できるだけの処理性能を備えており、しかもボディは非常にコンパクト。デスク上に置いても、それほど圧迫感がなく、しかも人に見せたくなるようなカッコいいデザインなのもいい。しかも、実は内部に水冷システムを搭載しており、ひそかな満足感も得られる。パソコン好きなら、こういうマシンが欲しかった!という気持ちは十分におわかりいただけると思うが、本機はまさにそんな夢を垣間見せてくれるような製品に仕上がっている。

価格的には税込みで22万円を超えるため、誰にでもおすすめできるわけではないが、自宅のパソコンの買い換え時期が近づいている方、これまでのパソコンでは何となく満足できないという方、長く使えるパワフルなパソコンが欲しいと常々思っている方などに、本製品は最適なチョイスとなり得る。ぜひ、その価値を感じ取っていただき、購入を検討していただければ幸いだ。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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