ゲーミングPCパワーアップ大作戦
“すちーむ☆まにあ”辻村美奈のゲーミングPCパワーアップ大作戦

左手用ゲーミングキーボードの使い方を解説。キーボード右半分はもういらない?

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“すちーむ☆まにあ”辻村美奈が、Steamゲームを快適に楽しむためのデバイスや周辺機器を基礎から紹介していく本連載。今回は、「FPS」(First Person shooter:1人称視点のシューティングゲーム)を有利に進めるための“秘密兵器”として、やや上級者向けの「左手用キーボード」を解説する。

ちょっとマニアックで、上級者向き。そんな左手用キーボード「Tartarus V2 RZ07-02270100-R3M1」(Razer)を“すちーむ☆まにあ”が解説!

“キーボードの右側”はいらない……?

前回の記事では、初心者ゲーマーに適したキーボードとして、ロジクールの「G910r RGB メカニカル ゲーミング キーボード」を解説したが、今回はもう少し上級者向けのモデルを紹介しよう。

FPSなどの3DゲームをPCでプレイする際、「マウスとキーボードがそれぞれ、コントローラーとしての役割を担っている」ということは、これまでの連載の中で解説してきた。

しかし、実際にゲームをプレイしていて、ふと気づいたことがあった。それは、「操作に必要なのは、キーボードの左側だけで、右側はほとんど使っていないのでは?」ということだ。実際に、筆者はチャットで文章を打つとき以外、キーボードで右手を使うことがほとんどない。

もちろん、なかには「Enter」キーを使って操作するシーンや、「K」キーをVC(ボイスチャット)に割り当てているゲームもある。そのため、一概にすべてのゲームがそうだとは言えないが、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」(PUBG Corporation)や「Dead by Daylight」(Behaviour Digital Inc.)など、筆者がプレイしているゲームの多くは、使用頻度の低い操作がキーボード右側に配置されており、気づけば、左側のキーばかりを使っている。

つまり私には、“キーボードの右側”は必要ない……?

これ、グローブ? いいえ、キーボードです

そこで調べてみたところ、なんと、キーボードの右側を切り捨てたような「左手用キーボード」が見つかった!

左手用キーボードは、マクロやキーを自由自在に配置できるのが魅力。たとえば、キー配置をカスタマイズしたり、ショートカットキーを自分好みに配置したりして、左手ひとつで、複雑な操作を簡単にこなせる。そのため、コアゲーマー以外にも、常に右手でペンを構えている絵師さんに愛用されているようだ。

今回はそんな左手用キーボードの中から、Razerの「Tartarus V2 RZ07-02270100-R3M1」(以下、Tartarus V2)を紹介する。まずは、外観からチェックしていこう。

まるでグローブのような左手用キーボード「Tartarus V2」。つい左手を添えたくなるようなフォルムをしている

Tartarus V2の見た目は、まるで小さなグローブのようだ。本体手前にはパームレストがあり、指にあたる部分には、キーが配列されている。実際に、左手をパームレストに乗せてみるとふわふわで、やさしく手首を支えてくれてる。とても心地いいので、しばらく乗せておきたいぐらいだ。

パームレストは弾力性がしっかりあり、心地よい感触だ。さらに、手のひらにあたる部分に台があり、重心を置ける点も気に入った

もちろん、ゲーミングキーボードの“お約束”であるLEDイルミネーション機能も搭載。1680万色のカラーオプションに対応した「Razer Chroma バックライト」を備えており、自分好みのカラーを楽しめる。左手用という独特のデザインに加えて、バックライトがカラフルに光る姿は、まさに“インスタ映え”。SNSに投稿すれば、「いいね!」が増えるかも?

独特なデザインとLEDイルミネーションをうまく撮影できれば、“インスタ映え”すること間違いなし?

独特なデザインとLEDイルミネーションをうまく撮影できれば、“インスタ映え”すること間違いなし?

また、本体の外側には、3連のLEDが並んだインジケータがある。3つのLEDが発光して、現在のプロファイル設定の状態を知らせてくれるものだ。

外側には、3連のLEDが並んだインジケータを装備。現在の設定状況をひと目で確認できる

外側には、3連のLEDが並んだインジケータを装備。現在の設定状況をひと目で確認できる

ほかにも、ちょっとした工夫が光っていた。キーボードを横から見ると、全体が内側に傾斜しているほか、キーの角度がカーブしているのがわかる。これらの構造によって、片手ながらしっかりと力が入り、安定してキー操作できるのだ。これなら、FPSでの「クリアリング」(敵が潜んでいそうな物陰などの死角を確認し、安全を確保すること)など、複雑な操作時にも有利だろう。

キー全体をよく見ると、外側のキーが厚く、真ん中でカーブしているのがわかる

キー全体をよく見ると、外側のキーが厚く、真ん中でカーブしているのがわかる

合計20個のキーに操作を割り当てられる

次に、Tartarus V2を実際に操作してみよう。キー配置は特に決まっておらず、前述のように、ユーザーの好みにあわせて自由自在に配置する仕組みだ。

キーの数は、盤面に19個(「01」〜「19」キー)、側面に1個(「20」キー)。これだけあれば、FPSに必要なほとんどの操作を割り当てられる。ただし、盤面にはキーが4列並んでいるが、個人的には、あと1列欲しかった。もう1列あれば、通常のキーボードと同様に「Ctrl」キーなどを配置でき、使い勝手がさらに向上するはずだ。

また、左手の人差し指があたる部分には、オーディオ調節ホイールが用意されている。この位置に音量ホイールを設置しているのは、左手用キーボードならでは。人差し指だけで素早く、音のボリュームを調整できるため、とても重宝した。

音量調節ホイール。人差し指が触れる位置にあり、操作しやすい

音量調節ホイール。人差し指が触れる位置にあり、操作しやすい

さらに、左手親指の触れる側面には、十字キーと硬めのサブボタンを備えている。十字キーは、デフォルトのままだと4方向に対応し、Razerのソフトウェア「Synapse(シナプス)」を使って、最大8方向に設定できる。ゲームのコントローラーとしても使えるが、十字キーの各方向にマクロを配置できるなど、拡張性が高いのも魅力だ。いっぽう、サブボタンは、完全にフリーなボタンとなっており、好きな操作を設定できる。

左手親指の触れる側面。上から、サブボタン、十字キー、「20」キーを用意している

左手親指の触れる側面。上から、サブボタン、十字キー、「20」キーを用意している

8方向モードと4方向モードの切り替えは、Razerのソフトウェア「Synapse」を使って行える

8方向モードと4方向モードの切り替えは、Razerのソフトウェア「Synapse」を使って行える

新「Synapse」のUIがとてもわかりやすい

Synapseの話が出てきたところで、もう少し詳しく、このソフトウェアについて解説していこう。

実は最近、Synapseがリニューアルし、UIなどがかなり使いやすくなった。これまで若干わかりづらかったマクロ作成がスムーズに行なえるようになったので、ここでぜひ紹介しておきたい。

マクロの作成からキーへの配置という、一連の流れを説明しよう。今回は、「A」「D」キーの連打を記録して、マクロを作成してみた。作成したマクロは、ひとつずつの操作がタブ化され、右側のプロパティという項目から編集することも可能だ

次に、作成したマクロを好みのキーに配置していく。「再生オプション」のプルダウンから、「複数回再生」(決まった回数を再生)や「割り当てキーを使って、連続再生オン/オフの切り替え」(キーを押して再びそのキーを押すまで連続再生)といった項目も選択できる

旧バージョンのSynapseは、マクロ記録のみに対応し、簡単な編集しか行えなかった。さらに、とてもわかりにくいUIだったので、そもそも、マクロを編集できることを知っている人が少なかったように思える。

しかし、現バージョンのSynapseでは、キーを連打する間隔の調節など、マクロを細かく編集することが可能だ。UIが刷新され、初心者ゲーマーでも簡単に、よりクオリティの高いマクロを作成できる。

さらに、ライティングの設定も新しくなっている。明るさや光の効果のプリセットを変更する画面は、とてもシンプルだ。たとえば、設定画面の中にある「高度な効果」をONにして「CHROMA STUDIO」を押すと、イルミネーションの自作や、自分が普段使うキーだけを光らせるといった高度な設定も簡単に行える。

ライティングの設定は、とてもシンプルでわかりやすい。「高度な効果」という項目から、詳しく設定できる

ライティングの設定は、とてもシンプルでわかりやすい。「高度な効果」という項目から、詳しく設定できる

「CHROMA STUDIO」の画面。光の効果の種類や色、速度、色が流れる角度など、さまざまな設定が可能だ

「CHROMA STUDIO」の画面。光の効果の種類や色、速度、色が流れる角度など、さまざまな設定が可能だ

女性の筆者には少し大きかったが、機能面は抜群だった

筆者はこれまで、左手キーボードを使ったことがなかったので、実際に試していろいろわかったことがある。

たとえば、キーボードなのに、側面に十字キーを備えていた点。左手キーボード1台あれば、FPSに加えて、シューティングゲームや2Dゲームまで、幅広いジャンルのゲームを楽しめるようになる。多少の慣れは必要だが、シューティングゲームのスコアをもう少し伸ばしたいというとき、「これは“秘密兵器”になる」と感じた。

また、さすがゲーミングデバイスメーカーのRazer製だけあって、使い心地やデザイン性については抜群だった。新しいソフトウェアの使い勝手もいい。相性がよければ、スコアアップに直結するデバイスと言えるだろう。価格.com最安価格は10,661円(2018年3月18日時点)と、安すぎず高すぎず、バランスのとれた価格だと思う。

ただ、サイズには少し難あり。海外ユーザー向けのサイズなのか、「WASD」キーに指を置くと、親指が「20」キーにギリギリ乗るか乗らないかという微妙な位置に。特に女性の筆者の親指では、かなりがんばらないと「20」キーには届かない。そのため、手が小さめの方には、あまりフィットしない可能性もある。

一応、パームレストを取り外して、前後2段階から長さを調節できるが、心配な方は一度、Razerショップなどで、実物を確認してから購入したほうがいいだろう。

ライター:辻村美奈(オフィスマイカ)

オフィスマイカ

オフィスマイカ

編集プロダクション。「美味しいもの」と「小さいもの」が大好物。 好奇心の赴くまま、良いモノを求めてどこまでも!(ただし、国内限定)

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