ソフトバンクが2018年秋・冬モデルとして発表したAndroidスマートフォンは、ソニー「Xperia XZ3」、シャープ「AQUOS zero」、Google「Pixel 3」および「Pixel 3 XL」の合計4機種で、ハイエンドモデルのみのラインアップ追加となった。各機種の特徴を紹介しよう。
シャープが先行して発表したハイエンドスマートフォン「AQUOS zero」が、ソフトバンクより発売される。これまでAQUOSシリーズに共通して搭載されていたIGZO液晶ではなく、シャープが自社で製造する約6.2インチの有機ELディスプレイを搭載する点が最大の特徴。解像度は1440×2992のQHD+表示に対応したなだらかな曲面ディスプレイは、上部にノッチ(切り欠き)が設けられている。
有機ELディスプレイを採用することで、重量はわずか約146g。ボディサイズも約73(幅)×154(高さ)×8.8(厚さ)mmという、軽量かつ薄型のボディを実現した。なお、本機のボディは、マグネシウム合金製のフレームや、高強度のアラミド繊維が使われた背面パネルなど、かなり凝ったもの。IPX5/8等級の防水仕様とIP6X等級の防塵仕様もクリアしている。
SoCには、夏モデルとして発売された「AQUOS R2」と共通のハイエンド向け「Snapdragon 845」を採用するが、メモリーの容量が4GBから6GBへ、ストレージ容量も64GBから128GBへそれぞれ増量されており、基本性能が高められている。そのいっぽうで、フルセグおよびワンセグの各テレビチューナーや、microSDメモリーカードスロット、ヘッドホン端子が省略されるほか、メインカメラがシングルカメラ仕様になっているなど、総バナ的な多機能が特徴だった従来のAQUOSシリーズとは一線を画した機能の取捨選択が目立つ。発売は12月上旬の予定だ。
画面サイズ(解像度):約6.2インチ(1440×2992、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約73×154×8.8mm
重量:約146g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 845(2.8GHz×4+1.77GHz×4)
RAM容量:6GB
ストレージ容量:128GB
増設用メモリーカードスロット:非搭載
OS:Android 9.0
SIMカードスロット:nanoSIM×1
LTE対応バンド:非公開
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
フルセグ/ワンセグチューナー:非搭載/非搭載
指紋認証センサー:搭載
メインカメラ:約2260万画素
フロントカメラ:約800万画素
バッテリー容量:3130mAh
USB:USB Type-C(USB PD対応)
Xperiaの最新モデル「Xperia XZ3」がソフトバンクからも発売される。前モデル「Xperia XZ2」より大型化したディスプレイは、液晶から有機ELに変更され、サイズも約5.7インチから約6.0インチに、画面解像度もフルHD+から1440×2880のQHD+表示にそれぞれ高められている。また形状も、長辺部分を湾曲させた曲面ディスプレイに変更された。画質面でも、ソニーの有機ELテレビ「BRAVIA」シリーズを基準にしたチューニングが施されているほか、HDRへのアップコンバート機能も備わり、液晶では難しかった映像表現を実現しているという。
前モデル「Xperia XZ2」は、丸みを持たせた新しいデザインコンセプト「アンビエントフロー」を採用したことで、ボディの厚みが増し、携帯性の悪化が指摘されることが多かった。だが、本機は、厚みの少ない有機ELディスプレイの採用や、側面のフレームを最薄部3mmまで削減するなどの改良により、9.9mmまで厚みが抑えられた。前モデルと比較して約1.2mmの薄型化であるが、実機はこの数値以上に持ちやすくなっている。
ソフトウェア面も強化されている。OSには最新版のAndroid 9.0をいち早く採用。また、ディスプレイの長辺部分を軽くタップすることで現れるランチャー「サイドセンス」が新搭載される。サイドセンスは、AIを使った予測機能により、時間や場所などの利用状況に応じて重要度の高いアイコンを優先して表示できるという凝ったものだ。また、カメラの操作画面もデザインが見直され、より直感的な操作が可能となったほか、ポケットから出して構える動作をセンサーが感知して撮影モードに自動で切り替わる機能も備えている。発売は11月上旬の予定だ。
画面サイズ(解像度):約6.0インチ(1440×2880、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約73×158×9.9mm
重量:約193g
防水/防塵:○(IPX6/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 845(2.8GHz×4+1.8GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大400GBまで対応)
OS:Android 9.0
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:搭載/搭載
メインカメラ:約1920万画素
フロントカメラ:約1300万画素
バッテリー容量:3200mAh
電池持ち時間:約125時間
USBポート:USB Type-C
最新のAndroid OSをプリインストールしたGoogle純正のスマートフォン「Pixel 3」および「Pixel 3 XL」がソフトバンクから発売される。発売されるのは1440×2990のQHD+表示に対応する約6.2インチの有機ELディスプレイを搭載する「Pixel 3 XL」と、1080×2160のフルHD+表示に対応する約5.5インチの有機ELディスプレイを備えた「Pixel 3」の2機種だ。
Google純正のスマートフォンとしては、国内でも「Nexus」シリーズが発売されていた。旧Nexusシリーズは最新のAndroid OSをいち早く体験でき、Googleが考えるAndroidスマートフォンの未来像を提示するリファレンスモデルで、アプリやWebサービスなどのデベロッパーに向けた製品という側面が強かった。しかし、Pixel 3およびPixel 3 XLは、リファレンスモデルでありながら、AIを使った高性能なカメラ機能や自動調整バッテリー、ワイヤレス充電、防水・防塵仕様のボディ、おサイフケータイ用のFeliCaポートの採用など、最新ハードウェアが詰め込まれているほか、日本市場も強く意識した製品となっている。
特に、カメラ機能に注力されており、メインカメラは約1220万画素のデュアルピクセルイメージセンサーを使ったシングルカメラだが、超解像ズームや、明るさの補正などAIを用いたソフトウェア処理を駆使することで、マルチレンズカメラのような、ボケ味を生かした本格的な写真が撮れる。また、カメラが認識したモノの正体を検索する「Google レンズ」や、AR機能「Playground」も備えており、Googleならではの新しいカメラの使い方も提案されている。
搭載されるSoCは、Pixel 3。Pixel 3 XLともに、ハイエンド向けの「Snapdragon 845」で、4GBのRAMを組み合わせる。ストレージ容量によって、それぞれに64GBモデルと128GBモデルが用意される。なお、microSDメモリーカードスロットは搭載されない。
OSのバージョンアップ保証は、Nexus時代の「発売後2年2回」から、「発売後3年3回」に変更されている。発売は11月1日の予定だ。
■Pixel 3のスペック
画面サイズ(解像度):約5.5インチ(1080×2160、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約68.2×145.6×7.9mm
重量:約155
防水/防塵:○(IPX8)/○(等級不明)
CPU:Snapdragon 845(2.5GHz×4+1.6GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB/128GB
増設用メモリーカードスロット:なし
OS:Android 9.0
SIMカードスロット:nanoSIM×1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:非搭載/非搭載
指紋認証センサー:搭載
メインカメラ:約1,220万画素
サブカメラ:約800万画素×2(広角レンズ×1、標準レンズ×1)
バッテリー容量:2700mAh
USB:USB Type-C(USB PD対応)
■Pixel 3 XLのスペック
画面サイズ(解像度):約6.3インチ(1440×2960、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約76.7×158.0×7.9mm
重量:約184g
防水/防塵:○(IPX8)/○(等級不明)
CPU:Snapdragon 845(2.5GHz×4+1.6GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB/128GB
増設用メモリーカードスロット:なし
OS:Android 9.0
SIMカードスロット:nanoSIM×1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:非搭載/非搭載
指紋認証センサー:搭載
メインカメラ:約1,220万画素
サブカメラ:約800万画素×2(広角レンズ×1、標準レンズ×1)
バッテリー容量:3430mAh
USB:USB Type-C(USB PD対応)
Google Pixel 3 64GB SoftBank
価格.com最安価格- 円 ( 発売日:2018年11月1日 )
有機ELディスプレイを搭載するGoogleの最新スマートフォン
夏モデルとして発売されたシャープのハイエンドスマートフォン「AQUOS R2」に、新色「ブルーシルバー」と「ピンクゴールド」の2色が追加された。これにより、ソフトバンク版のAQUOS R2のカラーバリエーションは、既存の「ローズレッド」「プレミアムブラック」「プラチナホワイト」と合わせた5色展開となった。なお、ハードウェアや機能面の変更はない。新色モデルの発売は11月上旬を予定している。
画面サイズ(解像度):約6.0インチ(1440×3040、フリーフォームIGZO液晶)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約74×156×9.0mm
重量:約181g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 845(2.6GHz×4+1.7GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大400GBまで対応)
OS:Android 8.0
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:搭載/搭載
メインカメラ:約2,260万画素×1(静止画用)、約1,630万画素(動画用)×1
サブカメラ:約1,630万画素
バッテリー容量:3130mAh
USBポート:USB Type-C
FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。