ASUSは2019年5月27日、創業30年を記念したノートPC、スマートフォン、マザーボードを発表した。1989年にビルの一室で、4人でスタートしたASUSは、30年で台湾を代表するグローバル企業となった。日本でもマザーボードやグラフィックカード、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、さまざまな製品を販売している。
創業30年を記念した3つの製品を発表する同社のジョニー・シー会長。創業時のメンバーの一人であり、社長も務めた。3つとも製品名の末尾には「Edition 30」の文字が付く。発表会は台湾の台北市にあるNextTVStudioにて行われた
30年記念モデルとして最初に紹介されたのがノートPCの「ZenBook Edition 30」。同社は2006年に本革張りの「S6F」というモデルを発売したが、その本革張りを今風にアレンジし、さらにブラッシュアップしたのが本モデルだ。
天板はイタリアンレザーで、ステッチは手縫い。エッジはダイアモンドカットされたローズゴールド。専用ボックスやパールホワイトのマウス、レザースリーブケースなど、豪華なアクセサリーが付属する。ASUSが大事にするテクノロジーへの情熱や職人技(クラフトマンシップ)をすべて詰め込んだモデルと言える。
ベースモデルは13.3型のディスプレイを搭載する「ZenBook 13 UX334」。第8世代のCore i7やGeForce MX250、16GBのメモリー、1TBのSSDなどを搭載するハイスペックな仕様だ。タッチパッドにはスマートフォンのように操作できる最新の「ScreenPad 2.0」を備える。
「NanoEdge」と名付けられた狭額縁設計により、13.3型モデルとしては非常にコンパクトなZenBook Edition 30
一番のこだわりはイタリアンレザーを使った天板。高級バッグのような滑らかな触り心地だった
マウス、化粧箱、レザースリーブケース、記念カードなど豪華なアクセサリーも用意される
今月海外で発表したばかりの新型スマートフォン「ZenFone 6」にも、30年の記念モデルを用意。背面にASUSのシンボリックな同心円のデザインを施したモデルで、カラーはマットブラック(ほかのモデルは同心円のデザインではない)。スペックはメモリーが12GB、ストレージが512GBというハイスペックな仕様だ。全世界3000台の台数限定で販売する。
ZenFone 6は、インカメラとアウトカメラをひとつのカメラユニットでカバーする、「FLIP CAMERA(フリップカメラ)」を搭載するのが特徴だ。カメラをインカメラに切り替えると、カメラ部分が跳ね上がって背面から前面に切り替わる。インカメラがないため、本体前面はほとんどがディスプレイという画期的なモデルとして注目されている。
同心円のデザインを施したZenFone 6 Edition 30
6.4型のディスプレイを搭載。FLIP CAMERAにより、ノッチがないすっきりした見た目となっている
FLIP CAMERAはアウトカメラが約180度回転し、撮影者のほうにカメラが向く仕組み。4800万画素相当の標準カメラと1300万画素の超広角カメラというデュアル構成
「PRIME X299 Edition 30」は、同社の最新技術を詰め込んだマザーボード。オーバークロック時の安定性を高めるすぐれた冷却性能や、Wi-Fi 6とThunderbolt 3などの最新の接続性を備える。また、Windows Hello対応の赤外線カメラや音声コントロール用マイクなどを備えた外付けモジュール「Smart Control Console」が付属する。
PRIME X299 Edition 30
なお、3製品ともに発売日や価格は発表されなかった。日本での発売に関しては、日本法人のASUS JAPANによると「前向きに検討したい」という。ASUS好きなら、どれかひとつはゲットしておきたいところだが、続報を待ちたい。
パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。