NTTドコモは、2019年10月11日、スマートフォンの新モデル5機種と、キッズケータイ、らくらくホン、ドコモテレビターミナル02の計8製品を発表した。NTTドコモの吉澤和弘社長によれば、「4Gの集大成」といえるものをそろえたという。スマートフォンを中心に各機種の特徴を紹介しよう。
ソニーモバイル「Xperia 5」がNTTドコモからも発売される。約68(幅)×158(高さ)×8.2(厚さ)mmで、重量約164gのボディに、2,520×1,080表示に対応する約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載。夏モデルとして登場した「Xperia 1」と比較すると、画面解像度は4K(3,840×1644)からフルHD+にダウングレードしたが、画面サイズは0.4インチ小さくなり、ボディサイズも、幅が約4mm、高さが約9mmそれぞれコンパクトになっている。なお、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6X等級の防塵仕様をクリアしている。
処理性能は、ハイエンド向けSoC「Snapdragon 855」に、6GBのRAM、64GBまたは128GBのストレージ、512GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードスロットを組み合わせたもので、Xperia 1と同等だ。OSはAndroid 9だ。なお、国内向けの機能としてフルセグおよびワンセグのテレビチューナーとFeliCaポートを搭載している。容量3,000mAhのバッテリーを内蔵し、電池持ち時間は約130時間。
メインカメラは焦点距離16mmの超広角カメラ、26mmの標準カメラ、52mmの望遠カメラという組み合わせのトリプルカメラだ(いずれも35mm換算の焦点距離)。望遠カメラと標準カメラについては光学式手ぶれ補正に対応する。イメージセンサーはいずれも1,220万画素。フロントカメラは約800万画素だ。カメラ機能自体は960fpsのスーパースロー撮影に非対応であるほかはほぼXperia 1と同等で、機能面でも、Xperia 1に搭載されている瞳AFや最大10fpsのAF/AE追従の連写機能、ハイブリッド手ぶれ補正機能を搭載。また、新機能として、レンズにかかった指やフォーカスのずれ、撮影後にまばたきや手ぶれ・被写体ぶれを知らせる「撮影アドバイス機能」が搭載されている。
カラーバリエーションは、ブラック、グレー、ブルー、レッドの4色。2019年11月1日の発売予定だ。直販サイトにおける価格は79,920円(税別)。端末の返却を条件に最大で36回払いの12回分の残債を免除する「スマホおかえしプログラム」の対象モデルとなっている。
端末価格が税別で8万円以下に抑えられたこともあって、人気を集めそうだ
PS4用のDUALSHOCK4用のアタッチメントも発表された。接続はBluetoothで行う
超広角、広角、望遠という組み合わせのトリプルカメラは、Xperia 1と基本的に同じ。ただし960fpsのスーパースロー撮影には非対応
auに続き、アナログ入力対応の「Sペン」を備えた大型スマートフォン「Galaxy Note」シリーズの新モデルとして「Galaxy Note10+」がドコモからも登場。約77(幅)×162(高さ)×7.9(厚さ)mm、重量約197gという大型ボディに、3,040×1,440表示に対応する約6.8インチの大画面有機ELディスプレイを搭載。IPX5/8等級の防水仕様と、IP6X等級の防塵仕様をクリアしている。Galaxy Noteシリーズの特徴であるペン入力デバイス「Sペン」は、新搭載の「エアアクション」機能により、カメラの切り替えや音量調整などさまざまな操作が可能となっている。また、NTTドコモ独自のアプリとして、手書きメモを加えられるカレンダーアプリ「てがき手帳アプリ」がプリインストールされている。
SoCに「Snapdragon 855」を採用し、12GBのRAMと256GBのストレージ、1TBまで対応するmicroSDXCメモリーカードスロットを組み合わせる。OSはAndroid 9。NFCポート、FeliCaポート、ワイヤレス充電機能を搭載する。フルセグ/ワンセグのテレビチューナーは非搭載。4,300mAhのバッテリーを内蔵し、電池持ち時間は約145時間となっている。
メインカメラは、約1,600万画素の超広角カメラ、約1,200万画素の広角カメラ、約1,200万画素の望遠カメラ、TOFカメラを組み合わせたクアッドカメラ。フロントカメラは1,000万画素のシングルカメラとなっている。
カラーバリエーションは、オーラグローとオーラブラックの2色。2019年10月18日に発売開始となる。直販価格は110,160円(税別)で、「スマホおかえしプログラム」の対象モデルだ。
約6.8インチという大画面で、ペン入力もさらに行いやすくなった
メインカメラは、超広角、広角、望遠、TOFの組み合わせのクアッドカメラだ
NTTドコモ独自の「てがき手帳アプリ」。カレンダーに手書きメモを加えることができる
auに引き続き、ドコモからもシャープの「AQUOS zero2」が登場。NTTドコモではサイズは未定としているが、シャープの発表によると、約74(幅)×158(高さ)×8.8(厚さ)mm、重量140g台のボディに、2,340×1,080のフルHD+表示に対応するシャープ自社開発の有機ELディスプレイを搭載。IPX5/8等級の防水仕様と、IP6Xの防塵仕様に対応する。バッテリーは容量3,130mAh (暫定値)で、電池持ち時間は計測中とのこと。
ディスプレイは、描画回数を毎秒120回にアップしつつ、残像低減のため各フレーム間に黒画面を挿入し、従来機比4倍相当となる毎秒240回の高速表示を実現している。また、タッチパネルのスキャンレートも4倍速の240Hzに高められており、一般的な液晶ディスプレイと比較して、タッチ操作の応答速度を約80%短縮した。なお、指紋認証については、AQUOSシリーズ初となるディスプレイ指紋認証が採用される。
基本性能は、ハイエンド向けSoC「Snapdragon 855」に8GBの大容量RAMと256GBのストレージ(UFS3.0)を組み合わせる。OSは、最新世代のAndroid 10で、発売後2年間に最低2回のバージョンアップが保証されている。FeliCaポートおよびNFCポートを搭載し、フルセグ・ワンセグのテレビチューナーやヘッドホン端子は省略されている。
メインカメラは、約1,220万画素の標準カメラ(焦点距離26mm)と、約2,010万画素の超広角カメラ(焦点距離18mm)の組み合わせによるデュアルカメラ。フロントカメラは約800万画素のシングルカメラとなる。
カラーバリエーションはアストロブラックとミスティホワイトの2色。今冬の発売予定となっているが、2020年になってからの発売になる見込み。直販サイトにおける価格は82,080円(税別)で、「スマホおかえしプログラム」の対象機になっている。
前モデル「AQUOS zero」はボディ背面に複合素材を使っていたが、本機の背面パネルは樹脂製だ。開発中ということで、操作画面は表示できなかった
1コマごとに黒の画面を差し込んで残像低減を図っている。4倍速相当のスマートフォン用有機ELディスプレイというのはかなり珍しい
この画面サイズとしては140g台というのはかなりの軽さ。長時間持ちながらゲームや動画を楽しむような使い方に適していそうだ
auに続いて、サムスンのエントリーモデル「Galaxy A20」がドコモからも登場。旧docomo with対象機の「Galaxy Feel」の後継というわけではなく、よりコストを重視したエントリーモデルというポジションとなっている。直販価格は19,440円(税別)で、SIMフリースマホのエントリーモデルと比較しても十分に安い。そのいっぽうで、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6X等級の防塵仕様、FeliCaポートも備えており、機能性も十分だ。また、FMラジオチューナーも内蔵している。
約71(幅)×150(高さ)×8.1(厚さ)mm、重量約151gというボディに、1,560×720のHD+表示に対応する約5.8インチの液晶ディスプレイを備える。バッテリー容量は3,000mAhで、電池持ち時間は約140時間だ。
SoCにサムスン製の「Exynos 7884B」を搭載。3GBのRAMと32GBのストレージ、512GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードスロットを組み合わせる。OSはAndroid 9。メインカメラは約800万画素、フロントカメラは約500万画素で、いずれもシングルカメラとなっている。
カラーバリエーションは、レッド、ホワイト、ブラックの3色。2019年11月1日に発売される。
防水・防塵ボディおよび、FeliCaポートを搭載しつつ、端末価格は税別で2万円以下に抑えられた
Galaxyシリーズとしては珍しく有機ELではなく液晶ディスプレイを採用
ミドルレンジ向けの人気モデル「AQUOS sense」シリーズの最新モデル、「AQUOS sense3」がNTTドコモからも登場する。約70(幅)×147(高さ)×8.9(厚さ)mm、重量約167gのボディに、2,160×1,080のフルHD+表示に対応する約5.5インチのIGZO液晶ディスプレイを搭載。なお、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6Xの防塵仕様に加えて、耐衝撃(落下)性能を備えている。
基本性能は、SoCにミドルレンジ向け「Snapdragon 630」を採用し、4GBのRAMと64GBのストレージ、512GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードスロットを組み合わせる。前モデル「AQUOS sense2」と比較して、処理性能が約15%、グラフィック性能は約60%向上しているという。FeliCaポートおよびNFCポートを搭載しており、テレビチューナーは非搭載。OSはAndroid 9で、シャープの従来からの方針通り発売後2年間に最低2回のバージョンアップが保証されている。
メインカメラは、約1,200万画素の標準カメラと、約1,200万画素の超広角カメラを組み合わせたデュアルカメラとなる。フロントカメラは約800万画素のシングルカメラだ。
電池持ちのよさが特徴となっており、4,000mAhという大容量バッテリーに消費電力の少ないIGZO液晶を組み合わせることで、電池持ち時間は約180時間という圧倒的な長時間駆動を実現している。
カラーバリエーションは、ソフトピンク、シルバーホワイト、ライトカッパー、ブラックの4色。2019年11月上旬以降の発売予定だ。直販サイトにおける価格は28,800円(税別)となっている。
必要十分な機能というコンセプトはそのままに、全体的な機能強化がなされた
メインカメラは、超広角と広角カメラを組み合わせたデュアルカメラ
シャープの発表ではDSDV対応モデルの用意もあるとのことだったが、NTTドコモ版については、シングルSIMスロットだった
新たなキッズケータイ「SH-03M」(シャープ製)。VoLTE対応に加えて、スマートフォン的なタッチパネルにリニューアルされた。なお、防犯上の理由もありeSIM仕様となったため、SIMの抜き取りは行えない
シニア向けケータイ「らくらくホン」もVoLTE対応の「F-01M」(富士通製)としてリニューアル。操作ボタンなどは従来通りのもの
Android TV搭載の「ドコモ テレビターミナル02」。ドコモが提供する映像サービスをはじめ。さまざまな動画配信サービスに対応。地上デジタル放送、BSデジタル放送に加えて、BS4K放送もネット経由で視聴可能になる
FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。