レビュー
メモリークロックが12Gbpsから14Gbpsにアップ

VBIOSアップデートの効果は? AMDのミドルレンジGPU「Radeon RX 5600 XT」を試す

今年は「PlayStation 5」や「Xbox Series X」といった次世代ゲーム機が投入されることもあり、これらで使われる次世代アーキテクチャー「Radeon DNA 2」を搭載するGPUの登場に注目している人も多いと思う。いっぽうで、実際のPCゲーミングを取り巻く環境を見てみると、レイトレーシング対応のタイトルも少ないし、まだまだフルHDのゲーミングモニターでプレイしている人のほうが圧倒的に多い。そういったフルHDでのゲーミングユーザーをターゲットにして開発されたのが、AMDが今年1月に市場に投入した「Radeon RX 5600 XT」だ。

こちらのGPU、発表当初はメモリークロックが12Gbps相当となっていたが、ハードウェア的には14Gbps相当のスペックを当初から備えていたようで、一部メーカーは14Gbps相当にパフォーマンスアップできるVBIOSを提供していた。そして今年5月、14Gbps相当にアップデートできるモデルをAMDが正式に発表。発表当時は競合として「GeForce 1660 Ti」を想定していたが、VBIOSのアップデートでもうワンランク上の「GeForce RTX 2060」とも戦えるようになったとアピールする。

Radeon RX 5600 XT。5月になり、ようやくAMD公式からもVBIOSアップデート対応のビデオカードが発表された

Radeon RX 5600 XT。5月になり、ようやくAMD公式からもVBIOSアップデート対応のビデオカードが発表された

RDNAアーキテクチャーを採用する現行ラインアップのスペックをまとめたものがこちら。赤字で記載した部分が、今回のVBIOSアップデートによる変化点だ

VBIOSでメモリークロックを14Gbps相当に引き上げることで、12Gbps相当のときよりも10%近いパフォーマンスアップが見込めるという

1月の発表時点での競合はGeForce 1660 Tiとしていたが、VBIOSのアップデートでもうワンランク上のGeForce RTX 2060とも戦えるようになったとアピール

では、Radeon RX 5600 XTのVBIOSのアップデートでどれくらいパフォーマンスアップするのか。今回は、Radeon RX 5600 XTのVBIOSアップデート前後のパフォーマンスを、同じ7nmプロセスで製造されるRDNAアーキテクチャーベースの「Radeon RX 5700 XT」と「Radeon RX 5500 XT」と比較しながら探ってみた。

検証環境紹介

検証に移る前にまずは検証環境について紹介していこう。今回、Radeon RX 5600 XT搭載カードとして用意したのが、SAPPHIRE「PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」。スイッチ切り替えで、メモリークロック14Gbps相当のPerformanceモードと、メモリークロック12Gbps相当のSilentモードという2種類のVBIOSを適応できるのが特徴で、今回はこちらの機能を利用して、14Gbps相当と12Gbps相当のパフォーマンスの違いをチェックした。

今回使用したSAPPHIRE「PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」

今回使用したSAPPHIRE「PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」

電源は8pin×1構成

電源は8pin×1構成

ボード裏面に用意されたBIOS切り替えスイッチ。メーカーページに用意されている専用アプリをダウンロードし、こちらのスイッチと組み合わせながら2種類のVBIOSを切り替える形だ

GPU-ZでSAPPHIRE「PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」の詳細をチェックしてみた。左がメモリークロック14Gbps相当のPerformanceモード、右がメモリークロック12Gbps相当のSilentモードを適応したときのもの。Performanceモードを設定すると、Texture FillateとBandwidthが向上しているのが確認できる

比較対象として用意したのは、Radeon RX 5600 XTと同じRDNAアーキテクチャーベースのRadeon RX 5700 XTを搭載したSAPPHIRE「PULSE RADEON RX 5700 XT 8G」と、Radeon RX 5500 XTを搭載したASUS「ROG-STRIX-RX5500XT-O8G-GAMING」だ。なお、ビデオカード以外の環境は共通で、ドライバーバージョンは「Adrenalin 2020 Edition 20.4.2」を利用している。

今回使用した3枚のビデオカード。前方からSAPPHIRE「PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」、SAPPHIRE「PULSE RADEON RX 5700 XT 8G」、ASUS「ROG-STRIX-RX5500XT-O8G-GAMING」

検証マシン構成
CPU:AMD「Ryzen 7 3700X」
マザーボード:ASUS「TUF GAMING X570-PLUS」
メモリー:Crucial「CT2K16G4DFD832A」(DDR4-3200 16GB×2、1.2V DDR4-3200ネイティブ設定で使用)
ビデオカード:SAPPHIRE「PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」、SAPPHIRE「PULSE RADEON RX 5700 XT 8G」、ASUS「ROG-STRIX-RX5500XT-O8G-GAMING」(Adrenalin 2020 Edition 20.4.2)
ストレージ:CFD「PG3VNF CSSD-M2B1TPG3VNF」(1TB)
電源ユニット:Corsair「HX1200」(1200W、80PLUS PLATINUM)
OS:マイクロソフト「Windows10 Pro 64bit」(Build 18363.836、電源プランRyzenバランス)

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