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AF強化のデュアルカメラを備える「Xperia 5 V」をグローバル発表

ソニーは2023年9月1日、小型ハイエンドスマートフォン「Xperia 5 V(エクスペリア・ファイブ・マーク・ファイブ)」のグローバル発表を行った。シリーズの特徴を受け継ぎながらカジュアル志向を強めた背面デザインにリニューアルされたほか、メインカメラが広角カメラと超広角カメラのデュアルカメラに変更されている。詳細を速報でお届けしよう。

カジュアル志向のデザインにリニューアルされた小型ハイエンド「Xperia 5 V」が登場

カジュアル志向のデザインにリニューアルされた小型ハイエンド「Xperia 5 V」が登場

明るくカジュアル志向のカラー・デザインのボディはサステナビリティにも配慮

フラッグシップモデル「Xperia 1」シリーズ譲りの性能を小さなボディにまとめた「Xperia 5」シリーズは、高い人気を誇るAndroidスマートフォンだ。今回発表された「Xperia 5 V」は、従来のコンセプトを受け継ぎつつ、明るくカジュアルな印象のデザインに生まれ変わっている。

「コンパクトかつ高機能なハイエンドスマホ」のコンセプトを維持しつつ、新しい背面デザインをまとう「Xperia 5 V」

「コンパクトかつ高機能なハイエンドスマホ」のコンセプトを維持しつつ、新しい背面デザインをまとう「Xperia 5 V」

ボディサイズは約68(幅)×154(高さ)×8.6(厚さ)mmで、重量は182g。前モデル「Xperia 5 IV」と比較すると、横幅が約1mm、厚さが約0.4mm大きくなり、重量は約10g重くなっている。高さは約2mm小さくなった。

背面のカラー・デザインに注目が集まるが、再生素材を使った難燃性プラスチック「SORPLAS(ソープラス)」を外装の一部に取り入れた、時流に配慮された設計を採用している。なお、IP65/68の防水・防塵性能や、リバースチャージも可能なQi規格のワイヤレス充電にも引き続き対応している。

左が「Xperia 5 V」、右は前モデル「Xperia 5 IV」。表側の印象は大きく変わらない

左が「Xperia 5 V」、右は前モデル「Xperia 5 IV」。表側の印象は大きく変わらない

カラーバリエーションは、左からブラック、プラチナシルバー、ブルーの3色を用意。明るいカラーが主体となった

カラーバリエーションは、左からブラック、プラチナシルバー、ブルーの3色を用意。明るいカラーが主体となった

ヘッドホン端子はボディ上面に、ボディ下面にUSB Type-CポートとSIMおよびmicroSDXCメモリーカードのトレーを配置する

ヘッドホン端子はボディ上面に、ボディ下面にUSB Type-CポートとSIMおよびmicroSDXCメモリーカードのトレーを配置する

側面には、ボリュームボタン、指紋認証センサー一体の電源ボタン、シャッターボタンを配置する

側面には、ボリュームボタン、指紋認証センサー一体の電源ボタン、シャッターボタンを配置する

ディスプレイは、120Hzのリフレッシュレート(残像低減機能使用の場合240Hz)と2520×1080のフルHD+表示に対応する約6.1インチの有機ELディスプレイで、基本的に前モデルから変わっていない。ただし、HDR機能がHDR10からHDR10+対応に強化されたほか、HLGにも新たに対応している。加えて、「Xperia 1 V」に搭載されていた「リアルタイムHDRドライブ」を搭載したことで、HDR再生時の画質を自動でより見やすいものに調整してくれるようになった。

約6.1インチのサイズやフルHD+という解像度は「Xperia 5 IV」と共通

約6.1インチのサイズやフルHD+という解像度は「Xperia 5 IV」と共通

「リアルタイムHDRドライブ」の利用例。上がオフ、下がオンのもの。より自然で見やすい画質になる

「リアルタイムHDRドライブ」の利用例。上がオフ、下がオンのもの。より自然で見やすい画質になる

サウンド機能を見ると、ステレオスピーカーやヘッドホン端子の搭載など、ハードウェアは前モデルと共通点が多い。なお、内蔵アンプの容量が増えたことで強い音の再現性が向上している。加えて、チューニングを見直すことで低音域や中音域の表現力が増し、音圧も改善されるなど、定評のある音質にさらに磨きがかけられている。

左右対称に設置されたステレオスピーカーを引き続き搭載。アンプの強化やチューニングの見直しによってよりダイナミックでクリアな音質で再生が行える

左右対称に設置されたステレオスピーカーを引き続き搭載。アンプの強化やチューニングの見直しによってよりダイナミックでクリアな音質で再生が行える

搭載されるSoCは最新世代のハイエンド向け「Snapdragon 8 Gen 2」で、8GBのメモリーを組み合わせる。ストレージについてはグローバルモデルでは128GBと256GBの2種類が用意されるが、国内モデルでの扱いは現時点で不明。なお、最大1TBまで動作確認済みのmicroSDXCメモリーカードスロットも引き続き備えている。

OSバージョンアップやセキュリティアップデートの配布方針は、「Xperia 1 V」と同様に明らかにされていない。5Gの通信機能はSub-6帯のみの対応で、ミリ波対応は引き続き見送られている。

「Xperia 5 IV」と比較して熱拡散シートの面積を約40%増加させたことで、高負荷が続いた場合の安定した動作が期待できる

「Xperia 5 IV」と比較して熱拡散シートの面積を約40%増加させたことで、高負荷が続いた場合の安定した動作が期待できる

搭載されるバッテリーは「Xperia 5 IV」と同じく容量は5000mAh。バッテリーの負担を軽減する「いたわり充電」や「充電最適化技術」によって、3年間繰り返し使っても劣化を抑えることができる。充電性能も変わっておらず、上述のリバースチャージも可能なQi規格のワイヤレス充電や、USB PD規格による最大30Wの急速充電に対応している。

広角と超広角のデュアルカメラで「Xperia 1 V」と同じAIを使ったAF機能を搭載

メインカメラは、前モデルと大きく変わっており、約4800万画素の2層トランジスタ画素積層型CMOSイメージセンサー「Exmor T mobile」を使用する広角カメラ(35mm判換算の焦点距離は24mm)と、約1200万画素の超広角カメラ(同条件の焦点距離は16mm)のデュアルカメラとなった。望遠カメラは非搭載で、広角カメラのデジタルズームを使用して35mm判換算の焦点距離で48mmの望遠撮影を行う。なお、広角カメラと超広角カメラのハードウェアは「Xperia 1 V」と同じものだ。

「Xperia 1 V」に搭載されているAIを使用した深度測定を流用しているため、オートフォーカスの性能は「Xperia 1 V」と同等のものとなった。これにより動く被写体や複雑な構図でもピント合わせが行いやすくなっている。機能面でも、ナイト撮影機能や商品レビュー用設定、進化した「ぼけ」、映画のような階調や色表現を実現する「S-Cinetone for mobile」、質感や色味を選んで印象的な映像を撮影できる「クリエイティブルック」など、「Xperia 1 V」に搭載されたカメラ機能が、本機にも搭載されている。

メインカメラは「Xperia 1 V」から望遠カメラを省略したもの。レンズは引き続きツァイス監修のものだ

メインカメラは「Xperia 1 V」から望遠カメラを省略したもの。レンズは引き続きツァイス監修のものだ

より大きな背景ぼけで撮影が可能になった。ポートレート撮影などで被写体を浮かび上がらせた撮影が可能

より大きな背景ぼけで撮影が可能になった。ポートレート撮影などで被写体を浮かび上がらせた撮影が可能

動画撮影では、Vlog編集アプリ「Video Creator(ビデオ・クリエイター)」が新たに追加された。このアプリでは、保存してあるビデオクリップと、プリセットされるBGMや必要に応じてカラーフィルターを選ぶだけで15秒、30秒、60秒、180秒、時間制限なしのVlogを作成できる。プリセットされるBGMのテンポに合わせた動画をわずか1分ほどで作ることが可能だ。

新しい動画編集アプリ「Video Creator」は、プリセットされるBGMのテンポに合わせたしVlogを簡単に作成できる。なお、外部の音源も利用できるがテンポを合わせた編集は利用できない

新しい動画編集アプリ「Video Creator」は、プリセットされるBGMのテンポに合わせたVlogを簡単に作成できる。なお、外部の音源も利用できるがテンポを合わせた編集は利用できない

設定を選ぶだけで印象的なトーンの動画を撮影できる「クリエイティブルック」を搭載。こちらも「Xperia 1 V」に搭載されていたものだ

設定を選ぶだけで印象的なトーンの動画を撮影できる「クリエイティブルック」を搭載。こちらも「Xperia 1 V」に搭載されていたものだ

SIMフリーモデルの発表は現時点でなし、国内キャリアの続報待ち

今回のソニーの発表は、グローバルに準じたもののため、おサイフケータイの対応などまだ明らかにされていない情報もある。メーカー直販や家電量販店などで取り扱われる一般流通モデル(いわゆるSIMフリーモデル)については、現時点で告知される情報はない。ただし、国内で発売されることは明言されており、通信事業者からも取り扱いが近々に発表されるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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