ここ数年でラインアップを一気に増やしている注目のスマートウォッチブランド「Amazfit」。新作の「Amazfit Active Edge」は、アメリカ国防総省制定のMIL規格に準拠した堅牢さと、ストリートスタイルにマッチするデザインに、必要十分なアクティビティ機能を搭載した1台。エントリーモデルということもあり、2万円以下のお手ごろ価格も魅力です。
「Amazfit Active Edge」のメーカー公式価格は19,900円(税込)
「Amazfit Active Edge」は、BMXやスケートボード、ストリートダンスなど、都会でのアクティブなスタイルに適したスマートウォッチとして開発されたモデル。2023年12月に発売された「Amazfit Active」と同じ名前を冠していますが、まったく違うコンセプトとデザインをもつスマートウォッチに仕上がっています。
今回使用したカラーは、赤いアクセントがきいた「ラバブラック」。ほかにもカラーが用意されており、透明感が特徴の「ミントグリーン」は、まさにストリートファッションにもマッチする色合い。「ミッドナイトパルス」もステルス戦闘機かのようなグレートーンがクールです。このカラーと頑丈さを感じさせるボディデザインは、ストリートカルチャーに影響を受けた30〜40代くらいの世代にとってどこか懐かしく、「刺さる」ものではないでしょうか。
カラーは、写真上から「ラバブラック」「ミントグリーン」「ミッドナイトパルス」の3色展開
直径約46.62mmのケースは、大きすぎず、小さすぎずのサイズ感で、近ごろのスマートウォッチのトレンドにフィット。操作はタッチ操作と4つの物理ボタンで行うため、運動中など画面を注視できないような状況でも操作しやすくなっています。環境変化の大きいアウトドアフィールドでも、使用状況に応じてストレスのない操作が可能です。
懐かしさを感じさせるいっぽうで、アメリカ国防総省制定のMIL規格に準拠したタフネス設計にも注目です。「振動&衝撃」「極端な高温&低温」「低圧」など7つの基準をクリアした頑丈さを備えています。加えて、健康管理機能やワークアウトモニタリングも充実しており、開発コンセプトの「都会」という枠を飛び越え、アウトドアなどさまざまなシーンで活躍できるスペックを持ち合わせています。
約54g(ベルト含む)の軽さと高い耐久性を備えており、アウトドアアクティビティに最適
1.32インチの液晶ディスプレイ(360×360)を採用しています
ベルトには、熱可塑性ポリウレタン(TPU)を採用。主流となっているシリコン素材に比べると少し硬い印象があったのですが、装着感は良好です。ツルツルの加工が施されたベルト表面は、汗や水が拭き取りやすく、長時間使用しても快適さを保てました。
バッテリー駆動時間は、一般的な使用で16日間、GPSを起動した状態で20時間とのこと。試しにGPSを起動して1時間ほどランニングをしてみたところ、バッテリーはフル充電の状態から4%ほどの減少。このペースであれば、GPSを起動していても15時間は持ちます。バッテリー駆動時間が6時間あればフルマラソンにも対応できるので、電池持ちは優秀な部類に入るでしょう。
本機はエントリーモデルにあたるため、「Amazfit」の上位モデルに搭載されている「レディネススコア(総合的な身体スコア)」は搭載されていませんが、心拍数と血中酸素濃度の24時間計測、ストレスレベル、睡眠モニタリングなど、基本的な健康管理機能はほぼ揃っています。
突出したものはないですが、睡眠モニタリングなど基本的な健康管理機能は網羅
睡眠モニタリングに関しては、睡眠時間やスコア(過去7日間)、睡眠の規則性、などの詳細なデータが公式アプリ「Zepp」から確認可能。また、夜間だけではなく日中の睡眠モニタリングにも対応しており、夜勤などで日中に就寝するユーザーも利用しやすくなっています。
睡眠スコア、過去7日間の睡眠スコア推移、他のユーザーとの比較、睡眠時間、規則性、睡眠ステージなど、詳細な睡眠データが取得可能
130種類以上のワークアウトに対応するほか、ランニングやウォーキングなど7つのスポーツに関しては自動認識に対応。もしも測定開始を忘れたまま走り初めても、本体が検知して自動でランニングの計測が始まります。加えて、BMX、スケートボードといったストリートスポーツに対応しているのもユニークですね。
スケートボード、ローラースケート、BMX、パルクール、フライングディスクなど個性的なストリートスポーツの計測にも対応します
屋外ランニング時などに書かせない位置情報の取得に関しては、GPS 、GLONASSなど5つの衛星測位システムの計測に対応。エントリークラスのスマートウォッチにはGPSを搭載しないモデルが多く、その場合は屋外ランニングなどの際にスマートウォッチを携帯する必要があります。その点、GPSを搭載しているのは本機の大きなメリットです。
ランニングで使用してみた印象としては、まず位置情報の取得がおどろくほど速いです。計測開始までにかかる時間がすばやいことは、「Amazfit」の上位モデルの魅力でもあったのですが、2万円を切る「Amazfit Active Edge」でも、上位モデルと遜色ないほど高速でした。
屋外ランニングの結果がコチラ。取得できるデータは平凡ですが、走りながら自分のコンディションがわかる「リアルタイムパフォーマンス」など、走力アップのための機能も用意されています
注目したい機能としては、AIがトレーニングプランを作成してくれる 「Zepp Coach」をあげましょう。「10kmを完走したい」「心肺機能を向上させたい」といった目標と期限(レースの日程)を入力すると、それに応じたトレーニングメニューを自動で作成してくれます。これは、上位モデルに搭載されている機能であり、本機でも利用できるのはお得感があります。
「Zepp Coach」はアプリ「Zepp」で利用できる機能のひとつ。過去1か月くらいの運動状況や目的に応じておすすめのメニューを作成してくれます
「Zepp Coach」は、使用の期間に応じてデータが蓄積され、ユーザーにより最適なトレーニングを提供してくれるようになります。「Amazfit」の別モデルを使用している筆者の場合だと、すでにランニングのデータが蓄積されていたため、初回から"ちょうどいい"メニューが提供されました。休息のタイミングもしっかりと提示してくれるので、オーバーワークを防ぎながら、安全に走力を高めていくことができます。
「Amazfit Active Edge」は、スマートウォッチに求められる基本的な機能はしっかりと網羅しつつ、タフネスボディというユニークな特徴を備え、普段使いからアウトドアアクティビティなど幅広いシーンで活躍してくれます。これが2万円弱で購入できるのは、なかなかコスパが高いと言えるでしょう。