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マイクロソフト「Surface」シリーズの違いや用途別の選び方を解説

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現在、各メーカーのノートパソコンはシリーズや製品数が多いため、選ぶのが難しくなっています。しかし、シリーズや製品ラインアップの違いをしっかりと理解しておけば、自分が必要とするモデルにたどり着きやすくなるでしょう。

本記事ではマイクロソフトのノートパソコン「Surface」シリーズを解説します。「スペックが足りなかった」「オーバースペックだった」といったことにならないように、しっかり理解しておきましょう。

なお、本記事内の情報は現行製品(2024年8月21日時点、公式サイトに表示のあるもの)を基準としています。

現行「Surface」シリーズの中心はモバイル。さまざまな用途に対応できるラインアップ

「2-in-1 PC 」と「ノートPC」で構成される現行「Surface」のラインアップ(表は2024年8月21日時点のマイクロソフト公式ページhttps://www.microsoft.com/ja-jp/surfaceを基に作成)

「2-in-1 PC 」と「ノートPC」で構成される現行「Surface」のラインアップ(表は2024年8月21日時点のマイクロソフト公式ページhttps://www.microsoft.com/ja-jp/surfaceを基に作成)

「Surface」は、マイクロソフトが販売しているパソコン・タブレットのブランドです。現行のシリーズは全体的にモバイル向けのモデルが多く、競合他社のように光学ドライブを搭載するモデルや17型ディスプレイの大画面モデルなどはありません。また、接続端子の構成もシンプルなので、周辺機器を接続するには別途アダプターなどが必要になることが多いでしょう。

いっぽうで、全モデルでアスペクト比3:2のタッチディスプレイを搭載しており、直感操作にすぐれる点や、独自のアクセサリを多く揃える点など、「Surface」ならではの体験を得られます。また「Microsoft Office」をバンドルする点も特徴といえるでしょう。

なお、個人向けと法人向けとでラインアップが異なりますが、ここでは個人向けの現行ラインアップについて紹介していきます。

個人向けの「Surface」は、キーボードが分離する「2-in-1 PC」と、キーボードが一体型の「ノートPC」の2つのカテゴリーに大きく区分されています。

・2-in-1 PC
 ・Surface Pro:モバイルサイズの13型ながら高性能な最上位モデル
「2-in-1 PC」の現行モデルは、画面サイズが13型の「Surface Pro」シリーズのみです。

・ノートPC
 ・Surfac Laptop:13.8型と15型の2つから選べるスタンダード
 ・Surface Laptop Go:小型・軽量で価格と性能のバランスがいいエントリー
 ・Surface Laptop Studio:高性能CPUやペン機能を備えるハイエンド

「ノートPC」は3つのシリーズで構成されています。また、画面サイズが12.4型〜15型までと、複数のサイズが展開されています。

以下ではそれぞれのシリーズについてさらに詳しく解説していきます。

2-in-1 PC:日常使用からクリエイティブまでこなす2in1タブレットタイプ

2-in-1 PCに該当するのは「Surface Pro」シリーズのみです

2-in-1 PCに該当するのは「Surface Pro」シリーズのみです

「Surface」といえば、真っ先にタブレットタイプを思い起こす人も多いのではないでしょうか。背面に搭載されたキックスタンドで画面を自由な角度に調節したり、着脱可能なキーボードカバーでノートパソコンのようにキー入力したりできるなど、2in1スタイルを広く普及させた立役者的な存在です。これまでも多彩なモデルが登場してきましたが、現行の「2-in-1 PC」は「Surface Pro」シリーズのみとなっています。

・Surface Pro(第11世代):クリエイティブな作業もこなせるタブレット

タブレットタイプの「Surface Pro」シリーズ。キーボードは別売りなので注意

タブレットタイプの「Surface Pro」シリーズ。キーボードは別売りなので注意

「Surface Pro」シリーズは、「Surface」の「2-in-1 PC」カテゴリーのフラッグシップモデルにあたります。

最新モデルの「Surface Pro(第11世代)」では、ローカル環境でのAI機能利用をコンセプトとした「Copilot+ PC」準拠のモデルとなり、チップセットは従来のインテル製ではなく、クアルコム製の「Snapdragon X Elite」または「X Plus」を採用しています。

画面サイズは13型で本体重量が895g、「Surface Pro Flex キーボード」の340gと合わせても約1.24kgと持ち運びやすい重さです。1440pの超広角カメラを前面に搭載するため、ビデオ会議などでも活躍するでしょう。また、有機ELディスプレイ搭載モデルも選択でき、表示性能が進化している点もポイントです。

さらに、4096段階の筆圧感知に対応する「Surface スリム ペン(旧称Surface スリム ペン 2)」を使えばクリエイティブな作業もこなせます。ただし、ペンや専用キーボードは別売りです。

ノートPC:全モデルタッチ液晶搭載。エントリーからハイエンドまで充実

「Surface」の「ノートPC」カテゴリーはスタンダードな「Surface Laptop」、エントリー向けの「Surface Laptop Go」、ハイエンドの「Surface Laptop Studio」と3つのシリーズに分類されます

「Surface」の「ノートPC」カテゴリーはスタンダードな「Surface Laptop」、エントリー向けの「Surface Laptop Go」、ハイエンドの「Surface Laptop Studio」と3つのシリーズに分類されます

シンプルでクセのないデザインと、入力しやすいキーボードとあらゆるシーンで使いやすいシリーズが揃っています。また、こちらは現行Surfaceすべてに共通することですが、タッチ液晶を搭載し、画面のアスペクト比が3:2。さらに「Microsoft Office」を搭載しています。いっぽうで、「Copilot+ PC」準拠のモデルや、変形機構を持つモデルなど、明確に異なる点もあるので、個々の特徴をしっかりと押さえましょう。

・Surface Laptop:13.8型と15型の2つから選べるスタンダード

「Copilot+ PC」に該当する最新の「Surface Laptop」が「Surface Laptop 第7世代」

「Copilot+ PC」に該当する最新の「Surface Laptop」が「Surface Laptop 第7世代」

キーボードが一体となったラップトップ型(通常のノートPC形状)のスタンダードなシリーズが「Surface Laptop」です。現行の「Surface Laptop 第7世代」は13.8型と15型の2つの画面サイズを展開しています。

CPUは「Copilot+ PC」に準拠する仕様で、15型モデルは「Snapdragon X Elite」、13.8型は「X Plus」と「X Elite」のいずれかを選択可能。端子は、USB4.0/Thunderbolt 4対応のUSB-Cポートを2つ、USB-Aポートを1つのほか、15型のみmicroSDカードスロットを備えます。

重量は13.8型が1.34kgと携帯しやすいサイズ感。15型は約1.66kgとやや重くなりますが、大画面モデルとしては妥当な重さです。

グラフィック性能が求められるゲームなどにはあまり向きませんが、ビジネス用途には十分に応えられる性能を備えます。また、アスペクト比3:2の縦の表示範囲が広いディスプレイでWebページやアプリなどが見やすく、タッチ操作にも対応。日常的に使いやすく、さらに「Copilot+ PC」に準拠した本シリーズは、まさに現行「Surface」のスタンダードいえるでしょう。

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・Surface Laptop Go:小型・軽量で価格と性能のバランスがいいエントリー

現行シリーズ中、最小のディスプレイを持つ携帯性の高い「Surface Laptop Go 3」

現行シリーズ中、最小のディスプレイを持つ携帯性の高い「Surface Laptop Go 3」

「Surface」の「ノートPC」カテゴリーで最も小型・軽量なのが「Surface Laptop Go」シリーズです。

価格やスペックではエントリーに該当するシリーズですが、現行の「Surface Laptop Go 3」は「12世代Core i5」採用や16GBメモリー搭載モデルをラインアップするなど、日常使用において過不足のない性能を備えます。

画面サイズは12.4型で、10点マルチタッチに対応。小型ながらキー入力も快適です。いっぽうで、画面解像度がやや低い点や、Webカメラが720pであることなど、ほかのシリーズよりもスペックはやや控えめ。顔認証は非搭載ですが、指紋認証機能を備えています。重さ1.13kgと軽量かつ、最大15時間のバッテリー駆動などモバイル性能にすぐれるので、学生や社会人などでコンパクトに持ち歩きたい人にピッタリ。また、価格と性能のバランスからライトユーザーにも選びやすいシリーズでしょう。

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・Surface Laptop Studio:高性能CPUやペン機能を備えるハイエンド

変形機構をもち様々なスタイルで使える「Surface Laptop Studio」シリーズ

変形機構をもち様々なスタイルで使える「Surface Laptop Studio」シリーズ

「Surface」の「ノートPC」カテゴリーのなかでも、変形機構をもつユニークなシリーズが、「Surface Laptop Studio」シリーズです。現行の「Surface Laptop Studio 2」も変形機構を備えており、通常の「ラップトップモード」、画面を前方に引き出して角度をつける「ステージモード」、画面を倒して液晶タブレットとして使う「スタジオモード」と、3つのモードで利用できます。

素早い動きも滑らかに表示する最大120Hzのリフレッシュレートに対応した14.4型のタッチディスプレイを搭載。CPUにはハイエンド向けの「Core H」シリーズを採用するほか、NVIDIA GPU搭載モデルをラインアップしており、動画編集やグラフィックデザイン、ゲームなどの高負荷な作業もストレスなくこなせます。

加えて、USB4.0/Thunderbolt 4対応のUSB-Cポートを2つ、USB-Aポート、microSDカードスロットを備えています。

さらにオプションの「Surface スリム ペン(旧称Surface スリム ペン 2)」を追加すれば、イラスト描画などのクリエイティブな作業もこなせます。

約1.89kg〜1.98kg(GPUの構成により異なる)と常時持ち歩くにはやや厳しめの重量ですが、あらゆる作業をこなせる万能選手といえるシリーズです。

小枝祐基
Writer
小枝祐基
PC、Mac関連の記事や書籍の執筆を行うフリーライター。家電・デジタルガジェットなどのレビューなども行う。著書に『今日から使えるMacBook Air & Pro』(ソシム)、『疲れないパソコン仕事術』(インプレス)など。
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柴田崇志(編集部)
Editor
柴田崇志(編集部)
モノ雑誌で10年弱編集を経験した後、カカクコムに入社。前職ではAV家電やカメラを中心に幅広い製品を担当。スペックからわかりづらい製品の違いをわかりやすく説明したいです。
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