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楽天モバイルにMNPワンストップで実際に乗り換えてみた! 結論、超楽ちんで快適

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2019年10月にMNOとしてサービスを開始した楽天モバイルは、2024年6月17日に契約数が700万回線を突破したと発表。同月27日にはいわゆる「プラチナバンド」にあたる700MHz帯での商用サービスを開始しており、今後はよりいっそう通信品質の向上が期待されます。

唯一の料金プラン「Rakuten最強プラン」はデータ通信量が無制限で月額3,278円とコスパがよいことに加えて、あまり通信しなかった月は3GBまで1,078円、20GBまでなら2,178円で済む段階制プラン。契約しているだけで楽天市場利用時の楽天ポイント付与率がアップすることから、楽天モバイルへの乗り換えを検討している人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、携帯電話番号ポータビリティ(MNP)制度を利用して実際に楽天モバイルに乗り換えたうえで、通信速度や代表的なサービス・アプリの使い勝手をチェックしてみたいと思います。

※記事の内容は2024年8月25日時点での情報を基にしています。記事中の価格は特に断りがない限り税込みです。

MNPワンストップとeSIMを選べば極力短時間で乗り換え可能!

まずは楽天モバイルへの乗り換え手続きをチェックしてみましょう。今回筆者はpovoから楽天モバイルにMNP制度を利用して乗り換えました。

乗り換え先のキャリアに電話番号を引き継げる制度として定着したMNP。「転出元のキャリアで予約番号の発行手続きを行い、続いて転入先のキャリアで新規契約手続きを行う」というのが大まかな手続きの流れですが、2023年5月からは「MNPワンストップ」という新しい手続き方法がスタートしています。

MNPワンストップでは、転出元と転入先のキャリアが両方とも対応してさえいれば、転入先で新規契約手続きをするだけで済むようになりました。今までは転出元であらかじめ予約番号を発行してもらう必要があったものの、MNPワンストップなら転入先の手続き時に予約番号の発行手続きもできるようになったのです。転出手続きが必要であることに変わりはありませんが、転入手続きと一体化されているので1か所の手続きだけで済む、発行日を含めて15日間という予約番号の有効期間を気にせずに済む、といったメリットがあります。

MNPワンストップに対応しているのは大手キャリアの「ドコモ」「au」「ソフトバンク」、各社のオンラインプラン「ahamo」「povo」「LINEMO」やサブブランド「UQ mobile」「ワイモバイル」、MVNOの「mineo」「IIJmio」「イオンモバイル」「BIGLOBEモバイル」など。もちろん楽天モバイルも対応しているので利用可能です。

実際の手続きの流れを見てみましょう。今回はpovoから楽天モバイルへの乗り換えなので、転入先である楽天モバイルの新規契約手続きから始めます。なお、楽天モバイルでは他社からの乗り換えで最大14,000ポイントが進呈される、いわゆる「三木谷キャンペーン」を開催中です。キャンペーンを利用する場合は専用ページからの申し込みが必要なので注意しましょう。

楽天モバイル「三木谷キャンペーン」申込画面

楽天モバイル「三木谷キャンペーン」申込画面

プランを選択

楽天モバイルの料金プランは「Rakuten最強プラン」の1つだけ

楽天モバイルの料金プランは「Rakuten最強プラン」の1つだけ

楽天モバイルの料金プランは前述のとおり「Rakuten最強プラン」の1つだけなので、契約時にどの料金プランを選ぶべきか悩むことはありません。続いて15分通話かけ放題などのオプションサービスやSIMのタイプを選択します。今回は物理的なSIMが不要な「eSIM」を選択しました。

プランとオプションの選択が済んだら楽天会員のアカウント情報でログインします。契約者情報と本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)の情報が一致していることを確認したら、本人確認のステップとして本人確認書類の提出(アップロード)を行います。ただし、筆者はすでに速度調査用の回線などを契約していて本人確認が済んでいたため、このステップは省略されました。

SIMタイプはeSIMを選択しました

SIMタイプはeSIMを選択しました

初めて楽天モバイルを契約する場合は本人確認が必要ですが、筆者はすでに確認済みだったのでスキップされました

初めて楽天モバイルを契約する場合は本人確認が必要ですが、筆者はすでに確認済みだったのでスキップされました

続いてはMNPを利用するか新規に電話番号を取得するかを選ぶステップです。ここはもちろん「他社から電話番号そのままで乗り換え(MNP)」を選択し、引き継ぎたい電話番号を入力します。その後は支払い方法や必要に応じて同時購入する端末の選択、重要事項説明と利用規約の確認を経て、新規契約手続きは終了です。

今回はMNPを利用するので「他社から電話番号そのままで乗り換え(MNP)」を選択します

今回はMNPを利用するので「他社から電話番号そのままで乗り換え(MNP)」を選択します

MNPワンストップ

そしてここからがMNPワンストップの本番。「電話番号の引き継ぎ(MNP)申請を行う」を選択して楽天モバイルのマイページにログインし、povoからの転出手続きを始めます。「電話番号の引き継ぎ(MNP)申請をする」に進んで現在利用中のキャリア(ここではpovo)を選び、転出手続きページにログインしましょう。スムーズに進められるように、あらかじめアカウント情報などを確認しておくのがいいでしょう。

ログインに成功したら契約者情報や解約時の注意事項などの確認を求められます。問題なければ転出手続きは終了し、楽天モバイルのマイページに戻ります。申し込みを受け付けた楽天モバイルで処理が完了するまで少し待ちましょう。

無事申し込みが完了したらMNP申請に進みます

無事申し込みが完了したらMNP申請に進みます

転出元のキャリア(今回はpovo)を選択してMNPワンストップの申請ページに進みましょう

転出元のキャリア(今回はpovo)を選択してMNPワンストップの申請ページに進みましょう

povoの申請ページでは契約情報の確認後にMNPの予約を行います

povoの申請ページでは契約情報の確認後にMNPの予約を行います

povo側での手続きが完了すると楽天モバイルのMNP申請ページに戻るので、転入手続きを始められるまで少し待ちます

povo側での手続きが完了すると楽天モバイルのMNP申請ページに戻るので、転入手続きを始められるまで少し待ちます

今回は数分の待機後に転入手続きのステップが始められるようになりました。9時〜21時の間なら当日中の転入が完了しますが、21時を過ぎていると翌日9時以降の手続きになるので注意しましょう。端末が楽天モバイルに対応しているかどうかなどを改めて確認したうえで転入を開始し、処理が終わるまで待機します。

開通手続き

転入が完了すると回線開通のステップに進みます。SIMカードを選んだ場合はここで手順にしたがって端末の電源を入れる必要がありますが、今回はeSIMを選んだのでプロファイルダウンロードのステップに進むまでさらに待機します。

eSIMプロファイルダウンロードの準備ができたら、PCなどで開通用のQRコードを表示して端末で読み取るか、端末にインストールした「my 楽天モバイル」アプリで手続きするかを選びます。

今回は「iPhone 15」で開通用のQRコードを読み取る方法を選びました。「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」→「QRコードを使用」と進むとカメラが起動します。表示されたQRコードを読み取ってeSIMのアクティベートを行い、必要に応じてほかのSIMをオフにすれば、端末側の操作は完了です。

eSIMの開通はQRコードを読み取る方法とアプリを使用する方法が選べます

eSIMの開通はQRコードを読み取る方法とアプリを使用する方法が選べます

iPhoneで開通用のQRコードを読み取るとeSIMのアクティベートが行われます

iPhoneで開通用のQRコードを読み取るとeSIMのアクティベートが行われます

楽天モバイルの会員ページでも開通済みと表示、ここまで手続き開始からわずか16分です

楽天モバイルの会員ページでも開通済みと表示、ここまで手続き開始からわずか16分です

ちなみに、今回のpovoから楽天モバイルへのMNP転入手続きは2024年8月18日(日)に筆者の自宅で行いました。手続きを始めたのは9時54分、「iPhone 15」でeSIMのアクティベートが完了したのは10時10分です。eSIMを選択したことに加えて本人確認が済んでいたため、所要時間はわずか16分という短さ。MNPワンストップの導入によってスマートフォンの乗り換えやすさがさらに高まったことを改めて実感しました。

iPhoneとAndroidで楽天モバイルの通信速度を測ってみた!

調査地点は筆者地元の佐久平駅周辺、調査日は2024年8月21日(水)で、毎月の速度調査と同様にGoogleのスピートテストで12時台・14時台・18時台に3回ずつ測定した結果の平均値を算出しました(※東京駅周辺の調査結果も後日追加予定)。結果は以下のとおりです。

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2025/09/17 14:00

■佐久平駅周辺(2024年8月21日)

●12時台
iPhone 15…下り:28.33Mbps 上り:11.33Mbps
moto g50 5G…下り:21.37Mbps 上り:12.42Mbps

●14時台
iPhone 15…下り:37.63Mbps 上り:12.87Mbps
moto g50 5G…下り:28.03Mbps 上り:15.97Mbps

●18時台
iPhone 15…下り:39.20Mbps 上り:14.47Mbps
moto g50 5G…下り:25.90Mbps 上り:11.23Mbps

■東京駅周辺(2024年9月5日)

●12時台
iPhone 15…下り:11.62Mbps 上り:0.29Mbps
moto g50 5G…下り:3.59Mbps 上り:0.80Mbps

●14時台
iPhone 15…下り:10.75Mbps 上り:11.58Mbps
moto g50 5G…下り:13.71Mbps 上り:2.49Mbps

●18時台
iPhone 15…下り:1.17Mbps 上り:0.06Mbps
moto g50 5G…下り:6.00Mbps 上り:14.20Mbps

佐久平駅周辺における各時間帯の下り通信速度は「iPhone 15」のほうが「moto g50 5G」に対して約1.3〜1.5倍の速度が出ていたものの、どちらも20Mbps以上の速度が得られていました。上り通信速度は双方ともに10Mbps台前半です。

いっぽう、東京駅周辺における各時間帯の通信速度は上り・下りともに、「iPhone 15」のほうが速いこともあれば「moto g50 5G」のほうが速いこともありました。

毎月の速度調査における楽天モバイルの通信速度は、調査を実施しているもう1つの地点である東京駅周辺の結果と比べて佐久平駅周辺のほうが速くなる傾向にあります。今回は普段の速度調査では使用していない「iPhone 15」での速度も調べてみましたが、やはり同じような傾向がみられました。この差は各地域のユーザー数や楽天モバイルが使用している電波の特性などによって左右されていると思われますが、この2地点に限れば「都心よりも地方のほうが速い」と言えるため、お住まいの地域によっては遅さを感じることもあるかもしれません。

ただし、楽天モバイルでは障害物に強いプラチナバンドに対応した基地局が今後増えていくはずなので、都市部での通信品質も徐々に改善されていくことが期待できます。

楽天モバイルでいろいろなアプリを使ってみた!

日ごろから使っているアプリの通信状況も日常生活を送る中でチェックしてみました。

動画配信サービスの「Netflix」や民放テレビ局の番組配信サービス「TVer」は、回線が比較的混雑しがちな12時台でも問題なく視聴可能。通信速度が遅いと動画が途切れたり画質が極端に落ちたりすることもありますが、そのような場面はありませんでした。

ビル内の奥まった場所など通信環境がよくない場所で休憩したい場合には、あらかじめ通信環境がよい場所で動画をダウンロードしておくのもいいでしょう。動画配信サービスはデータ通信量の消費も激しいですが、上限の月額3,278円で無制限に通信できる「Rakuten最強プラン」ならデータ利用量の残りを気にする必要もありません。

「TVer」の見逃し配信といった動画視聴は12時台でも違和感のない画質で楽しめました

「TVer」の見逃し配信といった動画視聴は12時台でも違和感のない画質で楽しめました

「Netflix」などでは動画をスマートフォンにダウンロードしてから視聴することも可能です

「Netflix」などでは動画をスマートフォンにダウンロードしてから視聴することも可能です

買い物に出かけたときのスマートフォン決済では、QRコードの表示を待たされたりするようなこともなくスムーズに会計ができました。筆者は格安SIMを利用中にコードがなかなか表示されず会計でやきもきした経験がありますが、そのような不安定さを感じる場面はありませんでした。

SNSも快適に利用できました。たとえば「X(旧Twitter)」はモバイルデータ通信でも画像を高画質で読み込むように設定しておけば、最初から元の画質で表示することが可能。画像のアップロードもスムーズです。

また、外出中のアプリダウンロードも極端に遅くなるようなこともなく、必要なときにインストールすることができました。複数のアプリを同時にアップデートするような場合はさすがにそれなりの時間がかかるものの、ダウンロードが全然進まないといった場面はありません。料金プランの「Rakuten最強プラン」は月の通信量が20GBを超えた後も月額3,278円で無制限に通信できるので、大容量アプリのダウンロードや更新でも安心です。

すぐに読み込まれないと困ってしまうスマートフォン決済のQRコードもスムーズに表示されました

すぐに読み込まれないと困ってしまうスマートフォン決済のQRコードもスムーズに表示されました

App Storeからのアプリダウンロードも長時間待たされずに完了しました

App Storeからのアプリダウンロードも長時間待たされずに完了しました

回線が混雑する12時台でも複数アプリの同時アップデートが可能でした

回線が混雑する12時台でも複数アプリの同時アップデートが可能でした

まとめ

通信品質は場所や時間によって異なるので一概には言えない難しさがありますが、少なくとも筆者の活動範囲では楽天モバイルは問題なく実用できる感触でした。筆者のように地方住まいには有力な選択肢になるでしょう。

また、データ通信が月額料金の上限3,278円で無制限になる「Rakuten最強プラン」の安心感はやはり大きいです。トッピングの形で必要に応じて購入するpovoから乗り換えたので余計にそう感じるのかもしれませんが、外出先では控えがちだった番組や動画も積極的に視聴して楽しめます。固定回線を完全に置き換える、というのは難しいと思いますが、データ利用量と月額料金のバランスに悩んでいる人は楽天モバイルを検討してみてはいかがでしょうか。

松村武宏
Writer
松村武宏
信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。
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三浦善弘(編集部)
Editor
三浦善弘(編集部)
出版社で月刊誌やWebメディアの編集・記者を経験し、2013年にカカクコム入社。「価格.comマガジン」にて、PCやスマートフォン分野を担当。取材歴は20年以上。現在は「価格.comマガジン」全体を統括する。
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