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今年は「Xperia 5」の新モデルは発売されず! 「Xperia 5 V」を継続販売

ソニーは2024年9月10日、報道陣を対象にした今期の製品ラインアップなどの説明を実施した。そのなかで、「Xperia 5」シリーズの新モデルが今期は投入されないことが判明した。その詳細を解説しよう。

毎年秋に発売されていた「Xperia 5」シリーズの新モデルが今年は発売されないことがわかった。写真は現行モデルで、継続販売される「Xperia 5 V」

毎年秋に発売されていた「Xperia 5」シリーズの新モデルが今年は発売されないことがわかった。写真は現行モデルで、継続販売される「Xperia 5 V」

価格高騰と大画面ニーズの高まりが背景

「Xperia 5」シリーズは、最新のハイエンドSoCや高度なカメラ技術を投入しつつ、コンパクトで「Xperia 1」シリーズよりも割安な製品として人気が高い。そんな「Xperia 5」シリーズだが、今年は次期モデル「Xperia 5 VI(仮称)」は日本市場でもグローバル市場でも投入されず、現行モデル「Xperia 5 V」が継続販売されることとなった。なお、来年以降の扱いは現時点で未定だ。

「Xperia 5 V」が継続発売される。これによって今期の「Xperia」シリーズのラインアップは、「Xperia 1 VI」と「Xperia 5 V」、そして「Xperia 10 VI」の3機種となる

「Xperia 5 V」が継続発売される。これによって今期の「Xperia」シリーズのラインアップは、「Xperia 1 VI」と「Xperia 5 V」、そして「Xperia 10 VI」の3機種となる

「Xperia 5」の新製品が発売されない理由は大きく2点。そのうちの1点は価格の高騰だ。そもそも「Xperia 5」シリーズは、比較的安価なハイエンドスマホというコスパの高さが重要な魅力だった。しかし、コロナ禍以降の世界的な物価高騰や、近年の円安の影響で部材の値上がりが続いている。コスパの魅力が年々低下していることは否めない。

もう1点は、スマートフォンに対する大画面ニーズがいっそう高まっていることだ。「Xperia 1 VI」の買い換えユーザーを見ると、「Xperia 5」シリーズからの買い換え層が伸びているという。それをソニーは大画面を求める人が増えているためと考えているようだ。

ただ、「Xperia 5 V」は、望遠カメラを廃止し、デザインもカジュアル指向に変更するなど、従来モデルからコンセプトが多少変わった。ソニーの考えとは別に、そこに不満に感じるユーザーが、「Xperia 1 VI」を選んだことも想定できる。

「Xperia 1 VI」購入者のユーザー層。「Xperia 5」シリーズからの移行が顕著に増加している

「Xperia 1 VI」購入者のユーザー層。「Xperia 5」シリーズからの移行が顕著に増加している

4Kディスプレイの廃止や、カメラアプリの変更など大きく刷新された「Xperia 1 VI」だが、販売は好調だったようだ

4Kディスプレイの廃止や、カメラアプリの変更など大きく刷新された「Xperia 1 VI」だが、販売は好調だったようだ

こうしたソニーの説明する2点の理由は、目先の変化よりも、世界経済の動向やニーズの移り変わりといった長期的な市場環境の変化といった性質のものだ。こうした状況が短期間で変わることは考えにくく、「Xperia 5」シリーズの来期以降の動きは読みにくい。

Xperiaユーザーを対象にした、「Xperia 1 VI」買い替え促進キャンペーンを実施

「Xperia 5」シリーズの新モデル発売が見送られたことを受けて、ソニーは「Xperia 1 VI」への買い替えを後押しするため、「乗り換えるとこんなに変わる!あなたのXperiaをGo to 1キャンペーン」を実施する。これは、2024年9月10日〜10月31日の期間に「Xperia XZ」シリーズ以降のXperia各機種から「Xperia 1 VI」を購入したユーザーを対象に、1万円のキャッシュバックを行いつつ、希望者には1年間のGoogle One無料特典も付けるものだ。なお、応募は、「Xperia 1 VI」にプリインストールされる「Xperia Lounge」アプリを経由して行う。

「乗り換えるとこんなに変わる!あなたのXperiaをGo to 1キャンペーン」を実施。詳細はリンクを参照

「乗り換えるとこんなに変わる!あなたのXperiaをGo to 1キャンペーン」を実施。詳細はリンクを参照

田中 巧(編集部)
Writer / Editor
田中 巧(編集部)
通信を中心にしたIT系を主に担当。Androidを中心にしたスマートデバイスおよび、モバイルバッテリーを含む周辺機器には特に注力している。
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