レビュー

2つの14型ディスプレイで作業効率アップ! ASUS「Zenbook DUO UX8406CA」

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ASUS「Zenbook DUO UX8406CA」(以下、「Zenbook DUO」)は、14インチの有機ELディスプレイを2基搭載するノートパソコン。画面展開時は19.8型に相当する作業スペースを利用できます。見た目のインパクトが強い製品ですが、はたしてどんな使い勝手なのか。実機でレビューします。

※本記事に記載する価格情報は、2025年4月24日時点での価格.com最安価格を参考にしています。

ASUS「Zenbook DUO UX8406CA UX8406CA-U9321W [インクウェルグレー](以下Zenbook DUO)」、価格.com最安価格 310,631円(税込)、2025年2月14日発売

ASUS「Zenbook DUO UX8406CA UX8406CA-U9321W [インクウェルグレー](以下Zenbook DUO)」、価格.com最安価格 310,631円(税込)、2025年2月14日発売

「Zenbook DUO」ってどんなパソコン?

・14インチ3K OLED タッチディスプレイを2基搭載
・シリーズ2の「Core Ultra 9」、32GBメモリーと高スペック
・2画面構成ながら1画面でも使いやすい構造

どんな用途に向いている?

「Zenbook DUO」筆者による評価チャート

価格.com「ノートパソコン」カテゴリーでのユーザーレビューと同じ評価項目で点数を付けたレーダーチャート

価格.com「ノートパソコン」カテゴリーでのユーザーレビューと同じ評価項目で点数を付けたレーダーチャート

評価チャートについて
・実際に製品を使用して、価格.com「ノートパソコン」カテゴリーのユーザーレビューと同じ評価項目で点数を付けました。
評価項目:満足度、デザイン、処理速度、グラフィック性能、拡張性、使いやすさ、持ち運びやすさ、バッテリー、画面、コストパフォーマンス
点数:5点満点(標準点は3点)
・製品カテゴリーや価格を考慮して評価しています。ノートパソコンとしての絶対的な評価ではありません。
・本記事を執筆した筆者による個人的な評価です。評価は個人によって変わりますので、あくまでも参考程度にとどめてください。
価格.com「ノートパソコン」カテゴリーのユーザーレビュー一覧

「Zenbook DUO」は、14インチの有機ELディスプレイを2つ搭載する2画面ノートパソコン。シリーズ2の「Core Ultra 9」や32GBメモリーを搭載しており、負荷の高い作業でもこなせる処理能力を持っています。それに加えて、簡単に展開できる2つの画面を生かした作業効率のよさ。これが最大の特徴であり、一般的なノートパソコンとの違いでもあります。

ネットで調べ物をしながら情報をExcelの表にまとめたり、資料を見ながらレポートを作成したりといった作業に向いています。付属の「ASUS Pen 2.0」を使って、下画面を水平のままペンタブレット風に使うなんてことも可能。2画面での株価表示や、攻略記事を見ながらのゲームプレイ、ゲームプレイしながら配信など、アイデア次第で活躍の場は広がります。もちろん、外部ディスプレイをつなげば、一般的なノートパソコンでも同じことはできますが、コンパクトに2画面を持ち歩けて場所を選ばずに19.8型に相当するスペースを使えるメリットは大きいと感じます。

2画面ともタッチパネル対応で、いちいち操作画面を切り替える手間がいらないのもメリットと言えます。なお、NPUを搭載するAI PCなので、ASUS独自のAIツールやWindows標準のAI機能「Copilot」が使用できますが、「Copilot+ PC」には準拠していません。

ASUSの「Zenbook」シリーズとは?

ASUS(エイスース)は台湾に本社を置くPCメーカーで現在、主に5種類のブランドを展開。「Zenbook」シリーズは 個人向けの高性能ブランドという位置付けです。

ASUSのWindowsノートパソコンのラインアップ。なお、表中の機種紹介文はメーカーサイト(https://www.asus.com/jp/)を元に作成しています

ASUSのWindowsノートパソコンのラインアップ。なお、表中の機種紹介文はメーカーサイト(https://www.asus.com/jp/)を元に作成しています

「Zenbook」シリーズは、標準モデルのほか、軽量・薄型の「S」、圧倒的なパフォーマンスを発揮する「Pro」、画面が360度回転する2in1タイプの「Flip」、2画面搭載の「DUO」の5シリーズに分かれています。

多彩な使い方ができるデュアルディスプレイ。1画面利用や縦画面×2も可能

では、ここからは「Zenbook DUO」の特徴を詳しくレビューしていきましょう。

本機の最大の特徴は言うまでもなく、インパクト大のデュアルディスプレイです。2画面とも14インチの有機ELで、いずれも2880×1800の高解像度。2画面が不要な際は、サブディスプレイの上にBluetoothキーボードを載せたまま、一般的なノートパソコンと同じように使えます。

2画面利用時にはキーボードを取り外し、完全にワイヤレス状態で使えるため、縦画面を横に2枚並べたスタイルでも使用可能。ただし、背面のキックスタンドを開いてディスプレイを立てる方式なので、屋外では安定性が少し心配です。外部インターフェイスもディスプレイ側となるため、ケーブルをつなぐとさらに不安定さが増す気がします。

必ず2画面を展開する必要はなく、1画面での利用時には一般的なノートパソコンと同じ感覚で使えます

必ず2画面を展開する必要はなく、1画面での利用時には一般的なノートパソコンと同じ感覚で使えます

Bluetoothキーボードを本体から外すとサブディスプレイが現れ、自動で2画面表示に切り替わります

Bluetoothキーボードを本体から外すとサブディスプレイが現れ、自動で2画面表示に切り替わります

キーボードとディスプレイが完全に分離しているため、ディスプレイを回転して縦画面を2つ並べて使うことも可能です

キーボードとディスプレイが完全に分離しているため、ディスプレイを回転して縦画面を2つ並べて使うことも可能です

3K解像度の有機ELディスプレイは高精細で発色もよい

先述したように、ディスプレイは2画面とも14型の有機ELタッチディスプレイで、解像度は3K(2880×1800)です。画面の比率は16:10で、一般的な16:9のディスプレイより若干縦が広めです。

2画面とも、従来の有機ELよりも正確な色を表示できる「ASUS Lumina OLED」を採用。DCI-P3 100%の広い色域をカバーしており、写真・動画の編集やデザイン作業にも対応可能です。さらに、120Hzの滑らかな表示で0.2msと応答速度も高速なので、ゲームも十分に楽しめます。

画面の比率は16:10で一般的な16:9の画面と比べると、若干縦に広めです。3K(2880×1800)と高解像度なので、細かい文字もくっきりと見えます

画面の比率は16:10で一般的な16:9の画面と比べると、若干縦に広めです。3K(2880×1800)と高解像度なので、細かい文字もくっきりと見えます

最大10億7000万色の色深度を持つ有機ELは、高精細で発色も良好。ただし、画面は光沢なので映り込みは少し気になります

最大10億7000万色の色深度を持つ有機ELは、高精細で発色も良好。ただし、画面は光沢なので映り込みは少し気になります

一般的な14インチノートと比べるとやや重め

本機のサイズは幅313.5×奥行217.9mmで、高さは最薄部が14.6mm、最厚部が19.9mm。重量はキーボード込みで 約1.65kgです。一般的な14型ノートパソコンと比較するとサイズはそう変わらないですが、重量はやや重めです。しかし、有機ELディスプレイを2画面搭載していることを考えれば、かなりコンパクトにまとめられていると言えます。ノートパソコン+モバイルディスプレイを持ち歩くのと同様の運用となりますしね。

天板は細いラインの入ったデザインで、本体カラーはインクウェルグレーのみ。軍用規格である「MIL-STD 810H」に準拠するテストをクリアしており、薄型ながら耐久面でも安心感があります。

A4サイズよりわずかに大きいサイズで、天板にはライン模様が入っています

A4サイズよりわずかに大きいサイズで、天板にはライン模様が入っています

専用の電源端子は用意されておらず、充電や給電はUSB-Cポートで行います

専用の電源端子は用意されておらず、充電や給電はUSB-Cポートで行います

付属の電源アダプターは65Wと高出力ながら、コンパクトなので持ち歩きやすいでしょう。ただし、付属ケーブルはやや太めなので、持ち歩き用のUSB-Cケーブルだけ別途用意するとより快適に携帯できると感じます

付属の電源アダプターは65Wと高出力ながら、コンパクトなので持ち歩きやすいでしょう。ただし、付属ケーブルはやや太めなので、持ち歩き用のUSB-Cケーブルだけ別途用意するとより快適に携帯できると感じます

1W×2のステレオスピーカーは意外と迫力がある

搭載するスピーカーは1W×2のステレオスピーカーで、下のサブディスプレイ側に付いています。スマートアンプと「ASUS Audio Booster」のおかげか、思ったよりも迫力のある音が楽しめます。「Dolby Atmos」にも対応しています。

スピーカーはサブディスプレイの背面の左右に配置されており、1W×2と一般的な出力ですが、想像以上に迫力のある音が楽しめます。ただし、2画面表示で画面を立ててしまうと机面の反響がなくなるため、1画面利用時のほうが高音質だと思います

スピーカーはサブディスプレイの背面の左右に配置されており、1W×2と一般的な出力ですが、想像以上に迫力のある音が楽しめます。ただし、2画面表示で画面を立ててしまうと机面の反響がなくなるため、1画面利用時のほうが高音質だと思います

ディスプレイ上部に207万画素のWebカメラを搭載

上画面の上部にあるWebカメラは207万画素です。赤外線カメラなので、「Windows Hello」の顔認証にも対応。残念ながら物理的なプライバシーシャッターは搭載されていません。なお、内蔵アレイマイクはAIノイズキャンセリングに対応しており、バックグラウンドノイズを軽減できます。

Webカメラの映像はそれなりにきれいですが、超高画質というほどではありません。ただし、逆光でも暗すぎたり不健康そうにも見えたりすることはなく、声も比較的自然に聞こえるので、オンライン会議にも十分使えるでしょう

Webカメラの映像はそれなりにきれいですが、超高画質というほどではありません。ただし、逆光でも暗すぎたり不健康そうにも見えたりすることはなく、声も比較的自然に聞こえるので、オンライン会議にも十分使えるでしょう

薄型キーボードは意外とソフトな打鍵感

キーボードは84キーの日本語JISキーボードで、バックライトを搭載。かなり薄いキーボードながら、沈み込み(ストローク)は適度に確保されており、打ち心地は意外とソフトです。タッチパッドは指触りも滑らかで、感度もなかなか良好です。

一部のキーが連結されてはいますが、比較的使いやすい配置です。電源キーが独立した位置にあって、右上にはきちんとDeleteキーが配置されているので、入力ミスもしづらいと言えます。

キーボードは充電式ですが、サブディスプレイの上に載せておけば本体から給電される仕組み。これとは別に、左側面に給電用のUSB-Cも用意されています。なお、キーボードがバッテリー切れになっても、下画面に仮想キーボードを表示すれば入力できます。

キーボードは84キーのJIS配列で、バックライトを装備。ファンクションキー付き、テンキーなしの一般的な配列です。なお、指紋はそこそこ目立ちます

キーボードは84キーのJIS配列で、バックライトを装備。ファンクションキー付き、テンキーなしの一般的な配列です。なお、指紋はそこそこ目立ちます

「backspace」や「Enter」「Shift」など、右側のキーの一部は別のキーと一体化した配置ですが、比較的見やすく使いづらさは感じません。電源キーではなく、右上に「Delete」キーがあるのも使いやすいです。「Copilotキー」も搭載しています

「backspace」や「Enter」「Shift」など、右側のキーの一部は別のキーと一体化した配置ですが、比較的見やすく使いづらさは感じません。電源キーではなく、右上に「Delete」キーがあるのも使いやすいです。「Copilotキー」も搭載しています

タッチパッドはクリックボタンなしの一体型で、指のすべりもよく軽いタッチでも反応してくれます

タッチパッドはクリックボタンなしの一体型で、指のすべりもよく軽いタッチでも反応してくれます

付属の「ASUS Pen 2.0」は感度も良好で、素早く動かしても描画が遅れることはありません。しかし、握るとややキシキシいう感じで、若干チープさを感じる作りです

付属の「ASUS Pen 2.0」は感度も良好で、素早く動かしても描画が遅れることはありません。しかし、握るとややキシキシいう感じで、若干チープさを感じる作りです

USB Type-AやHDMIなど十分な外部インターフェイス

外部インターフェイスはUSB Type-C端子が2つに、USB Type-A端子が1つ。さらに、画面の外部出力用のHDMI端子、イヤホンとマイクが一体化したコンボジャックが用意されています。

USB Type-C端子は2つともThunderbolt 4に対応しており、転送速度は最大40Gbpsと高速。いっぽう、USB Type-A端子の転送規格はUSB 3.2 Gen1なので、最大5Gbpsとやや遅めです。

ワイヤレス接続に関しては、最新のWi-Fi 7でBluetoothのバージョンは5.4です。メモリーカードリーダーは搭載されていません。

本体の左側面にはUSB Type-C端子とUSB Type-A端子、コンボジャックが並んでいます。2つのUSB端子の間は若干狭めです

本体の左側面にはUSB Type-C端子とUSB Type-A端子、コンボジャックが並んでいます。2つのUSB端子の間は若干狭めです

右側面はもうひとつのUSB Type-C端子とHDMI端子が並んでいます。なお、HDMIの規格は2.1です

右側面はもうひとつのUSB Type-C端子とHDMI端子が並んでいます。なお、HDMIの規格は2.1です

キーボードの右側面手前には、給電用のUSB Type-C端子と、Bluetoothをオン/オフできるスイッチが用意されています

キーボードの右側面手前には、給電用のUSB Type-C端子と、Bluetoothをオン/オフできるスイッチが用意されています

バッテリー容量は十分だが消費電力も大きい

バッテリーは4セル・75Whと一般的なノートパソコンと同等の容量ですが、画面が2画面でキーボードもBluetooth接続のため稼働時間は短めです。Bluetoothキーボード+1画面のみ表示した状態での駆動時間(JEITA3.0)は、動画撮影時が約10時間、アイドル時が約18.1時間となっています。

ちなみに今回、フル充電の状態から、フルHD画質のYouTube動画を連続再生してみたところ、2画面表示だと約6時間、1画面表示だと約7.5時間でバッテリーの残量がなくなりました。バッテリー駆動で2画面を1日フルに使うのはちょっと厳しそうです。

なお、テストは画面の輝度と音量を50%に設定し、電源モードは「最適なパフォーマンス」に設定。BluetoothはオフにしてWi-Fi 6に接続して行いました。「画面のスリープ」や「バッテリー節約機能」はすべてオフにしています。

フルHDのYouTube動画を再生し続けたところ、2画面利用時では約6時間、1画面利用時でも約7.5時間でバッテリーがゼロに。ノートパソコンのバッテリー稼働時間としては、やや短めだと言えます。また、動画再生中や重い処理の実行中には、意外とファンの音が気になりました

フルHDのYouTube動画を再生し続けたところ、2画面利用時では約6時間、1画面利用時でも約7.5時間でバッテリーがゼロに。ノートパソコンのバッテリー稼働時間としては、やや短めだと言えます。また、動画再生中や重い処理の実行中には、意外とファンの音が気になりました

処理能力が高く、CPUもGPUもパワフルでゲームも楽しめる

最後に、各種ベンチマークの結果をまとめておきます。

今回テストした「Zenbook DUO(2025)UX8406」のスペックは以下のとおりです。

プロセッサー:Intel「Core Ultra 9 285H」(16コア・最大5.40GHz)
メモリー:32GB(LPDDR5X・7500MT/s)
ストレージ:1TB SSD(M.2・PCIe NVMe)
ディスプレイ:14インチ OLED(2880×1800・3K・最大120Hz)×2
グラフィック:Intel Arcグラフィックス(プロセッサー内蔵)

なお、測定は電源を接続した状態で行い、電源モードは「最適なパフォーマンス」を選択。バッテリー駆動時に電源モードを「バランス」に変えて使用する場合、一般的にスコアは低下します。

「CineBench 2024」のスコア

なぜかマルチコア性能はバッテリー駆動時のほうが高スコアでしたが、「Core Ultra 9」を搭載しているため全体的に良好なスコアです。ベンチマーク集計サイトで確認しても、バッテリー駆動時のマルチコアは760ptsと、AMD「Ryzen 7 PRO 8840U」と同スコア。シングルコアでもAMD「Ryzen AI 9 HX PRO 375」とほぼ同等でした。

マルチコア: 680 pts(電源接続)/760 pts(バッテリー駆動)
シングルコア:128 pts(電源接続)/110 pts(バッテリー駆動)

「CineBench 2024」のスコア

「CineBench 2024」のスコア

「3DMark」のスコア

プロセッサー内蔵GPUですが全体的にスコアは高めで、筆者が以前チェックした第2世代「Copilot+ PC」に搭載の「Core Ultra 7 258V」よりも総じて高スコアでした。写真や動画編集、イラスト作成などにも向いており、クリエイター向けというのがうなずけます。

Fire strike:9554
Time spy:4365
Steel Nomad Light:3675
Steel Nomad:914
Speed Way:775

3DMARK「Dteel Momad」のスコア

3DMARK「Dteel Momad」のスコア

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」のスコア

フルHDでは高品質だと「やや重い」ですが、標準品質で「やや快適」、軽量品質だと「快適」なので、十分楽しめるスペックです。試しに解像度を2560×1440に上げてみたところ、標準品質で「3145(普通)」でした。

高品質・1920×1080・フルスクリーン:2976(やや重い)
標準品質・1920×1080・フルスクリーン:4557(やや快適)
軽量品質・1920×1080・フルスクリーン:6104(快適)

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」のスコア

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」のスコア

「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー ベンチマーク」のスコア

FF14の場合は、フルHDなら最高品質でも「普通」なので、十分プレイできます。なお、2560×1440に解像度を上げてみたところ、最高品質では「3138(設定変更を推奨)」、高品質(ノートPC)で「6468(やや快適)」でした。

最高品質・1920×1080・フルスクリーン:4903(普通)

「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー ベンチマーク」のスコア。フルHDなら最高品質でもプレイ可能です

「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー ベンチマーク」のスコア。フルHDなら最高品質でもプレイ可能です

「Geekbench AI」のスコア

「Copilot+ PC」ではありませんが、AIプロセッサー搭載なので、「Geekbench AI」でAI性能も測定しました。その結果、「Single Precision Score(画像処理など精度が必要な処理能力)」や「Quantized Score(軽量アプリケーションでの処理能力)」は「Copilot+ PC」より高スコア。唯一、「Half Precision Score(リアルタイムアプリケーションでの処理能力)」だけ、第1世代「Copilot+ PC」のマイクロソフト「Surface Pro」にかないませんでした。AI性能も十分高いと言えます。

Single Precision Score:3967
Half Precision Score:1579
Quantizzed Score:6779

「Geekbench AI」のスコア

「Geekbench AI」のスコア

【まとめ】万人向けでは決してない! でも刺さる人には120点の機種

今回、2画面搭載の「Zenbook DUO」をレビューしましたが、全体的な感想としてはユーザーを選ぶ製品といった印象です。全体的に高スペックで画面もきれいなので、よほどの高スペックが要求される作業以外なら快適にこなせるでしょう。

2画面も用途によってはかなり便利です。特にブラウザーで調べ物をしながら情報をまとめたり、文章を書いたりといった場面では、いちいちウィンドウを切り替える必要がないので超快適です。

マップを見ながら旅行日程を考えたり、買い物の際に複数の製品を見比べたりといった日常的な場面でも十分すぎるほど重宝します。しかし、ポイントとなるのは日常的に2画面を持ち歩く必要があるかどうかです。

たとえば「収納性を考慮して14インチノートを使っているけど、作業スペースが欲しいのでモバイルディスプレイがほしい」人にはまさにドンピシャの製品と言えます。本体が2画面なのでモバイルディスプレイを別に持つより持ち運びもセッティングも楽です。

また、図書館で調べ物をしながらレポートを書く学生や、出先でデザインやイラストの手直しをする必要があるデザイナーやイラストレーター、屋外でリアルタイム配信したいストリーマーなどにも向いていると言えるでしょう。

いずれにせよ、同スペックの一般的な1画面ノートパソコンと比べて、ものすごく高価なわけでもないので、コスパは高いと言えるでしょう。バッテリー駆動時間は短めですが、作業用と考えると画面が広いことによる効率のよさでカバーできそうです。いずれにせよアイデア次第でいろいろな使い方ができるので、かなり面白い製品ということは間違いないでしょう。

功刀友如
Writer
功刀友如
ゲーム会社のCGデザイナーから、社内デザイナーがいると勘違いして出版社に転職。以降、雑誌編集者としてPC・スマホを中心とした雑誌やムックを担当。現在はフリーランスとして、デジタルガジェットやホビー系グッズ関連の誌面やWeb記事を担当しています。趣味はバイクとコンシューマーゲームで、嫌いな夏休みの宿題は「読書感想文」です。
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柴田崇志(編集部)
Editor
柴田崇志(編集部)
モノ雑誌で10年弱編集を経験した後、カカクコムに入社。前職ではAV家電やカメラを中心に幅広い製品を担当。スペックからわかりづらい製品の違いをわかりやすく説明したいです。
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Zenbook DUO UX8406CA UX8406CA-U9321W [インクウェルグレー]の製品画像
  • ASUS
  • Zenbook DUO UX8406CA UX8406CA-U9321W [インクウェルグレー]
  • 価格.com最安価格300,538 ( 発売日:2025年2月14日 )
  • 売れ筋ランキング152
価格.comで見る
画面サイズ
14インチ
OS種類
Windows
ネット接続
Wi-Fiモデル
CPU種類
Core Ultra 9
ストレージ容量
1000GB
メモリ容量
32GB
重量
1350g
GPS
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